タイトル:四月朔日 止在 キャラクター名:四月朔日 止在(わたぬき しとう) 種族:人間 年齢:27 性別:男 髪の色:灰 / 瞳の色:藤 / 肌の色:色白 身長:182cm 体重:60kg ワークス  :研究者 カヴァー  :独身貴族 シンドローム:オルクス、サラマンダー ■ライフパス■ 覚醒:無知 衝動:加虐 ■能力値と技能■ 【肉体】:2 (シンドローム:0,2 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈白兵〉:SL / 判定 2r 〈回避〉:SL / 判定 2r 〈運転〉:SL / 判定 2r 【感覚】:1 (シンドローム:1,0 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈射撃〉:SL / 判定 1r 〈知覚〉:SL1 / 判定 1r+1 〈芸術〉:SL / 判定 1r 【精神】:3 (シンドローム:1,1 ワークス:1 ボーナス:0 成長:) 〈RC〉:SL / 判定 3r 〈意志〉:SL / 判定 3r 〈知識〉:SL5 / 判定 3r+5 オカルト 【社会】:3 (シンドローム:2,1 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈交渉〉:SL / 判定 3r 〈調達〉:SL1 / 判定 3r+1 〈情報〉:SL2 / 判定 3r+2 学問 【HP】    27 【侵蝕基本値】 38% 【行動値】   5 【戦闘移動】  10m ■エフェクト■ 《スキル名》     /SL /タイミング/判定/対象   /射程/コスト/効果など 《ワーディング》   /★$/オート$  /自動/シーン  /視界/-$  /非オーヴァードのエキストラ化 《リザレクト》    /1$ /気絶時$  /自動/自身   /-  /[SL]d$/コスト分のHPで復活 《絶対冷度 4》    /4 /常時   /自動/自身   /至近/-   /暴走中【精神】ダイス+[LV+1] EAP107 《紅蓮の憎悪 3》   /3 /常時   /自動/自身   /至近/-   /バステ中攻+[LV*3] CEP66 《怨念の呪石(20点)》 /2 /セットアップ  /-  /自身   /至近/3   /暴走 暴走中攻+2d HRP88 《CR:オルクス 3》   /2 /メジャー   /-  /-     /-  /2   /組み合わせた判定のC値-LV EAP129 《鋼の顎 3》     /3 /メジャー   /対決/-     /視界/3   /攻+7 装甲無視 同エン× RWP41 《アニマルアタック 3》/3 /メジャー   /対決/-     /視界/2   /攻+[LV*4] LMP84 《氷の塔 5》     /5 /メジャー   /対決/範囲(選択)/視界/4   /攻+[LV*3] 同エン× EAP106 《完全なる世界 3》  /3 /メジャー   /対決/-     /-  /5   /判定ダイス+[LV+1] 攻+[LV*3] EAP101 《バーニングハート 5》/1 /オート    /自動/自身   /至近/2   /被ダメで暴走 シーン中攻+[LV*2] EAP107 《クリメイト 5》   /1 /オート    /自動/単体   /視界/4   /戦闘不能回復直後使用 [1D+LV*2]点のHPダメージシナリオ1回 CEP66 《力の法則 3》    /3 /オート    /自動/単体   /視界/4   /与ダメ+[LV+1]D EAP102 ■装備とコンボ■ ・武器とコンボ 名称         価格 種別 命中 攻撃力 G値 射程 メモ 鬼百合(8dx@8)        3   8r  18+2d     視界 CR+鋼 装甲無視 同エン× 5 〃(11dx@7)100%       3   11r  20+2d 鳳仙花(8dx@8)        3   8r  30+2d     視界 CR+鋼+アニマル 装甲無視 同エン× 7 〃(11dx@7)100%       3   11r  36+2d 沈丁花(8dx@8)        3   8r  33+2d     視界 CR+鋼+塔 装甲無視 同エン× 9 〃(11dx@7)100%       3   11r  41+2d 伏魔殿(8dx@8)        3   8r  52+2d     視界 CR+鋼+塔+アニマル 装甲無視 同エン× 11 〃(11dx@7)100%       3   11r  57+2d 百鬼夜行(15dx@7)100%    3   15r  66+2d     視界 CR+鋼+塔+アニマル+完全 装甲無視 同エン× 16 =価格合計= 0 pt ・防具     装甲 回避 移動  価格  名称 / 備考 鎧 :               / 下着:               / 修正: = 合計 =  0   0   5   0 pt ■所持品■ 名称        単価 個数 価格 備考 情報収集チーム   2   1   2   〈情報:〉判定直前に使用 達+2 シナリオ3回 R2P193 コネ:噂好きの友人 1   1   1   〈情報:噂話〉の判定ダイス+2個 R1P179 コネ:研究者    1   1   1   〈情報:学問〉の判定ダイス+2個 R1P179 コネ:情報屋    1   1   1   〈情報:裏社会〉の判定ダイス+2個 R1P179 コネ:ハッカー   1   1   1   〈情報:ウェブ〉の判定ダイス+2個 R1P179 コネ:マスメディア 1   1   1   〈情報:メディア〉の判定ダイス+2個 R1P179 コネ:要人への貸し 1   1   1   あらゆる〈情報:〉の判定ダイス+3個 シナリオ1回 R1P279 =所持品合計=     8 pt =装備合計=      0 pt = 価格総計 =     8 pt 【常備化ポイント】 8 pt 【財産ポイント】  0 pt ■ロイス■ 対象             好意  悪意 備考 動物使い "アニマルテイマー"        アニマルアタックLV1を取得 LMP84 七姫 薫           慕情  悔悟 ボクの大切な友人。これまでも、これからも。 薬丸 創治          好奇心 隔意 彼がどんな未来を示してくれるのか……楽しみですねえ。 ■その他■ メモ: 「楽しいこと、面白いものがあればどこにでも行きますし何でもします。この歳になっても常に新鮮な邂逅の連続で、まったく人生というものには飽きがきませんねえ。"貴方達"もそう思うでしょう?」  ―――――  本名は「神楽坂 紫苑(かぐらざか しおん)」。明治時代から代々続いている資産家、神楽坂家の長男。  表向きはただの金持ち一家だが、実のところ何十年かに一度の頻度でオカルトに傾倒する者が出るという謎の家系であり、彼もその一人であった。  彼にとって身近に"人ならざるもの"が存在していることは至極当たり前のことだった。まだ立って歩くこともできない頃から、誰もいない虚空を見つめて楽しそうにしている姿を目撃されては身内や使用人達に気味悪がられていた。歳を重ねてからもその奇行は収まることはなく、寧ろ悪化していった。  普通なら、彼のような”魅入られた者”は身内から陰で忌み嫌われながらも表面上は波風立てずに神楽坂の一員として生涯を全うすることになるのだが、長男ともあろう立場の人間が、人智の及ばない、わけのわからないものにのめり込んでいるという事実が万が一にでも世間にバレてしまえば、神楽坂の名に泥を塗ることになるため、例外措置として大学卒業直後に突然家から勘当されることとなった。  しかし本人は大した問題としないどころか、寧ろ息苦しい家から解放されたことを喜び、以降は各地を放浪しながら「四月朔日 止在」というペンネームでオカルト関連の書籍を出版し、界隈では名の通るオカルト作家として活動している。ただ内容が内容なのでいつまで経ってもニッチな固定読者しかつかず、それだけを生業にしていたら生きていけない程の収入しかない。そのためいよいよ生活が困窮してきたときは”伝説の情報屋”に依頼してオーヴァードが関わっている/いないに関わらず様々な仕事を貰ってなんとか食い繋いでいる。  ―――――  七姫とは大学時代からの知り合い(歳は離れているがサボり癖が酷かった四月朔日が留年しまくっていたため)であり、妖怪やらなんやらの話をしても気味悪がらず普通に接してくれる唯一の非オーヴァードの友人である。  また、彼女の記者として真実を追い求める熱心な姿を好ましく思っており、卒業後も仕事/プライベート問わず頻繁に会っている。  妖怪が視える云々は無論オーヴァードとして覚醒しているからこその能力であり、UGN・FH双方から何度も勧誘(場合によっては誘拐)を受けているが、組織に所属するということに家に縛られていた過去を重ねてしまい、どうしても嫌悪感が拭えないため断り続けている。イリーガルとして外部から協力しているわけでもない、要は野良オーヴァード。そのためレネゲイドについて詳細な知識もなく、ワーディングを張るという概念も無しに力を使うことも多々あり(無意識に《不可視の領域》を使用しているため、かろうじて大事になったことはない)、UGNからは悪い意味でも目を付けられている。  大体の組織や人は一度断ったり伸したりすれば大人しく引き下がっていくのだが、”マスターレイス05’”にだけはいたく気に入られており、今でも頻繁に自分の配下につくように勧誘されている。  因みに彼とは都内有名洋菓子店の10個限定販売のケーキのラスイチを譲ってあげたことをきっかけにした茶飲み友達で、オーヴァードとしてだけでなく純粋な卍マブダチ卍としても交流がある。  ―――――  非常に温厚な性格で良くも悪くもマイペース。基本的に感情の起伏は穏やかだが、自分の興味のあること(主にオカルト関連)の話題については人が変わったかのように食いつき捲し立てる。何よりも自由と楽しいことを愛する、生粋の快楽主義者。  どうしてもその奇行の数々が目につくため変人扱いされがちだが、オカルトが絡まないことについては驚くほど常識的で、それなりに社交性もある。  ジャーナリズム精神に溢れているわけではないが、「自身の目で真実を見ること」に執着しており、自身の知的好奇心を満たすためなら手段を択ばない。好奇心が旺盛すぎるため振る舞いが子供っぽく見えることもしばしば。  一人称「ボク」二人称「キミ」三人称「(名前)クン」。語尾が伸びがち。  時代錯誤な和服を着ていることも相俟って、全体的に胡散臭い雰囲気が漂っている。長身モヤシ体型且つ猫背。  また常にレンズに薄く色のついた丸眼鏡をかけているが、決して目が悪いというわけではなく、逆に"視えすぎる"視力を抑制するためにかけているものである。  好きなものは未知の存在とと甘いもの。嫌いなものは束縛。苦手なものは過干渉な人間。  ―――――  オルクス×サラマンダーのクロスブリードで、領域の因子に干渉できる瞳で"視る"ことによって周囲の魑魅魍魎を使役して戦わせる。あくまでも自身に戦闘力は備わっておらず出来ることはここまでであり、他者に害を為すことが出来るのは"彼等"の方である。主戦力は幼い頃から行動を共にしている蛇と鬼。殆どオーヴァードとしての力を使うことのない生活を送っているため場慣れしているとは言い難い。  暴走すると周囲のお友達が怒り狂う。本人は至って冷静……に見えるが、よくよく観察すると口元が愉しそうに歪んでいるとかいないとか。  また、彼等を使った情報収集にも長けており、周囲で起こっていることに関して非常に耳が早い(《地獄耳》)。  基本的に瞳を持つ本人以外が視認することは出来ないが、相手の脳内因子に無理矢理干渉することで一瞬姿を見せることくらいは出来る(《超越者の眼力》)。  ―――――  :自分用裏設定  ダスクライト「暮れなずむ黄昏」。所謂逢魔が時。亡羊の嘆は『烈子』より。  常に行動を共にしている蛇は八岐大蛇、鬼は大嶽丸をモチーフにしている。オルサラなので(?)  INTP INTp(Ne-LII) 5w6-4w5-9w8 Sp/So A優位型  ♩バケモノダンスフロア/日向電工feat.初音ミク  ―――――  「"死人が甦る"、なんて噂を聞きつけてやってきたわけですけれど、なかなか面白いところですよね、面影島。居心地はどうですか?……そう、なら良かった。新しいお友達も沢山いますし、賑やかで良いところですよね。まあ怖い方もいましたけど。あ、ボクですか?まあ不便な点が無いと言えば嘘になりますが、そんな些細なことなんて気になりませんよ。――なにせこの噂、マジっぽいですからね。まだ分からないことの方が多いですが、取っ掛かりは見えてます。ひとが黄泉還る瞬間、どうやったって見てみたいですよねえ。時間は自由に使えますし、ゆっくり確実に調べていくことにします。独身貴族万歳!  そうそう、調査中に出会った子……"ナイチンゲール"と"ソングバード"でしたっけ?なんとなく成り行きで敵として相対することになり倒しちゃいましたけど。可哀想なことをしたと思ってるんですよ、正直。だってボクには関係のないことで、関係のないひとですもん。無駄な罪悪感で脳味噌のキャパシティを使うのは好きではないのですが。やっぱり面倒事に巻き込まれるのは御免ですねえ。  ところでここのUGN支部には学生しかいませんでしたね。万年人手不足なんて話は耳にしていましたが、まさかここまでとは。彼等にも彼等なりの信条や信念があって所属しているのかもしれませんし、ボクがとやかく言うつもりはないですが……ああいう子達を見ると、どうしても、ね。  …………それにしても。薫クンは一体何処をほっつき歩いてるんですかね?あの行動力は尊敬に値しますが、正直危なっかしさの方が目立つ子ですから。まあいつものことと言ってしまえばそれまでなのですけれど、今回はなんというか……いや、憶測でものを語るのは止しましょう。キミ達も協力してくれていますから、きっと直ぐに見つかる筈です。  そろそろ外が明るくなりそうですし、少し眠ることにします。起きたら……そうですね、学校にでも行ってみましょうか。あの子たちを見ていたら、なんだか懐かしくなってしまって。それに孤島の学校なんて、面白い話が聞けるに違いありませんよ。例えば七不思議とかね。きっとポピュラーな怪談話から珍しいお化けの噂なんかまで目白押しですよ。ああ話していたら興奮してきました、全く寝付ける気がしない!心躍る未知の存在との新たな邂逅!こんなにもワクワクするのは久しぶりですよ!ボク一人で行くのも寂しいですよね、"みんな"で押し掛けたら流石に迷惑でしょうか?まあ視えないから問題ないか。ふふ、とっても楽しみですねえ」  ―――――  "ブラックレイン"との戦闘から数日後、夜。  ひとりで泊まるには少し広い宿の一室。音のない空間の中、彼はひとり、語る。いつものように、穏やかな声で。  「……ボクね、薫クンが黄泉還ったという確証が得られたとき、どのタイミングで、どう殺してやるのがベストなのかなって考えたんですよ。真っ先に。……唯一の、たった一人の、ボクをボクだと受け入れた上で良くしてくれた"友達"だった筈なのに」  姿は彼女と何ら変わりなく、しかし記憶のところどころに欠陥のある"彼女"。自身に向けられる屈託のない笑顔も、少し子供っぽい言動も、七姫薫そのものであるかのように見える、――"見える"だけの偽物。  彼女の現在の状況を理解した瞬間、自身の中に湧き上がってきたものは、安堵や喜びではなく、どうしようもないくらいの嫌悪感だった。今の彼女は存在してはならない。自身の感情より先に思考が急速に論を組み立て結論を弾き出してしまう、いつもの癖。感情論に興味などない筈なのに、何故か胸にしこりのようなものを感じてしまうのは。  「――彼は怒ったじゃないですか。時雨サンに対して、感情を剥き出しにして、大切なひとのために、怒った。それがね、……それだけのことなのにね、ボクには到底出来ないことで。だからこそ、とても眩しく感じたんです。あれはきっと若くて純粋だからこそできること。"子供"だからこそできること。  "大人"になったら分かりたくないことまで"理解って"しまって、現実に雁字搦めにされて、身動きが取れなくなる。……これが諦念というモノ、なんですかねえ。  だからこそ、時雨サンのことはボクの手で終わらせたかったんです。珍しくボク自身がムキになっていたのはそういうことだったんですよ。あのときは驚かせてしまってすみませんねえ。ま、組織を嫌ってどこにも所属していない立場の人間が言うのはあまりにも無責任なことかもしれませんが、ああいう子には出来るだけ長く、綺麗なままでいて欲しい。そう思うのは…………それこそボクのエゴなのでしょうか」  謳うように、呟く。誰もいない空間に手を伸ばし、"それ"に触れる。温もりは感じられなくても、そこに"居る"。自分を現在の自分たらしめる、この世ならざる存在。幽世の友人。  目元を少しだけ緩ませ、手を離す。ひとつ溜息を吐き、また口を開く。今度は面倒臭そうに。それでいて真摯に。  「まあそれを抜きにしても。貴方達の存在を肯定する者として、彼のような、ひいてはこの島の住民を容認するするわけにはいかないんですよ。他人の願いで誰かの運命が逆流するなんてたまったもんじゃない。この世ならざる存在は、自らが自然の摂理に背く覚悟を持って、敢えて選択し、それを実現させるだけの強い想いを持っていなければならない。だからこそ貴方達は尊ばれるべきなんです。皆さんの存在を貶めさせないためにも、この現象、止めてみせますよ」  また大きく溜息をひとつ。この島に来てからどうも面倒事に巻き込まれることが多くて参る。  ぐしゃぐしゃと伸ばしっぱなしの髪を掻き撫でると、先程まで纏っていた真剣な雰囲気はどこかに消え去っていた。  「ふぁ~~あ……流石に喋りつかれましたね。唯でさえ昼間はあの子達に連れ回されてあちこち歩きまくったわけですし。明日のためにも寝……」  「四月朔日くん起きてるー!?星が綺麗に見えるよ!外行こ外!!!」  「…………今何時だと思ってるんですかねえ。はいはい、今行きますよ、っと」  よっこいせ、の掛け声と共に横になって間もない身体をもう一度起こす。"こういうところ"も彼女と変わりがないなといちいち考えてしまう辺り、どうやら相当キているらしい。後から適当に理由を付けて早めに退散させていただくことにしよう。  「……尤も、オーヴァードなんていうそれこそ"この世の真理"に反する力を手にしてしまったボクがとやかく言うこと自体、間違っていると思っているのですけれどね。――大人は狡いから。自分に都合の良い様に論を展開するんですよ。全く、酷い話ですよねえ」  部屋から出る直前、誰に向かってでもなく、そう言って、わらう。その表情は、"何"に向けられたものなのか。  "間違った大人"のエゴに巻き込まれてしまった大切な友人のために。たとえこの感情すら"間違った大人"のエゴであるとしても、せめて最期は――  ―――――  ……何故縁切り祭に参加できなくなるような厄介事に巻き込まれたとき、少し安心したのか。  ―――――  謝りたかった。  ただ、謝りたかった。彼女が僕自身のことや、僕によって黄泉還ったことをどう思っているかなんて二の次で、単純に謝らなければならないと、他人のエゴに巻き込んで、運命を歪めてしまったことへの贖罪を、しなければならないと思った。彼女にどう思われようと、ひどく詰られようと、構わないという覚悟があった。  しかし、彼女はわらった。しあわせだったと、言った。  こちらが拍子抜けしてしまうような理由であっけなくいのちを落としてしまった彼女は、死んでなお、黄泉還ってなお、変わらぬ"彼女"のままで、自分のことを思ってくれていた。それがひどくうれしくて、かなしくて。少しだけ、年甲斐もなく泣きたくなった。  ――この島は、永い夢を、見ているのだと思う。  大切なひとをうしなうことがなく、しあわせな時間だけがゆっくりと流れていく、そんな夢。それはとてもあたたかくて、甘やかで、居心地が良いのだろうと思う。  ……だけれど。  死んだ者は生き返らない。うしなったものは取り返せない。それは覆ることのない、この世の、"現実"の、きまりごとだ。だから。  「いい加減に目を覚まさないとねえ、みんな?」  いつまでも夢の世界で生きていくわけにはいかない。自分には、自分達には、帰らねばならない場所がある。守らなければならない日常がある。果たさねばならない約束がある。  ――最後の戦いが始まる。  ―――――  戦いは、終わった。  面影島に棲むレネゲイドビーイングとやら……「オモイデ様」はやっクンのお陰で活動を停止し、世界中に訪れていた危機は去った。  今回の事件――否、"プラン"と言うべきなのだろうか――の首謀者、都築京香を無事打ち倒し万事解決、の筈が彼女は謎のトンデモパワーのお陰で少女に転生して戻ってきていたし、完全に解決したとは言い切れないのだろうが、まあそこはご愛嬌ということで勘弁してほしい。そもそもあれは一体どういう仕組みで戻ってたんですかねえ。オーヴァードの力、と言ってもあんな事例は見たことがありませんし。ひっ捕らえてバラしでもしたら分かることはあるのかもしれませんが…………まあ現実的に無理ですよねえ、アレは。正直とても太刀打ち出来る相手じゃあない。今回なんとか脅威を除けることができたのは唯のまぐれで、恐らく二度目はないのでしょうから。  というかそもそもUGN関係者じゃないのにこれ以上面倒事に巻き込まれたくないんですよねえ。来週日本支部に出向しろだなんて言われてますけど、正直サボタージュしたいところです。が……あの霧谷サンとかいう方、物腰は柔らかなのに否と言わせない雰囲気を醸し出しているというか……これだから組織に属する人間は苦手なんですよ。  組織に属する、と言えば今回出会った3人のことを思い出す。まだ若いのにその背に沢山のものを背負って、日常を護るために命を賭して戦っていた。本来ならば彼等は学校に通い、友人と遊び、変わらない日常を歩んで然るべき存在だ。それなのにオーヴァードであるがために運命を背負わされ、あるはずだった「普通」を捨て、世界の裏側で誰に知られるでもなく命を削っている。こういう面倒事には大人が対応するのが筋なのだと――思っていた。しかし彼等は自身のその境遇を憂うこともなく、文字通りそれが自身に課された"使命"であるとして、脅威に立ち向かっていた。思うに彼等は、日常からかけ離れた世界に身を置いているからこそ、あれほどまでに強く在れるのだと思う。それこそこんなどうしようもない大人が口を出す必要がないほどに。  世界を救った彼等は、休む間もなく彼等にとっての"日常"に戻っていった。やっくんとねこクンは (バチバチにデータ復旧中!)  ――――― ※コンボデータは全て絶対+紅蓮+バニハ+呪石前提  デモンズシードは《絶対冷度》に適用 ・190213 ハトメモ1話経験点29点  クリメイト、不可視の領域、透明存在LV1取得、アニマルアタックLV2→LV3、氷の塔LV1→LV2 ・190314 ハトメモ2話経験点30点  氷の塔LV2→LV4、怨念の呪石取得 ・190325 ハトメモ3話経験点28点  氷の塔LV4→LV5、完全なる世界LV2取得、3点余り ・190426 ハトメモ4話経験点30点  完全なる世界LV4→LV5、力の法則LV3取得、炎の理LV1取得、知識:オカルトLV4→LV5 url: https://charasheet.vampire-blood.net/2257516