タイトル:海も枯れるまで キャラクター名:嵐舟 湊斗 あらふね みなと 職業:保育士 年齢:23 / 性別:男 出身: 髪の色: / 瞳の色: / 肌の色: 身長:179 体重:60 ■能力値■ HP:12 MP:10 SAN:38/99      STR  CON  POW  DEX  APP  SIZ  INT  EDU  HP  MP 作成時   9  11  10  10  18  13  14  14  12  10 成長等 他修正 =合計=   9  11  10  10  18  13  14  14  12  10 ■技能■ ------------------------ 戦闘系技能 ------------------------ 習得/名前       現在値 習得/名前    現在値 習得/名前      現在値  《回避》      20%   《キック》  25%   《組み付き》   25%  《こぶし(パンチ)》50%   《頭突き》  10%   《投擲》     25%  《マーシャルアーツ》1%    《拳銃》   20%   《サブマシンガン》15%  《ショットガン》  30%   《マシンガン》15%   《ライフル》   25% ------------------------ 探索系技能 ------------------------ 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値 ●《応急手当》70%   《鍵開け》 1%    《隠す》  15%  《隠れる》 10%  ●《聞き耳》 70%   《忍び歩き》10% ●《写真術》 30%  ●《精神分析》61%   《追跡》  10%  《登攀》  40%  ●《図書館》 80%  ●《目星》  70% ------------------------ 行動系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前    現在値 ●《運転》   50%   《機械修理》20%   《重機械操作》1%  《乗馬》   5%    《水泳》  25%  ●《製作(料理)》60%  《操縦()》  1%    《跳躍》  25%   《電気修理》 10%  《ナビゲート》10%   《変装》  1%    《》     % ------------------------ 交渉系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前 現在値  《言いくるめ》5%   ●《信用》  55%   《説得》15%  《値切り》  5%    《母国語()》70%   《》  % ------------------------ 知識系技能 ------------------------ 習得/名前      現在値 習得/名前      現在値 習得/名前  現在値  《医学》     5%    《オカルト》   5%    《化学》 1%  《クトゥルフ神話》0%    《芸術()》    5%    《経理》 10%  《考古学》    1%    《コンピューター》1%   ●《心理学》35%  《人類学》    1%    《生物学》    1%    《地質学》1%  《電子工学》   1%    《天文学》    1%    《博物学》10%  《物理学》    1%    《法律》     5%    《薬学》 1%  《歴史》     20%   《》       %    《》   % ■戦闘■ ダメージボーナス:0 名称 成功率 ダメージ 射程  攻撃回数 装弾数 耐久力 / 備考                              /                              / ■所持品■ 名称 単価 個数 価格 備考       1   0       1   0       1   0       1   0 =所持品合計=     0 所持金 預金・借金 ■その他■ メモ:  嵐舟湊斗。彼は生まれてすぐ両親によって児童養護施設に引き取られ、高校卒業まで施設で暮らす。大人しく少し恥ずかしがりなところがあり、髪も少し長かったことからよく女の子と間違われた。  6歳のときに隣町の児童養護施設との交流があり、運命的な出会いをする。その子には一目惚れだった。容姿などではなく本当に直感的に「好きだ」と感じたのである。シャイな彼の性格上、告白する勇気はなかったが友達として仲良くなる。これがそらとの出会いだった。  近くに住んでいたため、二人は同じ小学校に進学。初対面の子がたくさんいる中、中々打ち解けられない湊斗はそらにべったりだった。そらもまた満更ではなく、二人はいつも一緒だった。休み時間の度に顔を合わせ、下校も毎日一緒。誰が見ても仲良しの二人だった。  だが平和な時間は長くは続かない。進学までは幼い頃から一緒にいる子たちばかりのため何事もなかったが、湊斗はこの頃から群を抜いた容姿をしていた。そのため小学校に入ってからは初めて湊斗を見る子たちが大勢おり、皆彼の容姿に注目する。  色白の肌と対比するような浅葱色に黄色の細やかな髪、その髪に映える長いまつげに囲われた薄黄色の瞳、控えめに笑う薄い唇、通った鼻筋。誰が見ても整った綺麗な顔立ち。性別をも凌駕するようなその顔は見る人を魅了するには十分すぎるものだった。それは子供も例外ではない。  湊斗は周りからちやほやされまくるも、己の容姿がそんなにも良いものだとは別段思ってはいなかった。だがあまりにも周りがもてはやすため、一度そらに尋ねた。 「おれの顔、って、ヘン……?」  恐る恐る聞いたその言葉に幼馴染は少し拍子抜けするとわはは、と軽快に笑い 「ん〜たしかに他の人とはちがうね、みなとは!」 「……そらは、おれの顔…きらい?」 「まさか!みなとにきらいなとこなんて一個もないよ。……でもそうだな〜」 「でも……?」 「あのね、そらがみなとの顔を好きなのは、他の人と違うから好きなんじゃなくてじゃなくて、みなとの顔だから好きだよ!」 「……!」  そう、何でもないことのように言ってのけたそらの言葉に、湊斗は心底救われた。整っているから、綺麗だから好きなのではなく、自分だから好きだと言ってくれた。他の人が投げかける数多の褒め言葉よりも湊斗の心に響くものであった。そらの事がより一層好きになる一方で、周りの人間が如何に自分の容姿だけを見て好意を向けてきているのかも思い知る。  そんな折、事件は起きる。湊斗に好意を寄せるも、彼が全く靡かないどころかそらとばかりいることに嫉妬した何人かが、そらに嫌がらせをするようになる。物を隠されたり、机の中にゴミを入れられるなどの陰湿なものから始まり、ついには呼び出され直接のいじめにまでエスカレートする。  湊斗に迷惑はかけまいと、そらは言うつもりはなかったが、いつも一緒にいる湊斗がいじめられているそらの変化に気づくのに時間はかからなかった。普段大人しい湊斗が血相を変えていじめっ子たちのもとへ向かい、いつもは穏やかな声を発する口からは想像もつかない大きな声で叫んだ。 「さいっっってい!!!だいっきらい!!!」  そう吐き出して踵を返す。見たこともない湊斗の様子にいじめっ子たちは呆気にとられ、黙り込む。だが一人が声をあげた。 「なんで湊斗くんはあんなにあいつのこと気に入ってるわけ!?」 「やっぱり認めたくない。あんななんでもないやつのなにがいいの…!?」 「みんなもそう思うでしょ、あんなやつじゃ湊斗くんには吊り合わない」 小学生の嫉妬は、幼稚ゆえに残酷なものだった。湊斗の激怒も虚しく、いじめが止まることはなかった。そらからはいつもの笑顔が減り、力なく笑うようになっていく。その姿を見て湊斗は 「もう自分と一緒に居ないほうが、きっとそらのためになる」 と決心し、そらに提案する。 「……もう一緒にいるのはやめよう…そらがひどい目に遭うの、もうやだよ」 「でも!みなとと一緒にいれないほうがやだ!」 「……っ、一緒にはいられない、のは、おれもやだよ、けど、でも学校とかで一緒にいないだけだよ」 「休みの日は会いに行くし、電話でも手紙でも、話せるから」 「だから、……ね」 「……会いに来てね、そらも会いに行くから。電話してね、そらも電話する。手紙は…続くかわかんないけど!約束だよ」 「うん……ごめんね、そら」 「みなとはなにもわるくない!わるくないから!……ありがと、そらのこと考えてくれて」  そう約束した日から、二人は学校では一切関わらなくなった。これでいじめっ子たちも徐々に興味を失い、そらには関わらなくなるだろう、そう思っていたが事態は甘くなかった。陰でそらへの嫌がらせが続いていることを知り、湊斗は致し方なく告白してきた好きでもない子と付き合うようになった。  そうするとようやくそらへのいじめはなくなり、今度は付き合い始めた子に嫌がらせの矛先が向くようになる。湊斗に罪悪感がないわけではなかった。  そして12歳のときには、自分が「経済的な理由で育てられないため」施設に出されたことを、親代わりである施設長から告げられた。ただでさえ自分を手放した両親に関心がなかったうえに、「育てられる環境にもないのに子を生んだ」という無責任な行動だと、顔も知らぬ両親のことは明確に嫌悪感を抱くようになった。  加えて己の容姿。これまで幾人にも褒められてきたが、この顔のせいで周りの人間が色めき立ち、そらを悲しませることとなった。湊斗にとってはそのことだけでも嫌なのに、自分を手放した顔も知らぬ両親に似ているかもしれないと思うともっと嫌で嫌で仕方がなかった。  これ以降、自身のことを外見だけで気に入り近づく人間には、社交性は備えているためあからさまな対応はしないが、決して心を開くことはなくなった。中学に上がっても湊斗の日常は変わらない。告白されたら了承し、適当に付き合って適当に別れる。すべてはそらのためだと言い聞かせて。  そらがこのことを知ったら怒って悲しんでくれることは目に見えていたため、あくまでそらの前ではお付き合いが上手く行っているフリをし続けた。だがその間も湊斗のそらへの想いは変わらない。誰にも本当のことを言えないまま抱え続けていられるほど強くなかった湊斗は、14歳の頃に施設長に全て打ち明ける。  自分のせいでそらがいじめられたこと。もうそんなことが起きないように距離を置く振りをしていること。好きでもない人と付き合っていること。懺悔の嘆きを全部受け入れた施設長は、湊斗のことを優しく抱き締め、その胸を貸した。以来、湊斗は施設長に懺悔することが習慣となる。  施設長は湊斗を文字通り赤ん坊の頃から手塩にかけて育ててくれた。施設は普通、なんらかの理由で親元から離れ保護された子どもたちを預かるため、湊斗のような生まれた直後に親から託された子は珍しかった。また他の子どもたちは一時的な保護であり、問題が解決すればよい親元へ戻ったり、別の家族へ引き取られるが、湊斗は施設でずっと暮らし、その面倒は施設長自らが行っていた。  湊斗は一度、施設長に尋ねたことがある。 「どうして……おれのこと、気にかけてくれる、んですか……?」 「湊斗のご両親に頼まれたから、」 「……」 「だったんだけどね、最初は。今ではもう、湊斗は紛れもなく私の自慢の息子だよ」 「……!」  自分の目をまっすぐ見つめて、そう話してくれた日から、湊斗はこの人のために、恩返しするために立派な大人になろうと決意した。湊斗にとって施設長は、最も心を委ねられる唯一無二の存在だった。  また、自分を容姿で気に入ることなく共に遊んでくれる友人や施設の子どもたちには非常に親しく接していた。こと子どもたちに関しては、自分と似た、もしくはそれ以上に過酷な境遇の子たちばかりということもあり、可愛がりつつも大人になって社会に出ても強く生きていけるよう、時に厳しく、時に優しく、甘やかしすぎないように世話をしていた。  施設で高校卒業まで過ごし、子どもたちのためになる仕事に就くべく保育士の専門学校へと進学する。  専門学校入学と共に施設を出てからも、湊斗の日常は代わり映えしなかった。周りの人間は湊斗を見た目で評価し、ある者は近づき、ある者は遠巻きに熱い視線やら冷たい視線やらを投げかける。相変わらずの環境にうんざりする日々だった。告白する人間も後を立たなかったが、湊斗は半ば染み付いた習慣がごとく了承しては適当に付き合い、頃合いかと思えば適当に振る。傍から見たら相手を平気でとっかえひっかえするとてつもなく冷徹で残酷な人間だったが、湊斗は徐々に罪悪感を失っていた。  代わり映えしないのはそらとの関係も同じくであった。偶数の日の夜9時に電話で話す。短いときは30分、長いときは明け方まで。今日あった出来事から思い出話、果ては将来の夢まで色んな話をほぼ毎日していた。実際に会う回数は、互いの進学先の都合で稀になってしまったが、それでもこうして頻繁に言葉を交わせる環境に湊斗は救われていた。  そらへの好きの気持ちは変わらない。むしろそらへの想いは募るばかりであり、その気持ちを紛らわすために、適当な人と付き合っていたのかもしれない。そして一生気持ちを伝えないという決意も変わらない。時々、本当にそれでいいのかと揺らぐ日もあるが、悲しい展開を考えたら絶対に伝えないほうが幸せだと思い直し、決意を新たにする日々だった。  そうして月日が過ぎ、湊斗は専門学校を卒業、晴れて地元の保育園に就職し、保育士として働くようになる。そらも大学4年生で就活真っ最中となり、どうしても電話の時間や頻度は減っていった。湊斗は寂しくないわけではなかったが、仕事は忙しくも充実しており、以前のように人間関係を考える暇も無いほどの日々を送っていたため、意識せずともあっという間に時間が経っていった。  二人が久しぶりに会うことになったのは3月も終わりという、まだ少し肌寒い春先の日。喫茶店で待ち合わせ、お茶をしながらの久方ぶりの会話は大いに弾んだ。ふと、そらが「そう、そういえばね」と話し始めた。 「驚かないで聞いてよ〜?あのね、こないだお見合いしてきたんだ!」  湊斗は持ち上げたカップもそのままに、そらの顔を目を見開いて見つめた。 「お、見合い……?」 「そう!なんか、どっかの社長さん?らしくって。別にそらは行きたくなかったんだけど、どうしてもーってお母さんに言われちゃって」  そらは12歳の頃に施設から引き取られ、新しい家族の元に迎えられていた。裕福な家庭で資産家であるとは聞いていたため、別段我が子にお見合いをさせるのはおかしな話ではない。だが湊斗にはショックが大きすぎた。かと言って悟られるわけにもいかず、あくまで平静を装って続きを促した。 「……どんな、人…だったの……?」 「そうそう!その相手の人、どんな固っ苦しいひとだろ〜って思ってたら、もうすんごい面白い人でさ!ずっと笑って喋ってたな〜」 「……うん」 「その人もね、そらと一緒で親に言われて嫌嫌来てたみたいでさ。お互いそのこと打ち明けたら意気投合して!」 「……」 「それでね!仲良くなって連絡先交換して、今度またお喋りすることになったんだ〜!」 「……そっ、か」 「みなと?元気ない……?」 「……っ、ごめん、ちょっと用事思い出したから帰る」 「みなと!!」  頭の中は真っ白だった。なにも考えられなかった。久しぶりに会った最愛の人が、自分の知らない、結婚するかもしれない人間との話を心底楽しそうに、嬉しそうに笑いながら話している。一言で言うと地獄だった。湊斗には耐えられなかった。  無我夢中で喫茶店を飛び出し、嗚咽を漏らしながら街を走った。いつの間にか雨が降り始め、湊斗の身体を濡らしていく。きっと、そらはその相手と結婚するんだろう。あんなにも楽しそうだったのだから。連絡先も交換して、また会うみたいだし。ああ、そっか、そらは、結婚する、んだ。おれの、すきなひとは、おれの、すきな、そらは  がむしゃらに走っていたからか、見慣れない場所にまで来てしまっていた。どこかの駅前、歩く人々は傘を差しながら、ずぶ濡れの湊斗を怪訝そうに見ては通り過ぎていく。その時だった。 「お前が嵐舟湊斗か」  聞いたことのない声だった。力なく振り向けば、フードを目深に被った男が立っていた。男が無言でゆっくりと近づき、懐から刃物を出したと思った時には振りかざされた刃物が湊斗に向けられていた。危ない、だとか死ぬ、だとか、もうそんなことを考える時間も心の余裕も湊斗にはなかった。ただ静かに瞳を閉じた。 「だめ!!!」  聞き慣れた声が耳に届く。はっと瞳を開くと、眼前には自分を庇うように男との間に入り、心臓を深々と刺されるそらの姿が目に入った。  血溜まりになる前に雨で流される鮮血。倒れ込むそら。立ち尽くす男。辺りに響く悲鳴。耳障りなシャッター音。状況を全て理解できずとも、身体が心に従い勝手に動いた。 「そら!?!」  倒れるそらを抱きかかえる。男は何かを察したのか、絶望した表情から一変、愉悦に染まった顔になった。 「は、はは、因果応報だ、お前は散々人の心を弄んだんだ、お前も大切な人が傷つけられる痛みを思い知れ!」  そう吐き捨てた男は、通行人たちに取り押さえられた。そらは血を流しながら、湊斗の頬に手を当て話し始めた。 「……もう、みなとっ、たら……早とちり」 「そら!!だめ、もうしゃべらないで!!」 「そら、結婚なんて、しないよ」 「っ……!」 「あの、ね、相手のひとにはもう、ちゃんとことわってるの」 「そらには、結婚したいひとが、もういるから、って」 「そら、みなとと、結婚、したいんだ」 「ずっと、……ずっとすきだったんだ」 「……たぶん、みなともそうかなって、へへ……勘、だけど」 「……返事、きいてもいい?」 「あたりっあたりまえだ!すき、っすきだよ、だいすきだよ、そら、……っ喜んで……!結婚しよう、おれと、結婚してください……!」 「んふふ……うれし、なぁ…………」  そう言って笑顔のまま、そらはゆっくりと瞳を閉じた。ただただ、湊斗は泣くことしかできなかった。遠くからサイレンの音が響く。雨は依然降り続けていた。  そこからの湊斗の記憶は曖昧である。到着した救急隊員に運ばれるそらに同行し、ただひたすらに冷たくなった手を握りしめ続けていた。男は警察官に現行犯で逮捕され、その場から連行されたという。男はかつて湊斗が適当に付き合い、適当に振った女性の兄だった。湊斗に振られた女性は酷く心を病み、自殺にまで追い込まれ現在療養中だと、後の事情聴取で刑事から聞かされた。  病院から即刻事情聴取に駆り出され、休む暇もなかったが、事態は恐らく施設長の耳にも届いているだろう。連絡を入れなければと思ったところで、ふと警察署内の据え置きテレビからニュースの声が耳に入った。 「続いてのニュースです。都内の新興宗教団体が大規模詐欺グループとして摘発され、本日家宅捜索された模様です。当該団体は福祉活動をする裏側、振興者を利用し詐欺を働いていたとして、活動拠点となる都内某ビル内に警視庁の家宅捜索が行われました。主犯格は児童養護施設や介護施設を運営し、当該団体の教祖として活動していた――――」  そのあとに耳に入った名前と、画面に現れた顔は、湊斗が生まれたときから今の今まで、生きる指標として自分を導いてくれた人だった。  最愛の人が自分のせいで亡くなってしまった絶望、そして慕い、信じてやまない育ての親に裏切られた絶望。  自分が早とちりしなければ。否、人の心を弄んだりしなければ、そらはこんなことにはならなかった。そして自分が唯一縋ることのできる尊き存在は、弱者をコントロールし搾取する極悪人だった。  そらの家族からは罵詈雑言を浴び、二度とそらに、我が家に関わることをするなと吐き捨てられた。湊斗の罪悪感や懺悔は、どこにも届かずただ彼の心にとどまり続けた。  湊斗は2つの意味で生きる理由も指針も失ってしまった。いつからか湊斗は、楽になりたいと思うようになった。文字通り、大切なひとがもう存在しない、生きている意味がないこの人生を終わらせたかった。  そう思ってから、自傷行為を繰り返すようになった。一発で死ぬことのできる手段はいくらでもあった。それでも湊斗がリストカットなどの致死率の低い手段を選んでいたのは、運に任せたかったという思いである。生きながらえたならば、まだ自分にはなにか生きる意味があるのかもしれないと解釈した。  とにかく生きる理由を全部無くしたかった。生きる理由が1%でもあれば「生きろ!!死ぬな!!」と思ってしまうので。(私が) 以下その他メモ  良く?言えばシャイ、恥ずかしがり、口下手、悪く言えば冷たい、取っ付きにくい、無愛想。でも営業スマイルもトークもやればできる。そらの前では照れでどもるけど、他相手(特に顔で見てくる人間)だとさらっと一言言って終わり、とかほんとに適当に流す。  友達ほぼおらん。物好きな人がちらほらいるのと、施設の人や子どもたちぐらい。仲のいい人の前では笑う。  そらの性別は特に考えてない。どっちでもいいなと思うし、湊斗はそらが男でも女でもそれ以外でも人間じゃなくても好きになってる。愛だねぇ。  施設長は実は湊斗の本当の父親。母親は未成年の一夜の遊び相手。産ませる予定はなかったけど半ば脅され援助し、出産。未成年淫行で訴えると言われ逆らえず、湊斗は引き取りつつお金を支払うように。湊斗は望まれぬ子ではあったが我が子という認識はちゃんとあり、本当に真剣に育ててくれた。宗教や詐欺のことには一切関わらせないように徹底して、湊斗の前では一人の父親としてあり続けた。  でも裏では色々やってるやばい人。たぶん湊斗の母親もどっかで亡き者にしてる。怖いねぇ。 嵐舟に込めた意味 「嵐の中、荒れ狂う波に揉まれながらも、己の舟を漕ぎ続け、自分にとっての安息の地である“みなと”にたどり着いて欲しい」という願いを込めてつけた。 湊斗に込めた意味  「湊」は「みなと。水上航路のあつまってくるみなと。 あつまる。多くの物がそこへとしぼられたようにあつまる。」という意味。本人の意志と関係なく彼の周りには人が集まる。その理由は彼の容姿であったり人格であったり様々。彼の生き様を表す字として選んだ。  「斗」は「ひしゃく。液体をすくう柄つきのひしゃく。小さいさま。また、わずかなさま。 」という意味。大海のような幸せでなくとも、身近にいる大切な人との間にある一掬いの幸せを手にして欲しいという願いを込めてつけた。 だいたい探索者の生みの親としての気持ちでつけた。幸せになろうな。 ■簡易用■ 嵐舟 湊斗 あらふね みなと(男) 職業:保育士 年齢:23 PL: STR:9  DEX:10  INT:14 アイデア:70 CON:11  APP:18  POW:10  幸 運:50 SIZ:13 SAN:99 EDU:14 知 識:70 H P:12  M P:10  回避:dex*2  ダメージボーナス:0 ―――――――――――――――――――――――――― [技能](職業技能点:280 個人技能点:140) (書式:職業/個人<成長>[その他]) ―――――――――――――――――――――――――― [持ち物] ・武器 ――――――――ここに記入―――――――― ・防具 ――――――――ここに記入―――――――― ・所持品 ――――――――ここに記入―――――――― [プロフィール]