タイトル:William D Gray(ウィリアム・D・グレイ) キャラクター名:William D Gray(ウィリアム・D・グレイ) 職業:俳優 年齢:30歳 / 性別:男性 出身:アメリカ合衆国 髪の色:灰色 / 瞳の色:灰色 / 肌の色:肌色 身長:180cm 体重:78kg ■能力値■ HP:10 MP:10 SAN:60/98      STR  CON  POW  DEX  APP  SIZ  INT  EDU  HP  MP 作成時  12   7  10  11  16  13  17  15  10  10 成長等 他修正 =合計=  12   7  10  11  16  13  17  15  10  10 ■技能■ ------------------------ 戦闘系技能 ------------------------ 習得/名前       現在値 習得/名前    現在値 習得/名前      現在値  《回避》      22%   《キック》  25%   《組み付き》   25% ●《こぶし(パンチ)》56%   《頭突き》  10%   《投擲》     25% ●《マーシャルアーツ》43%   《拳銃》   20%   《サブマシンガン》15%  《ショットガン》  30%   《マシンガン》15%   《ライフル》   25% ------------------------ 探索系技能 ------------------------ 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値  《応急手当》30%   《鍵開け》 1%    《隠す》  15% ●《隠れる》 40%  ●《聞き耳》 60%   《忍び歩き》10% ●《写真術》 30%   《精神分析》1%    《追跡》  10%  《登攀》  40%  ●《図書館》 45%  ●《目星》  57% ------------------------ 行動系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前    現在値  《運転》   20%   《機械修理》20%   《重機械操作》1%  《乗馬》   5%    《水泳》  25%  ●《製作(紅茶)》35%  《操縦()》  1%    《跳躍》  25%   《電気修理》 10%  《ナビゲート》10%  ●《変装》  41%   《》     % ------------------------ 交渉系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前     現在値 習得/名前 現在値  《言いくるめ》5%   ●《信用》    90%  ●《説得》45%  《値切り》  5%    《母国語(英語)》75%   《》  % ------------------------ 知識系技能 ------------------------ 習得/名前      現在値 習得/名前      現在値 習得/名前  現在値  《医学》     5%    《オカルト》   5%    《化学》 1% ●《クトゥルフ神話》1%   ●《芸術(演技)》  80%   《経理》 10%  《考古学》    1%    《コンピューター》1%   ●《心理学》70%  《人類学》    1%    《生物学》    1%    《地質学》1%  《電子工学》   1%    《天文学》    1%    《博物学》10%  《物理学》    1%    《法律》     5%    《薬学》 1%  《歴史》     20%   《》       %    《》   % ■戦闘■ ダメージボーナス:1d4 名称 成功率 ダメージ 射程  攻撃回数 装弾数 耐久力 / 備考                              /                              / ■所持品■ 名称 単価 個数 価格 備考       1   0       1   0       1   0       1   0 =所持品合計=     0 所持金 預金・借金 ■その他■ メモ: William D Gray(ウィリアム・D・グレイ) 30歳 超有名ハリウッドスター カラーコード:#B22222 ◇誕生日:5月15日 ◇取得特徴表 (2-3)親の七光り:〈信用〉に+20 (6-10)好意を寄せられている:エルマー・バレットに好意を寄せられている(直接表現) ◇職業ベース:タレント(2010版) |キャラクター概要| 超売れっ子のハリウッドスター。ドラマに映画に広告に…と引っ張りだこ。 彼の顔を街頭で見ない日はない。超大物俳優だというのに、その威厳を人にかざすことはしない。 「サインか?いいぜ、どこに書いてやろうか」 「応援ありがとうな!」 「愛してるぜ、お前ら!」 生まれついてのものなのか、ウィリアムには『人から愛される才能』が備わっていた。人に好かれる才能というものはこの芸能界において強みである。ウィリアムはその才能をいかんなく発揮し、のし上がってきた。 その過程で数多くの同業者の栄光を踏みつぶし、妬みの的となっている。本人は自分の功績によって同業者を不幸にしていることについて酷く心を痛めているが、当然その心が下のものに届くことはない。 勝者はいつだって勝者である。 |能力・技能面について| 〈マーシャルアーツ〉 護身用。超のつく有名俳優なのである程度自衛出来るように身につけた。あと演技にも使えるし…。 〈信用〉 ウィリアムは大抵の人間に好印象を持たれる。それは彼の持つ天賦の才である。彼にはそのように意図しなくても他人から『良く』思われる才能がある。 〈心理学〉 他人の心情・考えを己の身におろして演じる俳優だからこそ身についたもの。演じるには人の心の機微を観察するところから入る必要がある。 〈CON7〉 多忙による睡眠不足からくるもの。寝付きも寝起きも悪い。 〈APP16〉 この数値の高さは容姿端麗だからという訳ではなく(顔だけ見るなら並程度)、ウィリアムと出会った人間のほとんどが彼の立ち振る舞いや親しみやすさに好印象を抱くことを表している。これは俳優を生業とするウィリアムにとって大きな武器だ。 |ウィリアムについて| William David Gray。 ミドルネームのDはDavid(ディビッド)。意味は『愛されるもの』。 父親は超がつくほどの有名ハリウッドスターだった。現在は故人となっている。母親は健在。名前はアメジスト・グレイ。 俳優業を始めたての頃は父親の栄光と比べられることが多く、大成しない時期が続いた。 |趣味について| 人と話すこと。人の話を聞くことも、自分の話をすることもどちらも好ましいと感じている。人を演じるにはまず人を知ることから、と亡き父にもよく教わっていた。 写真を撮ることも趣味。よくエルの作るトンチキ料理を笑いながら写真に収めている。 |好きなものについて| 紅茶。自室にはティーポットやティーカップ、紅茶の茶葉など好みのものが取り揃えられており、よく自分で入れている。 『きょうだい』と呼んで慕っているエルマー・バレットの営む多国籍料理店に入り浸っている。何か嫌なことがあるととりあえずここに駆け込む。良いことがあっても聞いてほしいので駆け込む。つまりしょっちゅう来る。自分の影響力を理解しているのであまり迷惑をかけてはいけないと、なるべく変装して訪れるようにしているが何故か周りにバレている。あれ~?(それでも来るのはやめない) あとつぶあん派である。 |俳優という仕事について| ウィリアムの父は皆からその実力を認められるハリウッドスターだった。見る者に共感を与えるその演技力は素人から見ても目を見張るものがあり、人々から愛された。 その背を見て育ったウィリアムは深く考えることなく、自身も俳優の道に進むのが当然だろうと考えた。周囲にも『お前の父さんは凄い俳優なのだからお前も俳優になるのだろう』と言われていたし、自分の進路について疑問を持つことはなかった。 ウィリアムの父を『演技力の俳優』と称するならば、ウィリアムは『人気力の俳優』である。 勿論俳優なので演技力は十分に備わっているが、それは父に及ぶものではない。どちらかと言えばウィリアムは人に愛されるからこそ人に求められ、求められたものを返すからこそ名が売れているのである。 | Williamの親密度ステップ | ①愛想がよく、誰にでも愛される表情 この段階は誰にでも見せる。 ②兄貴分のような表情 仲のいい友人に見せる。 バレットの店に連れ込んだときのレイはここにいる。そろそろ③に行きたいところ。 ③子供のような無邪気な表情 特別仲のいい友人に見せる。 ④一周回って①やら②やら③の演技を始める 無様なところを見せたくないので、必死で取り繕っている。エルはここにいる。 [通過済みシナリオ] ・Razzberry ・星の夜に眠る [イメージソング] 笑って咲いて/上北健 ※ここから下は全て小説になっています。 ◆ William 25歳 駆け出しの頃の記録◆ 「…あーあ」 どこに行ったって着いて回る『名優・グレイ』の影。 今日だってそうだ。 親父の威光のおかげもあってか、新人にしては比較的仕事には困っていない。しかし…。 お前の親父は俺達の期待を超えた演技を見せてくれただの。お前の親父は一を注文して百の演技を返してくれただの。お前の親父は、お前の親父は、親父は、親父は! ──すみません。期待に応えられず…。 ──頑張りますから。もう一度、チャンスをくれませんか。 この業界で一度評判を落とせば復帰は絶望的だ。どんな理不尽に晒されようと、どれだけの罵声を浴びせられようと、いくら父と比べられようと。笑顔で応えなければならない。 親父の背を追ってこの業界に入った。演技しか知らない俺に、今更他の道なんて選べない。だから、何としてもこの道にしがみつくしかない。蹴落とされた先、演技しか能のない男がどうなるかなんて考えなくても分かる。 求められたことに応えるのは昔から得意だった。 慰めて欲しい奴には優しく慰めて、叱りつけて欲しい奴には厳しい言葉を、甘い言葉を欲している奴には蕩けるように甘い言葉をくれてやった。 皆を喜ばせるのが得意だった。どうも、自分にはそういうことが向いているらしいと思った。求められているものを上手く返してやると、目の前の顔が喜んでくれる。そういった顔を見るのは嫌いではなかった。 嫌いでは…ないけど…。 「………あー!疲れたなあ!」 元々甘い言葉を吐くのは苦手だ。 『お前の蕩けた瞳を見つめていると俺の胸が高鳴ってどうにかなりそうだよ』? 何それ、本気で言ってんの? …とにかく腹がへった。食えればなんでもいい。ふらふらとその辺のレストランに立ち寄った。案内された席に座って、適当に頼んだ。 「なんでもいいよ。お兄さんのおすすめとか。ある?」 スマイルを忘れずに。いつ、どこで誰が見ているか分からない見世物の商売だ。どこでも笑顔を忘れてはいけない。 落ち着いたところで店内を見回してみた。お世辞にも繁盛しているとは言えないが…雰囲気は中々。看板もロクに確認せずに立ち寄ったが、どうやら多国籍料理なるものを出す食事処らしい。ふうん。 シェフが目の前で調理を始めた。なるほど、そういう趣の飯屋なのね。やることもないから、じいっとその手つきを観察する。…おお、すごい。何がすごいのかは上手く言語化出来ないが。目の前で行われる修練の賜物は、不思議と目を楽しませてくれる。 食事が目の前に出される。どうも、と笑顔で返すのを忘れない。盛り付けも綺麗だ。多分。…いや、正直よくわからない。飯は食べて美味しいのが一番だろ。腹もへっていたので早速、いただきます。 「………………………………………!」 美味い。何これ、美味い。お上品な見た目で出てきたので、正直『こういうのって見た目だけだったりするんだよなあ』なんて思いながら料理を口に運んだ。とんでもない。これ、見た目通りの美味さだ。 気付けばがっつく様に食べていた。やってしまった、と気がついたのは全て食べ終わった後だ。例え飯時でも人前で崩すことのないように心掛けていた『William D Gray』のキャラクターが、壊れた。まるでガキのように食事を頬張っていた。『William D Gray』はそんな食べ方をしない。 恥ずかしくなって、急いで席を立ち上がって会計を済ませた。ああ、ごちそうさま、の言葉も忘れずに…。ちょっと声が上擦った。あーあ。やってしまった。もうこの店には立ち寄れない。でも…。 「……美味かったなあ」 数ヶ月後、この味が忘れられずにまた訪れることになるのだけど。 ◆William 忘れられない味の記録◆ 昔から人前で『素』を晒すのは苦手だった。 俺にとって内側を晒すのは、無防備を晒しているのと同じ。外気に晒された柔らかい内側にはあらゆるものが突き刺さる。悪意、嘲笑、嫉妬、憐憫…。そういったものから身を守るときに使えるのが『外面』だ。つまり、自分ではない何者かを演じること。 人が社会的動物である限りそういった二面性を持つのは当然のことだが、俺はその演じ分けが人より上手く…しかも精確に出来た。『演じている俺』に言われた言葉は『俺』にまで届かない。そうやって俺は自分を守ってきた。 だからこそ、想定していない場所で己を曝け出す行為は俺にとっては何物にも耐えがたい屈辱と、驚愕だった。…もうあの店には近寄るまい。そう思っていたのだが。 「……また来ちまったなあ…」 と、言っても今回はプライベートではない。れっきとした仕事だ。 何でも『グレイJr.と巡る街中の穴場スポット~レストラン編~』だとか。いつまで経っても名前の後ろについて回る『Jr.』に嫌気は差しつつも…仕事に文句はつけていられない。 『それじゃあ、今日は多国籍料理を出す一風変わったレストランをこのグレイJr.が紹介しよう!…え?多国籍料理が何だか知らねえって?しょうがねえな!多国籍料理ってのは…』 撮影は滞りなく進む。オーナーシェフへの取材はもう少し先の予定。正直、気乗りはしない。一瞬とはいえ自分の素を見せちまった相手だ。覚えていなければいいのだが。 『それじゃあ、つまらねえ俺のお喋りはここまでにして。早速店内にお邪魔するとしようか』 店内に入る。数ヶ月ぶりに訪れる場所でも、この目が、何より舌が覚えている。ふわりと漂う食欲を誘う香り。ああ、これだ。あの時と違うことと言えば…あの時は店内にまばらにいた客は、今日は撮影のために一人もいないことだろうか。 『さて。この素晴らしい店を経営する主人をお呼びしよう。聞いて驚くなよ?俺もまだまだ若いが、ここの主人は俺より若いのにもう立派にこのレストランを経営しているとのことだ!さあ、待たせてもいけない。早速お呼びしよう。オーナーのエルマー・バレット氏だ!』 一目で目を惹くのは、料理人らしく適度に鍛錬の痕が見える両の腕。黄金の髪。本人の性格が伺えるように意志の乗った勝ち気のつり眉。そして何より俺の意識を奪ったのは…その燃える深紅の瞳。瞳が一瞬、俺を捉えた。忘れる訳はない。この男の作った料理にあの日俺は全てを『剥がされた』のだから。 『実は以前この店に来たことがあってね!それは大層美味い飯を食わせて貰ったのさ!早速作って貰おう、と行きたい所だが…。まずはバレット氏に話を聞こうじゃないか!ではバレット氏…』 番組の構成をなぞるように、間違えないように進行していく。私情を挟まないよう。所々、求められている『ひょうきん者のWilliam D Gray』を取り入れつつ。後ろでプロデューサーも上機嫌で撮影風景を眺めている。 エルマー・バレットの料理にかける心情を耳に入れる。あの料理に込められた想いを。俺を虜にしたあの味の根底の願いを、誰よりも間近で聞き入れた。果たして演じ切れていたかどうかは自信がない。時折口よりも雄弁に語るその瞳に熱っぽい視線を送ってしまっていたかもしれない。視聴者にはどうか『飯が楽しみで待ちきれない男』として映っていて欲しい。 撮影の全工程が終了した。 食事シーンは、撮影スケジュールの都合上一口食べ、感想を述べる『絵』だけを撮影して終了となった。撮影スタッフも引き上げる準備を始めている。番組責任者はバレット氏に対して取材に応じてくれた感謝を述べていた。卓上に置かれた料理が、なんだかひどく気になって…。 「…あー。悪い、皆!俺、実は昼飯食ってなかったんだ!バレットさん。撮影に使った飯、俺が食べてもいいかな」 撮影スタッフはどっ、と笑い出した。おいおい、ウィリアム!そんなに腹を空かせていたのかい?ならば、我々は先に引き上げているから君は食べて行くといい。 …えっ?ちょっと待ってくれ。俺一人置いていく気か!? 無情。俺の心を知らず、彼らは早々に店の入り口からオーナーに撮影協力の礼を述べながら帰って行った。俺はと言うと…残念ながらこの後の仕事はない。今日はこのまま、家路につくばかりだ。逃げる理由もなくなってしまった。時間制限もない。他に客も…いない。 「あ…えーっと…。バレット氏、すまない。我が儘を言って…」 バレット氏。そう改めて呼ぶと、目の前の男は少し寂しそうな表情を見せた。 「あー…。覚えちゃないかもしれないが…以前ここに食べに来てたんだ。あの時のスシ?美味かったぜ。改めて個人的に礼を言わせてくれ」 ――ああ、いや…。違うんだ。言いたいのはそういう事じゃなくて。 「…………あー、エルマーさん…。いや、エルって呼ばせて貰っていいか?他にはどんな料理が作れるんだ?たまに食いに来てもいいかな」 ――おいおい。距離の詰め方下手くそかよ。 何はともあれ。 こうして俺は、気が付いた時にはこの店に入り浸るようになってしまったのだ。 話してみると存外面白い奴で。こちらから話をせびればどこから仕入れてきたんだか面白い話をしてくれるし、俺から話を振ればただうん、うんと隣で聞いてくれる。そう。めちゃくちゃイイ奴だった。気が付いたときには『きょうだい』なんて呼び始めていたのだった。 ◆William 30歳 優秀な裏方くんの記録◆ 撮影は何も演者だけで成り立っている訳ではない。 撮影、音響、照明、大道具・小道具、そのほかクレジットに載らない人々全ての力を借りてようやく完成する土俵の上で俺達が踊るのだ。 そう。全てが俺を引き立てるために用意されたジュエリーだ。俺は、それを優雅に身につけて、ただ微笑みを返せばいい。お前たちの望むものを。この身体全てを使って、時にエネルギッシュに。時にフレンドリーに。時に妖艶に。時に悪役のように。 全ての人間の期待をこの身一つに背負って演じ分けてみせる。それは、幼い頃想像していたものより遙かにとんでもないプレッシャーだった。今は亡き父の背を思い返す。いつも堂々と人の前に立つ父にも、このような苦労はあったのかもしれない。 (※父はWilliamが25~30の間に過労が祟って他界。) 多忙なスケジュールで睡眠時間は削れ、消化しきれない不安からなのか元から悪かった寝付きはさらに悪くなった。メイクスタッフには『目元のクマ、消すの大変なんですからね』と小言を言われる始末。それでもメイクを施してくれるとすっかり見えなくなるのだから、流石の技術力だと感心する他ない。 俺は全てのスタッフの顔を覚えている。 自分のために働いてくれる者、それら全ての人間を知っておきたいから(わざわざ口に出すことはしないが)。だからこそ、話せば意外に思われるかもしれないが新人などが入ったときも案外、真っ先に気が付くほうだ。 ―レイモンド・キャメロン。 ある日突然裏方メンバーに連なっていた名前だ。耳に挟んだ話によると随分優秀らしい。へえ、と思って姿を探せば何故か見当たらないし、ふと視線を感じて振り返って見れば此方をじいっと見ていたりする(此方が気が付くとすぐに視線を外してまたいなくなってしまうのだが)。 「なあ。レイモンドってやつは人見知りなのか?」 そう現場のスタッフに聞いてみたことがある。いいや?確かにあまり口数多く喋るような奴ではないが、必要な受け答えはしっかりするし、仕事も出来る奴だよ、と。そう教えて貰った。 では、俺は彼に何か嫌われるようなことをしただろうかと。尋ねてみるも。…まさか!お前を恨む奴はそれこそ昔お前が蹴落とした演者連中くらいではないか。俺達はお前のおかげで仕事が増えて万々歳だけどなあ、と笑っていた。 注目を集めれば集めるほど、自分に向けられる目線には様々なものが現れ始めた。憧憬や賞賛は勿論だが、同時に嫉妬、嫌悪、恨みなど…。種類をあげればそれこそキリがない。とにかく、『William D Gray』の名が爆発的に売れるようになってからというもの、様々な視線が向けられるようになった。 俺には昔からある程度人が人に向ける視線に孕む感情を読み取ることが出来た―だからこそ俺は人の望むものを返すことが出来るのだ―。レイモンドの『それ』からは、そういった悪意を感じない。 (悪意はないのに、善意もない。…面白い奴だな) それから俺の『レイモンド観察日和』が始まった。 ○月×日。 今日も視線を感じる。振り返るとまた逃げられるので、気が付かないふりをして、鏡を利用してその顔を拝んでやった。本当に食い入るようにこっちを見ている。ちょっと面白くなって笑ってしまった。仕事に集中、集中。 ◇月■日。 舞台の端で座り込んでいるレイモンドを見つけた。『何をしているんだ?』と声をかけたら、面白いくらいに肩が跳ねた。何だよ、悪いことはしないって。やや間があって、ネジが緩んでいることに気が付いたから直していたのだと。…素直に驚いた。どれほどの熟練でもこれほど細かいネジの緩みなど気が付いても気にはしない。レイモンドは、責任感のある奴なのだと思った。 ◎月□日。 先日話しかけたことで少し警戒を解いてくれたのか、それとも害はないと感じてくれたのか、最初より近い距離で視線を送ってきてくれるようになった。それでも振り返るとやっぱり逃げているが。何故逃げるんだ、レイモンド。 ◆月▽日。 どうしよう。ラチが開かないな。 ●月\日。 そうだ、エルの店に連れて行ってやろう!美味い飯を食えば人は分かり合えるって言うしな! 「ようエル!やってる?あっ、今日は面白い新人連れてきたんだけどよ…♪」 ■簡易用■ William D Gray(ウィリアム・D・グレイ)(男性) 職業:俳優 年齢:30歳 PL: STR:12  DEX:11  INT:17 アイデア:85 CON:7  APP:16  POW:10  幸 運:50 SIZ:13 SAN:98 EDU:15 知 識:75 H P:10  M P:10  回避:dex*2  ダメージボーナス:1d4 ―――――――――――――――――――――――――― [技能](職業技能点:300 個人技能点:170) (書式:職業/個人<成長>[その他]) ―――――――――――――――――――――――――― [持ち物] ・武器 ――――――――ここに記入―――――――― ・防具 ――――――――ここに記入―――――――― ・所持品 ――――――――ここに記入―――――――― [プロフィール]