タイトル:autome_low_005 キャラクター名:黛 悠加里(まゆずみ ゆかり) 種族:オーヴァード 年齢:15 性別:女 髪の色:黒 / 瞳の色:黒と金のオッドアイ / 肌の色:白い 身長:150 体重:45 ワークス  :高校生 カヴァー  :高校生 シンドローム:バロール、ノイマン ■ライフパス■ 覚醒:死 衝動:妄想 ■能力値と技能■ 【肉体】:1 (シンドローム:0,0 ワークス:1 ボーナス:0 成長:) 〈白兵〉:SL / 判定 1r 〈回避〉:SL1 / 判定 1r+1 〈運転〉:SL / 判定 1r 【感覚】:1 (シンドローム:1,0 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈射撃〉:SL / 判定 1r 〈知覚〉:SL1 / 判定 1r+1 〈芸術〉:SL / 判定 1r 【精神】:5 (シンドローム:2,3 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈RC〉:SL2 / 判定 5r+2 〈意志〉:SL / 判定 5r 〈知識〉:SL / 判定 5r 【社会】:2 (シンドローム:1,1 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈交渉〉:SL / 判定 2r 〈調達〉:SL / 判定 2r 〈情報〉:SL1 / 判定 2r+1 噂話 【HP】    27 【侵蝕基本値】 32% 【行動値】   7 【戦闘移動】  12m ■エフェクト■ 《スキル名》   /SL /タイミング/判定/対象 /射程/コスト/効果など 《ワーディング》 /★$/オート$  /自動/シーン/視界/-$  /非オーヴァードのエキストラ化 《リザレクト》  /1$ /気絶時$  /自動/自身 /-  /[SL]d$/コスト分のHPで復活 《CN:バロール》 /2 /メジャー /自動/-   /-  /2   /C値-Lv(下限7) 《死神の瞳》   /5 /メジャー /対決/単体 /視界/3   /ダメージなし。対象が受ける次のダメージを[Lv+1D] 《悪魔の影》   /1 /メジャー /対決/単体 /-  /5   /ダメージなし。対象が受ける次の攻撃時リアクションを行えない。 《停滞空間》   /1 /メジャー /対決/単体 /視界/2   /ダメージなし。対象の行動値を0にする。この効果はマイナーアクションで解除できる。 《ファンアウト》 /1 /セット  /自動/範囲 /至近/4   /対象は即時に戦闘移動を行う。(自分以外)シナリオLV回 《天才》     /2 /オート  /自動/自身 /至近/1D10 /判定後に使用。達成値+【精神】 《天性のひらめき》/3 /-     /-  /-   /-  /4   /戦闘以外の判定でC値-Lv(下限7) 《生き字引》   /1 /メジャー /-  /自身 /至近/2   /<情報:>の変わりに意志で判定できる。ダイス+Lv個。 ■装備とコンボ■ ・武器とコンボ 名称         価格 種別 命中 攻撃力 G値 射程 メモ [C]跪きたまえ(80↑)     3   7r+2        視界 <<コンセントレイト:バロール>>+<<死神の瞳>>+<<悪魔の影>>ダメージなし。侵食率+10%  対象が次に受けるダメージを+6D、リアクション不可。 [C]跪きたまえ(100↑)    3   8r+2        視界 <<コンセントレイト:バロール>>+<<死神の瞳>>+<<悪魔の影>>ダメージなし。侵食率+10%  対象が次に受けるダメージを+7D、リアクション不可。 =価格合計= 0 pt ・防具     装甲 回避 移動  価格  名称 / 備考 鎧 :               / 下着:               / 修正: = 合計 =  0   0   7    pt ■所持品■ 名称         単価 個数 価格 備考 眼帯(アクセサリー)    1   0   普通の市販品。右目の魔眼を隠している。 携帯電話          1   0   ガラケー。かなり古い型。 コネ:UGN幹部        1   1   情報:UGNの判定にダイス+2個 コネ:情報屋        1   1   情報:裏社会の判定にダイス+2個 コネ:要人への貸し     1   1   任意の情報判定にダイス+3個。シナリオ1回。 コネ:手配師        1   1   調達判定にダイス+3個。シナリオ1回。 =所持品合計=     4 pt =装備合計=      0 pt = 価格総計 =     4 pt 【常備化ポイント】 4 pt 【財産ポイント】  0 pt ■ロイス■ 対象      好意 悪意 備考 Dロイス:天才       エフェクト「天才」を取得 祖母      感服 食傷 頭が上がらない相手。悠加里にはもう少し地に足を付けてほしいと思っている。 ヒロイン ■その他■ メモ: *自分一人ではほぼダメージを与えられません。変則支援型。 テーマは「将来ラスボスになりそうなキャラ」。 ---------------------------------------------- 天才魔眼使い。幼少期に飛行機事故に巻き込まれ、その際にオーヴァードとして覚醒したが、 飛行機に同乗していた両親を失う。 そして間もなく執り行われた葬儀の最中、彼女がふと考えたことは、彼女の人生において最大の研究テーマとなった。 「何故この世界には説明の付かない理不尽が存在するのか?」 元より神童と呼ばれていた彼女の頭脳はオーヴァードとして目覚めることで更に明晰になり、 中学生になるころには既に学校での教育がほぼ不要なレベルの知識を身につけていた。 だが、それでも彼女が自分に求めるレベルには全く届いておらず,進学しても日々ひたすらに学校の図書室に篭って研究を続けている。 祖母と二人暮らしのため暮らし向きはあまり良くなく,猫川美亜からオーヴァードがらみの仕事の依頼を受けることもある。 ---------------------------------------------- ◇外見 いつも無表情で、取り壊し予定の旧校舎にある図書室で書物と向き合っている。 黒髪をボブカットにしており、あまり目立つ容貌ではないが、 右目の魔眼を隠すためにいつも眼帯を付けている。 普段の言動も相まってクラスメイトからは中二病だと思われており,余計に距離を取られている。 (本人はあまり気にしていない) ◇性格 好奇心旺盛でなんでも知りたがる性格。特に自分の興味のあることについては目がない。 また、感情表現が少ないため無愛想に見えるが、人と話をすること自体は嫌いではない。 だが、常人には彼女の論理が飛躍しているように見えることが多い。わりと天然気味。 ◇戦闘スタイル オーヴァードに覚醒した際に手に入れた魔眼の力を駆使して戦う。 通常のバロールとは異なり,彼女は自分の右目そのものが魔眼となっており, 眼が合った相手の体感重力を操作することができる。 ◇クッソ長いフレーバーテキストのようなもの --------------------------------------------- 「僕は探しているんだ。『一なる真理』という概念を」 「……」 すごい勢いで己の眉根が寄っていくのが自覚できる。 原因は目の前の、眼帯を付けた珍妙な同級生のせいだった。 黒髪のショートカットと大人しそうな顔の作り、他のパーツが割と普通なせいで眼帯が余計に目立っている。 こちらの困惑顔を気に留めることなく、彼女は続けた。 「キミも感じたことはないか?自分の身にはなぜ、説明のつかないような不条理が振りかかるのか」 黙りこむ私を尻目に、彼女はつらつらと持論を並べ立てる。 「例えば、……そうだな、古典的な例で言うと、バターを塗ったトーストを落とすと、必ずバターを塗った面が  床に落ちる、というものがある」 「……はあ」 「これは極めてミクロな例で、人間に取っては取るに足らないようなものに思える。だが、もっと大きな事例、  地震や津波、火山の噴火、飛行機事故……多くの人に致命的な影響を与えるような災害ならばどうだ?」 「……どうだ?と言われても」 「それらが一人の人間にもたらす被害は甚大だ。が、問題はそこに至るまでの経緯だろう。  例えば、地震ならば ―ここでは直下型地震という仮定を取ろう― この国に無数にある活断層のうちの  数カ所が大陸プレート動きを受け、溜まった膨大なエネルギーに耐え切れず地上に甚大な被害を及ぼす。  そして偶然にもその近辺にいた人間が被害を被る」 「……」 雲をつかむような話は終わらない。 「僕が問題にしているのは、人間が受ける被害の悲惨さに対して、その必然性は無いに等しいということだ。  先程の例で言えば、犠牲になった人間は、数ある活断層のうち『偶然』"あたり"の場所にいて、何万年もかけて動く大陸プレートの  エネルギーに耐え切れなくなる時代に『偶然』生きていただけだというのに」 「……要するにさ」 呆れ顔で言葉を挟んだ私を見て、彼女は少し目を見開き、口をつぐんだ。 「その人が、たまたま、運が悪いってことでしょ?」 我が意を得たり、という顔で彼女は大きく頷く。 「そう。人間は自分たちの手の届かない領分を『運』や『偶然』、文学的に言えば『運命』といった言葉で表現してきた」 傍から見れば、彼女と私の顔のきらめき度合いは反比例して見えるだろう。げっそりしてきた。 「だから、僕は、その運命の領分を少しでも……」 「ストップ」 不思議そうに彼女は私を見返す。旧校舎の図書室の窓から差し込む夕陽か、はたまた今までの熱弁のせいか、その頬には紅味がかかっている。 「なにか分からない箇所が?」 「……いや、色々分からないところだらけだけどさ」 思わず私はこめかみを抑えた。 「……その『ボク』って何?」 私の質問に、彼女は狐に摘まれたような表情を浮かべた。 「『僕とは何』か?……随分深遠なテーマを持ちだすものだ。そもそも自我という概念が定着したのは」 「いやだから、何でそんな自分をそんな風に言うわけ?『私』じゃなくて?」 ああ、というように彼女は頷く。 「一年ほど前に思った。自分の思考経路は、無意識のうちに女という性別によって制限を受けているのではないかと」 「……」 「この一人称は,より自由な思考を手にするためのひとつの試みというわけだ」 「……じゃあ、その眼帯は?」 「ああ、これは魔眼が」 「もういいわかった」 ダメだ。この子はあれだ。中二病ってやつだ。高校生なのに。 図書室の机に突っ伏した私に、彼女の不思議そうな視線が注がれた。 「体調でも悪いのか?」 「……頭痛がするわ」 「それは大変だ。保健室に行くか?」 「アンタも早く病気治した方がいいわよ」 「?」 と、突然机が震動して、私は思わず顔を上げる。 机に置きっぱなしにしていたスマホがジタバタと着信を主張していた。 クラスで同じグループの女子からだ。遊びのお誘いか何かだろう。 少し顔をしかめた後、意識的に口角を上げてから私は電話に出た。 「あ、もしもし?うん、ごめんねー。ちょっと忘れ物を取りにガッコ戻っててー」 彼女はじっと、私の横顔を見ている。 「うん、うん。大丈夫ー。今から行けるから。……そんなーいいよいいよ気ぃ使わなくてもー」 誰もいない旧校舎の図書室に、私の明るい声はどうしても場違いだった。 「うん、わかった!それじゃ駅前でー。じゃあねー」 ふう、と息をつき電話を切ると、相変わらずの無表情で彼女は呟く。 「友達か」 「トモダチ……なのかなぁ」 嫌いなわけではないが、だからといって特に好きなわけでもない。 同じくらいの成績で同じくらいの可愛さの、そんな人たちとつるんでいるだけだ。一人ぼっちにならないように。 だから、こうして放課後にまで呼び出されると、少しばかり憂鬱になったりもする。 「……色々あるものだな」 何かを察したのか、彼女は手元の古くて小難しそうな本に視線を落とす。 小さくため息をつくと、私はやりかけの宿題を鞄の中に片付ける。 古びた椅子を引いて立ち上がりかけた時、言葉が口をついて出た。 「時々、アンタみたいに一人でも生きていける人が羨ましいなぁ、って思うのよ」 本を見つめたまま、彼女は呟く。 「……一人では生きていけない」 「……」 「僕が住んでいる家は両親が遺したものだし,高校の学費は祖母に年金から支払ってもらっている。  ……ロクに授業も出ていないのに大目に見てくれている先生がたにも正直、感謝している」 先生が彼女に何も指摘しないのは、彼女の頭が良すぎて何も教えられないのが原因だが。 「おおよその人間は、誰かに助けられ、誰かを助けて生きていくものだ」 ぱたん、と彼女が分厚い本をたたむ音が図書室に響き渡る。そして、彼女は私の方に視線を向けた。 「だから、キミもまた気が向いたらここに来るといい。……宿題の相談くらいなら乗れるだろう」 いつも通りの無表情。けれど気づくと、私の口元はほんの少し緩んでいた。 「……そうね。たまにはアンタの小難しい話を聞いてあげるわ」 きょとんとした表情を浮かべた彼女を尻目に、それじゃあ、と言い残し 私は床の軋む旧校舎の図書室を後にする。 なんとなく、自分の足取りがいつもより軽いような気がした。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~ 朽ちかけた図書室の中で、少女は分厚い本のページを凄まじい速度でめくり、何事かをノートに書きつける。 それは鬼気迫る様子で進められていたが、少女は唐突にペンを置く。 「……今日はここまで、か。真理への道は果てしない」 少女が立ち上がりかけたその時、鞄に入っていた古い型の携帯電話が鳴動し、そしてすぐに鳴り止んだ。 メールのようだ。その内容を確認した少女は微かに眉を顰めた。 「……また美亜か。僕は便利屋ではないのだが」 頼みたいことがあるので、一度会う機会を作りたい。 彼女と付き合いのある情報屋,"ミーアキャット"猫川美亜からのメールの文面はそんな内容だった。 息を吐くとすっかり夜の帳が降りた校庭を眺める。 少女は不意に、右目を覆う眼帯を外した。不吉なまでに輝く金色の瞳があらわになる。 「さて……今回は両目で見る価値のある事件であることを祈りたいものだ」 ひとりごち、荷物をまとめた少女は窓の縁に足をかける。 次の瞬間、金色の軌跡を残し、彼女の姿は闇の向こうへと消えていった。 url: https://charasheet.vampire-blood.net/242980