タイトル:カナデ キャラクター名:カナデ 種族: 享年:14 髪の色:白髪 / 瞳の色:青  / 肌の色:白 身長:158.0 体重:ー ポジション:ホリック クラス: レクイエム / レクイエム 初期配置:楽園 行動値:14 ■パーソナルデータ■ 暗示:渇望 [記憶のカケラ]  内容 最終戦争(00)   どういう立場にいたのだろうか?あなたは人類の最後についての傍観者的な知識と記憶がある。どれほどの愚行と惨劇が起きたのか、おぼろげながらではあるが……あなたは記憶しているのだ。 一人ぼっち(53)  ずっと寂しくて、一人ぼっちで、友達がほしかった。この世界は嫌なことでいっぱいだったけど、信じられる友達は一緒にいる。そのことはきっと、あの頃より素敵なこと。 旅(—)     あなたは旅をしていた。何の旅だったか今となっては思い出せない。だけどその経験はあなたにとってとってもかけがえのないものだったと思う。そして今は仲間たちとずっと旅をしている。 大切な人(—)   あなたには大切な、大切な人がいた。 慈悲のこころ(—) 人の気持ちを汲み取り、どんな人にも共感する心を持った少女。誰も責めずに、すべてを受け入れ、その者の心を知った。そして悪がいないことに気付いた。誰にでも理由がある。その人にとって納得のいく理由が……。だから私は誰も責めれない。 懐かしのスープ(-)これはどこかで飲んだスープ。それはもう飲むことが叶わないスープ。どんなに懐かしんでもそれはもう味わうことができない。もし味わってもただ帰らない過去に悲しくなるだけ。 絶望の一日(-)  ある村を出ていく日、宿の扉を開くとそこは地獄絵図だった。いつも見るゾンビやバイオロイドたちが村を襲撃していた。親切にしてくれた隣人、あなたの曲を嬉しそうに聞いていた子供たち、挨拶を交わした村人が虐殺されていた。そしてこの村の村長は拷問染みたことをされていた。驚いて固まってしまったあなたは気が付かなかった。背後から迫る影に。ゴスンッ、そんな音とともにあなたは意識を手放した。……ふと目を開けると、そこにはもう生き物はいなかった。ただそこは血だまりがそこにはあった。あなたの目は見開かれ、その光景をはっきりと認識した。食い散らかされた人間だったもの、破壊された家々、肉が焼け焦げる嫌な臭いが鼻についた。ふと、自分自身を見下ろした。返り血で濡れた自分自身を。ふと、街の入れ口から人の声が聞こえてきた。それにあなたは少しだけほっとした。助けが来てくれた。そう思ったからだ。慌てたような息遣いが聞こえ、数人の男があなたの視界に入ってきた。あなたは縋るようにその男たちを見つめた。その男たちもあなたに気が付いた。この地獄に唯一の生存者、血だらけのあなたを見つけた。男たちは狼狽えた。あなたはそんなことを気にせず、ふらふらとその男たちに歩み寄る。「死神」ふと、男のうちの誰かが言った。その瞬間あなたの目は見開かれた。それを皮切りに男たちはあなたに恐怖し、畏怖した。「来るな、死神」そのような言葉があなたに突き刺さる。その日から、あなたは「死神」と言われるようになった。 長い一日(-)   それは長い一日だった。寝ることがないこの体、生前より長いと思うことはよくあれど、それとは違った意味で長かった。楽しく、辛く、有意義な時間だった。だから長かったのだ。こんな日が多くなるといいな。 [未練]   内容    狂気度  発狂時 たからもの への 依存 ■■□□ 幼児退行(最大行動値減少(-2)) エリー   への 保護 ■■□□ 常時密着(自身か対象以外は移動マニューバの対象にできない。また、対象が違うエリアにいるなら移動以外の効果持ちのマニューバは宣言できない) エリザベス への 恋心 ■□□□ 自傷行動(戦闘開始時と終了時に1つずつ、あなたはパーツを選んで損傷する) アモーラ  への 対抗 ■■■□ 過剰競争(戦闘開始時と終了時に1つずつ、あなたは狂気点を追加で得る)       への    ■■■□ ()       への    ■■■□ () ■強化値■     武装 変異 改造 メインクラス   2   0   0 サブクラス   2   0   0 ボーナス 寵愛       2   1 =合計=   4   2   2 ■マニューバ■ [部位]     マニューバ名          : タイミング : コスト : 射程: 効果 [ポジション]  感情欠如(修羅)          : ジャッジ  : 効果参照: 自身: 自身の任意の未練に狂気点1店を加える。支援3 [ポジション]  防衛本能(衝動)          : ジャッジ  : 効果参照: 自身: 1ターンに1回、自身が使用するマニューバ宣言時、通常のコストを支払う払う代わりに、任意の未練に狂気点1点を加えることでコストとしてよい。 [メインクラス] 跳弾(魔弾)            : オート   : なし  : 自身: 射撃攻撃の最大射程+1 [サブクラス]  運命錯誤(銃神)          : オート   : なし  : 自身: 射撃攻撃の攻撃判定+1 [サブクラス]  作詞作曲(子守唄)         : オート   : なし  : 自身: 射撃攻撃の攻撃判定-1、コスト-1 []                       : オート   :     :   : [頭]      のうみそ             : オート   :     :   : 2 [頭]      めだま              : オート   :     :   : 1 [頭]      あご               : アクション : 2    : 0  : 肉弾攻撃1 [頭]      カンフー             : オート   :     :   : 1 [頭]      知覚加速装置(ボルトヘッド)    : ジャッジ  : 1    : 自身: 支援2 [頭]      近寄りがたい気配(発勁)      : ラピッド  : 0    : 0  : 自身に対しては使用不可。移動1 [頭]      高性能義眼(スコープ)       : ジャッジ  : 0    : 自身: 支援2。射撃、砲撃攻撃のみ可。 [頭]      超能力的直感(けもみみ)      : オート   :     :   : 1、行動判定で破損しない [頭]      ネックレス(つめたいひかり)    : アクション : 1   : 自身: ターン終了するか、このパーツが損傷するまで、舞台上のホラー・レギオンはあなた以外を対象とした攻撃に-1の修正を受ける(この修正は累積しない。) [頭]      エメラルドのネックレス      : オート   :     :   : []                       : オート   :     :   : [腕]      こぶし              : アクション : 2    : 0  : 肉弾攻撃1 [腕]      うで               : ジャッジ  : 1    : 0  : 支援1 [腕]      かた               : アクション : 4    : 自身: 移動1 [腕]      対戦車ライフル          : アクション : 4    : 1~3: 射撃攻撃5+攻撃判定+1+特殊弾(散弾(全体攻撃)、貫通弾(切断)、榴弾(爆発)) [腕]      奏でるテルミン(エナジーチューブ) : オート   : なし  : 自身: 最大行動値+2。破壊されたとき追加で基本パーツ損傷。 [腕]      本                : オート   :     :   : たからもの []                       : オート   :     :   : [胴]      せぼね              : アクション : 1    : 自身: 次カウントで使うマニューバ1つのコスト-1 [胴]      はらわた             : オート   :     :   : [胴]      はらわた             : オート   :     :   : [胴]      救急箱              : オート   :     :   : 他の姉妹の三パーツ回復 [胴]      小箱               : オート   :     :   : たからもの、オルゴール []                       : オート   :     :   : [脚]      ほね               : アクション : 3    : 自身: 移動1 [脚]      ほね               : アクション : 3    : 自身: 移動1 [脚]      あし               : ジャッジ  : 1    : 0  : 妨害1 [脚]      変質肉体(しっぽ)         : オート   :     :   : 1 []                       : オート   :     :   : ■その他■ 寵愛点:0点 成長履歴: No. 獲得寵愛点(達成/ボーナス/ピンゾロ) メモ 0     0点(   /残り26) 1     0点(   /  ) 2     0点(   /  ) メモ: 職業:吟遊詩人 ネクロニウム:53(一人分)+18(一人分) 55 誕生日1月2日 エレーナ(Елена) 意味:輝くもの 略称:レーナ(Лена)、レーシャ(Леся)、リューシャ (Люся)、リョーリャ(Лёля)、リョーナ(Лёна)、リャーリャ(Ляля)、エーリャ(Эля)、エリューシャ(Елюся)、レヌーシャ(Ленуся) 愛称:レーノチカ(Леночка)、リョーレチカ(Лёлечка) 、レヌーシュカ(Ленушка)、エレーンカ(Еленка) エリザベス AS1 今後の方針、意気込み 基本的に記録者をやっていくが、ブレがある。主に姉妹たちに対しての感情がそれを引き起こす。 エリザベスに対する恋情と、エリーに対する保護である。 というわけで記録者をやりつつ、だんだんボロが出てって、最終的には感情がもっと出るようにしたいな。 ☆NEW☆ 精神がとても不安定になっている。いろいろな人の心をなり切って得てきたエレーナの人格は本人の比喩でなくとも弱く、消耗していた。それを守るために記録者としてのカナデが殻となり、それを演じることでやり過ごしてきていた。しかし、その演技はもはやもう一つの人格を作り出すのには十分程の情報量を得てしまった。元のエレーナ(本来のカナデ)と今のカナデ(シナリオ中のカナデ)が混在し、人格が二つ以上に分かれようとしていた。今それは結合し、より強くなっていたカナデの人格を優先気味に、少しエレーナが加わる形で人格の確立が終了する。 カナデの性格は自然と物事を物語としてみてしまう節があるが、自分が考えていた感情を隠すことはないようになった。 生前 北方で最終戦争についてを伝える吟遊詩人をやっていた。 面倒見がよく、行った先では現地の子供たちの世話役をやっていたものだ。 性格はとても温厚で、世話焼きで、落ち着いている。 生前はТерменвокс(チルミンヴォークス)を使って演奏をしていた。 彼女はとても優しく、お姉さんらしい人柄である。 ……が、もちろん最終戦争を見てきた人物がそんな人格者なわけがなく、時々変なテンションになったりする。 ハーフノングカンパニー ――記録者 彼女は本気で人を愛することを、嫌うことを、やめた。そして人から愛されること、嫌われることをされないようにしている。 それが情報の記録者としての自分である。それができないなら、カナデと言う名前とともに私は私を捨ててしまえる。 記録者の自分はこの世界の第三者、その世界の人へ自分から干渉をしたり、強い思いを抱かれてしまえば、記録者でいられなくなってしまう。 だから彼女はこうなった。 想い人 ある腹を空かせた時である。最終戦争のゾンビ兵に襲われている村の少女を助けたことがあった。 その後、その少女に連れられ、村へと辿り着くことができた。 村のみんなは少女を助けたこともあってか、とても優しかった。 彼女はその居心地の良さについつい自分で決めた一つの場所には1週間まで、というルールを忘れてしまっていた。 そして10日目、助けた少女に告白された。好きだと言われた。一緒にいてほしいと言われた。 彼女自身も少女のことが嫌いではなく、それどころか好意を抱いていた。 そのため、二つ返事で承諾してしまいそうになった。 しかし、彼女は思い出した。自分が放浪の吟遊詩人だと。自分はあの戦争を伝えなければいけないのだと。自分はこんな純粋で穢れのない子と付き合うべきではないのだと。自分は少女には釣り合わない、欠陥品だと。そう、そう、思い出してしまった。だから、彼女は返事を待たせ、その日のうちに涙ながら村を抜け出した。その次の日、少女のいた村はゾンビ兵たちによって壊滅した。村人たちは最後、彼女がスパイだったのだと疑い、恨み、死んでいった。そして彼女は好意を抱くことを辞めた。 サンプルボイス 「私ですか?私は音を奏でる者、さすらいの吟遊詩人、カナデと言うよ、よろしく」 「まったく、困った人たちですね……」 「この顔の火傷ですか?ああ、とある戦場で受けたものです。あの戦場はジャーナリストへの配慮なんてないですからね」 「サァ、さぁ、サァ、戦闘です、争いです、戦いです、行きましょう、イキマショウ、奏でましょう、華麗なる戦場の交響曲(シンフォニー)を」 ~~~~~~~~~ 君はこの悲惨な戦争を歌にして気ままに旅する孤独な旅人、愛を知らず友を作らず1人で、孤独に。そんなある日君は出会う、まさに運命か、はたまた神のいたずらか。 大切な人 君はゾンビに襲われている少女を助けた、君の覚えている通りだ、村での生活が居心地が人が彼女が、正にっ君にはピッタリなはずだったのに。 はぁ、全く、罪作りな娘だな、君は。確実に君は、、分かってるんだろ?君も、 大切な人との記憶 助けた後君は村で過ごした、いつもなら1週間で旅に出るのだが、村の人たちや食料もあり、何より彼女がいたから、そんなある日君は彼女に告白されてしまう、、、君は汚れている、この終わらない戦争で汚れてしまった、ならば何が出来る、彼女は綺麗、君は汚い、、君は思わず逃げてしまった、彼女に何も言わず、彼女がどんな気持ちになるのかも分からずに 君は詩人だ、この醜い終わらない戦争を歌で様々な人たちに伝えてきた。そんな君は物事を伝えるのがうまい、目を使った判定に+1、です! ~~ ――生出 彼女はある辺境の村に両親と姉妹で住んでいた。そして6歳のころ、その村はゾンビ兵の集団に襲われ、壊滅した。その時彼女は村の近くの丘へとすぐに逃げることができ、難を逃れることができた。しかし、その時その場所から見えたものは悲惨なものだった。自国の旗印を持った小さな少女のネクロマンサー(バイオロイド)がゾンビ兵を操り、よく遊んでいた友達たちを、隣の優しい老夫婦を、そして彼女が大好きな両親を、ただ、ただ、蹂躙していっていた。彼女の五感には肉が引きちぎれる音、骨が砕ける音、内臓が燃え焦げる音、助けを求める悲鳴、恐怖のあまり壊れた笑い声、どうしよもない怒りの声、そのすべてが一度に流れ込んできた。彼女は、……故郷を失った。 ――吟遊詩人 その後彼女はしばらくその残骸となった街を過ごしていた。肉片になった両親とともにご飯を食べ、廃墟となった家を片付け、そして、旅支度をして。 彼女はこの悲惨な現実を、何もすることができずに死んでしまった村の人たちを忘れないように心に刻み込み、決して忘れぬよう、記録者になることを決心した。この残酷で悲惨で、絶望しかない中に生きる人々の生活を記憶し、自らに保存し、永遠のものにするために……。そしてその過程で世界はこんなことになっている、ということを詩にのせて歌っていた。せめてそれで彼らが少しでも生き永らえることを願って、彼女は歌った。 ――最初の村 彼女は初めての村へ着いた。その時彼女は難民として受け入れられた。彼女は何もなかった。彼女は自分の名前を聞かれたとき、名前が出せなかった。 名前を言おうとすると村のことが、両親のことがフラッシュバックしてしまう。彼女は強く生きるためにそのことに蓋をして、新たな名前を名乗った。「カナデ」と……。 ――とある村で 彼女が廻った3番目の村で彼女はある失態をしてしまった。まだそのころの彼女は幼かった。何をできるわけでもなく、何を知っているわけでもなかった。彼女は旅の疲れから行き倒れてしまった。そんなところをある男性が自分の村まで運び、助けてくれた。彼女は男性に優しく、好意的に接した。それは助けてもらった恩義があったからであり、礼儀であり、決して好意があったわけではなかった。だが、男性はそうではなかった。その日の夜、男は彼女を犯そうとした。無理やり、彼女が否定をしても、助けを求めても……。だから、彼女は男を殺した。持っていた果物ナイフで男性を刺した。最初はのどに、そして右目、左目という順番に……。その後、男性が動かなくなるまで男性を、何度も、何度も突き刺し、殺した。彼女は悲しかった。自分の手で一つの物語を終わらせてしまったことを悲しんだ。とても悲しかった。だから彼女はそれから、誰かからの好意も、嫌悪も受けるのを嫌うようになった。 ――とある村で2 彼女はある時、たくさんの女性を引き連れた男性たちに声をかけられた。まだ旅をし始めたばかりだった彼女は言われるがままに男性たちについていった。村に就くと一人の男性が彼女の手を引いてある小屋へと入っていった。彼女は女性たちがどうされるのか知らず、また、男性たちが何者なのかもわかっていなかった。ただ、されるがままにベッドに座らせられ、上着を脱いだ。そして男性はある瓶を取り出した。その瓶はピンク色で、その蓋を開けられた時に彼女は少し意識が飛びそうになった。だけど彼女は理性を保っていた。男性は自分の服を脱ぎ始め、彼女へと手を伸ばそうとした。彼女は嫌な予感がし、男性の手をすり抜け、その小屋から逃げ出した。その時、彼女はほかの女性たちの末路を目にしてしまった。それから彼女は用心深くなり、一歩引いた考えをするようになった。 ――とある村で3 ある平和な村に訪れた。その村で3日間は彼女はとても楽しく、暮らしていた。その間はこの村がいろいろな要所であり、とても豊かであったことから不自由ない生活を送ることができていた。その上何の危険もなく、とても過ごしやすかったのだ。しかし、4日目、見慣れる人々がこの村を訪れていたのである。村の人は珍しいものを安価で売ってくれるいい商人だと歓迎した。だが彼女は気付いてしまった。彼らは今までの道中や壊滅する村で見てきたやつら(バイオロイド)だと。そしてそんな奴らがそんなことをしないことも知っていた。彼女はその日の夜、この村を出ることを決心した。だが、その前に事は起こった。木陰で本を読んでいた彼女に小さな少女が走りかけてきたのだ。その少女はよく懐いていてくれて、彼女自身もとてもかわいがっていた。そんな少女はもらったと言ってクマのぬいぐるみを持って駆け寄ってきていた。彼女はそのクマのぬいぐるみをやつらの荷物で見たような気がした。そう思った瞬間、そのクマから亀裂が入り、爆散した。少女はその場で血の塊となり、その場に血だけを残し、その場から消滅した。その光景は一瞬だった。彼女は何が起こったのか、すぐには理解できなかった。ただ、ただ、その場を見ることしかできなかった。瞬きさえできなかった。そんな彼女を現実へ戻すかのように周りから爆発音が鳴り響いた。気付くと、周りのいろいろなものが爆発していっていた。そのたびに血飛沫が起き、人の命は儚く散っていった。そして一通り爆発が住んだころには周りに人の気配がなかった。あったのは目の前に立っていた奴らだけだった。奴らの手には先ほどのものだろうか、爆弾らしきものが握られていた。そこで彼女はとっさに持っていた本を投げつけた。すると、それは奴らの持っていた爆弾へと当たり、それは奴らの足元へと落ちた。その衝撃は爆弾を起爆するのに足りたようで、その場で爆発が起こった。その時、彼女の左の頬に高温に熱せられた肉片が飛び散った。彼女はその熱の痛みに反応することができず、ただ、ただ目の前を眺めていた。彼女は感情を抑えることに決めた。 ――とある道中でX  私はバイオロイドの気持ちを知った。バイオロイドになりきったら、わかってしまった。ああ、ああ、なんてことだ、なんてことだ……。これじゃあ、これじゃあ、私は、私は……何を恨めばいい?ない、何もない。 ――とある村でX  私はある村で戦いに巻き込まれ、右腕と両脚を失った。そのままでは死んでしまう。そんなことすぐに分かった。……そういえば、もともとゾンビたちの異常な丈夫さを義手、義足として使う薬があったはず。それはこの村で発見したもので、この村がその技術を研究していた。大丈夫、それは今手元にある。だから、あとは、そこで転がっているゾンビやバイオロイドの残骸を患部に当て、注射を打った。その瞬間、残骸は私のからだを取り込もうと、変異し、し、しs、あああああああああああ、痛い痛いイタイイタイいたいいたいいあああああああああああああああ。 ……私は、生きた。私は、生き延びた。代わりに、私の体は人間のものでなくなってしまった。それは異常な脚力、異常な右腕の腕力が物語っている。ああ、ああ、わたしは心で共感するだけでなく、体までゾンビやバイオロイドと同じようになってしまった。そしてこの力があればやりたかったことができるようになるという皮肉。ああ、ああ、これで私は両者ともに危害を加えることなく、両者を見続けることができる。それが、私にできること。……私はそれしかできない。だから、せめて儚く、哀れで、美しく、愛らしい人間を、ゾンビを、バイオロイドを私の中で生かし続けることができる。そして、気の向くままにこの騒動が終わって、このことを知る者がいなくなった者たちに語る。それがいい、それはとても幸せそうだ。 ああ、やってしまった。やってしまった。私はひどいことをしてしまった。私はこんな弱い醜い私が嫌いだ。こんな私はエリザベスに嫌われてしまう。受け入れてなんてくれない。私のすべてが好きだと言ってくれたけど、こんな私を受け入れてくれるわけない。だからいやだ、こんな私。だから、エリーに対してなりたい私を、記録者の私で接してしまった。弱くて醜くて、ダメな私を忘れたかった。だから忘れた。忘れたようにした。忘れたい、忘れたかった。嫌われたくない、だからもう弱くて醜い私は見せないようにしないと。エリザベスに嫌われないようにはそうするしかない……。 ――旅の書記、書き抜き ・私は多くの人が、村が、兵が、バイオロイドたちが死んでいくのを目にしてきた。中には私が殺したようなものもいた。間接的だったり、直接的だったり、いろいろだ。なんでみんな死んでしまうのだろうか。 ・おなかが空いた、もう4日は何も食べていない。村は見つからない。食欲というもののせいで、力も出ない。この先おいしいものが食べれなくていいから、この苦痛が消えないものか。 ・この森では野生化した生物兵器がいるらしい。眠ったら最後、その時私はまた目を覚ますことができるだろうか。ああ、だめだ、とても眠い。一昨日も村の雰囲気がおかしく、一晩中寝れずに、結局朝に殺されそうになって必死に逃げてきたばかりだ。ン、いや、もう日が違うからもっと前なのか。ああ、もう、だめだ、安全な場所など、ないのに、こうもなんで眠くなるのだ。眠気なんて、私はほしくない、ぐっすりと気持ちよく眠れなくてもいい。だから睡眠欲を消してくれないだろうか。 ・バイオロイドやゾンビ兵、それが平和な村を犯す。彼らは害虫でしかない。彼らにも事情はあるのだろう。だが、私は許せない。彼らが許せない。彼女らが許せない。私に力さえあれば……。 ・おかしい、あの町であの子に告白されてからどの町にも一日二日で出て行ってしまう。なぜだろう、なぜこうも集中できていないのか。あの村のあの子は、今、どうしているのだろう。 ・あの村は滅びた、そうほかの旅人から聞いた。噂では私が出て行ったその夜、その村は襲撃を受けたらしい。しかも村の人はその直前で出た旅人が内通者だと思い込んでいたらしい。唯一の生き残りの男性から聞いた話らしい。そうか、あの子はもう……。 ・私が関わって壊れたり、変な方向へ向かったり……。私が干渉する、そんなこといいわけがない。私は私がいない世界を見ていたい。私はこの世界を客観的に見ていたい。そうだ、私は記録者なんだ。だから私はこの世界に干渉しないで、記録し続けよう。私が私自身から動かなければ私が干渉したことにはならないだろう。それがいいだろう。 ・ダメだった、今の私では記録者にはなれない。この体はもうそんなことを許してくれるほどきれいなものではない。この体に残った過去は消えない。この体じゃなくなれば……。今は、今を精一杯記録しよう。完璧な記録者にはなれずとも。 ~千里眼 彼女は最終戦争を理解することに長けていた。それは超能力的なものだった。それは小さいころから自覚していないうちから開花していた。その始まりが、故郷の襲撃の時、自然と村の外へ一人で出て行ったことである。それから彼女は身の危険がある直前で無自覚でそれを回避していっていた。無自覚のそれは操作することができない。 サンプルボイス2 lv1「私のことが好きとか、そんなものいらないです」 lv2「私なんかのことを好きになる人がいるわけないでしょう?」 lv3「好きの意味、分かって言ってるの?どうせリンゴが好き、とかそういうレベルのなんでしょうね。そんなんで、あまり使わないで。私じゃなくて、本当に伝えるべき相手にだけ伝えなさい。じゃないと、その時にはその言葉が軽いものになってしまうのだから」 lv4「私は記録者です。誰からか好きという、恋情という、感情を向けられてはいけないのです。だから、その、やめてください。私は誰も好きになりませんから」 lv5「なんで、なんだってそんなに私のことを……。忘れようとしていたのに……、こんな私が好きとか。はぁ……。私も、好き、ですよ……」 生前のボイス(仮) 「もう、何やってるんですか。私だって混ぜてくださいよ!!」 「あ~、かわいいなぁもう。このぉ~、こうしてやる~(わしゃわしゃわしゃ~」 「ああ、私に任せてよ。いっぱい頼っていいですからね。……その代わりに、私も頼っていいですか?」 「私が好き、ですか?そ、そうですか……。その、とても、嬉しいです」