タイトル:フィリア キャラクター名:フィリア・エステル 年齢:15 性別:女 髪の色:黄 / 瞳の色:赤 / 肌の色:白 身長:153 体重: キャラクターレベル:8 Lv メインクラス :アコライト サポートクラス:チューシ (1レベル時:チューシ) 称号クラス: 種族:ヒューリン ■ライフパス■ 出自:一般人/カルチャー:エリンディル大陸西方を取得 。家族が大衆食堂を営んでいる 境遇:天啓/ある日突然、神の声を聞く。そのまま成り行きで神官になった。 目的:憧憬/敬虔な聖職者…よりも究極の料理人に憧れている。 ■能力値■ HP:77 MP:83 フェイト:5     筋力 器用 敏捷 知力 感知 精神 幸運 種族    9   9   8   8   8   8   9 作成時   0   0   3   0   1   1   0 →合計 5点/5点 特徴    4      4         1 成長等   7      6   1      7    →合計 21点/LvUp分21点 =基本値= 20   9  21   9   9  17   9 ボーナス   6   3   7   3   3   5   3 メインクラス   0   1   0   1   0   1   0 サポートクラス  0   1   0   1   0   0   1 他修正            1 =合計=   6   5   7   6   3   6   4 ■戦闘■ [キャラシート版]      能力 装備右/左 スキル  他  合計右/左(ダイス数) 命中判定   5   0/  0        5/  5(2D) 攻撃力  --   3/  3        3/  0(2D) 回避判定   7    0          7   (2D) 物理防御 --   13         13 魔法防御   6    3          9 行動値   10    1         11 移動力   11    0         11m ■戦闘■ [全項目版]    物理 魔法     命中 攻撃 回避 防御 防御 行動 移動 射程 種別  Lv  冊子 右手    0   3   0   0   0      0 至近 短剣   1 左手             6   3           盾   5 腕 頭部             1      1       防具   1 胴部             6             防具   3 補助 装身                          装身具 =小計=右  0   3   0  13   3   1   0    左  0   0 能力値   5 --   7 --   6  10  11 スキル その他 =合計=右  5   3   7  13   9  11  11    左  5   0 ダイス  2D  2D  2D ■装備■    価格  重量 名称 [クラス制限]               備考 右手 100   1   ナイフS3 []                  投射可能 防衛・防壁・防塁のクリスタル 左手 2500  3   セレスチャルシールド [ウォーリア、アコライト] 装備者のメインクラスかサポートクラスがアコライトの時に有効。パッシブ。この盾を「行動修正:±0」に変更する。 腕          [] =合計=2600 4 /  重量上限20 頭部 250 1  ハットS2 []        迅速・知力のクリスタル 相当品:料理帽 胴部 300 7  ダルマティカ [アコライト] 補助      [] 装身 150 2  チューシセット [チューシ] 効果をダイスで求めるアイテムに有効。パッシブ。装備者が使用するHP回復、MP回復を行う「種別:料理」のアイテムの効果に+1Dする。チューシ専用 =合計=700 10 /重量上限20 ■所持品■ 名称            価格 重量   備考 所持品の重量について            《クリアバスケット》込みの重量で記入しています 敏捷のクリスタル         200    【敏捷】+1 知力のクリスタル         200    【知力】+1 感知のクリスタル         200    【感知】+1 迅速のクリスタル 2つ      400    「行動修正」+1 防衛のクリスタル         200    はめ込んだ武器の装備者が使用するダメージ軽減を行う「分類:魔術」の効果に+1する。 防壁のクリスタル         1500   はめ込んだ武器の装備者が使用するダメージ軽減を行う「分類:魔術」の効果に+2する。 防塁のクリスタル         6000   はめ込んだ武器の装備者が使用するダメージ軽減を行う「分類:魔術」の効果に+3する。 ランチボックス          50    種別:食糧、料理のアイテムを5つまで重量0として携帯可能 団子5つ 野菜 11個         11  220    MPを3点回復 「種別:食糧」 にく 25個         25  500    HPを1D点回復 「種別:食糧」 団子 10本         5   100    MP2点回復 マイナー・メジャー 「種別:料理」 消耗品 おむすび 5個       5   50    HP3点回復 マイナー・メジャー 「種別:料理」 消耗品 ルネススパバン 3個    3   90    【行動値】+2 メジャー シーン終了まで持続 種別:料理 消耗品 ワンダリングラーメン 4個 4   200    HPを2D点、MPを2D点回復 「種別:料理」 消耗品 ポーションホルダー        150    蘇生薬・HPポーション4つ HPポーション 4個        120    マイナー・メジャー。HP回復を行なう。HPを2D点回復。消耗品 蘇生薬              5000   メジャー。エンゲージしている単体の戦闘不能を回復し、【HP】を[2D]点にする。この効果によって戦闘不能から回復した対象は行動済みとなる。消耗品。 小道具入れ            20    秘伝のレシピ・ランタン・ロープ・火打ち石・太祖龍の像 (封印) 秘伝のレシピ        0   2500   効果をダイスで求めるアイテムに有効。所持者が使用するHP回復、MP回復を行う「種別:料理」のアイテムの効果に+2する。チューシ専用 冒険者セット        2   10    野営道具(・ランタン・ロープ・火打ち石) 太祖龍の像 (封印)        購入不可 このアイテムはキャンペーン終了時に消滅する。それ以外の詳細効果は不明。 解説:600年前、邪神カルノーグが世界中に大規模な侵略を行った時、それの力を削ぐために "太祖龍" ボルテモガイが作り出し、エヴァン・エッセンブルグのパーティメンバーの一人に与えた像と同じ物だが、まだ神具としては完成していない。 マジェラニカ大陸の王都カイラーシャ近郊にあるとされるガネックという村に古くから伝わる祈祷を捧げることにより、さらなる力を発揮する。 ベルトポーチ                キャンペーン1話で入手 バックパック                キャンペーン2話で入手 ナイフS3          1   100    投射可能 敏捷・感知・迅速のクリスタル 相当品:愛用している包丁 =所持品合計=   17810 G (重量 56/上限56) =装備合計=     3300 G = 価格総計 =   21110 G 所持金   10705G 預金・借金    G ■特殊な判定■     能力値  スキル  他  合計 (ダイス数) 罠探知    3         3 (2D) 罠解除    5         5 (2D) 危険感知   3         3 (2D) 敵識別    6         6 (2D) 物品鑑定   6         6 (2D) 魔術     6         6 (3D) 呪歌               (D) 錬金術              (D) ■スキル■ 《スキル名》     SL/タイミング     /判定  /対象   /射程/コスト/制限          /効果など 《オールラウンド》 ★ /パッシヴ      /-    /自身   /-  /-   /            /キャラ作成時に任意の3つの能力基本値+1 《プロテクション》 5 /DR直後       /自動成功/単体   /20m /3   /1/MP          /対象が受ける予定のダメージに-[SLd] 《アフェクション》 ★ /DR直後       /自動成功/単体   /20m /   /シナリオ1回、アコライト/対象が受けるダメージロールの直後に使用する そのダメージを0に変更する 《クリエイトフーズ》★ /セットアップ    /自動成功/自身   /  /5   /            /「種別:料理」のアイテムを1個取得する。「価格:購入不可」以外の「種別:料理」のアイテムを1個取得する。ただし、アイテムの「レベル」と同じ数の「種別:食糧」のアイテムを消費。このアイテムは売ることができず、シナリオ終了時に失われる 《ダムウェイター》 3 /メジャー      /器用  /[SL+1]体/20m /5   /            /「種別:料理」のアイテムを対象に使用する この効果を受けることを望まない場合、対象は回避判定を行う。これに勝利すれば、対象は効果を受けない。このスキルはあなたを対象に選択できない 《ワンプレート》  1 /ムーブ       /自動成功/自身   /  /5   /            /1回のアクションで「種別:料理」のアイテムを[SL+1]個使用可能となる。また「種別:料理」のアイテムを使用するスキルでも、[SL+1]個の「種別:料理」のアイテムが使用可能。この効果はメインプロセス終了まで持続する。 《フードレシピ》  5 /パッシヴ      /    /自身   /  /   /            /HP、MP回復を行なう「種別:食糧、料理」のアイテムの効果に+[SL×2] 《マスターシェフ》 ★ /パッシヴ      /    /自身   /  /   /            /あなたが使用するHP回復を行う「種別:料理」のアイテムの効果に「使用者が受けているバッドステータス全てを回復する」を追加する 《ソウルフード》  ★ /メジャー      /自動成功/単体   /至近/   /シナリオ1回      /対象がすでに使用した使用回数に制限があるスキルひとつの使用回数を1増やす。ただし、このスキルで使用回数を増やせるのは「使用条件:シナリオ~~回」のスキルのみである。 《マリアージュ》  ★ /ムーブ       /自動成功/自身   /  /5   /            /1回のアクションで「種別:料理」のアイテムと「種別:ポーション」のアイテムを1個ずつ使用可能となる。また、「種別:料理」のアイテムと「種別:ポーション」のアイテムを1個ずつ使用可能。この効果はメインプロセス終了まで持続する。 《モダンスパイス》 ★ /効果参照      /自動成功/単体   /至近/6   /アーシアン       /対象がHP回復、MP回復を行う「種別:食糧、料理」のアイテムと同時に使用する。その効果に+5する。 《カリキュレイト》 ★ /イニシアチブプロセス/自動成功/自身   /  /   /シーン1回       /未行動の時に使用可能。イニシアチブプロセスにメインプロセスを行う(メインプロセス終了後に行動済みとなる)。 《ラストアクション》★ /戦闘不能      /自動成功/自身   /  /10  /シナリオ1回      /未行動、行動済みにかかわらず、メインプロセスを1回行う。ただし、このスキルで発生したメインプロセスでは、あなたのHPを回復したり、戦闘不能を回復させるスキルやアイテムなどは使用できない。 《フードアロマ》  1 /メジャー      /魔術  /場面(選択)/20m /5   /シナリオSL回      /対象があなたのいるエンゲージへ移動可能な時に有効。対象をあなたのいるエンゲージへ移動させる。この時、エンゲージから離脱させることもでき、封鎖の影響も受けない 《マイスター:魔術》★ /パッシヴ      /    /自身   /  /   /            /魔術判定に+1Dする 《一般スキル》            SL/タイミング/判定  /対象/射程/コスト/制限    /効果など 《カルチャー:エリンディル大陸西方》1 /パッシヴ /    /自身/  /   /      /選択した場所に関する文化や習慣について知っているかどうかの【知力】判定に+1Dする 《フェイス:アエマ》        1 /パッシヴ /    /自身/  /   /      /HP回復、MP回復を行うスキル、パワー、アイテムの効果に+2する 他のフェイス:~は取得不可 《エンラージリミット》       1 /パッシヴ /    /自身/  /   /      /携帯品の重量制限が[【筋力基本値】×2]になる 《トレーニング:敏捷》       1 /パッシヴ /    /自身/  /   /      /敏捷基本値+3 《トレーニング:筋力》       1 /パッシヴ /    /自身/  /   /      /筋力基本値+3 《アースノウリッジ》        1 /パッシヴ /    /自身/  /   /      /あなたは使用条件「アーシアン」スキルを取得できる。ただし、クラススキルは取得時にメインクラスかサポートクラスが対応するクラスでなければならない 《キャッチアウト》         1 /効果参照 /自動成功/単体/視界/5   /シナリオSL回/対象が「タイミング:メジャーアクション」で攻撃を行うスキルを使用したメインプロセスの直後に使用する。あなたは以後、対象が行うそのスキルに対するリアクションの判定に+2Dする。対象がスキルを使用した際の命中の成否やダメージの有無は関係ない。この効果はシーン終了まで持続する。 《ネイチャーノウリッジ》      1 /パッシヴ /    /自身/  /   /      /自然や植物に関する事柄について知っているかどうかの【知力】判定に+1Dする 《クリアバスケット》        1 /メジャー /魔術  /自身/  /7   /      /携帯品の重量制限に+【知力基本値】する ■コネクション■ 名前            / 関係 レティシア・グランフェルデン/ 王立騎士団副団長 ハルマ・エッセンベルグ   / 依頼人の貴族 エアルフィン        / 霧の森の女王 エルティート        / 砂漠越えの依頼人 トゥルム          / 厳格な守人 ボルテモガイ        / 太祖龍 ■その他■ 使用成長点:315点 (レベル:280点、一般スキル:35点、ゲッシュ:0点) レベルアップ記録:サポートクラス / 上昇した能力基本値 / 取得スキル Lv1→2: / 筋力、敏捷、精神 / プロテクション、フードレシピ、ワンプレート Lv2→3: / 筋力、敏捷、精神 / プロテクション、フードレシピ、マスターシェフ Lv3→4: / 筋力、敏捷、精神 / プロテクション、フードレシピ、ダムウェイター Lv4→5: / 筋力、敏捷、精神 / ソウルフード、フードレシピ、ダムウェイター Lv5→6: / 筋力、敏捷、精神 / マリアージュ、フードレシピ、モダンスパイス Lv6→7:ガンスリンガー / 筋力、敏捷、精神 / 転職、カリキュレイト、ラストアクション Lv7→8:チューシ / 筋力、知力、精神 / 転職、フードアロマ、マイスター:魔術 メモ: CL1 プロテクション2 アフェクション クリエイトフーズ ダムウェイター クリアバスケット込みの重量で記入しています ・欲しいアイテムメモ 《シェフズキャップ》 《麒麟の料理服》 《白虎の手袋》 ・設定 “古き王都”グランフェルデン。賑やかな商店街の一角に、小さいが活気のある大衆食堂がある。「彩食軒」という名のその食堂では、少ない店員が目まぐるしく働いており、フィリア・エステルもその中の一人だ。  料理を作り、盛り付けをして、配膳をする。調理器具や皿を洗い、接客し、オーダーを聞く。客の回転が速く店員が少ない彩食軒では、全ての作業を個々人が行える必要がある。フィリアは効率よく、かつ元気いっぱいにそれら全てをこなす。老練した調理師と見紛うほどの手際の良さは、彼女の料理への愛と経験によるものだろう。  フィリアの両親は長年この食堂で働いており、幼い彼女は香ばしく食欲をそそる匂いの中で過ごしていた。彩食軒は「万民に料理を!」をモットーにして、安く多彩な、そして美味しい料理を提供しているが、代償として殺人的に忙しかった。その惨状を間近で見ていたフィリアは、幼心に手伝えることはないかと、ナイフと食材を手に取った。完成した「料理?」はとても客に出せるものではなかったが、この日から彩食軒の店員が一人増えたのであった。彼女の料理の腕はぐんぐん上達し、今では「フィリアが彩食軒No.1シェフだ!」と褒める客もいるようになった。  そんな彼女も、スランプに陥ってしまった。新料理のアイデアが浮かばなくなったし、腕の上達も感じられなくなった。日々の作業はどうしても似通ってしまいがちで、わずかな時間を見つけて思考しても成果は出なかった。彼女には新しい刺激が必要だったのだ。そんなある日、かつて聞いた神の声をもう一度聞いた。聖職者の修行はサボりがちで、教会にも行かずに料理にかまけていたフィリアを、慈悲深き神は見捨てなかったのである。 「決断せよ。己の成すべきことを成せ。」 神の声は意味不明であったが、心の中には残った。  神の声を聞いた数日後、商店街がやたらと騒がしくなっていた。フィリアが客に尋ねると、有名な厨師がグランフェルデンに滞在しているらしい、とのことだった。これはチャンスだ、と喜び勇んで街を探し回ると、やけに人だかりがある場所を見つける。隙間から覗き込むと、そこでは野外料理ショーが行われていた。そこでフィリアは圧倒的な技術を見ることになった。速さ、正確さ、繊細さ、知識、どれを取っても、その厨師の足元にも及ばなかった。打ちのめされるとともに、彼女の心にふつふつとやる気が沸き上がってきた。 「様々な物を食べ、調理し、そうしてその文化を理解する。それが今の私の料理の源となっています。」 これはフィリアがその厨師にした唯一の質問の答えである。返答を聞いた後、彼女は深々と頭を下げると、猛スピードで駆け去っていった。料理を食べずに。 それから彼女は両親を説得し、旅立ちの準備を整えた。そうか、神様はコレを言っていたんだ。モタモタしてる場合じゃないよ!  彼女の旅の目的は、「世界を回り、多種多様な食材・料理に触れ、より料理人として上の段階に至ること」である。  旅に出ると、店の人員が一人減る。自分の料理を楽しみに来店してくれる人達の気持ちを裏切ることになるし、なにより少し寂しい。でも、お客さんのみんなは笑って送りだしてくれた。だからわたしはみんなの気持ちに応えられるよう、あの厨師に負けないぐらいすっごい料理人になって戻ってくるんだ!  「武器とか魔法は得意じゃないけど、わたしの料理でみんなに力を!」 『父の苦悩』  「彩食軒」はその風貌からは窺い知り難いが、代々続く歴史ある食堂である。第9代目になる彼女の父は、冒険者としても名の知れていた初代から、ずっと繋ぎ守ってきた誇りある「彩食軒」の継承と、愛娘であるフィリア自身のやりたいことをさせてあげたいという親心の間で板挟みになっていた。かつて、幼きフィリアが神の声を聞いたと無邪気に伝えてきたとき、彼は喜ぶ顔の裏で非常に悩んでいたこともあった。その上、フィリアは聖職者に大した興味を示さず、サボってはあちこちで遊んでばかりいたため、最早親としてどうすればいいのかと頭を抱えてしまった。  結果的に、フィリアは料理の道に進んだため、父のこの苦悩は一応解決した。しかし、大きな悩みが消えてなくなったので、覆い隠されていた小さな悩みが見え始めるようになった。例えば…おてんばな愛娘が店の看板にした落書きとか! 『謎の竜の像』  「彩食軒」の裏側にはいくつかの倉庫がある。食材を仕入れた後、保存しておくためのものや、食器やテーブルなどのかさばるものを置いておくためのものなどだ。そのうちの一つに厳重に鍵がかかった倉庫があった。フィリアの両親は店員に対して、これは「彩食軒」の莫大なメニューを秘蔵してある倉庫で、万が一盗まれたり紛失すると先代たちに顔向けができない、として説明していた。  この倉庫に興味を持ったフィリアは、こっそりと鍵を盗みだして中を覗いてみることにした。両親が仕事に勤しんでいる隙に、見つけられる限りの鍵を持って、こっそりと一番奥の倉庫へ!扉を静かに開け、中に入るとそこには、たくさんの紙束がうず高く積まれていた。その一束を手に取ると、レシピや調理法が所狭しと書き連ねられている。これはこれでお宝だが、彼女にとっては期待外れだった。あんな物々しい鍵がかかってるんだから、もっと面白いものがあればよかったのに。そう心の中でひとりごちると、ふとフィリアは違和感を覚えた。倉庫の大きさに対して部屋が狭すぎるのである。ムクムクと湧いてきた好奇心に身を任せ、部屋の奥の壁を徹底的に調べると、隠し扉を見つけた。意気揚々と先に進むと、そこにはポツンと一つ、フィリアの膝ほどの丈の竜の像が置いてあった。どことなく畏怖の念すら覚えるその像は、とても古い物であるらしく、埃が積もりに積もっていた。かわいそうに思った彼女は、像とその周りを少し掃除してあげることにした。うん、これでよし!この竜も喜んでるように見えるよ!一仕事終えた気になって倉庫から出ると、目の前には怒りの形相をした母親が立っていた。  その後1週間の間、フィリアは食堂でずっと皿洗いをしていたという。しかし彼女は懲りずに、隙を見つけては像がある部屋に行き、レシピを読んだり掃除をしたりするようになった。像は彼女のお気に入りとなったのだ。旅立ちの前も、両親の目を盗んで部屋に入り、別れを告げてきたらしい。 あれ?そういえば……カギ、閉めたっけ?