タイトル:う゛ キャラクター名:アネモネ 種族: 享年:11 髪の色:赤毛 / 瞳の色:青  / 肌の色:灰(白) 身長:150 体重: ポジション:ジャンク クラス: レクイエム / レクイエム 初期配置:花園 行動値:9 ■パーソナルデータ■ 暗示:喪失 [記憶のカケラ] 内容 密室 死後の世界 廃棄 [未練]   内容    狂気度  発狂時 たからもの への 信頼 ■■■■ 疑心暗鬼(あなた以外の全ての姉妹の最大行動値に-1) ツキノイ  への 友情 ■■□□ 共鳴依存(セッション終了時、対象の方が損傷しているパーツの数が多い場合、対象の損傷数と同じになるようパーツを選び損傷させなければならない) 13     への 保護 □□□□ 常時密着(自身か対象以外は移動マニューバの対象にできない。また、対象が違うエリアにいるなら移動以外の効果持ちのマニューバは宣言できない) ミラグレ  への 対抗 ■■■□ 過剰競争(戦闘開始時と終了時に1つずつ、あなたは狂気点を追加で得る) サムサーラ への 依存 ■■■□ 幼児退行(最大行動値減少(-2))       への    ■■■□ () ■強化値■     武装 変異 改造 メインクラス   2   0   0 サブクラス   2   0   0 ボーナス 寵愛 =合計=   5   0   0 ■マニューバ■ [部位]     マニューバ名 : タイミング : コスト : 射程: 効果 [ポジション]  半壊      : オート   : 0   : 自身: BPターン終了時「たからもの」破損で狂気点の増加なし [メインクラス] 魔弾      : オート   : 0   : 自身: BP射撃マニューバ最大射程+1 [メインクラス] 銃神      : オート   : 0   : 自身: 射撃マニューバ判定出目+1 [メインクラス] 子守唄     : オート   : 0   : 自身: BP射撃マニューバ判定出目-1、コスト-1 [頭]      のうみそ    : オート   :    :   : 2 [頭]      めだま     : オート   :    :   : 1 [頭]      あご      : アクション : 2   : 0  : 肉弾攻撃1 [腕]      こぶし     : アクション : 2   : 0  : 肉弾攻撃1 [腕]      うで      : ジャッジ  : 1   : 0  : 支援1 [腕]      かた      : アクション : 4   : 自身: 移動1 [胴]      せぼね     : アクション : 1   : 自身: 次カウントで使うマニューバ1つのコスト-1 [胴]      はらわた    : オート   :    :   : [胴]      はらわた    : オート   :    :   : [脚]      ほね      : アクション : 3   : 自身: 移動1 [脚]      ほね      : アクション : 3   : 自身: 移動1 [脚]      あし      : ジャッジ  : 1   : 0  : 妨害1 [腕]      大型拳銃    : アクション : 2   : 0〜1: 射撃1 [脚]      火炎瓶     : アクション : 2   : 0〜1: 砲撃1+爆発+連撃1、攻撃判定の出前-1 [腕]      二丁拳銃    : アクション : 3   : 0〜1: 射撃2、連撃1 [腕]      ショットガン  : アクション : 2   : 0〜1: 射撃1+爆発、攻撃判定の出目+1 [腕]      対戦車ライフル : アクション : 4   : 1〜3: 射撃5 [腕]      トランクケース : オート   : ー   : ー : たからもの ■その他■ 寵愛点:0点 成長履歴: No. 獲得寵愛点(達成/ボーナス/ピンゾロ) メモ 0     0点(   /  ) 1     0点(   /  ) 2     0点(   /  ) メモ: (b) 無数の男たちに囲まれて、小さな少女は空を見る。 嬲り物にされていた事すらも気付いていないような表情を、男たちは見向きもせず後を去る。 恐怖、絶望。 陵辱、暴力。暴力。 嫌、嫌。嫌。 彼女の胸の奥に渦巻く感情。けれど少女はその言葉を知らぬ。 何不自由なく愛情を持って育てられた少女は、恐怖も絶望も知る自由を持たぬ。 少女の心には、ただ一人。 必ず戻ると伝え、ずっと側に居てくれた"ただ一人"。 少女は、待ち続けた。 少女は、信じ続けた。 少女は、"ただ一人"を、愛し続けた。 少女の名は、見たことのない綺麗な花の名前で、花言葉は“真実”と“期待”、“希望”。“儚い恋”。 “ただ一人”に花の名で呼ばれた少女は、その花言葉だけを心に飾る。 見たことのない花のように真っ赤な炎は肌を焼き、“ただ一人”と共に過ごした小屋を灰にして崩してゆく。 少女は、空を見る。 空は、真っ赤な流れ星に覆われ、とても明るかった。 黒。黒、黒。 気付けば少女は、黒を見た。 永遠に続く黒。黒と黒が重なり何よりも真っ黒な“黒”色。 そこに星空はなく、焼けるような雪も凍えるような炎もなく、そこにあるのは無い“黒”色。 焼けた灰と化した少女は、真っ黒の“黒”に良く馴染んでいる。 感情はなく、記憶もない。 此処はどこ?私はだれ? そんな言葉は、嵐の如く吹き荒れる“黒”に優しく押し倒された。 ここは真っ黒の“無”がある。 他は、何もない。 他は、何もいらない。 何も、何も。なにも。 少女は、そんな想いを胸に抱き、灰の如く消え去った。 真っ黒に、“黒”色に、染まる。 光。 小さな、ちいさな光。 焼けた灰の中に灯る、“黒”色の中に生まれた“矛盾”。 光は焼けた灰を包み込み、真っ白な少女を作り出す。 此処はどこ?私はだれ? 光が、胸を照らす。心の灯火は、少女を真っ白に染める。 “ただ一人”。 他は、何もない。 他は、何もいらない。 何も、何も。なにも。 灰の中から生まれた少女は、黒を真っ白な“黒”色に染める。 これは少女の抗いか。これは誰かの悪戯か。 最早、少女には関係のない事だった。 目が、醒める。 (a) 昔々の荒野のどこか。山奥に住む“ただ一人”の男が居ました。 あらゆる悪行に手を染めた男はある日全てに嫌気を差して、誰もいない山奥で暮らしていたのです。 ある日男が山で見つけたのは、純白のように綺麗な肌色の、小さな赤子。 神からの授かり物か、其れとも悪戯か。 男は、赤子を連れて山奥の小屋へ帰りました。 それから1年、2年。何度目かの雪が溶けた頃、純白のように綺麗な肌色の少女は、“ただ一人”で暮らしていた男に育てられ、何の不自由も感じる事なく暮らしていました。 外の世界は知らないけれど、外の人たちは知らないけれど、“ただ一人”の話で満足でした。 都会にも友達にも憧れたけれど、少女には“ただ一人”だけで、満足でした。 そんな静かで平和なある日も、突然終わりを迎えます。 “ただ一人”の声だけを聞いて育った少女が聞いたのは、初めて聞く騒音。蹄の群れ。罵声。 呆然と音のする方角を見つめる少女を、“ただ一人”の男が抱き抱えます。 狭い物置の中へ、少女を半ば無理やり押し込んで、古いトランクケースを少女に手渡しました。 中にはとてもとても大切なものがしまってあるから、これを持って隠れるんだ。と。 必ず戻る。と、男は言い残しました。 物置の戸を閉め、鍵を掛けて“ただ一人”の男は銃を抜きます。 小屋の扉を蹴破り、押し入ってきた盗賊に銃口を向けて、男は躊躇なく引き鉄に指を掛けました。 銃声、悲鳴。罵声、銃声、銃声。 呻き声、銃声。騒音。何かが折れる音。 銃声、銃声、銃声。 真っ黒で何も見えない物置の中、少女は健気に待ち続けていた。 部屋の中で何が起きているのか、“ただ一人”は今何をしているのか、この声は、悲鳴は、誰の声なのか。 彼女の胸の奥に、いろんな感情が生まれて来ました。だけど少女は、その感情をどう伝えるのかを知りませんでした。 何不自由なく愛情を持って育てられた少女は、恐怖も絶望も知らずに、ただ自由に待ち続けます。 少女の心には、ただ一人。 必ず戻ると伝え、ずっと側に居てくれた"ただ一人"。 少女は、待ち続けました。 少女の名前は、アネモネ。春を彩る綺麗な花の名前です。 アネモネの花言葉は、“真実”。“期待”と“希望”。そして、“見捨てられる”。 傷を負った“ただ一人”の男は、少女を置いて逃げ去りました。 最愛の娘のように育てた少女よりも、自分自身が愛おしくなったのです。 悪行を重ねてきた自分自身にも、きっと人を愛することができる。 そう信じていた“ただ一人”の男は、自らの“真実”に気付いて逃げ去ったのです。 その男は、今どこに? 昔々の、荒野のどこかへ。 少女は、待ち続けます。 鍵を壊され、腕を引き荒れた部屋の中へ晒されて、欲望のままに暴れる盗賊たちを見ても尚。 服を引き裂かれ、陵辱の限りを尽くされても尚。 “がらくた”の如く嬲られようとも尚、尚、尚。 少女は、“ただ一人”を、待ち続けましたとさ。