タイトル:初恋の花は癒しを奏でる。 キャラクター名:音梨 悠李(オトナシ-ユウリ) 職業:学生 年齢:19歳 / 性別:女 出身:日本人 髪の色:baby pink R:253 G:237 B:228  lilac R:209 G:186 B:218 / 瞳の色:右眼:apple green R:167 G:210 B:141 左眼:rose dragee R:229 G:193 B:205 / 肌の色: 身長:162cm 体重:47kg ■能力値■ HP:11 MP:12 SAN:46/94      STR  CON  POW  DEX  APP  SIZ  INT  EDU  HP  MP 作成時   6   7  12  16  16  14  16  11  11  12 成長等 他修正 =合計=   6   7  12  16  16  14  16  11  11  12 ■技能■ ------------------------ 戦闘系技能 ------------------------ 習得/名前       現在値 習得/名前    現在値 習得/名前      現在値  《回避》      32%   《キック》  25%   《組み付き》   25%  《こぶし(パンチ)》50%   《頭突き》  10%   《投擲》     25%  《マーシャルアーツ》1%    《拳銃》   20%   《サブマシンガン》15%  《ショットガン》  30%   《マシンガン》15%   《ライフル》   25% ------------------------ 探索系技能 ------------------------ 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値 ●《応急手当》51%   《鍵開け》 1%    《隠す》  15%  《隠れる》 10%  ●《聞き耳》 60%   《忍び歩き》10%  《写真術》 10%  ●《精神分析》42%   《追跡》  10%  《登攀》  40%  ●《図書館》 51%  ●《目星》  66% ------------------------ 行動系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前    現在値  《運転》   20%   《機械修理》20%   《重機械操作》1%  《乗馬》   5%    《水泳》  25%   《製作()》  5%  《操縦()》  1%    《跳躍》  25%   《電気修理》 10%  《ナビゲート》10%   《変装》  1%    《》     % ------------------------ 交渉系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前      現在値 習得/名前 現在値  《言いくるめ》5%    《信用》     15%  ●《説得》50%  《値切り》  5%    《母国語(日本語)》55%  ●《英語》42% ------------------------ 知識系技能 ------------------------ 習得/名前      現在値 習得/名前      現在値 習得/名前     現在値  《医学》     5%    《オカルト》   5%    《化学》    1% ●《クトゥルフ神話》5%   ●《芸術(ハープ)》 60%   《経理》    10%  《考古学》    1%    《コンピューター》1%   ●《心理学》   6%  《人類学》    1%    《生物学》    1%    《地質学》   1%  《電子工学》   1%    《天文学》    1%   ●《博物学》   40%  《物理学》    1%    《法律》     5%   ●《薬学》    16%  《歴史》     20%  ●《芸術(刺繍)》  50%  ●《芸術(ピアノ)》40% ■戦闘■ ダメージボーナス:0 名称 成功率 ダメージ 射程  攻撃回数 装弾数 耐久力 / 備考                              /                              / ■所持品■ 名称                 単価 個数 価格 備考 明緋から貰ったリボン            1   0   『めいから5歳の誕生日に貰ったリボンなの。今でも大切に使ってるの』 鈴                     1   0   『鈴の音、何だか落ち着くの。』 ライラックの押し花             1   0   『ライラック、1番好きな花なんだ。……実はこれ、入院中明緋に貰った花』 刺繍セット                 1   0   『時間がある時、何処でも出来るようにね』 ティッシュ                 1   0   『色々使えて便利だしね』 ライラックの刺繍が入っているハンカチ    1   0   『これ、桜ちゃんとめいとお揃いなの!良いでしょう?』 薬                     1   0   『いつ悪化するか分からないから。持ってないとね』 苺のタルト                 2   0   『苺、1番好きで…………めいと一緒に食べるから2つ!』 クッキー                  1   0   『これ、桜ちゃんにあげる為に作ったの!喜んでくれるかなあ、ふふ』 鍵                     1   0   『………たいせつなもの。』 =所持品合計=     0 所持金 預金・借金 ■その他■ メモ: 【プロフィール】 2002.5/30 A型 ■誕生石 『シトリン』意味:愛する喜び、繁栄 『エメラルド』意味:愛の芽生え、親切な心 ■誕生花 『紫のライラック』意味:恋の芽生え、初恋 『アマリリス』意味:誇り、おしゃべり、輝くばかりの美しさ 『ペラルゴニウム』意味、あでやかな装い、篤い信 『エキザカム』意味:あなたを愛します 『アツモリソウ』意味:君を忘れない ■誕生星 『テータ2・タウリー』意味:他人の痛みを感じる正義 ■誕生色 『ディープ・アクア』意味:感傷的・美しい容貌 一人称:私 二人称:君、名前 絵文字:🔔 カラーコード:d1bada _________________________ 【草のそよぎにも、小川のせせらぎにも、耳を傾ければそこに音楽がある。】By. George Gordon Byron 【音楽、それは私のすべてです。常に私を占領しているものです。それは生きている理由であり、隠れ場であり、希望です。】By. André Jolivet 「私が好きな偉人の名言なんです。……凄く、共感してしまって。」 「音楽は私の生きる意味………もうハープの音色は、失ってしまった。あの時既に、私は死んでいたのでしょう。」 「………それなら、私に残っているものは?勉強は出来ない運動もまともに出来ない、唯一の取り柄であるハープの技術まで失ってしまった。……他の楽器?ハープと比べたら話になんかならないわ」 「_____あぁ、私は。"音"に囚われ過ぎてしまった。」 _________________________ 有名音楽一家の末娘として産まれた。重度の先天性心疾患を患っているが、現在は薬のおかげで落ち着いている。いつ悪化するか分からないのでちょっと怖い。 3歳の頃から沢山の楽器を演奏しており、1番相性が良かったハープをメインに今は練習している。ピアノも出来る。 幼馴染である煌上明緋とは幼少期に通っていたピアノ教室で出会った。 祖母似で温厚な性格であり、周囲の人に気を配れる優しい子。自分の分かる範囲なら勉強を教えたり楽器の弾き方を教えたりしている。ただ、プレッシャーには弱いので、音楽科で開催される定期演奏会はド緊張してる姿がよく見られる。 刺繍が趣味。仲の良い桜子ちゃん(PL,れいさん)や明緋(PL,ふでき)には桜と向日葵を刺繍したハンカチをあげている。明緋には、刺繍を覚えたばかりである5歳の時にもあげている。明緋の誕生日プレゼント。 明緋からはリボンを貰い、リボンの真ん中には鈴がついている。 元々弦楽器メインだったが、両親の威圧とストレス、疲労によって12歳の時にフォーカルジストニアにかかり、弾けなくなってしまう。それから中学、高校はピアノだけで生きてきた。恐らくストレス源を取り除けば、また弾けるようになるという事は何となく察してはいるが、どうしようも出来ない。 朝に弱い。普通に起こしても起きないが、耳の裏をくすぐって起こすと起きる。 毎回ルームメイトや明緋に起こされる。 毎朝桜子さんと明緋と登校しているが、寝坊したら桜子さんには置いていかれる。彼女に呆れられたくないし寂しいので頑張って起きようとしてる。 好きな物:苺、甘いクッキー、小動物、ハープ、デュエット 嫌いな物:見捨てられる事 ---------------------------------------------- *RP 「私は音梨悠李、百合園高等学校の音楽科でピアノ専攻です。……本当は、1番得意な楽器はハープなんだけれど」 「………この場所は、落ち着くの。星が綺麗に見えるし、海も見えるから。」 「海の底って、どうなってるのかな。」 「私、めいが居ないと本当に駄目だね」 「……これ、桜ちゃんも喜んでくれるかな」 「もう、約束破らないから、ごめんなさい」 「おね、おねがいだから、私のこと、見捨てないで、」 ---------------------------------------------- 【職業特記、又は特殊な設定】 *ミュージシャンベース 2015より 職業技能P:【EDU*10+DEX*10】 特記:パフォーマンスを行い専門の[芸術]または[制作]に成功したら[言いくるめ]と[説得]に+10%のボーナス。ファンに対してはさらに10%のボーナス。 ---------------------------------------------- 【技能ステータス】 ■芸術(ハープ),芸術(ピアノ)、聞き耳 昔から習っていた楽器。落ち着かせてくれる音色で、暖かいとよく言われていたが、ハープはもう弾けない。 音楽をやっていたおかげか耳は良い。 ■芸術(刺繍)、目星、DEX 昔から手先が器用で、趣味で刺繍をしている。ハンカチ等に花や星など、色々なものをイメージして刺繍している。たまに友達にあげる。 ■博物学、図書館、英語、EDU かなりの勉強家。勉強出来ないと怒られるから。でも、容量が悪いから誰かに教えて貰わないと上手く頭に入らない。 ■応急手当 よく怪我しちゃうから、絆創膏を持ち歩いてる。 ■精神分析、POW 劣等感が強めで、自分でも理解している情緒不安定さ。落ち着く為の方法は色々試した。 ■薬学、STR、CON 先天性心疾患を患っているので、薬は持ち歩いている。ちょっとだけ薬に詳しい。使った事あるかも ■説得、APP 色素が薄くて綺麗なオッドアイ。金持ちな家なだけあって、会食やら社交はするので顔は広い方。 ---------------------------------------------- 【特徴表】 *芸術的才能(2-8) 稽古事を小さい頃に習っていたか、実用ブログなどで人気を博している。任意の(芸術)1つに[INT×3]%を加える。プレイヤーは音楽、著述などの専門分野を指定すること。 *動物に好かれる(5-1) 独特のたたずまいのおかげか、たいていの動物がなついてくる。 ---------------------------------------------- 【AF】 ▍<古びた鍵> ---------------------------------------------- 【覚えている呪文、又は特殊な技能】 ---------------------------------------------- 【関係性】 ▽友達 妻夫木桜心 【⠀】PL.れいさん 『とても真面目で、規律に厳しくて、美しい銀髪の子。中々笑ってくれないけど、そういう所も彼女の魅力だと思う。……また、何かあげたら。今度こそ笑ってくれるかな?』 ▽幼馴染 煌上明緋【⠀】PL.ふでき 『私の、大切な幼馴染。皆からは王子って言われてるけれど、めいはとても可愛らしい子なの。甘い物だって好きだし、昔はフリルの沢山ついて洋服を着てて、とても似合っていて可愛かったの!…ふふ、勿論今だって似合うけれどね』 ---------------------------------------------- 【経験シナリオ】 ・少女庭園(2021,3/27) ・心臓がちょっと早く動くだけ(2021.9/26) 〜〜〜〜〜〜〜〜以下ネタバレ有り〜〜〜〜〜〜〜 【少女庭園】 ▣作 ▣KP:竹さん ▣PC/PL:妻夫木 桜心(れいさん)        音梨 悠李(りょく茶)        煌上 明緋(ふでき) ※HO順 『無事に、無事に終わったのに……全部、全部忘れちゃったの』『……でも、生きていてくれてるだけで良かった。2人を、失わずに済んで良かったんだ』 【心臓がちょっと早く動くだけ】 ▣KPC/KP:煌上 明緋(ふでき) ▣PC/PL:音梨 悠李(りょく茶) AF <古びた鍵> 夢の痕跡。想いの証。無くしてしまいそうな粗末なもの。 一度だけPCがKPCに行う心理学に+50(その後はただの鍵になる)。 ※ 既存verでは、AFを使用するとKPCがPCの見た夢の内容を知ることになる。 _________________________ ▣エキザカム 花言葉:「あなたを愛します」 ➣これはHO2からHO1に向けて。秘匿では"恋"と似た感情と書かれているので、恋かもしれない。でも、本当にそうかは分からない。でも、どんな形であれ愛してる事には変わりない。それはアガペーなのかフィリアなのか、はたまた別のものか。 通過後 ➤この恋愛感情は押しつぶされそうな罪悪感、憧憬、友愛、憧れ、そのほかぐちゃぐちゃに混ざった感情が募り、咲いて、記憶を無くすと同時に、桜心に抱いていた感情を「恋心」と誤認する。今は前と同様、友情の気持ちを抱いている。 ▣アツモリソウ 花言葉:「君を忘れない」 ➣これはHO2からHO3に向けて。昔からの大切な幼馴染で、ずっと傍にいてくれたから。入院している間も毎日来てくれて、励ましてくれて。失いたくない存在、ずっと隣にいて欲しいし、一緒に居たい存在。 昔も今も、これからも大切な幼馴染で君の存在は忘れない。 "約束"したから。 通過後➤発狂して突っぱねてしまった時でも、死体を持ってきた時も、見捨てずに一緒にいてくれた。変わらず、失いたくない存在。               -◆過去◆- 有名音楽一家の末娘。仏教面な父、人形のように感情を持たない母、文武両道で冷たい兄、優しいけど自分と同じ病気がちな姉、そして自分の5人家族。 音楽一家ということもあり、3歳の頃から沢山の楽器を触ってきた。その中でも1番相性が良かったのはハープ。それからは、自分の1部のようにハープを大事に扱ってきた。 「勉強も運動もまともに出来ない無能なら、音楽は人一倍上手くやれるようになれ」「それさえ出来ないなら、お前は必要無い」 昔から両親にそう言われ続け、必死にハープの練習に時間を割いていた。 5歳からはお試しでピアノ教室にも通い、ピアノのスキルを身に付ける。お試しだったので、本当はすぐにでもやめられたが、ピアノ教室で出会った煌上明緋(少女庭園HO3 PL,ふでき)に出逢いとても仲良くなる。 彼女と話す内に、徐々に彼女自身やその歌声に惹かれていき、ハープだけではなく、ピアノと合わせたら演奏の幅が広がるのではと思いピアノはやめずに練習するようになる。 明緋と仲良くなってから、2人でデュエットしてみない?という事になり、誰にも内緒で、定期的に近所の教会で明緋と2人だけの小さな演奏会を開いていた。観客は揺れる草木に小さな花、囀る小鳥達。2人だけの、2人ぼっちの演奏会。明緋と悠李が大切な約束を結んだ、大切な思い出の場所。 彼女の歌声と、自身のハープでデュエットする時間は、宝物である。 12歳の時、明緋が珍しく何も言わずピアノ教室を休む。 心配になったので、明緋の家に向かうと、長くて綺麗な金髪が短くなっていた。 驚きはしたが、長いのも似合うけれど、短いのも可愛くて似合う。素直にそう思った。 短くなったのなら、明緋に似合う可愛いお洋服を一緒に見に行こう。そう言った時の彼女の表情は、何処か寂しそうで、でも嬉しそうだった。 _________________________ ▣煌上明緋との約束 2人が6歳の頃、いつも演奏会を終えた後に雑談をしながら帰路に着くが、この日は別だった。 「お互いに好きなら、こういう式をして一緒にいるっていう約束をするんだって」 どちらがそう言ったのかは分からない。だが、『これからもずっと一緒にいる』という約束を交わし、2人で結婚式ごっこをした。 「忘れないように、ね」 "ずっと一緒"という『約束』を忘れないように、と。 「いつもは指切りだけど、今日は結婚式だから。」 どちらかともなくキスをして、幼気な永遠を神に誓った……そんなある日の事。 _________________________ 両親は、自分の子供達を金を稼ぐ道具だとしか思っていない。良い家庭に産まれたのだから、良い大学に行き良い功績を残して家の為に稼げ。という考え。 兄の瑛智は、勉強も運動も出来た。狡猾な性格故、人を踏み台にし自身の株を上げるのも、人心掌握も得意である。 姉の愛李も、勉強は出来た。だが、かなりの病弱であり、悠李が小学6年生の時に重い病にかかり寝たきりになってしまう。そんな華やかだったであろう道は、病気のせいで閉ざされてしまった。 毎晩姉の元に行き、その日あった出来事を話す。 姉は楽しそうに聞いてくれて、悠李にとってかけがえのない時間だった。 その後、段々容態が悪くなってしまい、悠李が中学1年生の時に亡くなってしまう。 唯一優しかった大切な姉を失ってしまい、姉の部屋で、姉を抱き締めながら大泣きする自分。冷たい身体は、不思議と軽かった。 _____姉が亡くなってから数日後。 驚く程、皆いつも通りだった。父も、母も、兄も。家族が、自分の子供が亡くなったのに、どうして、どうして皆普通でいられるのか。悠李は理解が出来なかった。 ただ、使用人の何とも言えない顔だけが、悠李の記憶に刻まれている。 もう、姉と話す事は出来ないんだな。ひとり寂しくなり、噴水へ行こうと夜中抜け出している時。 キッチンで、父親と母親が話しているのを聞いてしまう。 『あいつは_____勉強は出来た方だが、あの身体じゃどうせ医者になるのは無理だっただろう。』 『苦労して育てたのに、何もせずに力尽きていったな。あのまま死なせるだなんて勿体無い。』 『未来のない、人を惹きつけられる才能無い、功績を残せない能無し等、この音梨家には不必要だ。』 『まあ、愛李の"中身"は売り払ったし。沢山のお金になって返ってきたから良いじゃない』 『……あぁ、そうだな。』 『だが、悠李も愛李が死んでから、段々ハープが下手になってきている。もっと練習時間を与えなければ。』 『彼奴のハープは、音楽界に功績を残せる程の才能だったろうに。あぁ、勿体無い。』 『まあ、使えなくなったその時は。愛李みたいにすればいいわ』 『それに、悠李はハープの他にも、磨けば光るものがあるじゃない』『_____あの瞳、あの顔。顔立ちは整っているものね。それに、刺繍の才能だってあるわ。まだ、使える』 『そうだな。……まあ、それさえ失えば、もう要らない』 『_____なぁ、悠李?そこにいるんだろう』 『聞いているならわかるだろう、頑張れるよな?』 知って、しまった。姉が異様に軽かったのは、臓器が売り払われた後だったから、だと。 音梨家に貢献出来ない人間は、己の特技を失ってしまった者は、そ身体の中身を売られてしまう。 実の、両親に。 『い、いやだ わたし、もっとハープ弾けるようになるから、他の楽器だってがんばるから』 『ごめんなさいごめんなさいごめんなさい、もっと頑張るから、ねえ、お父様、お母様、いやだ』 『だから、他の人に売らないで、皆に売らないで、もっと、もっともっとがんばるから、ぁ……っ!!!』 『だから、見捨てないで』 体調が悪くても、睡眠が取れなくても、上手くなるのなら、家族に見捨てられないのなら。明緋が好きだと言ってくれたハープが上達するのなら。自分の身体が壊れても構わない。 その方が効率が悪い、要領が悪い考えだという事は理解していたが、練習せずにはいられなかった。 多大な時間を練習に割いたが、それに反してハープのスキルは下達になるばかり。ハープを前にすると、手が震えて弾けなくなる。最初は自身の気持ちの問題や能力不足だと思っていたが、その原因が徐々にフォーカルジストニアだという事を理解する。 どうにかして治そうとするが、手の震えは収まる事はない。そして、自身の生きる理由である1つのハープを失ってしまう。 フォーカルジストニアを患った理由は過度のストレスと疲労から。 _________________________ ▣フォーカルジストニアとは? 楽器演奏における特定の動作のみ、身体のコントロールが思い通りにならなくなる病気。 _________________________ 今まで自分の演奏を楽しく聴いてくれた人に、こんな音楽聴かせられない。こんな耳障りな音色なんか聴かせられない。 その後、人前ではハープを触らなくなる。 今までは明緋も聴きにきてくれたけれど、失望されたくないから暫くは聴かせていない。 皆が褒めてくれたハープが弾けなくなってからも両親の威圧は強まるばかり。ついにはストレスに耐えきれず、誰にも見つからない深い海の底までいきたい、と思うようになってしまう。 幼馴染である明緋がとても褒めてくれて、一緒にデュエットしたハープ。大好きだと言ってくれた音色を失ってしまった。その喪失感から中学生2年生の時に一度近くの海で自殺未遂をしてしまう。 "一緒にいよう" と、交わした約束も忘れて。 いきなり連絡が取れなくなった悠李に、様子が可笑しいと感じた明緋は大雨の中悠李を探し回る。家にはいない、公園にもいない。……なら、悠李がいつも落ち込んでいる時に行く場所は。 そうして、彼女は海へと走った。 そこには、大きな雨粒に打たれながらも海の奥深くへと進んでいく悠李がいた。 明緋は必死に向かい、悠李の手を掴んで安全な浜辺の方へと連れ戻す。 悠李は、その一連の流れを見守る事しか出来なかった。約束を破った挙句、幼馴染を危険に晒してしまった罪悪感で、動けなくなってしまったから。 明緋に平手打ちされ、抱き締められ、やっと正気に戻る。何故自殺を図ったのか、彼女は聞いてこなかった。 それが、酷く安心した。彼女に無能になってしまった自分の事を話したくないから、話せないから。 でも、抱き締められた身体は雨で冷たい筈なのに、どこか暖かかった。 もう、約束は破らないから。どうか、ハープを失ってしまった私の事を見捨てないで。 一度は破りかけた彼女との約束に、勝手にも今でも甘え続けている愚かな子。 暫くして、雨に強く打たれたせいか持病の先天性心疾患が悪化し、2ヶ月近く入院生活となる。 高熱が続き、発作が続き、危険な状態だったが何とか乗り切る。 見舞いには祖母のみ、家族は誰1人やってこない。友達にはこんなボロボロな姿は見せたくなくて、祖母以外の人間は面会謝絶にしてもらう。 入院中、会えない事を知っているにも関わらず毎日花と手紙を送り続けてくれた幼馴染。彼女のおかげで、精神面も身体面も回復し、退院する事が出来た。 二度、命を助けられた。 _________________________ ▣入院中、煌上明緋に送り返した手紙 明緋へ いきなり入院する事になっちゃったから、直接言えずに心配掛けちゃったね。ごめんなさい。 面会出来ないっていうの知ってる筈なのに、この1ヶ月間毎日お花とお手紙届けてきてくれたって聞いて、とても嬉しくなったわ。でも、折角めいから貰ったのにお花はいくつか枯らしてしまったの、ごめんなさい。 最近持ってきてくれたお花は枯れる前に押し花にして、手紙と一緒にアルバムに入れてるけれど、子供っぽいって笑われちゃうかな? でも、私に勇気をくれた、大切なめいからの贈り物だから許してね。 実は、この前雨に打たれたせいか、持病が悪化しちゃってね。この1ヶ月間少し危ない状態だったの。 本当は、このまま眠ってしまっても良いんじゃないかって思ったけれど、それだと昔一緒に結んだめいとの約束を二度も破ってしまう事になるから。 あの時の事、めいに直接謝りたいから、また貴女に会いたいから、生きようって思ったんだ。 私はめいとの約束を破りかけてしまう勝手な人間だし、許してだなんて言わないわ。 ただ、無事に退院出来てまためいに会えたその時は、謝らせてください。 もう少し会えるまでに時間がかかってしまうけれど、待っててくれるかな。 悠李より _________________________ 退院後、明緋に謝りに行く。 その時、「死ぬなら僕を一緒に連れていくと誓って」と、もう一度約束を持ちかけられる。 最初は、そこまで付き合わせる訳にはいかないと断ろうとしたが、自分自身も共に居たい。その気持ちから、罪悪感から、甘えから、その約束を守ろうとする。 きっと、その時が来たら。彼女と一緒なら、怖くないだろうから。 その後、家から逃げるように寮制の百合園高等学校へと入学する。 _________________________ ▣妻夫木桜心との出会い 私立百合園高等学校1学年の初期。 放課後、悠李と明緋で帰っていた。その時、通りかかった音楽室の方から綺麗な歌声が聞こえてくる。 小鳥が歌っているような、何処か綺麗で、心を包んでくれるような声。明緋の声楽とはまた別に、惹かれた。 その美声をもっと近くで聞きたくなり、悠李が明緋を連れて歌声が聴こえる方へ。 そこには、まるで天使のような、美しい銀髪の女の子がオペラを歌っていた。その姿にも、見惚れてしまう。 感動した悠李は銀髪の女の子に歌声を褒め称え、話しかける。 美しい彼女の名前は、妻夫木桜子。話してみれば、彼女はあまり笑わず、口数も少ない真面目な子だった。でも、そんな事は気にせず、3人で音楽系の話で少し盛り上がりそのまま友達に。 また会えたら良いね、と言いつつ別れるが、その後、寮の部屋も近い事からよく話すようになり、いつしか学園生活を共にする程仲良くなる。 たまに、音楽室で皆で演奏会をしている。大切な時間。 _________________________ 桜子の誕生日には桜の刺繍が入ったハンカチを。明緋の誕生日には、あの時のように向日葵の刺繍が入ったハンカチを渡した。 桜子は喜びはしなかったが、ありがとうと言ってくれた。その言葉だけでも満足。 明緋は嬉しそうに微笑んで喜んでくれた。昔あげたハンカチも大事に使ってくれて、悠李も嬉しくなった。               -◆現在◆- 私立百合園高等学校の音楽科の3年生。吹奏楽部に所属しており、ピアノ専攻。本当は弦楽器を担当したかったが、フォーカルジストニアのせいで弾けず断念。 ▣成本アリアについて ロマンチストなルームメイト、成本アリアとはよく恋愛ものDVDを見たり、恋愛ものの漫画を借りたりと仲は良い方。同じお嬢様だから価値観が合う。それに毎朝起こしてくれる、嬉しい!起きれないけど… ▣妻夫木桜心について 呼び方は桜ちゃん。 いつ頃からなのか、理由もきっかけも思い出せないが、桜心に対して淡く清らかで甘酸っぱい、まるで初恋のような感情を抱いている。いつも目で追いかけてしまうような、不思議な気持ち。 彼女は無愛想だが、彼女と共に過ごす学校生活は、共に演奏する時間はかけがえのないもの。 きっとこれは、愛なのだろうか。私は、彼女を失いたくない。 _________________________ ❖手紙 桜ちゃんへ 何だか、改めてお手紙書くのは恥ずかしいわね。 高校生活も残り少しで、もしかしたら桜ちゃんの進路次第で会えなくなっちゃうかもしれないから、形に残るお手紙を書こうとしたんだ。 会えなくなっちゃうって言っても、どんなに遠くても私は会いに行くけれどね。 1年生の最初の頃、音楽室で出会ったあの時。桜ちゃんの綺麗な歌声に惹かれたの。光に当たった桜ちゃんは、まるで天使のようで、見惚れちゃった。 あの時、音楽室に行って良かった。桜ちゃんと出会えて、良かったって今でも思う。 最後に一つだけ、伝えたい事があるの。 私、桜ちゃんの事__________ ここから先はまだ書いていない。 _________________________ ▣煌上明緋について 呼び方は明緋、2人の時はめい、めいちゃん。 大切な幼馴染で、ずっと一緒にいるという約束を交わした相手。次は絶対に破らないから、もう破ろうとしないから、これからも離れないで一緒に欲しい存在。 きっと、彼女が居なくなってしまったら私は駄目になってしまうだろうから。 今はもう、王子と言われるくらいかっこいい明緋になってしまったけれど。可愛いものや甘い物、動物が好きな、あの時のめいに変わりはないから。 可愛いめいも、かっこいいめいも、どんなめいも、私は大好き。 _________________________ ❖手紙 めいへ めいには、何度お手紙を書いたことか。口頭で伝えるのとはまた違って、お手紙って恥ずかしいけれど何だか言えない事も言えちゃう気がするよね。 今年で、めいと出会って何年になるかな。こんなに長く続く縁があるだなんて嬉しいし、これからもめいと沢山思い出が作れるって思うと何だか頬が緩んじゃう。 小さい頃に内緒でしてた教会での演奏や、2人でお泊まりした事、部屋から抜け出して2人で星を見に行った事、2人でスイパラに行った事、約束した事、入院中お手紙と花をくれた事、海で、助けられた事。 数えだしたらキリが無いくらい、貴女との思い出は沢山あるし、私は沢山救われてきた。 感謝してもし切れないわ、ありがとうめいちゃん。 でも、こんなに一緒に居ても、まだまだ内緒にしてる事が、言えない事が沢山ある。……私は、その事もいつか貴女に話せたらと思うわ。 貴女は、きっと優しい笑顔で聞いてくれるだろうから。 それでね、めいに伝えたい事があるの。 私、めいの事______ ここから先はまだ書いていない。 _________________________             -◆ひとりごと◆- 見捨てられるのが、怖い。独りになるのが、怖い。でも、楽になりたい。でも、怖い。 音に、ハープに囚われてしまった、でもハープを失ってしまった、勉強も運動も出来ない、更には音楽さへも失った何も出来ない能無し。家族も、皆そう言っていた。 数少ない睡眠時間も勉強時間も削って、体調崩してまで全部音楽に費やしてきたのに、何もスキルは身につかなかった。努力は実らないっていう言葉は本当なんだ、って思い知らされたの。 あの子が好きだと言ってくれたハープの音色は、もう聴かせてあげられない。あの子の褒め言葉が、嬉しそうな表情が私の頑張れる糧だったのに、弾けなくなってしまったから、もう見られない。 でも、ハープが弾けるから一緒にいる訳じゃないよと言ってくれた。その言葉に、どんなに私は救われた事か。 私は、また、彼女に救われた。 ____また、あの時のように演奏会が、出来たら。 いえ、出来なくても。見捨てられないなら、一緒に居られるなら、それでいい。 きっと、私は欲張りでずるい。美しい彼女を失いたくないし、幼馴染のあの子と一緒にいたい。 3人で、このままずっと共に居られたら。 ■簡易用■ 音梨 悠李(オトナシ-ユウリ)(女) 職業:学生 年齢:19歳 PL: STR:6  DEX:16  INT:16 アイデア:80 CON:7  APP:16  POW:12  幸 運:60 SIZ:14 SAN:94 EDU:11 知 識:55 H P:11  M P:12  回避:dex*2  ダメージボーナス:0 ―――――――――――――――――――――――――― [技能](職業技能点:220 個人技能点:160) (書式:職業/個人<成長>[その他]) ―――――――――――――――――――――――――― [持ち物] ・武器 ――――――――ここに記入―――――――― ・防具 ――――――――ここに記入―――――――― ・所持品 ――――――――ここに記入―――――――― [プロフィール]