タイトル:アルフ・ライラ・ワ・ライラは語らない キャラクター名:ο(أوروبوروس/ウロヴォロス) 職業:賢者/魔法使い 年齢:97 / 性別:女 出身:バグラッド 髪の色:黒 / 瞳の色:黒 / 肌の色:健康的 身長:178 体重:63 ■能力値■ HP:12 MP:19 SAN:72/94      STR  CON  POW  DEX  APP  SIZ  INT  EDU  HP  MP 作成時   7   9  18   4  10  14  18  21  12  19 成長等        -3 他修正        +4 =合計=   7   9  19   4  10  14  18  21  12  19 ■技能■ ------------------------ 戦闘系技能 ------------------------ 習得/名前       現在値 習得/名前    現在値 習得/名前      現在値 ●《回避》      41%   《キック》  25%   《組み付き》   25%  《こぶし(パンチ)》50%   《頭突き》  10%   《投擲》     25%  《マーシャルアーツ》1%    《拳銃》   20%   《サブマシンガン》15%  《ショットガン》  30%   《マシンガン》15%   《ライフル》   25% ------------------------ 探索系技能 ------------------------ 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値  《応急手当》30%   《鍵開け》 1%    《隠す》  15%  《隠れる》 10%  ●《聞き耳》 40%   《忍び歩き》10%  《写真術》 10%  ●《精神分析》80%   《追跡》  10%  《登攀》  40%  ●《図書館》 90%  ●《目星》  60% ------------------------ 行動系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前    現在値  《運転》   20%   《機械修理》20%   《重機械操作》1%  《乗馬》   5%    《水泳》  25%  ●《製作(酒)》 7%  《操縦()》  1%    《跳躍》  25%   《電気修理》 10%  《ナビゲート》10%   《変装》  1%    《》     % ------------------------ 交渉系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前 現在値 ●《言いくるめ》60%   《信用》  15%   《説得》15% ●《値切り》  7%    《母国語()》105%   《》  % ------------------------ 知識系技能 ------------------------ 習得/名前      現在値 習得/名前      現在値 習得/名前  現在値 ●《医学》     80%  ●《オカルト》   90%   《化学》 1% ●《クトゥルフ神話》5%    《芸術()》    5%    《経理》 10%  《考古学》    1%    《コンピューター》1%    《心理学》5%  《人類学》    1%    《生物学》    1%   ●《地質学》50%  《電子工学》   1%   ●《天文学》    90%   《博物学》10%  《物理学》    1%    《法律》     5%    《薬学》 1% ●《歴史》     80%   《》       %    《》   % ■戦闘■ ダメージボーナス:0 名称 成功率 ダメージ 射程  攻撃回数 装弾数 耐久力 / 備考                              /                              / ■所持品■ 名称      単価 個数 価格 備考 コブラ        1   0   アルビノのコブラ、オス。名前はサーリー。 占い道具       1   0   占星術を使用して行う 義手・義足      1   0   失った場合、手足を使った技能がマイナスされるかもしれない。 ドライフルーツ    1   0   非常食 =所持品合計=     0 所持金 預金・借金 ■その他■ メモ: アルフ・ライラ・ワ・ライラは語らない HO2 【結末2:国と再建】 生還報酬:SAN回復2d10 探索者一部生還、一部ロスト。SNSでの報告では、エンド名と生還情報(誰が生還し、ロストしたか)のどちらも公開して良い。 ______________________ 【ウロボロス】 ウロボロス (ouroboros, uroboros) は、古代の象徴の1つで、己の尾を噛んで環となったヘビもしくは竜を図案化したもの。 語源は、「尾を飲み込む(蛇)」の意の「古代ギリシア語: (δρακων)ουροβóρος」(〈ドラコーン・〉ウーロボロス)。 その後は、同じく「尾を飲み込む蛇」の意の「ギリシア語:ουροβόρος όφις」(ウロヴォロス・オフィス)と表現する。 ウロボロスには、1匹が輪になって自分で自分を食むタイプと、2匹が輪になって相食むタイプがある。2匹のタイプの場合、1匹は何も無い素のままの姿だが(王冠を被っているタイプもあり)、もう1匹は1つの王冠と1対の翼と1対の肢がある。 ヘビは、脱皮して大きく成長するさまや、長期の飢餓状態にも耐える強い生命力などから、「死と再生」「不老不死」などの象徴とされる。そのヘビがみずからの尾を食べることで、始まりも終わりも無い完全なものとしての象徴的意味が備わった。 ______________________ ◆メモ ■2が出たPC ふと自身の首筋の辺りに焼け焦げるような刺激を感じる。しばらくするとそれは嘘のように収まり、痛みも痒みも無く普段通りになるだろう。 異変を感じたあなたは近くにあった金属板で自身の姿を確認する。すると首筋の辺りに大小の点が7つ並び、線で繋げられた模様が浮かんでいることが分かる。 以降、あなたが発狂した際には下記の表が適応される。 <狂気表2-『執着』:蜘蛛は宝を手放さず> 狂気の内容は1d3で決定する。 ① 毒々しい執着心 PCと関わりのある人物のうち、最も強い感情を抱いている相手に対し狂気的な執着心を見せる。嫉妬深くなり、自分を最も大切にして欲しいという感情の歪みからヒステリックな言動をする。 ② 多眼の標的 極度の人間不信に陥り、他者のあらゆる言動が自身を貶めるための策謀に思える。行動中はPOW×5を行い、失敗した場合は1のSANが減少する。非難や怒号を恐れ、一時的に消極的な性格になる。更に自分の私物や友人が他者に奪われることを気にかけ、必要以上に神経質になる。一方で周囲への注意力が上がることにより、狂気の最中目星・聞き耳・全ての戦闘技能の成功率は+20される。 ③ 糸の下のマリオネット 完璧な自分、理想の自分でいることに対して異常なまでに固執する。狂気の最中、技能に失敗する度にSANチェックを行い失敗すると1のSANが減少する。思い通りの自分を誇張したような言動が目立ち、いつも以上に大袈裟な身振りをするようになる。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ HO2は今後、任意のタイミングで「イフリート:塵人間」を呼び出すことが出来る。呼び出さなくてもたまに現れる。 塵人間は竜巻を起こし対象を攻撃(MPはイフリートが負担)したり、HO2にMPを分けたり、その他フレーバーの魔法を披露することが出来る。 また、HO2は残り2回彼に命令をすることが出来るが、これはシナリオの根幹に影響しないもの(「失敗した技能を成功扱いにする」「HPを全回復させる」「HO2を守る」「所持品を金塊に変える」等、その他フレーバー的な要求)しかできない。既に死亡した人を蘇らせる/時間を巻き戻す/使用出来るお願いを増やすというようなものはNG。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ■呪文-門の創造- この呪文は使う者を別の場所、別の次元、別の世界へ行かせてくれる重要な呪文である。1つの「門」は別のところにある1つの場所にだけ通じている。門を創造するためには精神力(POW)を永久に喪失しなければならない。更に門を使用するためには門を創造するために使った精神力と同じ値の魔力(MP)を消費しなければならない。門を通って行う旅行1回につき、正気度は1減少する。』 呪文を記憶するためにはアイデアに成功し、また正気度を1d3減少させる。 『■手足の萎縮 対象に永久的なダメージを与える呪文である。この呪文をかけるコストは8MPと1d6SANである。呪文をかけるための時間は1Rで、対象は10m以内の所に居なければならない。呪文の使い手は自分のMPと相手のMPを抵抗表に従って戦わせる。戦いに勝った場合には、対象の手足のうち呪文の使い手が指定したどれか1本を萎ませ、縮ませることが出来る。対象はHPを1d8失い、CONを3永久に失う。犠牲者と目撃者はそれぞれ0/1d3 SANを失う。』 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ●AF:砂丘の指輪 古代エジプトで見つかったとされる、魔力を保有した指輪。透明な宝石の中に金箔のような砂が閉じ込められている。身につけるとPOWが+2される。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ■秘匿情報-HO2 手元に在るランプからはもはや生命の気配は感じられない。しかしこのランプは元々塵人間が取り憑いていた以外にも魔術的な聖遺物としての効果がある。火を灯せば幻影を見せる煙が現れ、吸い込んだ者の視界に現実とは異なる景色を与えるだろう。 そしてあなたの血管、あなたの心臓は滾る魔力により活発に脈を打っていた。人ならざる友人はまるで人のような仕草で、確かにあなたに祝福を施してみせたのだ。 魔術師よ、その航海に光あれ! POWに+2。増加分に応じてMPも増加する。 また、AF「アルハザードのランプ」を手に入れる。ランプに火を灯せば煙が現れ、吸い込んだものに幻影を見せる。あなたはこの幻影を用い、今後指定したタイミングで1度だけ周囲の探索者のSAN現象を半減させることが出来る。 ______________________ ◆特徴 1-6 [強固な意思] 何事にも動じない、強靭な精神の持ち主だ。能力値POWおよびSANは変動しないが、現在正気度ポイントに+5。最大正気度ポイント(99-〈クトゥルフ神話技能〉)となる。 4-8 [大切なもの(D)] 他人には価値のないものだが、大切な品物をいつも身に着けている。失った時には1/1D8正気度ポイントを失う。 D特徴により[1d6*10]の趣味ポイント追加→40ポイント追加 └大切なもの:師範の形見である金の装飾が施されたエメラルドが嵌め込まれた頭飾り ______________________ ◆基本 一人称:俺、俺様、私/二人称:お前、呼び捨て 好き:一人でいる事、天体観測、師範 嫌い:余計な会話 _______ バクラッド1の賢者。強大な魔力と魔術の才能を持っている名の知れた魔法使い。 非常に快活な明るい性格。なんでも適当で、ガサツで豪快。 表向きには誰にでも分け隔てなく接するが、繊細で傷つきやすい為自分からは全く群れようとしない。表情には出さないが、嫌だったことをずっと引きずるタイプ。 女だからと言ってあまり弱く見られないよう男の様なサバサバとした喋り方をしているが、心はずっと少女のままである。 昔に右腕と左足を失ったが、現在は高価な金属を使用した義肢を装着し生活をしている。 鴉羽の様な美しい癖毛にハッキリとした目鼻立ちが特徴。化粧はしているが、グリンとしたつり目が相手に怖いと思わせてしまう造形をしている。 美形と言ってもいい容姿だが、毎回初対面相手だと印象が悪い。(APP10) 実年齢は97歳と高齢だが魔術を使用し若く魅せている。見た目の年齢は20代前半〜30代前半を行ったり来たり。10年に1度、少しずつ年齢を上げている。 魔術を解けば、見るに堪えない老婆の姿をしていると本人は話している。 青春時代を全て塔の中で過ごしていた為、友人と呼べるような人物が一人もいない。(強いていえば星たちが友人かもしれない。) そのせいで独り善がりなコミュニケーションをする癖があり、自分だけが喋って相手の話を聞けなかったりする事がある女性である。 空気を読むことが苦手でちょっとした一言で場の空気を凍らせてしまうことなどが多い。自分でもそれは理解しているので、あまり自分から深く関わることはせず、1歩引いた後ろから物事を見守る事が多い。 自分の事を話す事が好きではないのか、自ら名乗ったことが無い。(ウロヴォロスという呼び名はバクラッド国民によってそう呼ばれ始めた。経歴欄にて詳細記載) 名前を書かなくてはならない場面があった場合、面倒なので匿名という理由で毎回「ο」と記名をする。しかしこれも国民たちからは「蛇が尾を咥えて丸になった姿に似ている!」と言われた。どゆこと? 寂しさを紛らわす為、コブラの蛇を飼っている。名前はサーリー。意味は夜にできる雲、夜に降る雨、夜に旅をする者、ライオン…など子供が好みそうなかっこいい単語。名前はHO1が付けた。 下戸の為、酒は全く飲まない。食への関心があまり無く、とりあえずお腹が膨れれば満足。 現王であるマフの事は、彼が幼い頃から知っているので今でも息子や親戚の子供の様な認識でいる。 彼とは名を呼び捨てで呼び合う様な仲。 その息子のハールとHO1、HO1の従者であるヤファルやHO3の事は孫の様な認識。接し方も子供に対するそれで、よく適当にあしらってしまう。 親しい仲の人間以外に興味が無いのが態度にも出やすい。 「俺の事は好きに呼んでくれ。きっと良い航海になるだろう!長い旅路だろうが、よろしく頼むぞ。」 「ああ、俺は婆だからな。あまり力仕事の出来は期待するんじゃねぇぞ。」 _______ ■トキヲ・ファンカ https://youtu.be/MdI4m6JhI1Q ■なにやってもうまくいかない(feat.asmi) https://youtu.be/PjG0r-9HQBs ______________________ ◆経歴 【本名】 مصير(マスィール)…運命 師範から名付けてもらった名前。もう誰にも名乗っていない。友達が出来たら名乗る予定である。 ______ 物心着いた頃から師範と共に狭苦しい塔の中で過ごしていた。実の両親の顔は全く覚えておらず、どこで師範に拾われたのかも分からない。 幼い頃から人より少し変わっている子供で一度何かを始めたら嫌いになるまでとことん極めてしまうところがあった。 師範は自分に魔術の才能があると見込んで自分を拾ったらしく、彼から占星術を始めとしたオカルティックな学問や魔術を学んだ。 特に興味を持ったのは天文学。塔に貯蔵された書物は全て読み漁ってしまうほど。 加えて占星術も学んでいた為、常に星との交信をしては様々なメッセージを受け取っていた。 星々はマスィールに向かって毎日毎晩常に語り掛けていた為、彼女に取って空高くに存在する無数の白い光である星は遠くて近い不思議な存在だった。 目を閉じればすぐそこに星が居るのだ。 「ねぇ、どうしていつも私の声に応えてくれるの?」 「星ってそんなに暇?」 『暇な訳では無いよ?僕たち、毎日身を燃やして夜を照らしているじゃないか』 『君とは長くやり取りができるんじゃないかと思ってね。さて、改めて僕たちとお友達になってくれる?』 「星が友達なんて恥ずかしくて嫌だわ」 『そうやって毎回断られちゃ、たまったもんじゃないね』 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 師範はバクラッドの宮廷魔術師をしていた程名の知れた賢者だった事からマスィールが18歳になった頃に宮廷へ後継者として挨拶をさせられた。 しかし王宮の一部では拾い子であるマスィールが師範の後継者になる事をよく思っていない者もいたらしく軽くあしらわれる事に。 まだ師範が生きていた事もあり、酷い扱いをされる訳ではなかった。 しかし彼が老衰で死んでしまった後のマスィールの生活は酷いものだった。 マスィールが25歳になった頃には大賢者であるカウカブ・サイヤールを殺し、彼が住んでいた塔を乗っ取っただの、自分がこの国の1番の賢者になり、金持ちになりたいが故愚かな魔女に成り果てたなどと根も葉もない噂が立ち始めていった。 それだけ自分の師範は国民たちから亡くすに惜しい人物であったのだと改めて実感する事になる。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 「…そんなに私って師範を殺してまで成り上がりたい様な悪どい人間に見えるのかしら」 『いやぁ、確かに君の目つきは悪いから勘違いされてしまうんじゃない?アハハ!』 『そんな事言わないでいいのよ!失礼じゃない!マスィールがこんな扱いを受ける必要ないわ…!』 「…私はこれからどうすれば彼らからの誤解を解ける?」 『そうしたらね……』 マスィールは、次のオリーブの収穫が豊作であるだろうと天文学から予期し、まだ冬の間にバクラッド中全てのオリーブの圧搾機械を借り占めておく事にした。 その後収穫の時期が来たときに多くの人が自分に機械を貸し出す事を要求したので莫大な利益を得る事になり、その金を全て貧しい国民たちに分け与えた。 バクラッドの国民達からずる賢く嫌味な女だと批判されたがマスィールは、自分が願えば金持ちになる事は可能であるが、そのような事は関心がないと示したのだ。 「私は自分が願えば富を手に入れる事は出来るが、そんな物には興味が無いわ。 私を非難したければすれば良い。だけれど私はこのバクラッド、それから全ての国民を愛している。 尊い星へと変わった大賢者カウカブの名に懸けて誓おう。」 師範の意志を継ぐために初めて前に立ち、自分の考えを話した。 その言葉を聞き入れ、マスィールを信用してこの国の新たな賢者として歓迎する国民も現れたがやはり皆が皆、そうでは無かったのだ。 自分を非難したい者には好きにさせ、自分を信用し力を必要としてくる者には星々の声を届けて行った。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ある時は水星の力である知識を借り、神々のメッセージを人々に伝えた。 生まれた子供の知性のあり方や才能、そしてその知性をどのように人に伝えていくのか等を占ってやった。 女は男と子供をこさえたが、子供が生まれる前に夫になる筈だった男が流行りの病にかかり死んでしまった。 働き手である男が居なくなってしまった事で女と腹の中の子供は貧しい生活を送ることに。 無事子供は産まれたが我が子を養い育てていく自信を失い途方に暮れていたところ、魔術師の噂を聞き藁にもすがる思いでマスィールの元へとやって来た。 マスィールは生まれた子供に水星からのメッセージを言い渡す。 「この子供は人を率いて纏める力がある。きっと将来はこの国を纏める者の1人になるだろう。このこのおかげで愛する母国、バクラッドが大きく変わって行くよ。」 マスィールの言う通りその子供は成人し、後に王宮の官吏となりバクラッドの医療体制を大きく変える人物へとなった。 子供は母親への孝行も忘れず、裕福な暮らしをし始めたそうだ。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ある時は金星から力を借り、授かった愛のヴェールを国民に被せてやった。 マスィールの元へやってきた奴らの運命の相手を見つけるのだ。 男は孤児であり、本物の愛に飢えていた。彼を優しくハグして育ててくれる様な養父母も現れず、男は荒んでいった。 そのせいで人々から除け者扱いを受けていた男は、本物の愛を教えてくれる、とマスィールの元へとやってきた。 マスィールは男に金星のヴィーナスからのメッセージを言い渡す。 「お前は今まできっと辛かっただろうね、だけどもう少しの辛抱だ。1年後、きっとお前の元に心優しい女が姿を現すよ。お前の事を優しく抱き締め受け止めてくれる器の広い女がね。」 マスィールの言う通りちょうど1年後、男の元に心優しい女が現れた。 不注意で足の骨を折ってしまった男の向かった診療所で医者の父親の手伝いをしていた若い女だったそうだ。 2人は本物の愛を育み、今は幸せに暮らしている。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ このような奇跡を何度も起こしているマスィールの話を聞いたバクラッドの国民たちは崇め称えるようになっていった。 「彼女からのメッセージは本物だ!またこの国に大賢者様が現れた!」 マスィールによって救われた国民たちによって彼女の噂はたちまち国中に広がった。 マスィールは自分の名前を一切名乗らずこの様な活動をしていた為、いつしか人々から蛇のように賢く知識を蓄えた完全な存在として「賢者 ウロヴォロス」と呼ばれるようになっていったのだ。 しかし友人と呼べる類の人物はまだ現れない。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ それからというもの、第二代バクラッド国王(マフの父)スールから王宮へと呼び出され、宮廷魔術師にならないかと持ち掛けられた。しかしウロヴォロスは悩みもせずにその提案を断る。 「しかし、ウロヴォロス。大賢者カウカブの弟子であるお前の力があればきっとこのバクラッドはより良い国へと変わっていく。お前もこの国を愛しているのだろう?」 「愛しているさ、だが俺はこの国の政治に関わる気は無い。俺は俺の生きたいように生きるのさ。気まぐれに。」 宮廷魔術師にはならなかったが、多額の報酬(別に欲しくもなかったが)と引き換えに国の為にこの力を使うと約束。 その後ウロヴォロスは愛すべきこの国、バクラッドの為に(気まぐれに)動くことになっていった。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ この国の軍事に協力をした時には傷付いた軍人に生命力を蓄えた太陽の力を使って傷を癒してやった。 「ああ、ウロヴォロス様。なんと温かいのでしょう。痛みがどんどん引いていきます。感謝してもしきれません。」 「そうか、それならばこの国の為に再び立ち上がれ!太陽の加護のもとに!」 バクラッドの軍が劣勢になった時には戦いの神を司る火星の力を借り、他国への戦争の手助けを行ったこともあった。 しかし何度も手助けをしていた事で敵軍の攻撃を真に受けてしまい、右腕は肘から下を失い左足は膝から下を失った。帰還後すぐにスールによって感謝と敬意の表明として義肢を贈られた。 こうしてマスィールもとい賢者ウロヴォロスはバクラッド国民から慕われる存在へと成り上がった。 しかし周りに人はどんどん集まっているはずなのに、どんどん孤独になっていく様な感覚がこびり付いていくのだ。星々にはこの事を話したが、優しく甘い言葉を返され何も解決はしない。 やはり友人と呼べる類の人物はまだ現れない。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ スールが歳をとったことで王位を退位し、息子であるマフが国王となりこの国を治めていくことになる。 戴冠式では先代国王の推薦でマフの頭に冠を載せてやった。 まだ若かった頃のマフはマスィールの手を借りながらも立派に王としての務めを果たしていた。 マフの事は幼い頃からずっと顔を知っている為、息子のように思っており非常に可愛がっていた。彼に誘われ、宮廷にて御馳走を振る舞われた時は感無量。腹一杯になるまで食べ尽くしてやった。 マフが婚約をして妃を迎えた時には2人に月の加護を掛け、大事にしてやれと伝えた。 穏やかな日々を過ごしていた時、マフとその妃の間に愛の結晶が宿った。 この子供が次のバクラッドの王位を継ぐであろう第一王子・ハールである。 「ウロヴォロス、お前に私から頼みたい事があるのだ。聞いてくれるか。」 「なんだ、マフから頼み事だなんて珍しいな。」 「産まれた私たちの子供に賢者であるお前から名をつけて貰えないだろうか。」 「おい…。それを…この俺に頼むか。」 こうして第一王子の着名を行うことになった。 彼の名前は「ハール(khal)」。意味は王侯の旗じるし、寛大な男、想像力のある男、カリフの職…。 マフの後継者として相応しい、威厳ある名を与えてやった。 着名の際に顔を合わせた赤ん坊のハールに大泣きされ、そんなに自分は顔が怖いのだろうか…と少し悩んだ事は秘密だ。 すくすくと育っていったハールへの評価は「頭が良く、弁が立つ優秀な人物」。子供の癖に悪賢い奴だとも思う事が何度かあった。しかし次にバクラッドを率いる人間として相応しい器ではあるなという印象。 子供らしくない振る舞いが鼻につくが、それも個性だとして見ていた。 ハールが生まれてから数年後、第二王子である男児が生まれ、同じ様に彼にも着名を行う事になった。 彼の名前は「バッサーム(Bassam)」。意味はいつも微笑んでいる、微笑みを絶やさない…。 名前つけてやる為に産まれたばかりのバッサームの顔を見た時、赤ん坊のハールと同じ様に見ず知らずの大人の自分を見て泣かれるかと思ったがバッサームは笑顔を絶やさず自分を見つめてきたので、この笑顔が絶えませんようにと、彼の幸せを願って着名を行ってやった。 実は着名の際にきっとマフの正当な後継者にはなれないだろうが…と気の毒に思った事は自分だけの秘密にした。 バッサームは非常にわんぱくで子供らしく、言葉は悪いが所謂クソガキ。しかし根は真面目だったので勉学には励んでいた様だった。(関心、関心。) 女にうつつを抜かしているところは馬鹿だと思った。(愛情表現としての馬鹿という言葉選び) 「ウロヴォロス!どうしてずっと見た目が変わらないんだ?」 「ああ、女はそういう生き物なんだ。ある日突然、姿が婆になるんだぞ。」 「そっ、そうなのか!?」 「アッハッハ!どうだろうな!」 ・・・ 「う ウロヴォロス…。実は見てしまったんだが…」 「?、…何を見たんだ?」 「ウロヴォロスが、一瞬違う人みたいな……そうだな 例えるなら、老婆みたいな…そんな姿に見えたんだ。」 「あー、それはきっと親しい人物に化けて悪さをする化け物の婆だな」 「そうなのか!?」 彼からはよく沢山の事を聞かれたが、軽く茶化して誤魔化す事を繰り返して遊んでやった。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ それからは国の状態も安定し、激しい戦争等も少なくなっていった。そんなバクラッドで、ウロヴォロスは人々を占い、人生の手助けをしてやりながら気ままに過ごしている。 王宮には気まぐれに遊びに行き、マフと他愛ない会話をして勉強しているハールの様子を見守り、バッサームの遊び相手をしてやった。 何年か経った頃、バッサームに専属の騎士と従者が着いた。HO3とヤファルだ。HO3は少し(というよりこっちが心配になるほど)心配症らしく、バッサームに上手く振り回されている。ヤファルは口が達者で、頭の回転が早い。バッサームにとってもいい刺激にはなるだろうが…。 初めのうちはこんなガキ共にバッサームの護衛が務まるか…と思っていたが、HO3は剣術の腕も確かでヤファルは忠誠心がしっかりとあるようだった。 HO3はヤファルと幼馴染らしく、彼と一緒に居る所を王宮内で何度も見掛けている。HO3もヤファルも自分とはそこまで関わりは無かった為、ただ見ているだけの存在であった。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ コブラを飼い始めた。 白くて艶やかな鱗にルビーのような双眸がよく映える白い蛇で、名前を付けるかどうか悩んでいた。 適当に「おい」とか「コイツ」と呼んでも支障はないだろうと考えていたが、バッサームに「名前をつけた方がいい!」と押され付けることに。 「そんなに言うならお前が付けろ。」 「そうだな…。じゃあ…サーリーとかはどうだ?!意味がとても格好いいんだ!」 「あー、それってライオンとかなんだとかだったな。まぁいいや、じゃあこいつは今日からサーリーだな。」 しかし、こんなにもマフや国民から必要とされているのに、友人と呼べる様な人物は現れない。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ バグラッド付近の国々で奇妙な事件が多発するようになってしまった。 私たちが知りえない、見た事もないような化け物たちが人々を襲い、蹂躙しているのだ。 数々の国が化け物たちの住処になり、誰も近寄らない様な化け物の島が出来上がってしまったようだった。 愛するこの国、バグラッドはまだ化け物たちからの被害を直接的には受けてはいなかったが、貿易相手であった他国が壊滅してしまったり不景気だったりで経済的な被害を受けているようだった。 始めこそ老いてきたマフの眉間に皺がよる度に化け物たちを自分がどうにか出来ないかと考えてはいたが、被害の詳細を知り自分1人の力だけでは解決は出来ないと判断して諦めた。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 自分が手を出す事で何かがある訳でもないだろう、とマスィールは穏やかに静かにここで過ごせれば良いのにと星達に話していた。 『マスィール、やっぱり友達が欲しいかい』 「まぁ、寂しいから。星が友達なんて恥ずかしくて誰にも言えないわ。」 『やっぱり酷いことを言うね。じゃあ、君は怪物の現れた島の何処かに魔法のランプが眠っているという話を知っている?』 「何、それは……?」 『どんな願いでも3つだけ叶えてくれる精霊、ジンが宿っているとされる黄金のランプだよ。ランプを探し出して彼に友達になってくれと頼んでみるとかね。』 「……。友達は頼んでなるものじゃあないでしょう。」 「でも、そうね…。私を心配してくれてありがとう。」 『愛する君のためなら僕達は何だってしてみせるとも!』 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 最近になって、何故か星々が自分の言葉に応えてくれなくなった。 理由は全く分からない。心当たりもない。 唯一自分の友人だと言えた星が居なくなってしまったらこれからどうすれば良いのかわからなかった。 更にはマフの持病が悪化し、表に出る事が少なくなっていた。どんどん心配事が増え、不安になる毎日を過ごしていた。 そんな時、マフからバッサームの付き人として船に同乗しないかと誘われた。どうやら化け物達を倒し、財宝を持ち帰るため七つの海を超えるらしい。 何故バッサームが?危なすぎる、万が一の事態が起こったらどうするんだ? 騎士達にでもやらせればいいのに。 初めはマフへのそんな疑問が多く出てきたが、星々から教えられた魔法のランプの話を思い出した。怪物たちが現れた島まで行くのであれば、ランプを見つけ出し精霊ジンに友達になってくれと願えるのではないか?そんな考えからマフからの誘いを承諾し、船に同乗する事になった。 勿論船旅に着いて行くと言った理由はそれだけでは無い。バッサームのことが心配で心配で堪らないのだ。 HO3やヤファルも着いてくるが、コイツらはまだ子供だ。他にももう2人、船に乗るヤツらの顔を見てみれば頼りないと感じた。 アブーは陽気だがどこか危なっかしいし、HO4は体はデカいがボーッとしている様でよく分からない。バッサームが気に入って連れて来たらしいが、それでもやはり心配なものは心配だった。 自分の持っている知識と技術で何とかこの船旅を支えなくては、そう思ったのだ。 自分の願いを叶えるべく、魔法のランプ 本当の友達 精霊ジンを探して、星に見放された孤独な賢者ウロヴォロスは旅に出る。 ______________________ ◆その他 【師範について】 名前: سيال ・كوكب(カウカブ・サイヤール) 性別:男性/享年:マスィールは知り得ない/死因:老衰 一人称:私/二人称:お前 大賢者カウカブと呼ばれ、かつてのバクラッド王宮へと長く仕えていた。宮廷魔術師としての腕も確かだったらしい。 非常に穏やかで争いを好まない温厚な性格。頭が切れ、非常に弁が立つ人物。しかし少し抜けている所があり、マスィールの前ではのんびりとした普通の男だった。 マスィールに対しては時には本当の娘の様に接し、時には師として接していた。 スールとはとても良い信頼関係を築いていたらしく、彼からスールへマスィールの話をしていたと聞いた。 彼もまた、見た目の年齢を誤魔化していた。魔術の殆どは彼から教わったものばかり。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【各HOに対して】 ・HO1-バッサーム、お前 マフから頼まれて名前をつけてやった奴。知っている人間の中で誰よりも子供扱いしている。ウロヴォロスから見て、彼はずっと7歳ぐらいのイメージ。 自分によく懐いてくれていると感じている為、目に入れても痛くない程可愛がっている(つもり)。 怪我する度に自分のところにやってくるのはやめて欲しい。(魔力を消費するのは疲れるので) この船旅では彼に危険が無いよう、様々な面でサポートするつもりである。 ・HO3-名前、お前 度々宮廷内で見かけていたHO1専属の騎士。彼の事もまた子供の頃から知っている為親戚の子供のように可愛がっている。 神経質な所を こいつそのうち苦労するぞ と面白く見ている。接する時は思春期の子供相手のような茶化し方をする。 小さい頃からの彼を知っているので、HO1に対してほどではないが彼には興味がある。 ・HO4-スィッタ、お前 元奴隷だと聞いたが特に差別をするようなつもりは無い。彼の舞踊は素晴らしい。天気の予報が出来る事も今回の旅には必要不可欠な能力だと非常に評価している。 自分のことを下げるような発言をやめるべきだと何度か声をかけた。 今回が初対面という事で、この船旅では彼のことも少し知れれば良いと思っている。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ エメラルドの宝石言葉は「幸福」「幸運」「愛」「希望」です。 古来、透明感溢れる緑色の光は、人を健康に導く力があると信じられていました。 エメラルドを眺めていると視力が回復するなど、目に関する言い伝えや、身に着けると森の中にいるようなやすらぎが得られ、思考力が高まり行動力をもたらすとも。 ______________________ ■HO2-マグ ・公開HO 職業技能:オカルト、天文学、歴史、図書館、医学、精神分析、地質学、言いくるめ 推奨技能:オカルト、天文学、図書館、精神分析 あなたは国1番の賢者であり、名の知れた魔法使いだ。その突出した技術と知識を買われて今回HO1の付き人に選ばれた。得意とするのは占星術で、星々の持つ力こそあなたの力だ。しかし最近は星々の力が以前ほど上手くコントロール出来ない。 何故星は自分に応えてくれないのだろうか? 何はともあれ、あなたはこの航海を経て新たに成長を遂げたいと考えている。 ・秘匿HO -友を求める冒険者 あなたは真の両親を知らず、物心ついた時から師範の元に居た。師範はかつて宮廷魔術師をしていたほど名のある賢者だったが、自身の老衰を悟り後継者を残そうと孤児であるあなたを拾ったそうだ。師範はあなたに本物の愛を注いでくれたが、塔にこもりきりで魔法を学んで育ったあなたには友達と呼べる存在が一人もいなかった。強いて言うなら星々が友人だろうか。星々は常にあなたに何かを語りかけ、またあなたの言葉に応じてくれたからだ。 その他、師範については自由に設定を決めて良い。 しかしそんな星々ですら、あなたの言葉に充分に応えてくれなくなってしまった。 数年前星から聞いた話によると、怪物の現れた島の何処かに魔法のランプが眠っているという。魔法のランプとはどんな願いでも3つだけ叶えてくれる精霊、ジンが宿っているとされる黄金のアーティファクトである。 あなたの真の目的は、精霊ジンに自らの友になってくれるようお願いすること、そして星々が応えてくれなくなった訳を知ることだ。果たして、あなたはこの航海で友情を知ることができるだろうか。 ・特記事項1-占星術 あなたは星の力を借りて様々な魔法を行使することが出来る。オカルトと天文学の複合ロールに成功し、かつ任意のMPを消費することで攻撃が可能だろう。また、魔法で治療を行う場合はオカルトと天文学に加えて医学の複合ロールとなる。ダメージ量や回復量は消費したMPと同値。 ・特記事項2-王への加護 神聖な魔法使いであるあなたはかつて、第1王子ハール、そして第2王子HO1の着名を行った。HO1のHPが著しく減少した時やHO1が技能を振り直したい時、あなたのMPを-1、HO1の幸運値を-10することで願いが叶う。 もしもあなたがこの加護を断ち切りたい場合は、相手とのPOW対抗に勝ち、新たに相手になんらかの名前を付与する必要がある。 ・特記事項3-魔術の才能 あなたのPOWは最大値で固定される。(特徴表などによりプラス補正がかかる場合は上限を超えても良い。) ______________________ ■簡易用■ ο(أوروبوروس/ウロヴォロス)(女) 職業:賢者/魔法使い 年齢:97 PL: STR:7  DEX:4  INT:18 アイデア:90 CON:9  APP:10  POW:19  幸 運:95 SIZ:14 SAN:94 EDU:21 知 識:99 H P:12  M P:19  回避:dex*2  ダメージボーナス:0 ―――――――――――――――――――――――――― [技能](職業技能点:420 個人技能点:220) (書式:職業/個人<成長>[その他]) ―――――――――――――――――――――――――― [持ち物] ・武器 ――――――――ここに記入―――――――― ・防具 ――――――――ここに記入―――――――― ・所持品 ――――――――ここに記入―――――――― [プロフィール]