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古物研究家（図書館司書）※クトゥルフ2010サプリより 職業技能：芸術（任意）、コンピューター、製作（古書修復）、図書館、値切り、他の言語（英語）、目星、歴史 郊外の小さな図書館で働く図書館司書。 職場には若干マニアックな書籍を多く保管していることから、一般客よりも研究者や専門職の来館が多い。 身体能力に乏しいが知識欲が旺盛なため、会社勤めよりも若干職人めいた司書職が性に合っている。 日々古書の修復をしたり、研究者からのリクエスト本を他館から検索したりと完全インドアの楽しい日々を送っていた。 ……はずなのだが、二、三年ほど前に知り合った民俗学者との出会いをきっかけに、葵の生活はちょっとだけ変わった。 いつものように研究所を求めてやってきた学者と話をしているうちに、なんだか馬が合ってしまって、ちょくちょく話をするようになる。 最初の転機は、ネットサーフィンでの芸術鑑賞を趣味にしていると話した際に、実物を見てみないかと学者に誘われたことだ。 研究先の京都で、ちょうど大規模な展覧会が開かれたとのこと。 予定も空いていたためなんとなく同行してみたら、実際に目にする古物の魅力に予想以上にハマってしまった。 学者はどうやら機械や世間にやや疎い。 研究対象への下調べはなんとかできるが、研究で遠地に赴くたびに、ホテルの予約や観光地のリサーチに難儀していたらしい。 ならばと、此度の旅行で味を占めた葵は、今やすっかり仲の良い友人となった学者に、今後の研究旅行にも同行を提案する。 「研究旅行に連れていってくれれば、ホテルの予約や食事の下調べなんかは僕がやってあげよう。君のリクエストに最大限応える形でね」 「その代わり、研究旅行の日程を一日多めにとって、その一日は寺社や古物、現地の伝承などを僕に教えておくれよ」 「観光旅行のガイドは僕、研究旅行のガイドは君、って感じだ。もちろん、互いの都合が合うときだけね」 インドアで、己から他者に干渉しすぎることのない葵がこんな提案をしたことに、葵自身は非常に驚いている。 それだけ、彼と波長が合ったということだろうか。 京都の土を初めて踏んだ時、一緒に食べ歩きして馬鹿話をして、たまに真面目に研究のことを話し合って。 ……そんな時間が、とてつもなく楽しかったからかもしれない。 年上である学者に、甘えてる部分は若干あるのかもしれない。けど、この魅力を教えてもらったからには、責任を取ってもらわないと。 そんなこんなで、次の旅行の誘いはいつだろうと、少しワクワクしながら日々を過ごすようになっていたが、最近住処が割と近所だということを知って、遊びに行くことも増えてきた。 主に葵が休日の学者の家に押しかけて、研究所を読ませてもらう代わりにご飯を作ったりしてるくらいだけど。 葵が風邪を引いた時には、差し入れを持ってきてくれたりもするかもしれない。 お互い独身男性が休日に一緒に遊んでて、結婚大丈夫なんだろうか？と相手のことを他人事のように心配していたりも、まあするが。 完全におまいう案件なので、互いに口には出さなかったり。 今で十分楽しいしねぇ、とぐだぐだと休日を楽しみながら、葵は呟くのであった。 メモ：ｓｓ

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