タイトル:蹂躙するは我が手にて キャラクター名:マリア・イムステルダム 職業:評論家ベース 年齢:37歳 / 性別:男性 出身:-- 髪の色:白 / 瞳の色:赤 / 肌の色:白 身長:185cm 体重:65kg ■能力値■ HP:10 MP:18 SAN:42/95      STR  CON  POW  DEX  APP  SIZ  INT  EDU  HP  MP 作成時  10   5  17  13  17  15  18  19  10  18 成長等         1 他修正 =合計=  10   5  18  13  17  15  18  19  10  18 ■技能■ ------------------------ 戦闘系技能 ------------------------ 習得/名前       現在値 習得/名前    現在値 習得/名前      現在値 ●《回避》      85%   《キック》  25%   《組み付き》   25%  《こぶし(パンチ)》50%   《頭突き》  10%   《投擲》     25%  《マーシャルアーツ》1%    《拳銃》   20%   《サブマシンガン》15%  《ショットガン》  30%   《マシンガン》15%   《ライフル》   25% ------------------------ 探索系技能 ------------------------ 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値  《応急手当》30%   《鍵開け》 1%    《隠す》  15%  《隠れる》 10%   《聞き耳》 25%   《忍び歩き》10%  《写真術》 10%  ●《精神分析》81%   《追跡》  10%  《登攀》  40%  ●《図書館》 75%  ●《目星》  75% ------------------------ 行動系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前      現在値  《運転》   20%   《機械修理》20%   《重機械操作》  1%  《乗馬》   5%    《水泳》  25%  ●《製作(軍事作戦)》95%  《操縦()》  1%    《跳躍》  25%   《電気修理》   10%  《ナビゲート》10%   《変装》  1%    《》       % ------------------------ 交渉系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前        現在値 習得/名前 現在値  《言いくるめ》5%    《信用》       15%  ●《説得》75%  《値切り》  5%    《母国語(フランス語)》95%  ●《英語》61% ------------------------ 知識系技能 ------------------------ 習得/名前      現在値 習得/名前      現在値 習得/名前  現在値  《医学》     5%    《オカルト》   5%    《化学》 1% ●《クトゥルフ神話》4%    《芸術()》    5%    《経理》 10%  《考古学》    1%    《コンピューター》1%   ●《心理学》85%  《人類学》    1%    《生物学》    1%    《地質学》1%  《電子工学》   1%    《天文学》    1%    《博物学》10% ●《物理学》    71%   《法律》     5%    《薬学》 1%  《歴史》     20%   《》       %    《》   % ■戦闘■ ダメージボーナス:1d4 名称 成功率 ダメージ 射程  攻撃回数 装弾数 耐久力 / 備考                              /                              / ■所持品■ 名称    単価 個数 価格 備考 財布       1   0   キャッシュレスのこの時代に現金を持ち歩いていた。 通信機器     1   0   多分この時代はiPhone20とかじゃないっすか?(雑) ハンカチ     1   0   何年経っても紳士の嗜みは廃れない。 ストール     1   0   幼い頃に親が買ってくれた、大切なもの。 ★銀の時計    1   0   MP5を消費して好きな時代、場所に移動できる。 =所持品合計=     0 所持金 預金・借金 ■その他■ メモ: ◇プロフィール◇ 名前:マリア・イムステルダム 一人称:俺 二人称:お前 特徴表:以下 ▼幸運のお守り(スカーフ) 幸運のお守り(どんなものかはキーパーと相談して決める)を持っている。身につけている限りPOW+1。もし手放したり紛失すれば不運を招きPOW-1。POWの増減による〈幸運〉は変化するが、正気度ポイントは変化しない。 ▼俊敏 どんな時でも、鋭く素早く状況を把握できる。〈回避〉の基本成功率は、通常の[DEX*2]ではなく[DEX*5]である。 好きな食べ物:キッシュ・ロレーヌ 性格:自身に厳しく他人に優しいタイプ。優しいから「良い」かと言われればわからない。殺人や法に触れる行為は第三次世界大戦以前では一度も行っていない。心の中で人を見下す節があるが、態度には出ない。 備考:「全人類の不幸の実現」 技能値:昔から頭が良く、物事を考えたり計画・作戦を練ることがとても得意だったため、〈軍事作戦〉の技能値は95%だ。 ◇国◇ <国の背景> ブランドや美術、ワインなどでとても有名な、オシャレなイメージの強い国だ。 マリア・イムステルダムがセルジューク大統領の補佐になってから第七共和制が始まった。国の資源は豊かになり、政治経済も安定した。ただし首相のファーティマはマリアのやり方に違和感を覚えているようだった。 三人は幼馴染であり、国民もそれを知っている。当然「国の重役を友人同士に任せるべきではない」という者もいたが、総体的に見て三人の支持率は安定している。 ルルージオラスは元々第二次世界大戦にも参加していなかった戦いを好まない国であり、数十年前までは永世中立国を宣言していたのだが......第七共和制が始まってからはその宣言を一方的に放棄。軍関係にもかなり力が入りはじめた。 特にD国から盗み出した兵器技術を元に、独自の「No.27 Nukes」と呼ばれる爆弾を作り上げた(後述)。 ただし国民にはそれがはっきりと知らされておらず、何も知らない暮らしを続けている。 <国名:ルルージオラス> フランス、スイス、ドイツの間に位置する架空の国。隣接している国の文化を多く取り入れており、スイスが永世中立国を宣言した数年後に、同じく宣言をした。 “Le Lugiolas” の名称の語源には諸説あるが、最有力説はこの地に住んでいた先住民族、ギー族の言葉で「精霊」を意味する「Lugiolas(ルジオラス)」という名前にインスピレーションを受けているらしい。 国の花は「グラジオラス」だが、国名との関係性は現在までわかっていない。 <その他> 首都:テルル 人口:7206万人 面積:823.800㎢ 国内総生産:2.716兆ドル 気候:西岸海洋性気候 政治形態:第七共和制(だいしちきょうわせい) 行政機関:大統領と首相が同時に存在する国家 歴史:第七共和制になってから15年。ルルージオラスになってからは300年。 国の主要人物:セルジューク・イスマーイール(大統領)、ファーティマ・ルーム(首相)、カリフ・ディナール(側近) ***以下、大変長いため読み飛ばし推奨*** ・性格 ・設定 ・軍関連 ・病気 ・武器 ・他国 ・幼馴染2人 ・恋人 ・個人的特殊ルール ・SS(読み飛ばしを強く推奨) ◇性格◇ 周りの人間には優しく、怒ることや不機嫌になることは基本的にはない。見た目や態度、話し方は少し高圧的だが、本人にその気はない。 いうことを聞かない人間や、真面目に仕事をしない人間に対しても真摯に話を聞き、一人の人間として大切に扱う。 それでもダメな場合はクビにするが...... ただし、自分に対しては異様なまでに厳しい。「これではダメだ」「もっと自分はできるはず」「自分は天才なのだから」と、必要以上に追い込む癖がある。 逆に言えば、「自分で全てやるので、他人に何も期待していない」とも言える。 心の中で人を見下す節があるが、才能のあるものは素直に認める。そしてそれと同時にまた自分を追い込む。「俺もあいつのようになれるはずだ」と。 ただしどれだけ追い込んだとしても、精神力が異常に強いため病んだり鬱になったりしたことは一度もない。今も、様子は変だが「鬱」ではない。 小中高とトップの成績を残し、大学も首席で卒業した。ただしプライドはそこまで高くなく、頭の良さをひけらかすこともない。 基本的には教養よりもアイデア性に富んでおり、彼の話す言葉には説得力があり信頼性もある。 「強気を認め弱気を救う」が彼の信条にあるが、それは“彼自身の受け方”であり、思想そのものは「全人類の不幸」である。難しい言い方を避けるなら、「八方美人なクソ野郎」だ。 友達は多く作る方ではなく、特別に親しくすることも珍しい。 ルックスの良さから女性に声をかけられることもあったが、事情があり全て断ってきた。最近ではまとっている雰囲気が異質なため、顔が良くてもやや気味が悪い。 ◇設定◇ マリア・イムステルダムは天才だと言われ続けていたと同時に、「女が出しゃばるな」と揶揄われ続けていた。もちろんマリアは男性であり、女性らしく振る舞っていたわけではないのだが、その容姿と名前のせいで男相手にいじめられることが多かった。 当然のように性的な被害に遭うことも多く、特に力が強かったわけでもなかったため抗うこともできずに虐げられ続けていた。 しかし幼い頃のマリアは「自分さえ我慢すればいい、そうすればいつか終わる」と自分自身を励まし続け、やり返すことなく日常を過ごすことに。 そのせいか、他人の顔色を伺うことに長けてしまった。同時に、「なぜいじめられなければならないのか」「いじめられないためには」と考え始め、人間の心理について学ぶようになった。 服を破られたり、物を隠されたり、顔を殴られたり、そんな状態で帰ってきたとしても、両親はマリアのことを一度も心配することはなかった。 「子供同士の戯れ」 「それくらいよくある」 「成績だけは落とすな」 両親ともに政治家をしていたため、忙しかったせいもあるのだろう。マリアは家ですら孤立してしまった。食事の時間も、休日も、両親はマリアに構うことはなかった。 愛していなかったわけではない。ただ、愛し方が分からなかっただけなのだ。 そんな時でも、マリアを気にかけ声をかけてくれる存在がいた。それがセルジュークとファーティマだ。2人はマリアの幼馴染であり、怪我をすれば助けてくれたし、泣いていれば相談に乗ってくれた存在だ。 幼馴染の2人はマリアの家の事情も知っていたため、頻繁に食事に誘うこともあった。 マリアも2人さえいてくれればいつか自分も楽しい毎日を送れるようになる、そう信じて毎日生きていた。 そんな中、両親がマリアに興味を持つのはただ一つ。成績だった。 マリアは非常に頭が良く、定期テストや模試を受けてはトップを走り続けていた。 そんなある日、マリアは初めて成績で誰かに負けた。ファーティマだ。 ファーティマはマリア以上に勉強熱心で、普段から「マリアに負けないよう」と頑張り続けていた。 負けたマリアに対してファーティマは、「やっと勝てた」と笑った。その時、マリアは初めて「殺意」を抱いた。両親との唯一の居場所を親友のファーティマに奪われた、と思ったのだ。 その日以来、マリアはいつも通りの態度をしつつもファーティマを友人だと思わなくなった。 セルジュークもマリアにとっては同じだった。彼は運動神経がいい。人望がある。オレとは違う。 その敵意は成長するにつれ肥大ていたのだが、そんなある日、「ファーティマとセルジュークを許さない」という気持ちから一変する出来事が起きる。 マリアもそれなりに恋愛経験をし、想い合う恋人ができた。美しく優しいその女性に惹かれたマリアは、心から彼女を愛していた。そんなある日の初夜。 恋人に手を伸ばしたときにマリアの脳内に幼い頃の性被害がフラッシュバックした。そのまま過呼吸になってしまった彼を、恋人は優しく慰めてくれたが、その後もフラッシュバックから解放されることはなく、恋人はいつしか姿を消してしまった。 そこでマリアは一度精神的にひどく落ち込んでしまう。当然怒りや殺意はあったが、それは決して恋人に向けてのものではなかった。 「セルジュークもファーティマも結婚し、家族があるのに。オレをいじめていた奴らもきっと、平凡な男として人生を歩んでいる」 そう考え始めたマリアに、連続して不幸が訪れる。 軍実験の被害だ。詳しくは後述するが、ルルージオラスが運営しているエクラという軍組織内部ではマリアを指導者として核実験を行なっていた。 ある朝髪を梳かしてみれば何十本の髪の毛がごっそりと抜け落ち、口内には血が溢れていた。 元々から「他の人間も不幸になればいい」とは考えていたが、ここからマリアは完全におかしくなってしまう。 「オレをいじめた奴らを許さない」「助けなかった奴らを許さない」「この世の、幸せな人間を許さない」 「俺ばかりが苦しんで死ぬのは嫌だ」 「俺が死ぬ前に、俺が消える前に早く、この世界の全人類を不幸にしなければ」 その後、彼は持ち前の頭の良さを使って大統領になっていたセルジュークに近づき、首相のファーティマとも関係を一層深めることにした。 マリアのことを信じ切っているセルジュークから政治の決定権を奪うのは簡単だった。唯一ファーティマだけは少し違和感を覚えているようだが、マリアは特に気にしていなかった。 「邪魔をすれば殺せばいいだけ」 マリアはそのまま政治経済を操り、戦争を誘発させ、国民を地獄に叩き落とした。第三次世界大戦が起こる頃にはほとんどの国費を軍事費用に費やし、国の借金は35.620兆ドルにまで膨れ上がってしまった。というよりは、そうした。 愚かな国民どもを騙し続け、最後には破滅に導く。さらに戦争を引き起こし、諸外国も一緒に堕とす。 これがマリアの自分勝手で最低な計画の全容だった。 しかしマリアの恐ろしさはそこではなかった。「軍事作戦」において彼の右に出る存在はこの世に一人たりとも存在しなかったのだ。 スーパーコンピュータ並みの知識量と正確さ、そして応用技術により、彼の作戦が失敗したことはただの一度もない。 軍や国もその結果に従い、マリアを信頼し切ってしまった。 この国、ルルージオラスが最悪な道を辿ってしまった理由は彼が「全人類の不幸」を願ったことに他ならない。 結果、第三次世界後のルルージオラスはインフレが激化。まともな生活を送れる人間はほとんどいなくなってしまった。 ちなみに、ファーティマとセルジュークは戦争の巻き添えと称してマリアが殺害する予定だったが、何故か生き残っている。 その後マリアは死刑となるが彼はひたすら、「世界は不幸になったか?」「幸せな人間はもういないか?」と刑務官に聞き続けている。復興を始めた国の話を聞くと発狂したように「ここから出せ!幸せになっていい人間はこの世にいないんだ!!」と騒ぎ始める。 刑務官が笑っていると、「お前ら、幸せそうだな」と言ってくるのでちょっと怖い。 ただし、ファーティマとセルジュークの話をすると無反応だが静かになる。 刑務所に入ってからはストレスが原因なのか、被曝病状が悪化し始めた。彼自身も廃人と化してしまっているため、口から流れ出る血は誰も拭くことはない。 たまにブツブツと「ファーティマ、セルジューク、あの時、俺が......お前らの言うことを......」と呟いている。 ◇軍関連◇ 「エクラ(éclat)」という名前の軍組織。ルルージオラス第七共和制になって初めて結成された。指導者は当然、マリア・イムステルダム。そしてその側近には堅物のカリフ・ディナールがいた。 エクラ軍は国の中でも特に他国からの干渉がないよう、谷の間にグラフィックフィールドを敷いて、その下に施設を建設した。このグラフィックフィールドはコンクリートよりも硬い近未来的な壁である。 国旗は「斜菱形」と呼ばれる、日本の税務署地図記号を斜めにしたような形をしている。 マリアがD国から技術を奪って開発を進めた兵器、「No.27 Nukes」は水素爆弾を上回る凶悪性を孕む爆弾だ。 No.27とは、元素記号で27番目の「コバルト」を意味する。 彼は昔に作られたと言われる「コバルト爆弾」を見事再現したのだ。 コバルト爆弾は原子爆弾、水素爆弾の外側をコバルトで包んだ放射能爆弾のことであり、核爆発によってコバルト六〇ができ、長期にわたって強い放射能が残る仕組みだ。ただしコバルト六〇の半減期は5.27年のため、この爆弾を投下された地域も10年ほど経てば草木が生えるだろう。 軍事作戦だけでなく研究にも携わっていたマリアだが、同じ研究員仲間からは「まるで恨みに取り憑かれた狂人のようだ」とひどい評価を受けている。ただし、彼の指示は的確で尚且つ最短を取るものだったため信頼はされていた。 特に側近のカリフはマリアを心から信頼しているため、実験中も危険を承知で共にいることが多かった。その度にマリアから叱責されていたが。 ちなみにマリア自身が手を下して殺人を行なったり、爆弾や銃などの兵器を使用したことはない。軍での実験中も、危険な行為は全てマリアが引き受け、部下にやらせることは一度もなかった。(カリフは無理矢理隣にいたが) それが何故なのかは未だに不明だが、彼は時折「全人類の不幸の実現」とは真逆の行動を取ることがあるようだった。 ◇病気◇ 幾度とない実験の末にマリア自身は酷い被曝をしてしまった。ただし高度な医療技術のおかげで抜け毛等の“見た目に関する部分”は大分回復した(ただし皮膚の爛れやケロイドの治療には限界があった)。しかし内臓へのダメージはほとんど治療することができず、頻繁に吐血や嘔吐を繰り返す。白血球の数も徐々に減少しており、現在でも風邪やその他の細かな病気を併発しているため、おそらく余命はそう長くはない。CONが低いのはこのせいだ。 脱毛、嘔吐、吐血、白血球の減少、皮膚炎、内臓出血、倦怠感、目眩。 全ての症状を抑える薬は現在でも開発されておらず、体内に蓄積された放射線を取り除くことすらできていない。慢性的な被曝だったため、染色体が壊されていなかったことだけが救いだったのかもしれない。 しかしこのまま病状が悪化の一途を辿るのか、回復していくのかすらの見込みもない状態なのは確かだ。 実験の危険行為を行なっていたのは主にマリアだったため、他の人間が被曝することはほとんどなかったが、「全人類の不幸」を望むマリアがなぜ率先して実験を行なっていたのかは謎。 ◇武器◇ マリアは基本的に2つの武器を所持している。一つは槍を兼ねた軍旗と、もう一つは杖だ。双方殺傷武器ではないが、身を守る程度には使用できる。 ・軍旗 切先が槍のようになっている軍旗。ルルージオラスのマークが描かれている。 重さは3kg弱で、マリアも振り回すのには一苦労する。槍の刃渡りは15cm程度だが、旗自体の重さがあるため一度刺されば軽症では済まない。 ただし、軍全体でこの軍旗を「神聖化」しているため、殺人や暴力に用いることは決してない。もしそのような時が訪れたのなら、それはエクラ軍の完全消滅を意味する。 現在はマリアが死刑囚として刑務所に収容されているため、軍旗はルルージオラスの極秘場所にて管理されている。 マリアはこの軍旗を大変気に入っており、いつも肌身離さず持っていたため、他人が軽率に触れようものならマリアの呪いがかかる、と噂されているほどだ。 ・杖 魔法使いを彷彿とさせる、シンプルながらもモダンな印象を持たせる不思議な杖。軍旗同様、マリアが所持していたもの。 普段は軍旗を手にしていたため杖は腰のホルダーに掛けていたが、第三次世界大戦時には常に左手に持っていたらしい。 この杖はマリアが病気になってしまい、歩行に支障をきたしたため持ち始めたと言われている。 叩いたり殴ったりする程度には使えるが、刺したりできるほど鋭利ではない。仕込み杖でもない。 マリア曰く、「杖の中に毒薬を入れている。これは俺が苦しんで死ぬことがないようにするためだ。不幸は嫌だ」らしい。 第三次世界大戦後、杖も軍旗同様に回収され、国が保管している。中の毒薬はすでに無くなっていたそうだが、マリアが飲み干したのか、誰かが奪ったのか、はたまた最初から入っていなかったのかは不明。 ◇他国◇ 世界各国に対して全体的に「不幸になってくれ」という漠然とした恨みをいだいている。 ・A国 この国はマリアの恋人の出身国である。そのためマリアは頭がおかしくなりつつもこの国のことだけは狙わなかった。A国から攻撃が来た場合のみ迎撃していたが、それはマリアの指示ではない。 A国の代表であるHO1と話すことがあれば、恋人のことについて聞くかもしれない。 全体的な総評は「恋人を生み出し、戦争を始めてくれてとても感謝している。お前も不幸になれ」 ・B国 ルルージオラスに甚大なダメージを与えたのはこの国のせいだ、と言っても過言ではないだろう。 しかし、マリアは「全人類の不幸」が目的のため別に自分の国がどうなろうと知ったこっちゃない。そのため、B国に対して恨みはない。 実際にHO2と会うことがあれば色々と声をかけるかもしれない。 全体的な総評は「我が国の不幸への貢献、大いに感謝する。お前も不幸になれ」 ・D国 我が国の発展のために多大に力を貸してくれた(奪っただけ)。そのためこの国のことはマリアは結構好んでいる。是非とも自身の国へ引き抜きたかったが、そうすると「自身の思惑を見破られるかもしれない」と思いやめた。 そのため、HO4のことは「天才」と認めつつ個人としての敵と思っているかもしれない。 総評としては「技術、発明、兵器。貴国のものがなければ世界は不幸になれなかった。感謝している。お前も不幸になれ」 マリアは「全人類の不幸」を願っているだけのため、これらの国以外の他国に対しても同じことを感じるだけだ。 いってもHO全員死刑囚なので現時点で全員が不幸。マリアはとても喜びます。 ※(不幸になれ、とこいつは言いますが、PLは全員生還しようねと強く思ってるしすごく協力的なので安心してください。煽ったり意味もなくPvP始めたりは絶対にないです!) ◇幼馴染2人◇ ファーティマとセルジュークはマリアの幼馴染だ。彼の境遇を全て知っており、それでも共にいた存在。 セルジュークは裏切られるまでマリアの思惑に気が付かなかったが、ファーティマは薄々わかっていた上でマリアに政権を渡していた。首相として恥ずべき行為だが、幼い頃からマリアを見ていたファーティマには「国以上に見守りたいもの」ができてしまっていた。 第三次世界大戦後も二人が生きている理由は「マリアが殺さなかったから」に他ならない。 2人を殺害しに来たマリアに対し、2人はただ謝罪をした。それから「お前に幸せになってほしかった」と伝えた。 それを聞いたマリアは何を思ったのか、その場から消えてしまい、数日後には逮捕されていた。 現在ファーティマとセルジュークはお互いの役職を辞任し、マリアへの面会を希望しているが、マリアの体調不良が主な原因として拒絶されている。 マリアが「人類の不幸」を願う理由は、「自身が不幸であるから」だ。彼が「幸福」になることができれば、もしかしたら彼は「全人類の幸福」を願うようになるのかもしれない。 その時まで、彼が生きていれば......だが。 ◇恋人◇ 名前はサーマーン・レンブラント。マリアにできた唯一の恋人で、突然行方不明になった。 マリアは「俺のせいで消えてしまった」と思っているが、実際は違う。彼女は戦争が始まる半年ほど前に出身国である「A国」の両親から「戦争が始まるかもしれないから一度帰ってこい」と言われただけだった。 仕事に明け暮れるマリアに何度も伝えようとしたのがだ、疲れている彼は取り合わなかった。 そのため、「余計なことを言って彼を感化しないように」と思い何も言わずに出て行った。戦争が終わればまた会いに行こうと思いながら。 しかし彼女が帰ってきた頃にはマリアは投獄されており、尚且つ中度の被曝をしていたため、会うことは叶わなかった。手紙類は出してもマリアは興味すら示さない。 それでも彼女はマリアに会える日を今でも待ち続けている。 「蹂躙するは我が手にて」でマリアが生還すれば結婚します。 ◇側近◇ 名前はカリフ・ディナール。忠実なるマリアの側近であり、国に仕える軍人である。 「全世界の不幸の実現」のためにその身を滅ぼそうとするマリアを憐れみ、共に在ることを誓った。 彼自身は「マリア様に仕えるために妻子を捨てました。私は不幸です」と語るが、それは全て「マリアを喜ばせるための嘘」だ。 実際の彼は「マリア様のお側にいられるのなら、これほど幸福なことはない」と思っている。 そして終戦後にマリアを逮捕したのはカリフであり、彼もマリアを逮捕した後に同じように裁判にかけられ刑を言い渡されている。 妻子とは縁は切れていないが、カリフ自身は「マリア様と同じ不幸な身でありたい」と願っているため面会は断っている。 当然だがマリアもカリフのことを心から信頼しているが、不思議なことにカリフが「私は不幸です」というたびに何故か嫌な気持ちになる。 マリアはカリフが逮捕されたことは知らない。 ◇個人的特殊ルール縛り◇ 彼は現在重度ではないが、少なからず被曝している。現在の医療の発達により進行スピードは遅いが、死と隣り合わせなのは確実だ。 そのため、卓終了後に「1D100」をロールし、「96〜100」の値が出た際、彼の症状は悪化して「1D6ヶ月以内に死亡」するだろう。 ただしこのルールは個人としての「キャラ付け」のため、卓で許可できない場合は行わない。 ◇SS◇  第三次世界大戦終戦後。ルルージオラスの政治経済が破綻し、首相であるファーティマと大統領であるセルジュークが辞任を発表した頃だ。  二人は今回の戦争の中心物の一人である、マリア・イムステルダムに呼び出され、国会の一室にて顔を合わせていた。  重苦しい雰囲気の中、先に口を開いたのは元大統領、セルジュークだ。 「ファーティマ、大変なことになっちゃったな。この後この国、どうなっちまうんだろうな......はは」  なんとか場の雰囲気を和ませようと、引き攣った笑みを見せるセルジュークに、ファーティマは軽く息を吐く。それから、それに応えるように苦笑いを見せた。 「辞任程度では、国民は納得しませんよね」 「......どうだろうな。このまま続けたところで俺たちに何かできたのかって気もするし」  セルジュークがそう言いながら頭を搔く。幼い頃からの彼の癖だ。その様子に少し懐かしげな表情を浮かべつつ、 「......難しいところですね」  と、ファーティマが眼鏡のブリッジを押し上げながら返したところで、コンコンと扉がノックされた。  二人に緊張が走る。顔を見合わせ、一つ呼吸をおいてから、 「入っていいぞ」  と、セルジュークが答えた。  数秒して扉が開く。姿を表したのは二人を呼びつけた本人、マリア・イムステルダムだ。彼は床に杖をつきながら、少しふらついた様子で部屋に足を踏み入れる。 「やぁ、待たせたね。すまない」  彼はそのまま二人の元まで歩み寄ると、何の前触れもなく背後に隠し持っていたナイフを振りかざした。杖が勢いよく床に転がる。 「危ない!ファーティマ!」  瞬発力のあるセルジュークがマリアより先にファーティマへ飛びかかり、床に押し倒す。すぐに体勢を立て直そうとするが、その隙にマリアが二人への距離を縮める。 「お前らだけが幸福。お前らだけが笑う。ずっと昔からお前らだけは絶対に不幸にしてやると思っていた」 「マリア......」  驚き声を漏らすファーティマに、マリアが冷ややかな視線を向ける。それからもう一度ナイフを振り上げ、 「お前らの話は聞かない。俺と、そしてルルージオラスと共に死ね」  そうマリアは告げると、容赦なくその腕を振り下ろした。咄嗟にセルジュークが片手を上げ、ファーティマを庇おうとする。その手に、深々とナイフが突き刺さる。 「ぐああぁぁッッ!」  痛みと衝撃に叫び声を上げるセルジュークに、マリアは少しもその手を緩めようとしない。間髪入れずにセルジュークの手からナイフを引き抜こうとするが、そうはさせまいとセルジュークは刺さったナイフを握りしめた。それからぽつりと、 「すまない、マリア......もっと早く、気づけていれば」  と、呟いた。  瞬間、マリアの動きが止まる。続くようにセルジュークの横で倒れていたファーティマが体を起こし、 「私たちは貴方に、幸せになって欲しかった。昔から不幸に苛まれる貴方を、私たちで支えられないかと......ずっと考えていた」  マリアとファーティマの視線が合う。数秒その場が静まり返る。やがて、今の言葉に嘘偽りがないとわかるとマリアはゆっくりと目を見開いた。 「何を、言っている」  震える手をナイフの柄から放し、一つ咳き込む。 「うそ、だ、お前らはどうせ、俺を見下していただけ......」  マリアの口元から血が垂れる。ゲホゲホと咳をするたびに、喉の奥から溢れ出る。 「マリア......お前、もう......」  セルジュークが眉に皺を寄せる。その表情が耐えられなくなり、マリアは数歩後ずさった。 「不幸の、実現を......俺は......」  焦点の合わない目でブツブツと呟いたのちに、マリアは諦めたように肩の力を抜いた。そのまま二人の方を見ないまま、 「......失礼する」  とだけ言い、部屋を後にした。途中、床に落ちた杖を拾い上げ意味深げに見つめながら。  二人はその背中に何も声をかけられないまま、ただ悲壮な顔で彼を見送った。  部屋を出たマリアのもとに、側近であるカリフが駆け寄る。口元から血を流し疲れた様子のマリアに、彼は心配そうな顔を向ける。 「マリア様、大丈夫ですか?」  そっとハンカチを差し出し、マリアに手渡す。しかし当のマリアはそのハンカチを呆然と見つめたまま、何も喋らない。口元から流れ出る血を拭くつもりもないようだ。 「お体に触ります。どこか休息の取れる場所へ」  カリフがそっとマリアの肩に手を回したところで、マリアがそれを振り払った。それからゆっくりと言葉を発する。 「......大丈夫だ。外へ行こう。外の空気が、吸いたい」 「......承知しました」  カリフは左胸に手を置き軽くお辞儀をすると、マリアを連れて国会を後にした。この国会は丘の上に建てられており、外に出ると街を一望することができるつくりになっている。  マリアが丘の上の、木の根元にあるベンチに腰掛けると、カリフは何も言わずにその横に並び立った。  しばらくぼんやりと空を眺めていたマリアだったが、ふと口を開く。 「カリフ。俺は、間違っていたのだろうか。苦しみながら、死ぬのだろうか」  その質問に、カリフは戸惑った。  正直に言うのであれば、「はい」だろう。国がこんな状況になり、トップは両者辞任。当の本人は被曝症状に今後も悩まされることになる。どこをとっても「良い結果だ」とは到底言えないだろう。  しかし、“マリアにとっては違う”と、カリフは考えた。なぜなら、彼の願いは___ 「いいえ。間違っておりません。マリア様の目的は十分に果たせたかと思えます」  はっきりとそう答えるカリフに、マリアは少し笑った。そうか、と頷き、 「お前も、不幸か?」 「......私は、そうですね......」  マリアがカリフを見上げる。 「不幸ですよ。とても」  彼は少し辛そうにそう答えた。ただ、“これが正しい答えだろう”と思ったのだ。  ところが、カリフの予想に反してマリアは、 「そうか、それは......申し訳ないな」  と、少し悲しそうに笑ったのだ。  驚き狼狽えるカリフの前で、マリアは杖の中から小さな袋に入ったカプセル錠を取り出した。  それからそれをカリフに渡し、 「それは俺が苦しまないために死ねるよう、仕込んでいたものだが、お前に譲ろう。本当に耐えられないほどの不幸に出会ってしまった時、それを噛みつぶせ」  驚きで声の出ないまま、おぼつかない動きでカリフはその薬を受け取る。マリアは軽くため息をつくと、 「さて、そろそろか」  と、立ち上がった。それからカリフの方に向き直ると、 「......俺を逮捕してくれ。君は側近であると同時に、国の警察でもある。君に逮捕されるのであれば、俺も本望だ」  彼はカリフの前に、両手を差し出した。カリフは困惑と悲しみで顔を歪ませると、首を横に振る。主であるマリアを逮捕したくない、という気持ちも当然あっただろうが、 「ま、マリア様、ですが」  と発した言葉に、マリアは全てを見透かした顔で微笑んだ。 「あぁ、君も俺と同じように逮捕されるだろうね。知っていて黙認していたのだから」 「......はい」  俯くカリフに、マリアは咳き込みつつ、 「大丈夫だ。俺が少し先に行くだけだから」 「......わかりました」  これがマリア・イムステルダムとカリフ・ディナールの最後の会話だった。マリアが裁判にかけられ死刑宣告された数日後に、カリフも同様の裁判にかけられ、無期懲役を言い渡された。  あの日以来、二人は一度も顔を合わせていない。  そんなある日の夕暮れ。 「幸福、幸福......か」  たった一人独房にいる男は、鉄格子越しに見える空をただ眺めていた。何もない、白い雲だけがゆらゆらと揺れる空に、意識が吸い込まれそうだ、と彼は目を細める。  床には彼の口から垂れた血が赤黒く変色し、固まっている。しかしそれを気にする存在は一人もいない。 「もしも、あの時......俺が......」  そう始めた言葉は、最後まで続けられることはなかった。 ■簡易用■ マリア・イムステルダム(男性) 職業:評論家ベース 年齢:37歳 PL: STR:10  DEX:13  INT:18 アイデア:90 CON:5  APP:17  POW:18  幸 運:90 SIZ:15 SAN:95 EDU:19 知 識:95 H P:10  M P:18  回避:dex*2  ダメージボーナス:1d4 ―――――――――――――――――――――――――― [技能](職業技能点:380 個人技能点:180) (書式:職業/個人<成長>[その他]) ―――――――――――――――――――――――――― [持ち物] ・武器 ――――――――ここに記入―――――――― ・防具 ――――――――ここに記入―――――――― ・所持品 ――――――――ここに記入―――――――― [プロフィール]