タイトル:保尊 四葉 キャラクター名:保尊 四葉 職業:探偵 年齢:26 / 性別:女 出身:日本 髪の色:黒 / 瞳の色:黒 / 肌の色:肌色 身長:164 体重:50 ■能力値■ HP:13 MP:16 SAN:80/99      STR  CON  POW  DEX  APP  SIZ  INT  EDU  HP  MP 作成時  10  14  16  18  12  12  18  15  13  16 成長等            3 他修正 =合計=  10  14  16  21  12  12  18  15  13  16 ■技能■ ------------------------ 戦闘系技能 ------------------------ 習得/名前       現在値 習得/名前    現在値 習得/名前      現在値  《回避》      42%  ●《キック》  55%   《組み付き》   25%  《こぶし(パンチ)》50%   《頭突き》  10%   《投擲》     25%  《マーシャルアーツ》1%    《拳銃》   20%   《サブマシンガン》15%  《ショットガン》  30%   《マシンガン》15%   《ライフル》   25% ●《スタンガン》   70%  ●《武道(空手)》62%   《》       % ------------------------ 探索系技能 ------------------------ 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値 ●《応急手当》40%  ●《鍵開け》 41%  ●《隠す》  25% ●《隠れる》 20%  ●《聞き耳》 65%  ●《忍び歩き》20% ●《写真術》 20%  ●《精神分析》41%  ●《追跡》  90% ●《登攀》  50%  ●《図書館》 60%  ●《目星》  60% ------------------------ 行動系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前    現在値  《運転》   20%   《機械修理》20%   《重機械操作》1%  《乗馬》   5%    《水泳》  25%   《製作()》  5%  《操縦()》  1%    《跳躍》  25%   《電気修理》 10%  《ナビゲート》10%   《変装》  1%    《》     % ------------------------ 交渉系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前 現在値  《言いくるめ》5%    《信用》  15%  ●《説得》70%  《値切り》  5%    《母国語()》75%   《》  % ------------------------ 知識系技能 ------------------------ 習得/名前      現在値 習得/名前      現在値 習得/名前  現在値  《医学》     5%    《オカルト》   5%    《化学》 1%  《クトゥルフ神話》0%    《芸術()》    5%    《経理》 10%  《考古学》    1%    《コンピューター》1%   ●《心理学》80% ●《人類学》    61%   《生物学》    1%    《地質学》1%  《電子工学》   1%    《天文学》    1%    《博物学》10%  《物理学》    1%    《法律》     5%    《薬学》 1%  《歴史》     20%   《》       %    《》   % ■戦闘■ ダメージボーナス:0 名称 成功率 ダメージ 射程  攻撃回数 装弾数 耐久力 / 備考                              /                              / ■所持品■ 名称    単価 個数 価格 備考 ノート      1   0   探偵ノート。気づいたことはここに沢山記入している。 手帳       1   0   一言日記のようなものが書かれているスケジュール帳 お守り      1   0   両親から貰った手作りのお守り。古びておりもう効能は無さそうだが……? 筆記用具     1   0   スヌーピーなどの可愛らしいキャラのもの。 化粧道具     1   0   外向き用。探偵の仕事をする時に使うため簡単なもののみ 財布       1   0   やや小ぶりの可愛らしいタイプ。かなり使われた形跡こそあるが綺麗。 名刺ケース    1   0   シンプルなケース。 名刺       1   0   探偵としての名刺。事務所の住所等が書かれている。 スタンガン    1   0   護身用。 鞄        1   0   上記の物を入れてる少し大きめな茶色い鞄。 =所持品合計=     0 所持金 預金・借金 ■その他■ メモ: ほだか よつは(26) 正義感が強くリーダーシップ性の強い女探偵。 人を纏めることが好きで、いつでも勝気な笑みを浮かべている。しかし我が強いために頭では理解していても自身の考えを意地でも変えようとしない節があり、周りからうっとおしがられることもしばしば。しかし本人は善意で全てをやっているつもりのヒーロー気質なのでタチが悪い。 しかし、逆に言えば困っている人を見過ごせない優しさがある為に日常生活でもそういった人達を助けており、周りからはかなり暖かな目で受け入れられているようだ。 _________以下、nobody*2/HO3秘匿バレあり 無口だが正義感が人一倍強い父と、敏腕でその腕をかなり認められている女警官である母の元で愛されて育った。小さい頃は何事もなく普通の生活を送っていたと両親からは言われているが、正直に言って10歳以前の記憶が無い。その頃の何科が原因で今の性格になったのでは無いかとも思いない手掛かりから思い出そうとしているが、しかし依然として思い出せる気配は無く、手掛かりとなる手掛かりは幼い頃から見る夢だけ。しかもそれも「暗い部屋に閉じ込められ、怪物に食べられそうになった所を誰かに助けられる」というあまりにもぼやけたもので、その誰かが誰なのかも分からない状態ではほぼないと言っても過言ではないだろう。そんな夢の話なんて、もしかしたらただの妄想かもしれない。四葉はそう思いながらもどこかその夢を否定しきる事が出来ず、今もその夢の中の人物を探している。さて、そう言った事情がある為四葉が幼い頃何をしていたのかは未だ不明だ。その頃もしかしたら全く違った性格をしていたのかもしれないし、今とは違う夢があったりしたのかもしれない。けれど、四葉がその記憶を無くしているのだからそれは今や誰も知らない話なのだ。ただ、そんなわけではあるがその夢が四葉にかなりの影響を及ぼしたのは確かだった。 小学3年の頃、上記の夢が原因で四葉は今よりもとてもビビりな性格をしていた。幽霊や怪異といったものや暗がりに対して異様に怯え、夜間は常に誰かがそばに居てくれないと泣いてしまう。そんな、今とはかけ離れた弱さを持っていた四葉はその頃かなりの甘えんぼ気質で、かなりの頻度で両親に甘えようとしていた。しかし、彼女の両親はどちらもかなり厳しい性分出会った為に彼女の甘えを全て肯定することが出来ず、その頃の彼女に対してはより普段より厳しく接していた。しかし、幸いか災害か彼女のメンタルは人よりも強かった為にそんな厳しい両親の躾のような愛のおかげである程度まではビビりや甘えたな性格を直すことには成功した。が、半ば強引な矯正だった為に完全に回復することは出来ず、結果彼女には暗闇恐怖症、密室恐怖症といったトラウマが引っ下がってくることとなる。 そういった経緯がありつつも、本人の性格は真面目で優しく、更に普段はビビりもなりをひそめるために小学校での友達は多く、順風満帆な学校生活を送ることができていたようだ。ただ、気づいた頃には正義感の強すぎる性格になっていたために男子と意見が対立してしまうこともしばしば。そんな時は遠慮なく双方こぶしで語り合ったりしていたので恐らく男子よりヤンチャしてた時期がある。とはいえ最終的にはキチンと言葉で解決するしやりすぎたらちゃんと謝って保健室に連れて行っているのでその辺の不良より何倍も良心的。こんなわけで小学校では実力を認められつつも不良からは割と不人気な立場であった。周りからよく言われるのは「おかんかよ」「先生かよ」ということだったとか。その通りである。尚、部活動は持ち前の足の速さ等を活かすことの出来る陸上部に所属していた。持ち前のスペックが高かった為にかなり部活では賞なども取っていたらしい。部活が部活なだけあって体力作りもきちんとできており、やや力は弱いものの男子顔負けの運動能力を持っていた。なので裏では実は男子よりも女子からモテていたらしいが本人の知るところではない。更に頭の回転も早かったためにクラスのテストでは1番を取っており、塾では早々に自身の年齢より上の学習をしていた。そういった感じで、部活等で健全な小学生をしながらも塾等の習い事も卒なくこなしていた四葉は友達は多いものの友達と遊ぶ時間に関しては無いも同然だった。が、しかし、それをさせたのが両親であれども彼女が両親を嫌ったりその事について文句を言うことは無かった。というのも、それが彼女にとって当然で、正しいことであったからだ。彼女にとってはそういった世間からの目で図る正しいという言葉こそが正義であり、それをずっと頑張っていれば自分も輝かしい人生を送ることが出来るのだと、そう信じて疑わなかった。だから、彼女は現状に対して不満も疑問も抱かなかったし、周りに指摘されようと微塵も気にしなかった。そういった堂々たる振る舞いが更に周りからは評価されていたらしいがまぁこれも本人の知るところではない。 中学に上がってから、彼女のその真っ直ぐすぎる正義感は更に強さを増して行った。両親は変わらず自分へ愛を向けてくれる。そんな両親から期待される事がしたくて1年から生徒会や風紀委員に所属した。小学生の頃から彼女の真面目な性格はそれらにピッタリ合致し、かなり型にハマって更に四葉は調子ずいていく。部活も変わらず陸上部に所属。小学校の頃からかなりの賞を取っていたため周りからは期待され、そして更に本人は期待を重しと取らず逆に伸びるタイプであったので生徒会等も相まって中一の頃からかなりブイブイ言わせていたようだ。時にはそんな突出しすぎる彼女を妬んで悪口を言いふらし嫌がらせをする人物もいたのだが、如何せん彼女はそれらに対してショックを受けるには精神的に強すぎた。どれだけいじめと呼ばれるものを受けても何処吹く風。彼女は体術も習得できていたので暴力系の嫌がらせも返り討ちにできてしまう。それを考え数で攻めても彼女の頭の速さはそれを事前に察知し対策をねれてしまうだけ出来が良かったし、更に彼女はそれを寸分の狂いもなく実行出来るだけには器用であった。そんなわけで、どんないじめも顔色ひとつ変えずに受け止め捻り潰す彼女は逆に周りから面白がられ、いじめをする人も次第に殆ど彼女から標的を逸らしていくことになった。そんなわけでどん底知らずの心臓に毛の生えてる四葉は更に勢いずいていき、ヒーロー願望的な物も誰からも修正されることなく尚強くなっていくばかり。が、しかしそんな彼女の最盛期と呼べる物にも終わりは来るわけで。彼女に対する周りからのいじめは確かに1年の頃に無くなった。しかし、周りの人間は正しく人間だ。人というのは誰かや何かより上だと思わないとやっていけないもので、四葉へのいじめを諦めたからと言っていじめそのものが無くなることなどありはしない。つまりはというと、四葉から逸れた先で標的が新たに設定されたのだ。中二の頃に四葉と同じクラスになった目立たない地味めな男の子。人より少しゲームができてひねくれていたその子は、そのひねくれ具合故にいじめっ子達の癪に触ったらしく次なるいじめの標的となっていた。その子には力も権力も何も無く、基本的にいじめに関してもされるがままであった。だからこそ、四葉の時に上手くいかなかったというストレスもあったいじめっ子達はかなり酷くその男子をいじめていた。詳細を言うのもはばかられる程だ。しかも、その子にはそういったことを相談できるような友達も家族もいなかったらしく、それが更にいじめをエスカレートさせる要因にもなったのだろう。周りは次のターゲットになりたくないが故に見て見ぬふり。本当に、どこにでもありそうな典型的ないじめ問題だ。教師は事を荒らげたくないが故に腫れ物扱い。根本的な解決をしようと動く者はいなかったのだ。………………約1人を除いて。……………そう。そのいじめを唯一その学校で見過ごせなかった者。それこそが、四葉だったのだ。2年に上がって暫くたった頃には四葉も生徒会長になり、校内でかなり羽振りをきかせられるような立場になっていた。1年の頃よりもブイブイ言わせていた彼女が、両親譲りの真っ直ぐすぎる正義感を持ってしてそのいじめを見過ごすことなど、有り得なかった。彼女はまるでヒーローかのようにいじめっ子達の前に立ち塞がり、男子をいじめていた人達に1杯食わせたのだ。まるでヒーローの物語のように綺麗なそれ。絵本の世界の中ではまさにハッピーな展開だっただろう。実際、傍から話を聞くだけならまさにお涙頂戴のハートフルストーリーに聞こえるかもしれない。けれど、だからといって現実的な物がそこまで上手くいくかと言われれば、否だ。いつでもヒーローが正義だという保証など、どこにだって存在しないのだから。……結果的にいえば、四葉は男子からこれでもかと言う程責められた。男子だってそれが善意でされたことだということくらい分かっている。八つ当たりでしかないことくらい、分かりきっている。けれど、その男子にとってその善意は痛いものでしか無かったのだ。【いじめられてもなんともないのなら、あのままずっといじめられていれば良いじゃなかったのか】【助けた後こちらがどうなるのかも考えないで何故助けるのか】【自分は別にいじめに対してなんとも思ってなかった。むしろこっちの方が生きやすいから助けて欲しくなかった】………数を上げればキリがないほどの罵倒。それは、いじめられても何をされても折れなかった彼女の正義感を揺らがせるほどのものだった。その男子は一通り罵倒した後、泣きながら一言だけ謝って帰った。_______それが、彼女が初めて自身の正義を疑った出来事だった。今まで自分は何をしていても正しいと思っていたし、実際これまで全て他人から正しいと言われ続けていたのだ。けれど、思い返してみればそれはただの押し付けがましい善意であり、彼女の一種のわがままでしか無かった。それを彼女は、助けた相手に面と向かって言われることで初めて気づくことができたのだった。思っているよりも、自分は弱く、そして、間違える。そう感じた彼女は、そこからやっと自身の目に見えることだけが全てではないことを知り、よりその人の内面を知ろうとし始めた。それまで目を背けていた人の裏側というのは、彼女の想像よりもはるかにドロドロしていたし、醜かった。以前はそれを全て汚いから正さねばと白いインクで塗り潰そうとしていたが、改めて偏見を無くして見てみれば、それがないと生きていけない人も存在するのだと知った。だから、ほれから彼女はそれまでとは違った新しい視点を大事にするようになった。両親の事が正しいという気持ちは変わらないが、そこにほんの少しだけ疑いを入れるようになったのだ。両親もそんな彼女の変化を見て取ったのか、かなりその時期の当たりは柔らかかったらしい。そんな両親が大好きな彼女は、より一層警察という職業に就く意志を固め、そこそこの進学校へと足を進めていくことになる。 高校に入って。色々思うところはあったりしたのだがまぁとにかく今は別の事に専念せねばと考え生徒会や、風紀委員、陸上部といった中学で所属していたものにはそれぞれ高校にある所は継続して入ることに。元から人とのコミュニケーション力が低くはなく、更に中学での1件により角もそれなりに取れていたため以前より突出しすぎることも無くなり、部活では賞を取りテストでは1番を取るなどかなり良い高校生活の始まりを迎える。が、しかしやはりそこから全てが上手くいく訳でもなく、四葉はすぐに部活での人間関係という問題に直面することとなる。と、いうのも、元々四葉は陸上での才能がありすぎて小学校の頃からたくさんの賞を取っており、それは高校でも変わらぬ事であったのだがあまりに四葉が突出して出来すぎた為に今年目立って外部にアピールしようと考える上級生の邪魔をしてしまうことになってしまったのだ。無論、誰もがそれについては四葉が悪い訳では無いのは分かる。が、しかし、将来がかかっている先輩にそんな一般論など通じる筈もない。更に言うと彼等は2、3年であって四葉は1年。それだけ周りと築いてきた人間関係の年季に差があり、四葉は次第に部内で半ば四面楚歌のような状態へと陥る事になる。本来なら仲介する筈の部長はあちら側。頼みの1年も約半数は己の可愛さ故に問題に対して見て見ぬフリをする始末。以前のただただ何も知らず正義を真っ直ぐ貫いていた四葉であれば、そんな問題などほんの些細なものでしか無かったのであろう。だがしかし、その頃の四葉はまだ中学でできた傷から癒え切らず、持ち前の頭を使って何とかしようとする気力すら残ってはいなかったのだ。結果、そんな四葉の様子を見た顧問や最後まで味方であってくれた同級生達の薦めもあり四葉は陸上部を退部することになった。退部する四葉にすら辛く当たる先輩方についに耐えきれなくなった同級生達が食ってかかろうとするが、四葉はそれを止める。そして更に謝罪と感謝の意を真正面からぶつけられた先輩方はあまりに予想外の事にたじろぎ、誰も何も言えなくなった。それを見た四葉はそれ以上は何も言わずに去ろうとするがそこを部長に引き止められる。罵倒なのかもしれないと感じた四葉が振り返らずに言葉の続きを待てば、その口から出てきたのは振り絞るような謝罪の言葉であった。……先輩方も、今までの自分達の行動が何であるかはちゃんと分かっていた。けれど、それでも、悪意はなくとも自分達の未来の可能性を奪った四葉に対して素直になる事が出来なかったのだ。四葉が突出しすぎた才能を持っていなければ、もっと良い関係を築き上げていくことができたのかもしれない。もっと平和な部活になっていたのかもしれない。けれど、それはどれだけ願ってもifの話でしかなく、四葉が結論的に部活の内部を荒らす原因となってしまったことに変わりはなかった。だからの彼女達は四葉に対して一言だけ謝罪は述べれども、感謝の意を告げることは無かった。あまり良いとは言えない行為だ。けれど、それを今告げてしまうのは、なんだか違う気がしたのだ。これは外部からはわからぬ彼女達部員達の中のみでの感覚であり、勿論四葉もそれをキチンと理解できたために、今度こそ何も言わず一礼だけして四葉は陸上部を去ることになった。………それが四葉の、高一の頃の話であった。 高二に上がったら四葉は陸上部が無い代わりにそれまでより一層習い事や生徒会等に熱を入れるようになる。小学校からずっと遊ぶことを覚えてこなかった四葉は陸上部を退部した事で空いた空き時間が分からず、結果その時間に勉強等を詰め込む事で更にハードな生活になっていったのは言うまでもないだろう。しかし、これまでより忙しくなったからと言って四葉が変わることは無かった。始めこそ周りも噂を聞き付けて腫れ物扱いしてきたりしたのだが、等の本人が微塵も気にしてない上に関係者もそこまで引きずっていなかったのでまその扱いもすぐに引いていくこととなる。そういったわけで特に以前と大差ない日常を過ごせていた四葉は、ある日少しの出会いを得た。春といえば出会いの季節。別れの季節とも言うが、今回四葉は別れについては既に経験しているので省くとしよう。まぁ、兎にも角にもその出会いというのは、四葉にも通ずる話であったという事らしい。四葉はその春、己の人生に大きな影響を与えることとなる出会いをしたのだ。………生徒会。それは、四葉にとって1番自分というものが確立できる組織であった。そして、四葉は長年そこに在籍する事で生徒会に入ってくるのがどういった人種であるかもある程度は理解し、慣れているつもりだったのだ。しかしその春入ってきた1人の男を見て四葉は驚いた。別に男の容姿が格別良かったわけでも、目に見えて不良だった訳でもない。むしろその容姿は普通だったし、至って真面目そうな見た目ではあったのだ。だから殆ど四葉が気になる点はその男には無かったのである。_______ただひとつ、その男があまりにも“完璧すぎる”事を除いては。そう。彼は何においても完璧すぎたのだ。運動も、人付き合いも、勉強も。全てそれなりにこなせてしまう彼は正しく色んな人が見習いたいとすら思わせる風貌であったのは間違いない。実際彼はかなりの女子にモテているようであったから。ただ、そんな彼を形作る完璧さは四葉にとって違和感そのものでしか無かったのだ。四葉は昔生徒会長をしっかり真面目に務めていたことに加え中学の1件もあり人を見る目は確かだった。だからこそ彼女はそんな完璧すぎる人など居ないことを知っていたのだ。そう考え、違和感をよくよく抽出し出た答えは男が猫かぶりであり、かなり性格が悪いということであった。見れば見るほど出てくる違和感は彼のその人間性を逆に面白いほどハッキリと映していたし、その違和感から四葉は彼の本来の人間性というのをおおよそ把握することも出来た。……彼は俗に言うクズ、といった風に形容される者だった。いや、もっと詳しく言うのであれば、その片鱗があるだけで実際にそんな素振りを見せたことは無かったし、まだマシな人間ではあったのだ。生徒会に支障がある訳でもない。が、しかし、無性に何かが気に入らない。そう結論を出した四葉の頭は次いで彼とこれ以上関わらない方がいいという結論も一緒に告げた。優秀すぎる彼女の頭でたたき出した解決策は、恐らくきっと正しかったのだろう。事実、それに従ってその後輩についてそれ以上追求しなければ、彼女はそれまで通りの非凡な日常を淡々と歩めていただろう。………だが、彼女は実際そうしなかった。彼女……四葉は、その後輩の事を暫く観察しているうちに、その少年が一体なんの上に成り立っているのかの予測がついてしまった。それと同時に、その危うささえも彼女は理解出来てしまったのだ。もとよりヒーロー気質であった彼女はそんな危うさの上に立つその後輩の有様を見過ごすことは出来なかった。それが彼女のボロボロになりながらも尚根底にあり続ける正義の一旦であったからだ。ここでやめてしまえば、これまでの自分の全てが裏切られるような気がした。ここで止まってしまえば、取り返しのつかない後悔をしそうな気がした。だから、頭ではそれが自分の為にも相手の為にもならない事だと分かってはいても、わずかな正義に頼らない訳にはいかなかったのだ。そうして彼女はその異常なまでに猫かぶりな後輩の事をいつにも増して構うようになった。まぁ、傍から見ればそれはかなり仲のいい先輩後輩の図だっただろう。周りは2人が仲が良いと信じて疑わなかったし、その内側までも探ろうとすらしなかった。…が、しかし。2人の本質的にそれだけで終わるはずもない事はここまで読んだ人ならお分かりだろう。そう。周りが表面で見てるほど2人の関係性は単純な物では無かったのだ。片方が猫かぶりをしているせいで周りからはまったく悟られていないがその実光と影という対象的な2人。お互いがお互いに対して苦手意識を持っていたのだ。しかし、それでも尚その関係が途切れる事が無かったのは、苦手意識がありながらもそれぞれ互いに心の奥底で光と影をそれぞれ求めていたからなのだろう。あまりにも本質的に不安定なその関係は思いの外長く続いた。そして、そうして特定の人と長く接するという機会は四葉に大きな影響を与えていき、次第に四葉は後輩に惹かれていくこととなった。そんな中、四葉はとある大きな事件に合った。まぁ事件と言っても実際には色んな不幸が重なって起きたものであったが、四葉にとっては些細なものと言ってしまうにはあまりにも重大なものであったのだ。それは生徒会の仕事で遅くまで学校に残っていた時のこと。少し用事があって窓が壊れて開かない古い部屋に入ったのだ。本人は特にそれだけならやや怖いくらいの感覚で、対して気にすることもなかった。教師に頼まれた事だから不手際は起こらないと慢心していたこともあったのだろう。だから、特に何も思わずに部屋の中で1人作業していたのだ。……しかし、何がどう手違いになってしまったのか。この古い教室の鍵が、外から閉められてしまったのだ。鍵が閉まる音がした瞬間、四葉は思わずパニクった。当然だろう、彼女はいくらある程度まで慣れたとはいえ幼い頃のトラウマを克服は出来ずにいたのだ。思わず息を飲んで固まってしまい、そのまま四葉は暫く動くことが出来なかった。それが、駄目だった。鍵をかけた人物が四葉がいることに気が付かず、四葉が固まっているうちにその場を去ってしまったのである。その後我に返って出してと喚いても、遅くにこんな古い教室に来る人物など居ないに等しい。四葉はこの時絶望した。自身の回りすぎる頭を持ってして考えうる最悪の想像までしてしまった。やがて声も出なくなってしまった四葉は、そのままその場に蹲ってガタガタ震えるしか無かった。もし、このまま誰も来なかったら。もし、また“あんな事”が起きたら。………そう思うと、怖くて仕方が無かったのだ。その時間は四葉にとって地獄のような時間であり、かなり長く感じた。しかし、そんな長い時間を突如終わらせた影があった。それが、その四葉がずっと声をかけていた後輩だったのだ。その後輩も別の用事で校舎に残っていた際に四葉の事を聞き、更に別の場所で情報の伝達に齟齬があることを知った彼は最悪の想像をして、こうして鍵を開けに来てくれたのだという。それは四葉にとってあまりにも眩しいものだった。いくら彼が闇の中を生きようとも。いくら彼が自分の天敵になりえようとも。その時感じた胸のトキメキは、四葉にとって嘘ではなかったのである。こうして四葉は、1つ下の後輩に恋心を抱くことになった。 その日から四葉がその後輩に対して対応が変わるかと言えば、否だ。そもそも四葉は自分の恋心は自分一人のものであろうと断定していたし、お互いの関係性からしてそれ以上進める気もなかったのだ。元から彼女は一人で抱え込んで、終わらせようとしていた。だからこそ、その後当たり前かのように会長と副会長という関係になっても、2人の間に進展があることは無かった。もしかすると周りは少しだけ察していたのかもしれないし、進展させようとしていたのかもしれないが、如何せんこれは2人のどちらも良くなかった。どれだけ介入しようとしても2人ともするりと逃げおおせてしまうのだ。それをさせるのはそれぞれの場数と頭の良さがあったのだが周りはそんなことは露知らず。………2人だけで過ごすことももちろん増えたが、それでも依然として2人の関係性が変わることは無く、そのまま四葉が会長の座を降りる時まで来てしまった。本来なら、二人の関係性はここで一旦終了となるはずで、それ以上のしがらみは何も無いはずであった。そう。本来なら。…………しかし、幸か不幸かその時期になって初めて2人の関係性は崩れることとなったのだ。原因はなんだったか定かではない。ただ、四葉が後輩の重すぎる過去を知ってしまったのである。………それは、あまりにも酷すぎるものだった。言うのもはばかられるその苦しい過去の中には、四葉が四葉という存在として決して許せない事もあった。………彼女は、それを知ってしまったことを後輩に告げずには居られなかった。だから彼女は嘘偽りなく、知ってしまったことを正直に打ち明けた。すると彼は、四葉に対して自分を断罪して欲しいと提案してきたのだ。彼は今まで心のどこかで裁かれたいと、逃れたいと。そう思っていた。だからそれをしてくれるであろう四葉の事を完全に否定することも、拒否することも、出来なかったというのだ。…………あぁ、以前の四葉であれば、それはあまりにも簡単すぎた事だったのだろう。事実彼は四葉が四葉として許せない事を沢山してきていた。だから、昔の四葉であれば、きっと言われて直ぐに彼を咎めていたのだろう。…………だけど。四葉は、知ってしまったのだ。人には必ず裏があって、その裏というのが深すぎるものだということを。加害者も被害者も見たままのものではなく、ただ、どちらも抱えてるものが沢山あるということを。……自分は、そんな闇を抱えた彼を、好きになってしまっていたということを。………………四葉は、彼を否定することが出来なかった。彼のことが心の底から好きだったから。彼を否定するくらいなら自分も堕ちる、そうとまで思ったほどの恋心であったから。…けれど、それは彼の望む回答では無かった。彼が救われる回答には、なり得なかったのだ。………結果的に、その1件を持って彼と四葉の間には埋まらぬ溝と壁ができてしまった。2人の仲はそこで止まり、それ以来会うことも無くなっていってしまったのだ。…………それは、生徒会長がその後輩にちょうど移った日の、雨の路上での話であった。それを持ってして、四葉は完全に失恋してしまったのである。 そこから半ば現実逃避をするように四葉はそれまでより一層警察になるための勉強や習い事に励んだ。今までやっていた空手は今までより伸び率が上がり、指導者である父親からは滅多に貰えない褒めの言葉を貰った。塾では出来すぎるが故にほとんどの講師から期待の眼差しを向けられた。けど、それは全部、全部。彼女の仲の痛みを一時的に和らげる程度のものでしか、無かった。彼女がそれらを貰って本心から満足する事は無かった。彼女は努力した。以前より、もっといい自分になれるように。これ以上、誰かを傷つけることがないように。ずっと、ずっと。いつか壊れてしまうのではないかと言う程彼女は努力した。それが自分に残された唯一の正しい道なのだと信じて。………………けれど。 ある日、彼女の両親が何者かに殺された。その日はいつものように習い事をした帰りの日だった。帰って、いつものようにドアを開けて………そこでふと、四葉は違和感に気づいた。妙に家が静かなのだ。いつもこの時間は両親とも家におり、かなり賑やかにしているはずだ。…まさか、そんな、と最悪の想像ができてしまった四葉はすぐさまリビングへと駆けつけた。思い違いであって欲しかった。まさかそんな事が身近に起こり得るなんて、全くこれっぽっちも思わなかった。けれど、そこで見た光景は美しい顔をした“ダレカ”が両親を殺害して去っていく光景で………。犯人が去った後、呆然としていた四葉は直ぐに我に返り両親の延命を必死にしようとした。けれど。四葉は、普段殆ど喋らぬ無口な父が最期に口を開くのを見た。その口からは、「殺さなくては」と。そう告げられたのだ。…それを告げた後、再び父が目を覚ますことは無かった。母を見ても、もう息をしている様子はない。…完全に彼らが息を引き取った事を、四葉はしっかりとその目で直視してしまったのである。……その後四葉は信じられない光景を目にした。何者かがが突然家にやってきて死体を回収したと思ったら、そのまま何も言わずに持ち去られてしまったのだ。まだ墓にすら埋めて無いという四葉の声も虚しくそれ等はその後返される事はなく、メディアに頼ろうとしても情報規制されてしまったのだ。で、あれば、警察は。自身の夢見た警察ならば。そんな淡い期待を持って抗議しに行ったが、無駄だった。何度聴いても「あなたにその権利はない」の一点張りで進展なし。最終的にその事件が公になる事はなく、事件に対する手がかりはあの時はっきりと見たと記憶する【NOBODY】の文字だけであった。……普通の人間ならば。きっとその時に父の残した言葉についてもっとしっかり考えたのかもしれない。けれど、その時の四葉は全てにおいて疲れていたし、半ば壊れていた。その強靭な精神故に発狂こそできなかったものの、父親の「殺さなくては」という言葉は何度も彼女の頭を反芻し、それはやがて彼女心の中に逃れることの出来ぬ復讐心を植え付けることになった。あれだけ好きで、夢に見てたヒーローのような職業である警察に裏切られ、復讐心の芽生えた彼女はやがて警察になる事を自ら辞退する。嫌いには、なれなかった。嫌いになってしまえばそれは両親を嫌う事と同意義であるから。だから、両親もまた警察であったからこそ、警察を憎むことも出来なかった。けれど、彼女は分からなくなってしまったのだ。警察とは何か。正義とは、何か。本当に警察に入って、自分のしたいことができるのかどうか。失意に飲まれた彼女は、そのまま新たな進路を考えることも出来ずに高校を卒業し、その後すべきことを見失い路頭に迷うことになる。 夢であった警察に失望し、頼れる両親をも同時に亡くしてしまった彼女は暫く路頭に迷い、やがて何をしたらいいかもわからなくなりそのままどこかの地面で倒れ込んでしまう。しかし、幸運にもそうして路上に倒れ込んでる四葉のことを助けてくれた存在がいた。それが、これから四葉にとって大きな存在となるおやっさんであった。おやっさんは何も聞かずに倒れていた四葉を介抱し、無理のない範疇で四葉の悩みを真摯に聞いてくれた。そんなおやっさんの優しい雰囲気を感じとった四葉はこれまでのことを嘘偽りなく全て話す。話終えるとおやっさんは何を思ったか身寄りの無い四葉を自分の経営する探偵事務所に誘う。流石に見ず知らずの人を受け入れるのはと四葉も最初は断っていたのだがおやっさんの口が上手く、流されるままにいつしかおやっさんの経営する探偵事務所で働くことになっていた。元々両親を殺した犯人への復讐心で燃えていた四葉にとって、おやっさんの提示する条件や探偵という職業は悪い話では無かったのだ。そのままその探偵事務所に就職することとなった四葉は、そこで初めてその探偵事務所がおやっさんとおやっさんの助手である奥さんと2人の子どもの3人で構成されている事を知った。子どもは四葉より下の子であったがかなりいい子で、奥さんも子どもも初めは驚いていたものの直ぐに四葉のことを受け入れてくれる。これには流石の四葉もびっくり。ここで初めて四葉はこの家族に絶対に恩を返そうと決意した。その暖かな関係は、次第に四葉さえも巻き込んで段々と四葉もその家族の一員のように扱われるようになった。元々の目的が目的であったために四葉も遠慮気味で居心地が悪く感じていたが、長い間心を冷たくさせていた四葉にとってそれは癒し以外の何者でもなく、そのうちかなり絆され少しだけピリピリしていた雰囲気も取れ、もう大丈夫だろう。そう思われた、そんな中。四葉の幸せをぶち壊すかのように悲劇は訪れる。…四葉はその日、単独で探偵の依頼をこなし、帰ってきた時の事だった。奇しくもそれは両親が亡くなった時のソレと状況が似ており、元より嫌な予感を抱えていた彼女は足早に帰って探偵事務所の中に入った。………いつもなら、四葉が帰ればこれでもかという程明るく迎え入れてくれた探偵事務所は、その日はとても静かで、いつもよりもずっと冷たく感じた。あまりにも既視感のありすぎるその光景に吐き気を催しながらも中を見てみれば、そこにあったのは1面に広がる血、血、血。そして、その血溜まりの中に転がる、3つの人型をしたナニカ。…信じたくなかった。信じられるわけがなかった。昨日まであんなに笑っていた家族が、両親と同じように冷たくなっているなんて。けれど、現実は非常で。………救急車を呼んだ。けれど、もう既に手遅れだった。どうして、なぜ。そんな気持ちのままに3人の持ち物などを早々に回収し事情を調べてみれば、どうやらおやっさんが四葉の事情に対し裏で色々調べてくれていたらしい。しかし、その調査の中で彼は“アンタッチャブル(知ってはいけないこと)”を知ってしまった。……彼はそれを知らなかったのにも関わらず、彼は禁忌を犯したとして一家諸共惨殺されたのだ。そんなことがあってたまるかと思った。けれど。無駄と分かりながら警察に調査を依頼しようとしても、やはり警察は何も請け負ってはくれない。 これにより、四葉はそれまでミジンコ程度には持っていた警察への憧れや信頼を、完全に喪失させることとなった。彼女は一家への恩を返すため、今日も一人で一家の跡を継いで探偵事務所を経営する。愛した両親を殺した人物を。自分から全てを奪った人物を追って。 ■簡易用■ 保尊 四葉(女) 職業:探偵 年齢:26 PL: STR:10  DEX:21  INT:18 アイデア:90 CON:14  APP:12  POW:16  幸 運:80 SIZ:12 SAN:99 EDU:15 知 識:75 H P:13  M P:16  回避:dex*2  ダメージボーナス:0 ―――――――――――――――――――――――――― [技能](職業技能点:300 個人技能点:180) (書式:職業/個人<成長>[その他]) ―――――――――――――――――――――――――― [持ち物] ・武器 ――――――――ここに記入―――――――― ・防具 ――――――――ここに記入―――――――― ・所持品 ――――――――ここに記入―――――――― [プロフィール]