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元UGNイリーガル（半エージェント？）、能力は特定の環境下において類まれな真価を発揮する。 両親と妹と共に暮らしていたがひょんなことからUGNの事件に巻き込まれその時運悪く覚醒してしまう。 関わった事件が事件なため最初のうちはUGNに強制的に仕事をやらされていたが、中学3年になる頃オーヴァードアカデミアの話が上がる。 高校の受験をするか、アカデミアに行ってみるかの選択を迫られた時、悪魔が囁く。 「あれ？能力使って覗けるんじゃね？」と。 日常の生活でそれをやれば即お縄頂戴、最悪UGNに討たれても文句は言えないが島全体が学園となれば比較的緩いのではないか、と浅い考え巡らせた結果オーヴァードアカデミアへの入学を決める。 妹の菜々子はまだ小学生な上両親にもオーヴァードの事は伏せていたため、今回特別にと学費も割安な設定で入学の運びとなった。 現在は春風寮の男子寮で一人暮らしを満喫している、が思いのほか覗きに適した環境が見当たらないため邪な希望は叶わずにいる。 自身が住んでいた街のUGN支部にイリーガルとして働いていたのだが、隠蔽能力と狙撃種としての腕も良かったのもありUGN上層部、それも比較的過激派にその能力を見出されたため【汚れ仕事】を任されることが多かった。 覚醒した頃からお世話になっている人物に師事を頼んでいたが、師事していた人物も【汚れ仕事】の事は知らなかったらしく、ある日仕事の事を正直に答えた所、問い質されUGN上層部の暗部が明るみに出る結果となった。 アカデミアの話が上がったのも師事していた人物が言い出したことなのだが、【汚れ仕事】に必要な物などは全て没収、ほぼ着の身着のままの状態でアカデミアに送り込まれる形となった。 オーヴァードに覚醒した事件では師匠、灯野の他にも支部のエージェントが二人参加し、事に当たっていた。 事件の内容は街の高校生などが相次いで行方不明となっているのがジャームないしオーヴァードの仕業である、と情報を手に入れたからである。 その事件を起こしていたのは灯野の同級生で現在はFHに所属している。 蝶野は灯野より先にオーヴァードに覚醒、何ができるかの確認も兼ねて実験を行っていたらしく行方不明になっていた学生たちは軒並み重傷か意識不明の重体となっていた、が、幸いにも死傷者は出ておらず、今はその時の記憶を消去、事件も情報操作がされ今では事件解決として処理されている。 アカデミアに来て、新しい友達も出来た、身近で起きた事件も解決できている。 蝶野のコピーが来た時も撃退してくれた、俺も助けてくれた。 俺の汚い部分を知っても離れないでいてくれる、まだ友達でいてくれる。 一人の少女に言われた言葉が突き刺さる、「信用できないの？」と言う言葉が。 信用している、信頼しているつもり、汚れさせたくない、守りたい。 言葉は色々浮かぶのに反論できなかった、反論が出来なかったということはそういうことなのだろうか？ 分からない、俺は彼らや彼女たちに何を求めているのか、何も求めていないのか？ 全部自分でやろうとして、出来る事なんか限られてるくせに、出来る事なんか無いくせに。 リーダーってもてはやされて天狗にでもなったか？よっぽど柊や黒木のがお似合いだよ、臆病者。 拒絶が怖くて、頼っても助けてもらえなかったらと考えると友達も頼れない、光を操るくせにその光は心に闇を作り出す。 闇は恐怖、自身を照らし周りを闇に落として自分だけ恐怖から逃れようとする浅ましい臆病者。 俺の願い・・・欲望？FHじゃあるまいに、考え方が自己中心的だ。 ただ一緒に居るだけの仲間ならいらないだろ？敷島も加わった、葛木や黒木もましてや柊も、助けがいるようなタイプじゃなだろ？ 彼らは今まで俺に何かを求めたか？助けを乞うたか？ 今こうやって考えていることはなんだ？仲間は利害関係だけの存在か？ 自身の願いなんざ分かりきっている、ただ面白いから、楽しいから一緒に居たい、一緒に戦いたい。 今まで一人で戦いすぎてボケたか？アッシュ・レドリックの子飼いになっていた頃の癖か？ 一緒に居たいから、一緒に戦いたいから守るのか？矛盾してるだろ？ 今まで守れてきたのか？逆に守られた事だってあったしその時逃げようとさえしたよな？ 衝動に突き動かされるのはジャームのやることだぜ？ 正面から彼らに相対して胸張れるのか？怖くてできないだろ？ ベルフラウの時は素直に手を差し出せたのも、今じゃできないんじゃないか？ 師匠、俺新しいシンドロームに目覚めたよ、サラマンダー。 多分、これは転機なんだと思う、

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