タイトル:鴨島竜一郎(かもじまりゅういちろう) キャラクター名:鴨島竜一郎(かもじまりゅういちろう) 職業:探偵助手 年齢:32 / 性別:男 出身: 髪の色: / 瞳の色: / 肌の色: 身長:187㎝ 体重:75㎏ ■能力値■ HP:17 MP:5 SAN:25/99      STR  CON  POW  DEX  APP  SIZ  INT  EDU  HP  MP 作成時  14  17   5  13  13  16  14  12  17   5 成長等 他修正 =合計=  14  17   5  13  13  16  14  12  17   5 ■技能■ ------------------------ 戦闘系技能 ------------------------ 習得/名前       現在値 習得/名前    現在値 習得/名前      現在値  《回避》      26%   《キック》  25%   《組み付き》   25%  《こぶし(パンチ)》50%   《頭突き》  10%   《投擲》     25%  《マーシャルアーツ》1%    《拳銃》   20%   《サブマシンガン》15%  《ショットガン》  30%   《マシンガン》15%   《ライフル》   25% ●《ドス》      80%   《》     %    《》       % ------------------------ 探索系技能 ------------------------ 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値  《応急手当》30%   《鍵開け》 1%    《隠す》  15%  《隠れる》 10%  ●《聞き耳》 70%   《忍び歩き》10%  《写真術》 10%   《精神分析》1%    《追跡》  10%  《登攀》  40%   《図書館》 25%  ●《目星》  70% ------------------------ 行動系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前    現在値  《運転》   20%   《機械修理》20%   《重機械操作》1%  《乗馬》   5%    《水泳》  25%   《製作()》  5%  《操縦()》  1%    《跳躍》  25%   《電気修理》 10%  《ナビゲート》10%   《変装》  1%    《》     % ------------------------ 交渉系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前 現在値 ●《言いくるめ》30%   《信用》  15%   《説得》15%  《値切り》  5%    《母国語()》60%   《》  % ------------------------ 知識系技能 ------------------------ 習得/名前      現在値 習得/名前      現在値 習得/名前  現在値  《医学》     5%   ●《オカルト》   65%   《化学》 1%  《クトゥルフ神話》0%    《芸術()》    5%   ●《経理》 40%  《考古学》    1%    《コンピューター》1%   ●《心理学》65% ●《人類学》    71%   《生物学》    1%    《地質学》1%  《電子工学》   1%    《天文学》    1%    《博物学》10%  《物理学》    1%    《法律》     5%    《薬学》 1%  《歴史》     20%   《》       %    《》   % ■戦闘■ ダメージボーナス:1d4 名称 成功率 ダメージ 射程  攻撃回数 装弾数 耐久力 / 備考 ドス   80 1d4+2+db タッチ            15 / 初期値25 成長10                              / ■所持品■ 名称 単価 個数 価格 備考       1   0       1   0       1   0       1   0 =所持品合計=     0 所持金 預金・借金 ■その他■ メモ: 元ヤクザの探偵助手。 ノリは軽いし愛想もいいが、優柔不断で場の空気に流されがち。あと目は笑ってない。これでもかなり丸くなったほう。 学は無いが、博識な組長の話し相手をよく務めていたため様々な知識の素地があり、三年間伊奈名探偵に振り回された結果、それなりに探偵助手業も様になってきている。 「助手が元ヤクザだなんて、お嬢のイメージに悪いんじゃない?」と前職のことは一応隠しているつもりだが、伊奈名探偵をお嬢と呼んでいる時点で台無し。 ギリギリ中学は卒業しているが、そのまま神水(くわみず)組に入り荒れた生活を送っていた。組に入った理由はその頃つるんでいた友達に誘われたからだが、その友達は一年も経たずに死んだ。ありとあらゆる不運を引き寄せるが、なんだかんだ死なずにすんでいるので、悪運はあるのかもしれない。 神水組は比較的筋の良いほうのヤクザだが、それでも一通りの悪事は経験済みである。暴力は振るうのも受けるのもある程度慣れているが、後片付けが面倒なのでそんなに好きではない。あと墨がばっちり入っているので夏でもスーツをきっちり着込まなければならない。あつい。 組では借金の取り立てのほか、よく代打ちとコンビで麻雀を打たされていた。代打ちのリーチ後、ほぼ100パーセントの確率で一発で当たり牌を掴む全自動振り込み機として重宝された。ただひたすらにツイてないだけなのでイカサマではない。 三年前、鴨島がコンビニに買い物に行っている間に因縁の間柄である咎崎(とがさき)会のカチコミにあい、組は壊滅。鴨島以外の構成員は死ぬか再起不能に陥ってしまった。組と共に生き、闘い、死ぬ覚悟で盃を交わしていた鴨島にとっては、これは最大の不幸であった。 鴨島は、単身で咎崎会へのカチコミを決行。しかし事務所には既に警察のガサ入れが入っており、繁華街に身を潜めたところを咎崎会残党に襲われる。どうにか返り討ちにしたものの、深手を負い死にかけているところを伊那名探偵に拾われることとなる。 尚、残党が言うには、咎崎会は主なシノギであった違法薬物の流通の証拠を捕まれ、一斉検挙されたという。神水組とは長年緊張状態にあったが、どうせ潰れるなら死なば諸共だとガサ入れ前に強襲したのである。そして、咎崎会をそのような状態に追い込んだのは他でもない伊奈名探偵である。 極道の世界の微妙なパワーバランスを破壊し、結果として自分の居場所を奪った伊奈名探偵に対し、鴨島は立派な逆恨みの念を抱いており、拾われたのも懐に潜り込み寝首をかくための算段だった。 とはいえ、虫の息のところを救われ、実質養われていることについては、それはそれで恩義を感じずにはいられない模様。というか普通に絆されておりどんどん殺しにくくなっている。伊奈名探偵かわいいからね、仕方ないね。 ケジメつけなきゃなぁ、と思いつつも今はこのぬるま湯のような日々を楽しんでいたいという感じ。お嬢はいつか俺が殺すので、それまで死なれちゃ困るんですよ。 伊奈名探偵は鴨島が元ヤクザであることは知っているが、神水組の生き残りであることは知らないはずだし隠し通したい、というのが鴨島の認識。正直全部ばれてそう。 以下SS   今日は、いつにもましてツイてない。  行く先々で赤信号に引っかかり、飲酒運転の検問に出くわした上にタイヤがパンク、組の人間には連絡がつかず、やむなく拾ったタクシーは五回も道を間違えた。ようやく事務所近くまで戻ったところで、寄ったコンビニではいつもの煙草が品切れときた。一つ一つはよくあることだし慣れてもいるが、こうも重なるとげんなりせざるを得ない。三軒目のコンビニでようやく目当ての銘柄を購入し、ため息をつく。予定より戻りがかなり遅くなってしまった。  見慣れた薄暗い階段を早足で上りかけて、ふと違和感に気づく。硝煙と鉄の臭いが鼻をくすぐった。  慌てて事務所に飛び込んでみれば、そこは地獄絵図だった。床に転がる人間は一様に血に塗れ、そのほとんどが既に事切れている。賊らと思しき死体の襟元には忌々しい咎崎会の代紋が鈍く光っていた。  目の前が真っ赤になり、頭に血が上っていることが自分でも分かった。なんだ、これは。早鐘を打つ心臓とは裏腹に、胃の腑は驚くほど冷え切ってしまっていて、唾を飲めばぶるりと体が震えた。がちがちと勝手に鳴りはじめた奥歯を無理やり噛みしめ、落ちていたドスを拾って組長室の扉を蹴り開ける。 「親父ィ!!」  十五の時から父と仰いだ組長。その黒い羽織袴が、ゆっくりと、血の海に沈んだ。 「へへ、やってやったぜ……神水の爺の首は、俺が殺っ」 「うるせぇ!」  雑音を喚き散らす下手人の首を掻き切って黙らせると、組長のもとへ駆け寄り、上体を起こす。 「親父、しっかり! 今医者を呼びますから!」 「……かも、か」  喘鳴を漏らす組長の胸元は血でしとどに濡れ、一目で長くはもたないと分かった。頭では分かっていても、鴨島にとってその事実は到底受け入れられるものではなかった。 「おれは、もういい……に、げろ。サツが、くる」 「そ、そんなことできません親父ッ」 「馬鹿野郎!」  致命傷を負っているとは思えないほどの覇気のある声。今際の際でも決して失われないその威厳に思わず身がすくみ、同時に少しずつ頭が回り始める。これだけのカチコミだ。周囲に銃声だって聞こえただろうし、確かにすぐ警察が来るだろう。捕まるわけにはいかない。だが。 「いけ! ……そして、いきろ。いいな」  組長はそれだけ言うと一際大きく咳き込んで血を吐き、動かなくなった。力なく垂れた節くれだった指先は、この世で最も敬愛していた男の死を、否応なしに鴨島につきつけた。   亡骸をそっと寝かせ、瞼をおろす。冗談のように安らかな死に顔だった。きっと、自分のほうが余程死人のような顔をしているだろう。  力の入らない脚を殴り、無理矢理立ち上がる。行かなければ。そして。  ――そして、咎崎会を、討たなければ。  しかしながら、繁華街のはずれにある咎崎会の事務所の前まで来た鴨島は、呆気にとられ立ち尽くすこととなる。  咎崎会の事務所のあるビルには規制線が張られ、両の手で数え切れないほどの警察官が段ボールを抱えて内外を忙しなく動いていた。組員の姿は見えないが、代わりに負傷した警察官が見受けられ、ガサ入れがあったことが推測される。カチコミへの対応にしては早すぎるため、おそらく別件だろう。明日まで待ってくれれば皆殺しにしてやれたのに、つくづく間の悪いことだ。  なんにせよ、サツの近くに長くいるのはまずいな、と上着の下のドスを撫でる。探られると痛い腹しかない身なのだ。唇を噛み締めると、仕方なく踵を返し夜の街へと歩き始める。気温のせいか、それとも体が火照っているのか。頬に当たる夜風が妙に冷たく感じた。   咎崎会はここ10年ほどで力をつけてきた新興の組織だ。歴史が浅いこともあってか、仁義や筋は二の次に、クスリだろうがオンナだろうが、儲かるシノギにはなんだって手を出している。  一方、神水組では組長の意向もあり、そういった外道、特にクスリに関しては絶対にやらないという鉄の掟があった。もし破る者があれば、当人だけでなくその上役までも、二度と組の敷居はまたげなくなるどころか、むしろ三途の川を渡る羽目になると言われるほどだ。  とはいえ、他所様のシノギにまでケチをつけるような野暮は有り得ない。眉をひそめはしても、それ以上は干渉しないのが筋というものだ。神水組はそう考えていた。――咎崎会がこちらのシマでまで、クスリを売り始めるまでは。  すぐさま異議を申し入れたが、「咎崎会の名を語る不届き者が勝手にやったこと」とシラを切られ、一時は一触即発の空気まで流れた。最終的には咎崎会がその「不届き者」にケジメをつけさせる形で手打ちとなったが、クスリというでかいシノギを潰された恨みは深かったのだろう。その後も何かにつけ、咎崎会は神水組を目の敵とし、因縁をつけてきた。しかし、実力行使に出ることは一度もなかったため、所詮口だけだろうと相手にせずにいたのだ。  危機管理が甘かっただろうか。しかし、暴対法ができてからというものの、神水組のような歴史が古く各所に顔が利く組織でさえ、大っぴらな武力衝突などそう簡単にはできなくなった。それでなくとも、他の組織とのバランスも考えれば、大規模な抗争は基本的には悪手だ。看板が若い咎崎会がそういった手段をとるというのは、にわかには信じがたいことなのである。しかし、神水組に転がっていた人数から考えて、ある程度組織的な犯行であることは間違いない。であれば、余程強力なバックがついたか、あるいは――  そこまで考えたところで、後頭部から鈍い衝撃音が聞こえた。回転する視界と遅れてやってきた痛みに、殴り倒されたのだということにようやく気付く。為すすべもなく路上に転がると、続けざまに二、三発蹴りが降ってきた。 「不死身の鴨島サンがこんなところにいるなんてなぁ。てっきり死んだと思ってたんだが」  鴨島の頭を踏みつけた男がそう言った。先ほどの殴打は手にしている金属バットによるものだろう。眼球だけで周囲を見やると、他にもあと二人ほど、明らかにカタギではない人間が、近くに立ってこちらに目を向けていた。 「やめろ坂本。会長もパクられちまったし、もう神水の奴を狩ったってなんにもなんねえぞ」 「ンなことどうだっていいんだよ。俺の手でこいつを殺せるなんて願ってもねえ、それだけだ」  坂本と呼ばれた男は鴨島に馬乗りになると、胸倉を乱暴に締め上げた。口ぶりからするに随分恨みを買っているようだが、生憎と鴨島には覚えがない。どこかで軽く遊んでやったことがあるのかもしれないが、その程度の三下の顔など一々記憶していられないのだ。だが、顔は覚えていなくとも、坂本の襟に光る代紋だけはたとえ死んでも忘れまい。 「……お前、咎崎会だな?」  鴨島が襟元を睨みつけながら問うと、坂本はニヤつきながら己の代紋を外し、投げ捨てた。 「違うね。咎崎会はもうおしまいだ。伊那名とかいう探偵気取りのガキに尻尾掴まれちまって、上の連中は全員豚小屋行きさ。そうなる前にって血気盛んな奴らが最後の大花火を上げたんだが、そのツラじゃもう見たんだろ? 無様だったなぁ、お前の組の最期」  坂本は目を眇め、得意げにまくしたててきたが、鴨島の頭にはもうほとんど入っては来なかった。咎崎会は殺す。それだけが、今の鴨島を突き動かしていた。大きく上体を反らすと、渾身の頭突きを坂本の顔面に叩きこむ。虚を突かれたのか、傾いだ坂本の体を跳ね除けて立ち上がった。 「テメェ!」   鼻を抑えて坂本が喚く。各々の得物を構える残りの二人にも注意を払いながら、鴨島は懐のドスを抜く。その刀身は月光を受けて、場違いなほど美しく煌めいていた。  ――その後のことは、ほとんど覚えていない。気が付けば、血だまりの中に三人の無残な死体が転がっていて、鴨島だけがその路地裏で息をしていた。昔から、ドスを振るう時はいつもこうだ。ハジキなどに比べてリーチの短いドスでは、一瞬の判断の遅れが命取りになる。余計なことを考える余裕はなく、とにかく目の前の敵を斬りつけるだけという、その迷う余地のない単純さが鴨島の性には合っていた。   いくら人通りの少ない裏路地とはいえ、ここの惨状も早晩見つかるだろう。脚を引きずってその場を離れると、にわかに冷たい雨が降り始めた。こんな時にまで運に恵まれない。いっそ、さっきの戦闘中に足を滑らせて死んでしまえれば良かったのに、と自嘲しながら、血に塗れた上着でドスをくるみ、近くのドブ川に投げ込んだ。   アドレナリンが切れてきたのか、体のいたるところが馬鹿みたいに痛んだ。やけに重いと感じていた右脚はどうやら折れているようだし、シャツの大きな血のシミは返り血ではなく内側から滲み出ていた。やけに息苦しく、吐き気もひどいことからすると、内臓もやられているのかもしれない。ほとんど血のような唾を吐き捨て、あてどもなく歩き続ける。   生きろ、と組長は最期に言った。だが鴨島には、これからどう生きていけば良いか見当もつかなかった。咎崎会の残党を追おうにも、散り散りに逃げたであろう平組員の行方を掴むのは、残念ながら現実的ではないだろう。   しばらく歩いていると、ふと東屋が目に入った。いつの間にか、繁華街から離れた公園に迷い込んでいたらしい。手傷を負った体で雨の中を歩くのは限界に近づいていたこともあり、倒れこむように腰を下ろす。泥のような眠気に目を閉じようとしたとき、声をかけられた。どうやら先客がいたようだ。   若い女だった。高校生ぐらいだろうか。美しく、理知的な顔立ちをしている。それにしてもどこかで見たような、と霞みかける頭で記憶を探る。そう、確か、高校生探偵の――伊那名、璃々那といったか。   その瞬間、不意に、先ほどは聞き流した坂本の言葉がフラッシュバックした。 『伊那名とかいう探偵気取りのガキに尻尾掴まれちまって――』  つまり、今鴨島の目の前にいるのは、咎崎会へのガサ入れのきっかけを作り、結果として、神水組を道連れにするためのカチコミという蛮行に奴らを走らせた張本人ということになる。  この女が余計なことをしなければ、神水組は潰れずに済んだのだ。  今すぐに殺してやりたい気持ちだったが、鴨島はもはや一歩も動けなかった。せめて精一杯の憎悪をこめて伊那名を睨みつけるものの、彼女は意にも介さず楽し気に話し続ける。曰く、自分は人並外れた幸運に恵まれているが、飽きてきたから不運な人間と暮らしたい、だそうだ。わけがわからない。クスリでもキメているのだろうか。そもそも、一般人が普通目にしないような怪我を負っている鴨島に平然と話しかけているところからして、まずまともな神経はしていなさそうだが。  しかも言うに事欠いて、助手になってほしい、だと?  とっくに体力の限界を迎えていたこともあってか、混乱の渦に叩きこまれた鴨島の意識は、そこでふつりと途絶えてしまった。  懐かしい夢を見た。  もう三年が経つが、昨日のことのように鮮明に思い出される。多分、一生忘れることはないのだと思う。   その後、病院で目を覚ました鴨島を待っていたのは、伊奈名からの再度の勧誘であった。ふざけるな、と言いかけたが、状況からして彼女は命の恩人であり、すげなく断るのは義に反するように感じた。それに、いつでも寝首をかけると思えば、助手の立場も悪くはないかもしれない。そう無理矢理自分を納得させ、しばらくは酔狂に付き合うことにしたのだ。目と目が合った瞬間運命を感じたからとかではない。断じて、ない。  それにしても、「懐かしい」などとまるで他人事だ。我ながら丸くなったものだ、と苦笑する。  窓の外からは暖かな陽光が射し込んでいる。大量の事務仕事に嫌気がさし、少し休憩を、とソファに腰掛けたところ、そのままうたた寝していたようだ。丸くなったというか、平和ボケしていると言ったほうが正しいかもしれない。  体を伸ばそうとして、左腕にもたれかかる柔らかな重みに気づく。目線を向ければそこには、数秒前の自分のように午睡を楽しむ伊那名璃々那がいた。三年前から鴨島の飼い主となった敏腕探偵。そして――神水組の仇でもある。  座っている今でさえ、鴨島の肩にすら届かない背丈。華奢な肩や首は、鴨島が本気で力を込めれば容易く壊れてしまうだろう。無防備に眠る彼女に、そっと右手を伸ばす。触れかけて、しかし結局は触れずに、宙を彷徨った手を元の場所に戻した。  家族を、居場所を失った悲しみを、忘れたわけではない。逆恨みと言われようと、神水組唯一の生き残りとして、自分はいつかケジメをつけるべきだろう。  でも、その「いつか」は今ではない。だってほら、今日はこんなにも良い天気なのだから。人殺しや復讐なんて、似つかわしくないのだ。  鴨島の逡巡などお構い無しに、探偵は健やかな寝息をたて続けている。今しばらくは枕に徹さなければならなさそうだ。ため息をひとつ噛み殺し、目を閉じる。   それにしても本当に心地よい陽気だ。こんな日がいつまでも続くといいのに。   ぽかぽかとした陽射しに誘われるように、鴨島の意識は再びまどろみの世界へと落ちていくのであった。 ■簡易用■ 鴨島竜一郎(かもじまりゅういちろう)(男) 職業:探偵助手 年齢:32 PL: STR:14  DEX:13  INT:14 アイデア:70 CON:17  APP:13  POW:5  幸 運:25 SIZ:16 SAN:99 EDU:12 知 識:60 H P:17  M P:5  回避:dex*2  ダメージボーナス:1d4 ―――――――――――――――――――――――――― [技能](職業技能点:240 個人技能点:140) (書式:職業/個人<成長>[その他]) ―――――――――――――――――――――――――― [持ち物] ・武器 ――――――――ここに記入―――――――― ・防具 ――――――――ここに記入―――――――― ・所持品 ――――――――ここに記入―――――――― [プロフィール]