タイトル:小泉 氷雨 キャラクター名:小泉 氷雨 種族:人間 年齢:21 性別:男 髪の色:青に近い銀 / 瞳の色:青 / 肌の色:黄色 身長:175 体重:55 ワークス  :宗教家 カヴァー  :UGNイリーガル シンドローム:オルクス、サラマンダー ■ライフパス■ 覚醒:死 衝動:破壊 ■能力値と技能■ 【肉体】:2 (シンドローム:0,2 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈白兵〉:SL10 / 判定 2r+10 〈回避〉:SL / 判定 2r 〈運転〉:SL / 判定 2r 【感覚】:1 (シンドローム:1,0 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈射撃〉:SL / 判定 1r 〈知覚〉:SL1 / 判定 1r+1 〈芸術〉:SL / 判定 1r 【精神】:2 (シンドローム:1,1 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈RC〉:SL / 判定 2r 〈意志〉:SL1 / 判定 2r+1 〈知識〉:SL / 判定 2r 【社会】:4 (シンドローム:2,1 ワークス:1 ボーナス:0 成長:) 〈交渉〉:SL2 / 判定 4r+2 〈調達〉:SL / 判定 4r 〈情報〉:SL1 / 判定 4r+1 噂話 【HP】    26 【侵蝕基本値】 34% 【行動値】   4 【戦闘移動】  9m ■エフェクト■ 《スキル名》         /SL /タイミング /判定/対象 /射程/コスト/効果など 《ワーディング》       /★$/オート$   /自動/シーン/視界/-$  /非オーヴァードのエキストラ化 《リザレクト》        /1$ /気絶時$   /自動/自身 /-  /[SL]d$/コスト分のHPで復活 《コンセントレイト:オルクス》/2 /メジャー  /  /   /  /2   /C値-Lv。下限値7 《ディストーション》     /1 /メジャー  /  /   /  /2   /白兵の判定を社会の能力値を参照し行う 《オーバーロード》      /1 /オート   /  /   /  /3   /命中判定時に使用。使用している武器分攻撃力を加算。メインプロセス終了時に武器破壊 《完全なる世界》       /3 /メジャー  /  /   /  /5   /攻撃力+Lv*3、ダイス数+Lv+1 《ディクタトル》       /1 /セットアップ/  /   /  /3   /ラウンド中オルクスのシンドロームを組み合わせた攻撃の攻撃力+10。シナリオLv回。自身に放心付与 《フレイムタン》       /1 /メジャー  /  /   /  /2   /組み合わせた攻撃の射程を視界に変更。攻撃力-[5-Lv] 《氷炎の剣》         /3 /マイナー  /  /   /  /3   /近接武器作成 《地獄の氷炎》        /5 /マイナー  /  /   /  /2   /《氷炎の剣》で作成する武器の攻撃力かガード値を+Lv*3 《要の陣形》         /2 /メジャー  /  /   /  /3   /行動の対象を3体に変更 ■装備とコンボ■ ・武器とコンボ 名称    価格 種別 命中 攻撃力 G値 射程 メモ 氷炎の剣     1   2r+8 6+Lv  6   至近 真紅樹氷Ⅰ    1   4r+8 20      視界 C値8、侵蝕率6。 真紅樹氷Ⅱ    1   7r+8 75      視界 C値7、侵蝕率14。《ディクタトル》を前提とし《オーバーロード》を適用。100以上で使用 =価格合計= 0 pt ・防具     装甲 回避 移動  価格  名称 / 備考 鎧 :               / 下着:               / 修正: = 合計 =  0   0   4    pt ■所持品■ 名称     単価 個数 価格 備考 使用人       1   3   引き取った従弟である小泉真冬に家業を手伝ってもらっている 思い出の一品    1   2   風待奏多と夜野屋舞の2人と撮った写真。戻らない時間の残滓。           1   0 =所持品合計=     5 pt =装備合計=      0 pt = 価格総計 =     5 pt 【常備化ポイント】 8 pt 【財産ポイント】  3 pt ■ロイス■ 対象   好意 悪意 備考 黄金領域 小泉真冬 庇護 偏愛 従弟の少年。氷雨は彼に、今は亡き彼の姉の面影を重ねている 神城早月 有為 隔意 イリーガルとして受けた依頼の中に、彼女とのコネクションを強くするものがあった ■その他■ メモ: ■概要 小泉 氷雨はイリーガルとしてUGNに協力するオーヴァードだ。 普段は大学に通いつつ、生家でもある神社の管理を行い生計を立てている。 氷雨は特に勤勉な学生というわけではないが、気心の知れた友人もいるようで、学生生活に不満は感じていないようだ。 いわゆる若者言葉を多用する彼は時として目上の人間から軽い人物と見られることもあるが、誠実なところもあるため理解者には恵まれている。 特に、協同してUGNの任務にあたることの多いオーヴァード、風待 奏多と夜野屋 舞とは良い信頼関係を築いているようである。 また、彼は両親を失った従弟の少年、小泉 真冬を引き取っており、周囲の人間からは本当の兄弟以上に親密であると評されている。 線が細く、普段の言動も柔和な氷雨は、一見するとひ弱な印象すら受ける。しかし、彼のオーヴァードとしての能力は脆弱なものではない。 サラマンダーシンドロームにより生成される氷雪を武器とし、オルクスシンドロームによる空間掌握を組み合わせて行う攻撃の破壊力はそれなり以上のものである。 なお、オルクスシンドロームを発現したのオーヴァードの中には「黄金領域」と呼ばれる領域を展開する者がいる。 黄金領域の中では彼らのレネゲイドはより攻撃的になるという特徴があるが、この領域は必ずしも名の通り黄金の輝きに満ちているわけではない。 氷雨も黄金領域を展開することができるオーヴァードの1人ではあるが、彼の展開する領域は真紅の氷雪に覆われている。 その領域の色は見る者に血に染まった雪を連想させる。それは氷雨自身も例外ではない。 ■氷雨の生家と覚醒の経緯 氷雨の生家は、古くから続く神社だった。 その神社の縁起は少々変わったものであった。 ー曰く、かつて雪女と呼ばれる人ならざる者がいた。彼女は人との間に子を設けたが、やがて人に害を成すようになり、愛した男によって討たれた。 彼女の子らは亡き母を憐れみ、またその魂を鎮めるために土地の神として祀り上げた。死した彼女の体が雪となり消えたのち、唯一遺されたその腕を依り代として。 レネゲイドについての知識を持つ者がこの伝承を耳にすれば、この話をありがちな民話ではなく現実的なものであると解釈することもできるだろう。 即ち、雪女とは氷雪を操ることに長けたオーヴァードやレネゲイドビーイングであり、 彼女の遺した腕とは「イフリートの腕」と呼ばれる遺産に類似するものであると。 しかし当然ながら、レネゲイドについての知識など持たないものが多数派である。 特に信心深いものでもなければ、そのような話は眉唾物の昔話と受け流すことだろう。 実際のところ、氷雨もオーヴァードとして覚醒する前は生家の縁起についてはありがちな迷信だろうと捉えていた。 一方で氷雨の父や親族は血筋に誇りを持っており、神職としての仕事に熱意を持っていた。 氷雨の父は家系を残すことにも余念がなく、氷雨が生まれたときには既に従姉である小泉 六花との結婚が決まっていた。 氷雨は両親や親族の信仰心にはついていけないと感じていながらも、従姉との婚約については内心で嬉しく思っていた。 氷雨より6歳年上の六花は、彼が初めて恋心を抱いた女性でもあった。六花が見せる朗らかで柔らかい笑顔は、幼いころから氷雨のあこがれだったのである。 その笑顔が喪われたのは今から6年前、氷雨が15歳の冬のことだった。 年が明けてすぐの、冷たい雪が降り積もる夜。その日は、初詣の賑わいを捌くため六花とその家族が手伝いとして招かれていた。 六花の両親だけでなく、彼女の弟である真冬も小学生ながら手伝いとして協力していたが、ふとその姿が見えなくなった。 「誘拐されたのではないか」という不安混じりの声が上がり始めたころ、本殿から真冬がふらふらと戻ってきた。 安堵した一同であったが、真冬の様子はどこかおかしかった。虚ろな目で「呼ばれた」と呟く彼の腕には、細長い枝のような、 或いは乾いた人の腕のようなものが抱えられていた。 真冬が抱えているものを見た氷雨の父は目を見開いた。真冬が両手で持つものが、ご神体としてまつられていた「雪女の腕」だったからである。 氷雨の父はすぐに真冬から雪女の腕を取り上げようとしたが、それはかなわなかった。 彼が動くより早く、真冬の抱える雪女の腕が脈打った。それと同時に、その場にいる人間は六花と真冬を除いて硬直した。 そして、全身を縫い留められたような金縛りに捕らわれた氷雨の目の前で、六花は異形へと変貌した。 六花の艶のある黒髪は、雪のような銀髪に変わっていた。 もともと色白だった肌はより白くなり、瞳の色は氷を思わせる青に変化していた。 更に、異様に鋭く伸びた爪を備えた手には、それよりもなお鋭い氷塊が握られていた。 想い人の変貌に呆然としていた氷雨が我に返ったのは、その胸の痛みに気づいたときである。 六花はその氷の刀とでも呼ぶべき刃を氷雨の胸に突き立て、酷薄に笑っていた。 そして、痛みに倒れた氷雨の目前で惨劇が始まった。 六花が舞うように刀を振るうと、硬直していた氷雨の両親の首が斬り落とされた。 動かない体に力を入れ逃げようとする六花の父は、彼女が作り出した無数の氷柱に穿たれ原型を失った。 息子である真冬だけは守ろうと涙を浮かべて抵抗を試みる彼女の母は、生きたまま頭部を凍結され、そのまま握りつぶされた。 突如として繰り広げられた凶行に固まっていた真冬であったが、赤いシャーベットになった母の亡骸を見て我に返り、その場から駆け出した。 雪の積もった境内を必死に走る真冬であったが、空を滑るように移動した六花に追いつかれてしまう。 六花は恐怖のあまり震える真冬の首をつかむと、そのまま人ならざる膂力で彼の体を持ち上げた。 彼女がゆっくりと手に力を籠めると、真冬が苦しみに喘いだ。嗜虐の歓びに陶酔していた彼女は、背後の異変に気が付かなかった。 氷雨は、六花に胸を突かれたとき、自分は死んだのだと思った。 しかしぼやけた視界と意識が完全に閉ざされることはなく、目の前で多くの命が奪われたことを理解していた。 そして今、もう1つの命が危機にさらされていることも理解していた。 幼い従弟を守りたいと思ったのかもしれない。愛しい人に、これ以上罪を重ねてほしくないと思ったのかもしれない。 立ち上がらないと。そう強く願った氷雨の体からは、戒めのような金縛りが消えていた。 それだけでなく、確かに貫かれた胸にその傷はなく、多くの血を失っているにもかかわらず体には活力が満ちていた。 状況の理解などできなかった。それでも氷雨は立ち上がった。 そこから先のことは、氷雨自身も無我夢中で本能のままに行ったことだった。 いつの間にか、彼の手には氷の刀が握られていた。彼は全力で六花のもとに駆け寄ると、彼女が振り向き刃を振り下ろすより早く、氷の刃でその胸を貫いた。 そして胸からとめどなく血を流しながらも、六花は安心したように微笑んだ。 最期に彼女が浮かべたその笑顔は氷のように冷たいものではなく、氷雨が憧れた温かい笑顔だった。 六花の亡骸は、風に砕けて掻き消えた。降り積もった雪は、彼女の血の色に染まっていた。 ■氷雨と真冬について 氷雨がオーヴァードとして覚醒した事件以降、彼は従弟である真冬を引き取り2人で暮らしている。 2人で家業を引き継ぐ形で継続しているとはいえ、未成年である彼らが生計をたてられたのは氷雨がイリーガルとしてUGNの依頼をこなしてきたためでもある。 氷雨と真冬はともにオーヴァードであるが、能力には差がある。 氷雨はUGNの依頼をこなせる程度にはエフェクトを使いこなせるが、真冬は簡単なイージーエフェクトをようやく扱える程度である。 また、これは2人に共通することであるが、オーヴァードに覚醒した影響で体毛と瞳が青に近い銀に変色している。 余談ではあるが、氷雨と真冬は双方に罪の意識を持っている。 氷雨は真冬の姉である六花を殺めた張本人である。 彼女がジャームという後戻りのできない怪物に堕ちていたとしても、真冬から唯一の姉を奪ったという罪悪感は拭えるものではなかった。 一方で、真冬には姉を怪物に堕とし、自分の両親と氷雨の両親、そして氷雨の婚約者を奪ったという意識があった。 氷雨と真冬、そして六花がオーヴァードとして覚醒したあの夜、事件のきっかけとなる遺産を持ち出したのはほかならぬ自身であるためだ。 その意識は彼の中に根付いており、氷雨から「真冬のせいではない」という言葉をかけられても消えるものではなかった。 そして真冬は、氷雨が想い人を失った痛みから立ち直れていないことにも気づいていた。 そのきっかけは、真冬と氷雨が遺品の整理をしていた時のことであった。 六花が子供のころに着ていた巫女服を見つけた氷雨が、「真冬なら似合うかもしれない」と口にした。 悪ふざけなら真冬も断っただろう。だが氷雨の目に浮かんでいた憧憬と悔悟の念を見て取った真冬には、彼の申し出を断ることができなかった。 華奢な体つきの真冬は、姉の服に違和感なく身を包んだ。 見立て以上に想い人の面影を現すその姿に、氷雨は思わず真冬を抱きしめ、絞り出すように彼女の名前を呟いてしまった。 その日を境に、真冬は氷雨の求めに応じて姉の衣服をまとうことが多くなった。 この行為が倫理的に正しいか否か、真冬は考えないわけではなかった。 だが少なくとも、自分を守るために最愛の人を手にかけた青年の痛みは和らいでいる。 真冬がその歪んだ贖罪を続ける日々は、まだしばらく続きそうである。 url: 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