タイトル:クロン キャラクター名:クロン・ケイブ 種族:リカント [特徴:獣変貌(筋力B+4、敏捷B+2。言語に制約、暗視を得る)] 生まれ:拳闘士 ■パーソナルデータ・経歴■ 年齢:15歳 性別:男 髪の色:白  / 瞳の色:白  / 肌の色:黒 身長:148 体重:43 経歴1:臨死体験したことがある。 経歴2:決して手放せない小物がある。 経歴3:旅をしたことがない。 穢れ度:0 ■能力値■      技     体     心 基礎   11      7      7    器用 敏捷 筋力 生命 知力 精神 A~F   5   6   8   6  12   6 成長  176  273  69  73   8  37 →計:636 修正      6     30 =合計= 204  308  96  128  27  50 ボーナス  34  51  16  21   4   8    生命 精神    抵抗 抵抗  HP  MP 基本  37  24  176  197 特技        30   0 修正        122  48 =合計= 37  24  206  197 ■レベル・技能■ 冒険者レベル:16 Lv ファイター           7 Lv  /  グラップラー    16 Lv ソーサラー           8 Lv  /  コンジャラー    10 Lv プリースト/機甲神アールマータ 15 Lv  / フェアリーテイマー 4 Lv マギテック           4 Lv  /  スカウト      13 Lv レンジャー           15 Lv  / セージ       9 Lv エンハンサー          12 Lv  / アルケミスト    1 Lv デーモンルーラー        4 Lv  /  ウォーリーダー   2 Lv ドルイド            4 Lv  /            Lv ■戦闘特技・値■ [参照]  特技名      : 効果                                        : 前提 [p2122] タフネス      : 最大HP+15                                     : ファイターLv.7 [p220] 追加攻撃      : 格闘片手武器の近接攻撃でもう一度攻撃可能                      : グラップラー習得 [p225] 投げ攻撃      : 投げが可能、命中すると対象を転倒させて達成値-2                   : グラップラー習得 [p2120] カウンター     : 近接攻撃の命中判定で勝てばカウンター/負けるとクリティカル攻撃を受ける       : グラップラーLv.7 [pIB39] 鎧貫き       : C値上昇、無効打ち消し、クリティカル時防御無視                   : グラップラーLv.5 [pIB34] ルーンマスター   : 魔法拡大を宣言せずに使用出来る                           : 魔法技能1つのLv11 [p3143] バトルマスター   : 宣言の必要な戦闘特技を最大2つ同時に宣言できるようになる              : ファイターorグラップラーLv13 [p2120] トレジャーハント  : 戦利品のロールに+1                                 : スカウトLv.5 [p2123] ファストアクション : 戦闘の第1ラウンドで先手なら、主動作を2回行える                   : スカウトLv.7 [p2120] 影走り       : 乱戦エリアの脇を通り抜けるとき、乱戦を宣言されない                 : スカウトLv.9 [p3143] トレジャーマスター : さらに戦利品のロールに+1                              : スカウトLv.12 [p2122] 治癒適性      : Hpが回復する効果を受けるとき、その効果に自分だけ+1                 : レンジャーLv.5 [p2123] 不屈        : HPが0以下になっても気絶しない                           : レンジャーLv.7 [p2123] ポーションマスター : ポーションを1R1本補助動作で飲める                         : レンジャーLv.9 [p3142] 韋駄天       : 移動力に+10(全力移動に+30)                             : レンジャーLv.12 [p3143] 縮地        : 全力移動時も通常移動で行える動作を行える                      : レンジャーLv.15 [p2120] 鋭い目       : 戦利品のロールに+1                                 : セージLv.5 [p2121] 弱点看破      : 魔物知識判定成功時弱点ボーナスを2倍                        : セージLv.7 [p2123] マナセーブ     : 消費MP-1(最低1)                                  : セージLv.9 [p1-283]両手利き      : それぞれの武器で同一対象に攻撃可能、命中-2、必要筋力20以下             : [p1-292]鎧貫き       : 次の1回の近接攻撃の敵の防御半減(クリティカル時は0)、C値悪化やクリ無効を無視    : [p1-292]マルチアクション  : 制限移動を条件に、近接攻撃と魔法を両方行使できる                  : [p3-213]防具の達人     : 全ての防具を装備できる                               : [p1-281]武器習熟S/格闘   : さらにダメージ+2、Sランク装備可能                         : [p1-282]変幻自在      : 1ラウンドに3回まで戦闘特技を宣言できる 他の特技宣言増加技能と重複しない      : [p1-281]二刀流       : 両手利きの命中ペナルティがなくなる                         : [p3-212]武器の達人     : 全ての武器を装備できる                               : [p]            : 〇アウェイキング用枠。ダメージの授受でカウントが進み、10を超えると覚醒する。    : 【覚醒】 [p]            : 覚醒:全判定+5、最終的な消費MPが半分になる。                    : [p]            : 〇バトルセンス用追加枠。「バ」の技能を得る。                    : 求道書 [p1-281]武器習熟A/格闘   : ダメージ+1、Aランク装備可能                            : [p]            : 〇ベストブレンド用追加枠。異なるポーションを1度に2つまで選択し、同時に効果を得る。 : 調合書 [pOP134]捨て身攻撃     : 近接攻撃の命中時、30確定ダメージを受ける代わりに単体へのダメージ+30        : [p1-279]頑強        : 最大HP+15                                     : [p1-279]回避行動      : 回避力+2(本当は2だが枠の都合上1の表記になる。)                   : [p1-282]防具習熟A/非金属鎧 : 防護点+1、Aランク装備可能                             : [p1-282]防具習熟S/非金属鎧 : さらに防護点+2、Sランク装備可能                          :    魔物       全力    知識 先制 移動 移動 基本  13  64 308  969 修正      4 特技        0 =合計= 13  68 323m 969m ■呪歌・練技・騎芸・賦術・鼓咆・占瞳■ [参照]  特技名       : 効果                                 : 前提 [p2-212]マッスルベアー    : 筋力B+2。                              : [p2-211]キャッツアイ     : 命中判定+1。                             : [p2-212]ガゼルフット     : 回避力+1。                              : [p1-271]ターゲットサイト   : 命中判定+1。(本来はここではないが、便宜上忘れるのを避けるために記載) : [p2-214]メディテーション   : 精神効果属性に対し精神抵抗+4                     : [p2-214]ジャイアントアーム  : 筋力B+2。                              : [p2-214]ケンタウロスレッグ  : 敏捷値+6。                              : [pMA]  マキーナー・グリーヴ : 足場によるペナルティを受けなくなり、キックのダメージが2増加。    : [p2-214]デーモンフィンガー  : 器用度+6。                              : [p2-215]リカバリィ      : 「エンハンサー技能レベル」点だけHPを回復。              : [p2-212]ビートルスキン    : 防護点+2。                              : [p3-186]トロールバイタル   : 魔法ダメージ-4。                           : [p3-186]ジィプロフェシー   : 危険感知、先制判定+2。                        : [p3-187]ヘルシーボディ    : 「毒・病気・精神」効果の状態異常を一つ取り除く。           : [p3-204]ヴォーパルウェポン  : 打撃点を加算する                           : 赤 [pM-29] 挙措の予見1     : 陣率 回避+3                             : [pM-29] 慮外なる烈撃1    : 陣率 命中 ダメボ+2                          : ■装備■ ・基本命中力、追加ダメージ、基本回避力        Lv 命中 追ダメ 回避 ファイター : 7  41  23  58 グラップラー:16  50  32  67 フェンサー : シューター : ・武器 価格 用法 必筋 修正 命中 威力 C値 追ダメ [カテゴリ・ランク] 名称(*:装備している) / 備考 (参照) ex  1H脚  12  20  70  35  10  35 [格闘EX] *時踏みの靴(聖印:アールマータ) / Pause Ahead+Highlightが使用可能になる(靴から伝わった能力) (メモp) ex  1H脚  12  20  70  35  10  35 [格闘EX] *時踏みの靴(魔を纏う力:発動体) / Pause Ahead+Highlightが使用可能になる(靴から伝わった能力) (メモp) =価格合計= 0 G ・防具    必筋 回避 防護  価格  名称 / 備考 鎧 :  5   3  21 613740 魔を祓う布(エインヘリヤルの魂) / HP+80、威力命中+10、ダメ防護+21。 盾 :             グローリー10、回避+1、耳飾り2、天風翔靴3 / 何かを守るため、命さえも惜しまない覚悟。 修正:    16  17 = 合計 =   87  43 613740 G (回避技能:グラップラー) ・装飾品    価格  名称                 / 効果 頭 :411100 一騎当千(グローリー・ロード)     / 右に示す能力値を得る 頭 :                       / 命中に+器用B/4、回避に+敏捷B/4。最大10 頭 :                       / ダメボに+筋力B、防護点に+生命B。 頭 :                       / 命中+9、回避+10、ダメボ+15、防護+21 耳 :16000  天真爛漫(風を見る者の耳飾り)     / 移動力+15m、回避+2、風属性ダメージ-3 顔 :5000  天衣無縫(ディスプレイサーガジェット) / その他枠を得る。 首 :40000  スカーフ(偏執の烙印)         / 青いスカーフ。ダメージによって能力が変わる。 首 :    受けたダメージ一覧          / 5回:全能力B+2。 首 :                       / 10回:自身のダメボ+30。 首 :                       / 20回:さらに全能力B+4。被ダメ50点軽減。 首 :                       / 30回:10回、20回の効果が2倍になる。 背中:101000 夢幻泡影(野伏の復讐者の矜持)     / 1Rに1回攻撃前に20点までの範囲でダメージ。 背中:                       / ダメージの2倍だけ威力とダメージ量が増加。 背中:269000 イノセンス              / 戦闘開始時、追加HPを200点獲得する。 毒、病気、呪い、精神属性ダメージ-50。 背中:                       / 全判定+2。HPが50%以上なら更に+2。 背中:                       / 加えてダメボ・HP/MP回復量+8。 右手:    装備不可               / 左手:68000  永劫不変(練武の腕帯)         / レベル10未満の練技で「判定値」、「能力B」、「能力値」を上昇させる際、その値が2倍になる。 左手:5000  天衣無縫(ディスプレイサーガジェット) / その他枠を得る。 腰 :36000  泰然自若(多機能グリーンベルト)    / 自然環境にいる状態になる。 腰 :60000  一瀉千里(灼熱の道行)         / HP+12点。防護点-4。 腰 :                       / 毎R手番開始時に最大HPの10%ダメージ。 腰 :                       / ダメージ/2だけダメボを得る(最大25点) 腰 :                       / 3R生存していれば以降全ての判定値+2。 足 :40000  鏡花水月(赤光のレガース)       / 5mまでは移動妨害や影走りの効果を受けない。 足 :                       / 20ダメージを受けランガン起動。カウント+5。 足 :140000 光陰流転(天風翔靴)          / 回避力+3。風属性追加。風属性ダメージ半減。 足 :                       / 回避成功時、次のRの命中力+3、命中と回避の差×2のダメージ増。 他 :360000 百戦錬磨(ツイン・ガジェットリング)  / 装備枠を2種、一つずつ増やす。脚、左手。 他 :27500  疾風怒濤(アクセルフォーム)      / 10m以上移動して近接攻撃を行う時、移動力/20分ダメージボーナスが増加。 他 :500000 潜在解放【カルディナルロート】    / 最大HP/最大MP+30点。力を解放する。 他 :                       / 被ダメージカウントが30まで増加する。 =合計=2078600 G ■所持品■ 名称                 単価  個数 価格  備考 冒険者セット             100   1   100 飲料水                1    30  30   これだけあれば生きていられる。 砂時計                120   1   120   3分を計れる。 聖戦の印               300   1   300   「〆ディバイン・ウォー」の効果対象になることができる。 経験点(10)              100   4455 445500 金で得た分の力。 魔法の香炉              お土産 1   0    薬草の効果の対象を「1人」から「半径6m」に広げる香炉。消費しない。 A級プレミアムマテリアルカード 赤   2000  1   2000  賦術で使用する。無くならない。  使用するもの                1   0 魔香草(タケノコより)             10  0    対象のMPを[威力0]+(技能レベル+器用度ボーナス)点回復 魔晶石(1点)              100   25  2500  持ち主がMPを消費する時、代わりに消費できる。 一度に肩代わりさせられるのはひとつまで。 魔晶石(5点)                  4   0    持ち帰ってきた。上に同じ。 チャージクリスタル          3000  10  30000  自身にかかっているCT3以上の技のCTを1減少させる。 アステルロイドの星晶石        3000  1   3000  割ると、そのR中は消費するMPが3点軽減される。(0にできる。) 玄人の魔香水             700   10  7000  対象のMPを(技能レベル+器用度ボーナス)点回復 玄人の上魔香水            4900  3   14700  対象のMPを(技能レベル+器用度ボーナス)×2点回復 ハイソウルポーション         3000  0   0    飲むとMPを30回復する。 玄人のヒーリングポーション      200   10  2000  飲むとk20+レンジャー技能+器用BでHPを回復する。 玄人のギガヒールポーション      1300  0   0    飲むとk80+レンジャー技能+器用BでHPを回復する。 玄人のウェイトヒールポーション    2100  2   4200  飲むと1回だけ、任意にレンジャー技能+器用BでHPを回復できる。 玄人のテラヒールポーション      3700  1   3700  飲むとk100+(レンジャー技能+器用B)×2でHPを回復する。 玄人のエーテルポーション       1100  10  11000  飲むとk20+レンジャー技能+器用BでMPを回復する。 玄人のエクスエーテルポーション    15100  1   15100  飲むとk100+レンジャー技能B+器用B+自身のMPの最大値(バフを含める)と同じ値だけ、MPを回復する。  ↓飲む順番                    0 フューリアスブラッドポーション    3000  3   9000  ★即座にHP50%分のダメージを受ける。 3Rの間、全能力Bが+2される。 スキルフルポーション         10000  3   30000  6Rの間、命中・回避力+2点、移動力+60m。 デクスタリティポーション       2000  2   4000  3Rの間、命中力判定+2 アジリティポーション         2000  2   4000  3Rの間、回避判定+2 リフレッシュポーション        1500  2   3000  飲むと現在受けている身体系の状態異常を全て解除する。 サニティポーション          1500  2   3000  飲むと現在受けている精神系の状態異常を全て解除する。 メガアウェイクポーション       500   1   500   対象を睡眠・気絶状態から目覚めさせ、HPが0以下であれば1にしたうえで、 対象のHPを「対象の生命抵抗力」ぶん回復 トカイワイン             980   10  9800  1日1回だけHP1点をMP1点に変換できる。クリアされる。 トカイワイン(度数増加)        1980  1   1980  1日1回だけHP1点をMP1点に変換できる。 熱狂の酒(度数増加)          1980  2   3960  1日1回だけMP1点をHP1点に変換できる。 酒幸神の醸造酒(度数増加)       3980  2   7960  飲むと1日効果が継続。1日2回まで、HP1点をMP3点、MP1点をHP3点に変換できる。 狂猛の酒(度数増加)          3940  2   7880  1日1回まで、判定前にMP2点をダメボ1点or回復量1点に変換できる。 魔炎の闘気              12000  2   24000  MP消費を3倍にし、ダメボ+(任意のB+冒険者Lv)。現在63増加。 猛攻の符               1500  2   3000  与ダメ、被ダメを冒険者Lv点増加させる。 神霊の守護稀石            12000  1   12000  ダメボを10分の1にし、(任意のB+冒険者Lv)だけダメージを軽減。 将兵の丸薬              600   10  6000  1Rに1回、即座に陣気を2獲得する。 強壮の滋養肉             1200  1   1200  戦闘終了まで自身の手番終了時、冒険者Lv+生命力B点分のHPを自動回復する。主動作の場合、回復量の生命Bが3倍になる。 戦勝の輝石              2500  1   2500  3Rの間、手番終了時に自動で「リカバリィ」が自動発動する。 斥候兵の御守り            2500  2   5000  スカウト技能を用いる判定を1つにつき1回だけ振りなおせる。 野戦兵の御守り            2500  2   5000  レンジャー技能を用いる判定を1つにつき1回だけ振りなおせる。 簡易結界装置             3000  0   0    追加HP30点を得る。 バイタル・ギア            15000  1   15000  1戦闘中のみ、自分のHPの最大値が20点増加し、HPが20回復する。 ソウル・ギア             10000  1   10000  1戦闘中のみ、自分のMPの最大値が20点増加し、MPが20回復する。 ライフ・ターボチャージャー      4500  1   4500  使用したR中自身のHP回復量が2倍になる。 マナ・ターボチャージャー       9000  1   9000  使用したR中自身のMP回復量が2倍になる。 エリクシルストーン          30000  1   30000  1日1回までの制限がある力を1つ選んで使用状態を未使用に戻す。  下の水の説明                0   0    1Rの間、特定属性から受けるダメージを40点軽減し、クリティカル、痛恨打の影響を受けなくなる。 鉄鋼水                2500  0   0    斬撃、打撃、断空、衝撃 精霊水                2500  0   0    土、水・氷、炎、風、雷 純水                 2500  0   0    毒、病気、呪い、精神、純エネルギー 人の形をした藁            30   93  2790  これが身代わりになってくれる。 マギスフィア小と中          700   1   700   魔動機術の発動体。 宗匠の指輪(クロイより)        500   1   500   割ると器用度+14点。 相互フォローの耳飾り(セルマより)       1   0    パートナーの1ゾロ直後、1Rの間、出目10の権利を得る。 百折不撓(携帯式スケープドール)    5000  2   10000  HPが0以下になるダメージを受けた時、自動的に壊れて受けるダメージを身代わりする。 戦闘特技スロット拡張①         5000  1   5000  戦闘特技スロットを1枠拡張する。 戦闘特技スロット拡張②         15000  1   15000  戦闘特技スロットを1枠拡張する。 戦闘特技スロット拡張③         50000  1   50000  戦闘特技スロットを1枠拡張する。 戦闘特技スロット拡張④         100000 1   100000 戦闘特技スロットを1枠拡張する。 武芸求道書・上巻           65000  1   65000  「バトルセンス」を習得する。 薬剤調合書              20000  1   20000  「ベストブレンド」を習得する。 要領強化指南書            65000  1   65000  「双手熟達」を習得する。 格闘者の極意書・奥伝         200000 1   200000 宣言特技「〆破鋼一閃」を習得する。 野伏の極意書・奥伝          150000 1   150000 自動特技「〇野戦巧者」を習得する。 秘伝「機甲神アールマータ」      50000  1   50000  特殊神聖魔法「☆マキーナー・フォートレス」を習得する。 武芸求道書・下巻(未購入)       500000 0   0    「バトルセンス」を「バトルマスタリー」に置き換える。 【覚醒戦闘術指南書】         120000 1   120000 「アウェイキング」を習得する。 常勝の秘訣(未購入)          10000  0   0    「ストイック」を習得する。〇ストイック用追加枠。効果はもう書かない。 徴章調印加工/賦術発動体加工      10000  1   10000  武器防具に加工 鎧貫きⅣの書              150000 1   150000 「〆鎧貫きⅣ」に置き換える。防護点無視。                        1   0    防護点100点ごとに自身の物理ダメージボーナス+20点。最大100。 捨て身攻撃Ⅳの書            175000 1   175000 「〆捨て身攻撃Ⅳ」に置き換える。                        1   0    攻撃前に30/60ダメージ受けることでダメボ+30/60。                           0                           0                           0 マズールギィ(ウィルが修理)      ex   1   0    持ち帰ってきた。機械にも意思はある。 塔と黒狼の絵画            ex   1   0    フロストからもらった。生きた証は決して消えない。 ジェノサイドシューター(ウィルが修理) ex   1   0    持ち帰ってきた。邪悪なのは使い手であって彼らではない。 =所持品合計=  1942520 G =装備合計=   2692340 G = 価格総計 =  4634860 G 所持金    3005G 預金・借金    G ■魔力■ 知力ボーナス: 4 特技強化ボーナス: 0 武器ボーナス: 0  名前  Lv 追加修正 魔力 真語魔法 8       12 操霊魔法 10      14 深智魔法 8  -     14 神聖魔法 15      19 妖精魔法 4       8 魔動機術 4       8 召異魔法 4       8 ■言語■       話 読            話 読 共通交易語 ○ ○ / 巨人語       - - エルフ語  ○ ○ / ドラゴン語     ○ - ドワーフ語 - - / ドレイク語     ○ ○ 神紀文明語 - ○ / 汎用蛮族語     - - 魔動機文明語○ ○ / 魔神語       ○ - 魔法文明語 ○ ○ / 妖魔語       - - 妖精語   ○ - / グラスランナー語  - - シャドウ語 - - / ミアキス語     - - バルカン語 - - / ライカンスロープ語 ○ ○ ソレイユ語 - - ・地方語、各種族語     話 読 名称 初期習得言語:交易交通語、リカント語 技能習得言語:魔法文明語、妖精語、魔動機文明語、魔神語、9個の会話or読文 ■名誉アイテム■ 点数 名称  50 レベル5特技入れ替え   0 腰装備の多機能化   0 装飾品の専用化  50 レベル5特技入れ替え   0 背中装備の多機能化 1000 <始まりの剣>ランク 110 レベル11特技入れ替え   0 戦闘特技スロット拡張① 400 武芸求道書・上巻  70 レベル7特技入れ替え 100 戦闘特技スロット拡張②  50 レベル5特技入れ替え 150 ルビークローク 200 バイタル・ギア 200 ソウル・ギア 250 薬剤調合書 200 戦闘特技スロット拡張③  50 好待遇(ヘイストシューズ)  50 好待遇(ハイライン・サークレット)  50 好待遇(セービングマント)  70 レベル7特技入れ替え 200 要領強化指南書 300 アクセルフォーム 400 格闘者の極意書・奥伝 800 ツイン・ガジェットリング  50 好待遇(スマルティエの武道帯) 400 秘伝「機甲神アールマータ」  50 好待遇(超英雄のグローブ) 1900 グローリー・ロード 960 イノセンス  50 好待遇(陽火の抱擁)  50 好待遇(ルビークローク) 2900 エインヘリヤルの魂 150 ルビークローク売却分 400 野伏の極意書・奥伝  50 好待遇(マナセーヴィングリングII) 2900 【カルディナルロート】 400 戦闘特技スロット拡張④ 1000 捨て身攻撃Ⅳの書  50 好待遇(血晶の杯)  50 好待遇(月光の魔符) 所持名誉点: 536 点 合計名誉点:16646 点 ■その他■ 経験点:0点 (使用経験点:417500点、獲得経験点:414500点) セッション回数:636回 成長履歴: 成長能力 獲得経験点(達成/ボーナス/ピンゾロ) メモ 1-        0点(   /   / 回) 2-        0点(   /   / 回) 3-        0点(   /   / 回) メモ: 【使用するダイス】 x3 2D6+70 命中 @r x3 2D6+75 猫指込 @r x3 2D6+83 猫指+Pause込 @r 2D6+92 猫指+Pause+一閃込 @r k85+34+104@10 攻撃 @a k85+34+116+16@10 熊+変貌+腕+VW+マキナ込 @a k85+34+116+16+10+53/2@10 熊+VW+変貌+腕+マキナ+Pause(敏捷/2)込 @a k85+34+116+16+10+53+30@10 熊+VW+変貌+腕+マキナ+Pause Ahead(敏捷)+一閃込 @a 2D6+85 素回避 @e 2D6+91 回避 変貌鹿ケンタ込 @e k0+64 ポーション等ベース 2d+68+6 先制 ダメボ エインヘリヤルでk10+21(生命Bに比例) アクセルフォームで+10 灼熱の道行で+17 グローリーロードで+16(筋力Bに比例) 復讐者の矜持でk40+40 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【固有装備】 クロン専用「時踏みの靴」 価格:測定不能/用法:1H脚×2 /必筋:12/専用済/威力35/C値:10/ランク:EX 特殊効果:MP+18/敏捷+6 (クリティカルレイによる出目の修正を受けられない。) 【開放効果1】「〆Pause」の効果が、ダメージボーナス+10に変化、宣言回数消費無し、MP消費無しで宣言できるようになる。 「〆Pause」を重複して宣言することはできない。 【開放効果2】自分の手番終了時、自分を中心に半径10m以内の任意の方向へ移動することができる。 この移動を行う間のみ、あらゆるブロッキング効果および乱戦宣言を無効化する。 【固有戦闘特技(自動型)】 「○Highlight」 この自動効果は「〆Pause」宣言時に発動する。(1Rにつき1回まで) 「〆Pause」のみを宣言した時、MP7の追加消費を任意の回数だけ行える。(最大3回。この効果を発動したときに使用できる魔晶石は1個まで。) ※MPを1回も追加消費しなかった場合は、通常の「〆Pause」と同一の効果となる。 消費した数だけ自身の攻撃回数を増加させ、「〆Pause」の効果で通過した距離にいる敵(部位)に攻撃回数を割り振って通常攻撃を行う。 ただし、この効果発動中、同じ対象に攻撃できる回数は最大2回までとなる。 〇「My Story」 宣言回数+1。 固有宣言特技の効果が以下の通りに変化する。 「〆Pause」 宣言時、自分を中心に半径10m以内の任意の方向へ瞬間移動する。 この移動を行う間のみ、あらゆるブロッキング効果および乱戦宣言を無効化する。 移動直後に行う攻撃の命中判定に+8点、更に効果で移動した距離が10mならば、 ダメージボーナスに+敏捷B/2の補正を加える。(敏捷Bの端数は切り上げ。「時踏みの靴」効果と重複する。) 「〆Ahead」 敵の動きの先を見据え、捉えた隙により多くの打撃を叩き込む技術。 クロンの特殊な戦闘体系の、最奥とも呼べるもの。 この技術は「Pause」無くしては完成しない。 また、歴代のChampion達でも到達し得なかった、彼自身のオンリーワンである。 消費MP:効果回数×25+最大MPの10% ※バフ抜き(最低25+最大MPの10% / 最大100+最大MPの10%) この宣言特技の攻撃で算出されるダメージは、ダメージを与える回数を1回に合算する効果を持つ。 宣言時、自分の通常攻撃回数が3回増加する。 また、「〆Pause」と同時宣言した時、ダメージボーナスに「敏捷B/2」ではなく「敏捷B」の補正を加える。 敵の攻撃を「回避」していて、次のRに攻撃を行った敵にこの特技を宣言した場合、 任意でMPを効果回数×25点消費して、通常攻撃回数を更に1回ずつ増加させる。 ※「回避」による攻撃回数の増加権利は、最大で3回まで効果が発動する。 【解説】 研鑽に研鑽を重ねた末に、己に宿る力の輪郭を掴み始めたクロン。 その自覚を得た次の日に、相棒の青いブーツは持ち主に呼応するかのように輝いた。 見た目は変わっていなかったが、身に着けてみると実感が沸いた。 この靴は、この世界にいる存在が気づかない時間に足を踏み入れるための鍵の役目を持っているのだと。 記憶の破片がまた埋まっていき、クロンはPauseされた時の中をより速く的確に駆け抜ける。 これが本来の姿であるかのように。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【シナリオスキル】 〇「Vision」 周囲の空間を停止させ、自身の位置をずらして回避する。 近接攻撃に対して回避を行うとき、初撃の回避に成功したなら、以降の攻撃を全て回避する。 また、精神抵抗判定の代わりに回避を振ることができる。回避に成功したなら、その魔法を消滅させる。 この効果を発動すると、MPを7消費する。 【神の御業】 「☆マキーナー・フォートレス」 戦場にいる全ての味方に、3Rの間「防護点+30点」の効果を付与。 更に3Rの間、自身に全ダメージ軽減効果を行使者の魔力点分獲得する。 アールマータ信仰者のみ「マキーナー」と名の付く魔法を補助動作で行使できるようになる。(1Rにつき1つの魔法まで。) 消費MP:MP48/抵抗:無/射程:無/対象:戦場全域・術者/CT4 「〆破鋼一閃」 敵1体に命中+10点で命中判定を1回行う。成功した場合は、物理ダメージボーナス+30点で通常攻撃を行う。 ダメージを与える際、攻撃回数を合計して、軽減効果無視の物理ダメージを与える。 ※軽減効果=減少量が〇点で記載されているものが対象。割合は例外 消費MP:45+最大MPの10%(バフ抜き)/CT3/グラップラー技能限定 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【固有戦闘特技(過去)】 「〆Pause」 宣言時、自分を中心に半径10m以内の任意の方向へ移動する。 この移動を行う間のみ、あらゆるブロッキング効果および乱戦宣言を無効化する。 移動直後に行う攻撃の命中判定に+3、更に効果で移動した距離が10mならば、ダメージボーナスに+5の補正をかける。 消費MP7 【開放戦闘特技(宣言型)】「〆Ahead」消費MP:効果回数×15(最大60) 敵の動きの先を見据え、捉えた隙により多くの打撃を叩き込む技術。 クロンの特殊な戦闘体系の、最奥とも呼べるもの。 この技術は「Pause」無くしては完成しない。 また、歴代のChampion達でも到達し得なかった、彼自身のオンリーワンである。 宣言時、自分の通常攻撃回数が1回増加する。 また、敵の攻撃を「回避」していて、次のRに攻撃を行った敵にこの特技を宣言した場合、 任意でMPを効果回数×15消費して、通常攻撃回数を更に1回ずつ増加させる。 ※「回避」による攻撃回数の増加権利は、最大で3回まで効果が発動する。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【固有装備(過去)】 青いブーツ 種類:脚 用法:1H脚×2 ランク:Sランク 必要筋力:12 命中補正:無 威力:27 C値10 装備効果:MP+12 【固有戦闘特技】 「〆Pause」 宣言時、自分を中心に半径10m以内の任意の方向へ移動する。 この移動を行う間のみ、あらゆるブロッキング効果および乱戦宣言を無効化する。 移動直後に行う攻撃の命中判定に+2、更に効果で移動した距離が10mならば、ダメージボーナスに+4の補正をかける。 消費MP7 【解説】 クロンが誕生したとされる場所に落ちていたとされる靴。 冒険者協会の調査員が発見し、クロンに届けられた。 自分のものなのか、誰かのものなのかは知ることができないが、 自分の生い立ちに深く関係している。そんな気がして止まない品。 【経歴】 目が覚めたとき、周りにあったのは血の付いた丸鋸、棘、肉片の付いた壁。 そんな環境の中、無傷のままここにいた私は本能的にわかった。「自分は今ここに誕生したのだ」と。 誰がどんな目的で私を作り出したのかわからない。それでもこの薄暗い空間を抜けだす方法はわかっていた。 親しい存在もいないこの世界で、やるべきことを見つけることが最初の目的となった。 自分の意志によって変貌させられる体。水だけで生きられる不思議な体。聞いたところによれば、不思議な技によるものとも、魔法にもあるとも。 旅立つことを義務付けられたようにある道具とともに、未知との出会いを楽しむことができることを望む。 当てもない中、歩き回ることも悪くないのかもしれない。前世なんて信じてはいないが、初めて自分が、自身の意志で歩けるようになったように錯覚した。 最初の旅、もとい訓練は非常にいい経験だった。教官と裏で支える冒険者が優秀だったことが伝わる。 彼らはきっと、我々のような何も知らない者たちを導く存在なのだろう。 先を生きた者が切り開いた道を歩めることを感謝しつつ、私だけの経験も得たいものだ。 森の奥で盗賊の首魁を務めていたドレイクと呼ばれる存在の首を、討伐の証として斬り落とした。 その時ふと、「自分の首もこのように飛んだことがあったような」という妙な錯覚を覚えた。 自分自身の首が飛ばされた記憶などないはずなのに、ギロチンで斬られたような感覚を、思い出すかのように頭の中に浮かべた。 前世の記憶とでもいうのだろうか。いい気分ではないだろうに、なぜか首が落ちることが必要な出来事だったかのようにすら感じた。 これは私だけの……経験と呼べるのだろうか?得も言われぬ感情だ。 ある日、私の元になんと靴が届けられた。今履いているものと形状は全く同じだ。私のいた洞穴で見つかったらしい。 そもそも私が目覚めたとき、私が旅立つにあたり、持ち出したもの以外は見つからなかった。今更なぜこのような物が届いたのだろう。 しかしその靴から放たれる異様な懐かしさから、試しに靴を履き替えてみると、先ほどまであった靴は役目を終えたように消え去ってしまった。 そして履いた瞬間、この靴が持つ力を瞬時に理解できた。まるでこの力を元々持っていたかのように、私に馴染んでいる。 誰よりも高速かつ無重量で移動できる力。何物にも阻まれず、縛られず、妨げられない時空を渡る力。私はこれを「Pause」と呼んだ。 失われていたものを取り戻したかのようなこの感覚に、ふと笑みさえもこぼれた。世界に受け入れられたようだという感想を胸に抱く。 一方で、靴を履くと同時に頭の中に浮かんだビジョンから、「この能力を制約無く扱う存在」がいることを知覚した。 この世界ではそんな存在と対面することは恐らく不可能なのだろう。同時に、そんな彼に近づきたいという心に火が点いた。 いつか私がこの能力を使いこなせる時が来た時、異界の扉が開かれるのかもしれない。 梅田が最初に気づいた新聞とやらの内容。それはあり得ないものだったのだという。 梅田に導かれるようにたどり着いたサーカスで、私は語るも苦しくなるような経験をすることとなった。 自分の利益のために嘘を、人を巧みに操り、その亡骸さえも弄ぶ。そんな存在がいることを知覚した。 復讐とは仇を討つこと。復讐の想いを胸に抱く梅田の顔は羅刹のごとき苛烈さだった。敵も一筋縄ではいかなかったものの、冒険者の刃の前に倒れた。 過去と向き合い清算をした梅田の未来に、幸多からんことを。 そして相手の凶刃に倒れそうになった私は、戦いの最中というのにまた新たなビジョンを頭に描いた。いや、描かれたのほうが正しいのだろう。 そこでは顔のない魔物から退くことなく立ち回り、相手の力だけを利用して魔物を撃退する、私とそっくりの……人物?がいた。 彼は恐らく出自を私と同じとしているのだろう。そんな親近感を覚えた。あの靴を履いて以来、彼への憧憬は強まるばかりだ。 今日は初めて肉を喰らった。サーカスの中でふるまわれた料理というのも美味ではあったが、この肉はさらに格別だった。 今まで水で生命を維持していた(正確には維持するのに水で十分であった)私にとって当初、腹を満たすものの意味は理解し難かった。 しかし、味を仲間とともに楽しむ機会というのもなかなか悪くはなく、食事のもたらす影響というものを実感した。 同時に、周囲の身の上話を聞くこととなった。ノーテには姉がおり、姉を探すために家出をした。 また聞いたわけではないが、リコリスはその行為に親近感を覚え親身にしている。いつもの天真爛漫さが感じられないほどに。 これが「帰る場所」がある者の生い立ち、そして会話なのだろうと思うと、故郷などない私にとっては少し寂しくも感じる。 だが今の私は、旅の中でギルドという一つの止まり木を見つけ、仲間という自身の群れを得られた。 その事実は決して消えない。私にとっての「いるべき場所」が見つかったこと、心から嬉しく思う。 この日は、記憶の中の彼のビジョンは発生しなかった。あのビジョンを見る機会というのは、旅の中で死を実感した時にのみ訪れるのかもしれない。 今回は初めて遺跡とやらに赴いた。何名かはすでに探索済みなのだが、様子がおかしいために再度調査をとのことであった。 遺跡の中で出会ったのは謎の魔動機の部品に分かれたような鍵、そして鍵と同じ見た目をした魔動機の敵、そして過去に訪れた冒険者のコピーだった。 コピーとはいえ「遺跡の侵入者を排除する」という使命の与えられた一つの個体。過去のコピーということで力量としては恐れるようなものではない。 しかし、私の心をかき乱す能力は十分にあり、私にとってとても無碍に扱えるものではないと判断した。 仲間の言葉により、状況を打破することが優先であると踏み切ることはできた。一方で、このしこりを取り去ることはできない。 私は彼の何なのか?私の頭の中に映る彼のビジョンを思い出すと、彼のコピーなのではないかという思いを拭えなくなった。 この問いかけに真の答えを出せる者と、この広い世界で会えるだろうか。生まれて初めて、私は一抹の不安を抱いた。 今回の依頼は私にとって、冒険の目的が増えることになるような、そんな結末を迎えた。 封印から解放された竜、その征伐後に現れたノーテの母グロリオサ、生贄となった姉の存在が明かされる。 戦いの後、過負荷によって存在さえも残らなかったソレルとルネス、親子の和解と共に迎えた朝、失われたグロリオサの命…… 私にとっても仲間といえるノーテの家族を弄び、フレート家の崩壊を招いた存在。感情の起伏が乏しい私でさえ、この迸る思いを理解できた。 何度も言及された「あの方」という存在を突き止め、死に至らしめる必要があるのだと。これは一つの私の使命なのだろうと。 そしてこの冒険の中で、なぜ人が争いをやめられないのかを少しだけ理解できた気がする。 恵まれた地位、名誉、富。それらの立場を守るためには、何かを犠牲にしなければならないものなのだ。 もしノーテが家出をしなかったら、フレート家は生贄や犠牲を生み出すことなく繫栄したのか?実はそうでもないのだろう。 地位や名誉に見合う対価として、途方もない労力や固有の事情があったはず。その過程で凋落の一途をたどる恐れはあったかもしれない。 ただ、生贄という形で繁栄を約束するような輩に謀られ、フレート家を掌握されるようなことも無かったのかもしれない。 ノーテが、「自分の家出が引き金になった」という発想に至り、後悔の念で潰されないことを祈る。 ……このようなことを考えながら私はまだ、あの時焼き付いたビジョンを再度頭に浮かべている。 足元が火の海になり、このままでは死が待っている、そんな予感がした時、ふと脳裏によぎった。 私とよく似た彼が、迫りくる熱線を、私と同じ能力で回避するイメージ。厳密には、私よりも遥かに長い距離を移動できるようだった。 彼への憧憬が増すと同時に、私は彼の「劣化」コピーなのではないかという緊張が走った。 誰に知られるでもない私だけの経験だのに、周りに知られたら、私は私という存在を保てるのか、そんな不安がこみあげてくる。 私には、この仲間たちと過ごす時間くらいしか、自分を自分として保てる時間は無いのかもしれない。 今回の旅の中で、私は無様にも相手の猛攻に耐えきれず意識を失った。 仲間から聞く限り、どうやら一時的に敵が広げた空間の中に飲み込まれたとのこと。もし皆がいなければ、私も消え去る運命だったのだろう。 もしかしたらその方が楽だったのかもしれないという甘えた考え方もできる。しかし、私にもやり残したことがある。 私は、私を現世に引き戻してくれた仲間には感謝が絶えない。 恐ろしい過去を何度も追体験し、限界を迎えていたウィル。彼も、引き戻してくれた仲間が温かく迎えてくれることなのだろう。 故郷をなぜ自分の力で滅ぼしたのか、まだ明かされていない謎はあるが、おいおい本人が話してくれることになるだろう。 その後のことは、私の夢でしかない。 「夢の内容はシナリオを経たら追加される」 ウィルの悪夢異変解決の3日後、キャンプというものに赴いた。休みを取ることを義務付けられたのだろう。 道中で襲い掛かってきた蛮族を手にかけてしまったことだけが心残りである。誰もが憩いと安らぎの場を求めている、と考えると心が沈んだ。 手向けの酒を向こうで受け取ってもらえることを祈りたい。私もいつか、このように葬られる日が来るのだろう。それは今日ではないが。 予定地に到着後、私は山の恵みを収穫し、キャンプにおける食事に彩を与えることを使命とした。 幸い、毒としての利用価値がある茸に関して、知識を有した状態で誕生した私にとっては容易いものであった。 食用でも、大量に摂取することで中毒するものであることに変わりない。有毒なものが多かったが、彩を与える役目は果たせただろう。 一つ肉を頂戴した後は川のせせらぎを見ながら、豊かな自然の香りに包まれることを選んだ。 以前は慣れ親しんでいた大地。冒険者として生きるうちに忘れかけていた香り。それらが改めて鮮明になった。 同時に、小川とその向こう側を眺めていると、私の憧れの人は幽世にいるのではと感じてしまった。 向こう側にいるのでは邂逅は叶わないだろう。決まっていないことを想定して悩むくらいなら、とその後は眠ってしまった。 ネモタの連れてきたレギレクス、フロストが能力で服を乾かしていたこと、やたら肉を焼き続けたシュオ、色んなことが記憶に残っている。  P.S. 持ってきたヒトヨタケは結局どこに行ってしまったのだろうか。 キャンプから帰ってきた後、私の靴に変化が訪れた。一見形は変わってはいない。しかし、地を蹴る感覚が非常に軽く感じるようになった。 同時に、これまでは不可能と考えていた「時を越えて移動する際の他者・事物への干渉」が可能になっていたのだ。 効果の時間中、ノーテの部屋にあった酒を密かに手早く水と替えることができたため間違いない。この能力は本物だ。 気になる点として、この能力は私が見るビジョンで垣間見ることは一度もなかった。憧れの人も、この能力は行使していなかったからだ。 であれば、これは私が私だけのために開花させた能力、と言えるのだろうか?私が、揺らぐことのない「個」を追い求めた結果だったのだろうか。 私にとってこの日が印象深い記憶になったこと、一瞬が閃光の様に輝く様しか残らないことから、私はこの能力を「Highlight」と名付けることにする。 キャンプから4日後、これまでのように依頼があった。今回は北の墓地より、宴のような音が聞こえるとのことから、その鎮圧が目的だった。 墓の奥に財宝が隠されている旨の噂があること、立ち入ったものが行方不明となっていることからも、怪異としての規模を認識できた。 栄養が豊富なのか、精神を安定させる作用のある草(魔香草というもののようだ)が大量に生育していた。墓場なので深くは考えない方が良いと判断する。 騒動の元凶となっていたのは<大破局>において街の人々を守るために力を使い果たして逝去した英雄であった。 元より戦う意思などなく、街の様子を見ることが目的だったのだという。消されたのは、宝の噂を聞いて現れた墓荒らしが主だったのだろう。 周りのアンデッドは、身代わりにされていたのではなく、身代わりになることを選んでいたのだ。彼の者が大変徳の高い人物だったことが窺える。 英雄は戦いの末に宝の正体を伝えて儚く散った。最終的に残ったのは、守り続けられたワイン(梅田の話だと酒の一部らしい)とそのレシピであった。 以前の私にはワインの味も、自分の身を亡ぼす形になってもなお人を守る意思もわからなかったはずだ。 今では私にも、自分の身を盾にしてでも守りたい、守らなければならない味方が後ろにいる。きっと、それで良いのだろう。 緊急での依頼が入った。唐突な出来事であったことから人員も限られていたようだ。 今回は、蛮族からの侵攻を防ぐ魔動要塞に応援へ向かうことが使命であった。要を塞ぐ箇所が危険ということは相当手ごわいと予想は付く。 向かった地ではすでに戦線は崩壊しており、かろうじて息のある兵士の話により、防衛用の魔動機さえも奪われ、絶望的ではあったのだろう。 しかし我々は冒険者。依頼を遂行することが必要だった。その後の戦いにおいても、我々のチームワークが向上していることをより実感できた。 今回制圧した魔動機にはオプションと思しき存在もあり、巨大な魔動機が停止するとともに動きを止めていた。 使命を与えられ、使命の終わりと共に停止する機械。そしてその付属品。不思議なことに、損傷の少ないそれを、私は持ち帰ることにした。 停止しても、まだ生きているであろう機械をこのまま処分するということに、どことなく罪悪感や覚え、共感をしたのだと思う。 しばらくは私が木の洞に置いておくつもりではある。いつか、ノーテやウィルとともにこれを修理できる日が来ることを願う。 ふと冒険者として、酒場へと顔を出した。するとそこには私と同程度の身長と、私を上回るかもしれない力を持った女性がいた。 名はカルミア。聞けばリコリスの武器の生みの親で、縁あって個人的なつながりを持っていたのだという。 (リコリスに助けられたのだと聞くが、今の武器を有していなかった頃のリコリスの力で抜けられる窮地であれば、 カルミア殿にとってはそれほど危険な状況ではないように思えた。特に話すほどのことでもないが) 依頼の内容は、九条の銘という団体に名を連ねる練武會の長の元まで護衛してほしいといったものであった。 依頼内容に違わぬ火山という過酷な環境。その環境が生み出す産物を利用する人物の鎮静化。この旅は非常に過酷なものであった。 鉱石により磨き上げられ、黒い炎を纏った剣の一撃により、一度は体力の限界を超えたと感じた。 その瞬間にふと、またあのビジョンが脳裏に焼き付いた。記憶に映る憧れの人が、脱出も不可能と思われる迷宮を駆け上がっていく。 やるべきことが分かっていたかのように迷宮を駆け抜け、卑劣な罠にさえ死を恐れなかった彼の力に私は勇気づけられた。 ビジョンを見た影響があってか、一度はまともに動かすことも能わぬ体ではあったが、最後はその鎧を破壊することができた。 カルミア殿の尽力により剥がれた鉱石と狂気。歪であった鎧とともに、彼を縛る劣等感の鎖が砕け散ることを願わずにはいられなかった。 私も、私だけの能力でもって、これから先を生きていく。少しの間、この能力を活用するために俗世を離れることとしよう。 ~~~幕間の物語~~~ 旅に出る前、ウィルがふと私の塒を訪れた。明かしてはいないが隠してもいない、私を辿れば見つけられる場所のため、訪問者は十分に想定していた。 もちろん木の洞に住んでいる私には来客をもてなす手段など皆無ではあるが、ウィルが求めたのは以前回収したマズールギィの確認だった。 「確認してどうする?」「これから先、ノーテが疲弊するのがわかる。だからこそ心安らげる場所をノーテに与えるため、あの四角い機械を稼働させるのさ。」 「ノーテにはいつ知らせる?」「クロンの好きなタイミングで教えてあげればいい。強いて言えば、彼がぐったりしているときが丁度いいんじゃないか?」 ウィルは手早くマズールギィを修理した。本体の損傷が激しければ、このような修理は難しかったのだという。軽傷のまま回収できて良かったと思う。 無事に回復したマズールギィ。小型化されたことによって懐にしまうことも、ただ浮遊する愛玩動物の様に扱うことも可能となった。 魔動機に意思があるのかは未だにわからない。しかし使命は存在する。「ベースとなる機械と結合すること」それが彼の使命だった。 それが無くなった今、私が彼に(正確にはウィルが彼にだが)、新たな使命として「私に追従すること」を命じた。 機械として彼がその生涯を終えるまで、私が彼を生かすための存在になることを誓う。 同時に、ノーテのためを思って裏から支えようと奔走できるウィルを、それほどに思われているノーテを、少しうらやましくも思う。 ~~~~~~~~~~~ (どんな旅をしたかはアイデアが湧くまで空白とする。) 旅から戻ってすぐ、ノーテが予想通り魔動機に食いついてきた。少し元気も出ただろうと思いつつ話を花開かせようと思った矢先の話。 冒険者を殺して回る、蛮族以下の冒険者紛いがいるとの情報が入ってきた。旅で得たものをかき消されるような陰鬱な知らせである。 レトラの師匠だという人物。以前から付きまとい、関係する人物をすべて殺してきたという人物。 自分だけを見てほしいという独占欲が行動の原動力であるとわかる。だからこそ、そのために罪を重ねる常軌を逸した行動への憎悪はすさまじかった。 この旅の果てにその師匠アムリネアは灰と化した。同時に、クロイも一度はその鼓動を止めた。その後蘇生され、今なお生命活動を行ってはいる。 もっともこの世界における「後遺症を含めた完全な蘇生」は一回きりで、蘇生こそ可能だが徐々に深淵へと誘われていくとのことだ。 この世界においては限定的だが、生物の時を巻き戻すという奇跡が存在しているのだとこの時理解できた。ふと、以前見た夢の内容を思い出す。 一方であの彼のように、無制限にやり直すことが可能な存在などやはりいないのだとわかってしまった。 そもそも、やり直すことを永遠に諦めずにいられる存在などとてもいないだろう。生物とはそれほどに脆いものだ。私の命も。 酒場で突如不思議な依頼が舞い込んできた。館に向かった冒険者を救助してほしいのだという。 館に乗り込んだ者の死体から、血が抜かれているという奇々怪々な話を伴って。 正式なルートで処理すべき案件だったため、早々にネモタがカザミ殿に掛け合って向かうことになった。 酒場にいたウィリフリットのような人物もこの依頼にくることになった。しかしその風貌以外からはウィルと判断できるものが無く、困惑さえしたものだ。 依頼処理に向けた道すがら、野盗を追い払いながら進む。今更ながら「野盗」というのも、彼らにとっては生きるための選択肢だったのだろう。 自分もそうなっていた可能性は否定できない。もっとも、相手から奪うには、相手に奪われる覚悟も必要というものだろうが。 館には、おびただしい数の血を抜かれた死体が散乱している、見るも無残な光景が広がっていた。 死者を弔う前に、その元凶を除かねばならないのが口惜しく感じるほど凄惨であった。なぜこのようなことに至ったのか…… 館を支配していたのは人の形をした機械のようなものであった。材質は不明だが、生物とは決定的に異なっていた。 後に判明した点として、血を吸うのは剣の役割であり、館を守るのがその人の形、メリアの役割であった。 血のない者にしか扱えない剣を持っていることに作為的な物すら感じたが、その背後の者にたどり着くことは現状困難であろう。 剣を奪取した今、しばらくは幽閉することになる。今のメリアには何かを害する能力はないものと願いたい。 新たな大陸が発見されたという、今までにない規模の報告が入った。魔力の霧に覆われ、あらゆる気候の土地が密に結合した大地だという。 今ではすでに、数多の冒険者が調査に乗り出しているとのことだった。ネモタとカイトは先行しているとのこと。 なぜ我々はこの波に乗り遅れてしまったのだろうか?これこそ冒険者の本分だというのになんとも度し難い。 準備があるといってアルフレイムに残ろうとするセルマ殿も連れ、三日三晩かけて新世界、プログレウス大陸へ向かう。 不思議なことに、これほどにも心が逸っている自分がいることに気づいてしまった。 --- 船旅。雄大な海が眼下に広がり、壮大な旅の始まりを思わせる。空には太陽が光り輝き、空の青さが海をより蒼く染め上げる。 こんなにも素敵な船旅は本当の意味で生まれて初めてであった。昂る感情を表現する術を私は知らなかった。 唯一気になった点としては、船の上で話しかけたフロストも、ノーテも、タケノコの術師殿も、目が左右に動いていたことだ。 今までの依頼処理に疲弊し、口数こそ減ってきていたものの、今回は皆も冒険に心躍らせ、落ち着いてはいられなかったのだろう。 ノーテはカメラを用意したのだという。記憶に残すだけでなく、記録に残そうとするその意気やよし。やはり冒険はこうでなければな。 セルマ殿が呻き声をあげていた。少々怖かった、と言う他ない。 --- 凍土や火山地帯も広がっている中、最初に到着したのは穏やかなアウラ平原であった。不思議なことだが、「旅の始まりらしいな」という感想を抱いた。 私が生まれた地はただの空洞のような場所だったというのに、こういう場所から旅は始まるものであるというような、そんな錯覚を覚えた。 あまりにも未知との出会いを待ち望みすぎて、いつの間にか旅の始まりまでも勝手に頭に描いてしまっていたようだ。 ユスティーナの案内に従い、一晩を休憩所で過ごした。目覚めたのは4時、どうにも寝付けなかった。こんなことが今まであっただろうか。 目覚めてすぐ次の拠点までを進む。襲ってくる魔物もそれほどいない、これまでに比べて比較的温和な旅となった。 少々落とし物が多すぎる。冒険者として気を引き締めねばならないというのに。先駆者は慌てすぎだろう。 --- 落とし物は冒険者に届け、そのままルミネスト森林地帯に入った。「守護者」がいるということで、その先に進んだ者はいないということだった。 つまり守護者を越えさえすれば、それ以上探索を進めた者はいないということになる。この事実は私の期待を最大限にまで引き上げた。 しかし森を進むのは困難を極めた。探索にかけた時間はおよそ20時間といったところだろう。冒険者は空腹というものに堪えられたのだろうか。 道なき道を進む。木々の怒り、食人花の擬態。未知の大地であることを差し引いても、天然の罠は冒険者を物の見事に苦しめた。 道中、道を閉ざす木々を払い除け、その先に一つの首飾りを見つけることができた。 自然の番人を傷つけることに少々心を傷めたが、首飾りを回収する頃には木々は瞬時に再生してしまっていた。 アルフレイム大陸に比べ、木々たちにも魔力が満ちていた。生命というのは、私が案ずるよりも遥かに逞しいものなのだと改めて理解した。 ともあれ調査の過程でこうした「形」を得ることは、まさに私の思い描く冒険であった。これだ、これこそが私の求めていた未知との出会いなのだ。 その果てに、他の木々とは一線を画す大樹、そしてその下に座り込む屈強な獣を見た。彼らが守護者なのだと瞬時に理解した。 力を見せねば森を越えることは許されない。その言葉を受け久方ぶりに、相対する者への敬意を持って対面することができた。 敵意でも、使命を全うするためでもなく、ただ純粋な力比べを行うこの感覚、狂おしいほど開放的であった。 大樹の守りに阻まれつつも獣に我々の力を見せつけ、森の先に広がるといわれる新たな地を調査する資格を手に入れた。 聞けばこの獣たちは我々が生まれるよりも遥か昔から、この地を守る役目を担っていたのだという。 長きにわたり平穏を保つため、自分に使命を課し、それを全うせんとする彼らの崇高な思い、私は尊敬すらした。 これからが本当の冒険になるのだと、自分を奮い立たせた。時刻は10時。昼を示すように日の光が行く先を照らしてくれた。 高価な花を大量に毟り取ってしまった気がした。この地に再度訪れたときに洗礼などが無ければいいのだが。 --- 森林の先は滝が広がっていることしか判明していないが、ノクス・ヴィア大瀑布と名付けられている。 不思議なことに、先ほどまでは昼間だった光景が急に夜に変わったようだった。おそらく魔力の霧が見せる一つの幻なのだろう。 一方で広がる夜空の下、白く輝く星の光を受け、轟音を立てながら流れ続ける滝という、夢幻に抱擁されるようなこの光景に、私は感謝さえした。 流れ落ちる滝を見ながら滝口を巡っていると、滝壺を眺める一人の武人を見かけた。まるで黄昏ているようにも見えるその光景が非常に美しかった。 この神秘的な大地における邂逅という巡り合わせに、私は声をかけずにはいられなかった。その女性はドレイクで、クローディアと名乗った。 一人でこの地の調査に訪れ、この光景を眺めていたのだという。確かにこの光景に心奪われないものはいないだろう。 彼女は、自分のしていることに懐疑的ともいえる感情を抱いていたのだという。それでも自分は盲目になるしかなかったと。 私も、冒険の中で数多の命を手にかけた。己が使命を全うするためとはいえ。そのように力を振るいかざした。 だが、己が己を肯定しなければ、その歩んだ道が嘘と虚無でできたものになってしまう気がしたのだ。 私はその旨をありのまま、クローディアに伝えた。慰めだとしても、自身が自身の最大の味方であってあげてほしいのだと。 彼女には途方もないほどの大きな使命があるとのことだった。使命でもって生きている私と違い、彼女はその使命に苦しみさえしているようだった。 同行には応じてもらえなかったが、向かう場所が異なってもまた会えるだろう。彼女との間に縁ができたと、私は疑いもしなかった。 お互いに、自分の使命を、生きる目的を全うして会えることができればと思う。 言語が違うためバイパーにはずっと翻訳をさせてしまった。少し悪いことをしたかもしれない。 --- 塔にたどり着いた。この塔にだけはどうも名前がついていないらしい。存在しか認知されておらず、立ち入る試みもできていないためなのだろう。 近づいた途端、ふと声が聞こえてきた。その者の発した声の一文字で、声の主が誰なのか、私には予感が走った。 私の見たイメージの中では吐息の声しか聞くことができなかった彼。いつも背中を追うことしかできなかった彼。 その彼が、今まさに私に声をかけている。それを想像しただけで、私の興奮は最高潮になった。彼を、私は「hope」と称することにした。 hopeから言い渡されたのは、私は可能性の一つであること、塔に来る運命になっていること、塔を登るのはまだ早いことであった。 声を聴きながら、興奮しつつも冷静になっていく自分自身がいた。そうだ、私には仲間こそいるが、まだ為すべきことを為していない。 この塔が私の終着点の一つであれば、hopeと対面するのもまたいずれとなるのだろう。目に見える目標が生まれたことがとても嬉しかった。ただそれだけだ。 塔を登る以外の役目を全うせんとするまさにその瞬間、雷鳴と共に現れたのは、私を影で染め上げたような見た目をした存在。 私は彼のことを知っているつもりでいた。だが、敵意をむき出しにした彼と直面し、彼が私と違う道を歩んだ存在なのだと認識できた。 世界だけでなく意図した存在の時間だけを一定時間停止させてしまう能力、世界にヒビを入れるような衝撃を走らせる能力。 そして私からしか明確には視認できない、軸が異なるのかと思うような曖昧さ。この世界に存在する魔法という攻撃手段を無力化するほど強力なものだ。 一度倒したかと思いきや、自分の終わりを否定するかのように再起した彼は、課せられた試練を乗り越えるという一つの使命を持っていたのだろう。 そのためだけになおも立ち上がり続ける彼の姿が、狂おしいほどに美しく、しかしあまりにも過酷を極めているようにも見えた。 戦いの末、彼が永遠の安寧を得ること、いつか再開できることを願うその思いを伝えると同時に、彼は風の中に霧散した。 気力だけでつなぎとめていた彼の体は、もう崩壊を待つばかりだったのだろう。 hopeが言うには、彼自身が、生者を縛るしがらみから解放するための「全能」、すなわち神に等しい力を得ようとしたのだという。 最後まで生に希望を見出そうとし、その上で堕ちてしまった彼を、私はただひたすらに尊敬するしかなかった。こんなにも、胸の内が温かい。 hopeから見送られ、塔を去る際に彼の魂が次の世界で肉体を得ることを望んでいたが、ふと風に消えた彼の残滓が手元に舞うように訪れた。 その瞬間、刺すような痛みと共に、彼の経験した記憶が私に流れてきた。 仲間がいれば弱くなると考え、一人で困難に立ち向かい、立ち上がり、それを幾星霜にわたり繰り返す。その様はまるで無間地獄であった。 その日々を過ごすうちに、自分に降りかかる試練をただ乗り越えることだけが生きがいとなったのだろう。 自分のすべきこともわからず、「クリア」という一つの結果だけを望む。彼が堕ちた理由が分かった気さえした。 この記憶が入ると同時に、ふと、彼が私に語り掛けてきたようだった。来世で会おうなんてゴメンだ、お前の行く末を見せてもらう、と。 私が死後、彼と再会することを願ったその心をあざ笑うように、彼は、私にこの思いを託すことを選んだようだった。 であれば、その思いに報いるのが私の一つの使命なのだろう。そして私の中の彼に、hopeと対面させてやりたいという思いも芽生えた。 不思議と高揚を続ける私の肉体であるが、なんとなく体の動かし方を忘れたような感覚もあり、私は引きずっていくように歩を進めた。 その後、この日他の者の目からは私の姿は「ブレている」ように見えたのだという。 彼から受け継いだこの回避能力を私は、私と彼が見ようとしている未来へ馳せる思いを込め、「Vision」と名付けることにした。 時はあの滝のように、止まることなく未来へ動き続ける。私たちの歩みと思い、それが今は小川の様であっても、止めないように守っていきたい。 ある時、酒場に不思議な依頼が舞い込んだ。ある工房長が、「戦える相手を求めている」という依頼だ。 戦うことを望むというのは理解しがたい感情だったが、依頼の内容は千差万別なのは重々理解している。冒険者たるもの、応える必要があった。 依頼者はレッドスミスの工房長ウィンゼスター・クロムウェル。吸血鬼狩りを生業としている冒険者でもあるとのことだった。 迎えられた館は工房を兼ねており、不思議な仕組みが満載であった。最初の仕組みは我々冒険者の分断であった。 館を存分に堪能しつつ、主を楽しませてほしいという意図だったという。後にもわかるが、館の主人はなかなかに寛容で愉快な人物だったようだ。 我々は武器庫や娯楽室を巡ることになった。吸血鬼と戦うための武装や、成績によって景品の得られる遊戯など…… クロムウェル殿は吸血鬼狩りをしているが、自身も吸血鬼なのだという。そんな人物が、吸血鬼に対抗するための装備を我々に持たせたのだ。 得られる景品の質と、のちに必要となる鍵からも察せられるに、態々我々に見せるための配慮が至るところに凝らされていたのだとわかった。 鍵で明けた扉の先は鍛冶場。彼らにとっては生命線だろう。そこでゾルグ殿と会い、力試しを行うこととなった。 設備への配慮は特に不要と感じるほど広く、存分に手合わせができたことだろう。ゾルグ殿は余力を残したまま撤退した。 のちにノーテから聞いた話では、我々と分断された者たちも、鍵を見つけた後にエディミラ殿の試練を乗り越えたのだという。 あと少々太った者もいたようだ。私には「腹が膨れる」という感覚はなく、料理を堪能することは難しいが、手厚い歓迎に尊敬の念を禁じ得ない。 屋敷の廊下の先で、分断された者たちと出会い、揃って最後の部屋の扉をくぐることができた。血で染め上げたような赤い内装が、見る者を昂らせる。 その部屋に座すのが館の主人であるクロムウェル殿とすぐにわかった。初めて会う吸血鬼ゆえか、力量をその肉体から図ることは難しかった。 (話の中でプリンというものについての言及があった。美味な甘味とのことだが、それは招待のために用意されたものだったのだろうか?謎である) 庭園に移動しての戦闘は熾烈を極めた。纏わりつく血で抵抗力が増し、思うように相手の武装を傷つけられない。 最終的にこちらの勝利に終わったものの、相手が殺すつもりで来ていれば、我々も五体満足ではいられなかっただろう。やはり相手は寛容な人物だった。 決着後、ティグルが不調をきたしたことを理由に、館を去ることになった。館で休ませていただくよりも、原因の究明を急ぎたかったためだ。 今後この地には、工房としても訪れてみたいものだ。 p.s. この日私は変貌を2度行った。そのどちらも、自分が意図しないほど気分が高揚してしまい、あろうことか制御が効かなかった。 彼の魂が私に入り込んでから起きた現象だ。自身の変化について本来向き合っていくべきなのだろうが、本当の自分であるかを疑問に思わざるを得なかった。 だが、その高揚に身を任せることが、漠然と生きる自分の欲望を開放しているかのように清々しく感じた自分がいたのも事実だ。 どうせいつかは果てる命、ならば思い切り大声を出せる瞬間くらいあっても良いではないか。ただ自分の心に身を委ねよう、彼と共に。 この日から、自分の肉体を引きずるような感覚は無くなった。これからはまっすぐ自分で立っていられるだろう。 クロムウェル殿との戦いから数日後、なんとクロイが指名手配されるというかつてない事態となった。 魔法を使用すると痕跡が残り、それには個人を特定できるほど鮮明な証拠があるのだという。 クロイの父親であるオレガ殿が襲撃された現場に、クロイの魔力の痕跡があったとのことだ。 襲撃された時間の前後、現場ベイカーシティにクロイが滞在していた記録も残っており、このままではクロイは罪人となることが明白であった。 当然俄かには信じがたいこの不思議な出来事の原因を掴むため、今回は秘密裏に我々冒険者たちが調査に乗り出すこととなった。 少々近代的に発展した街並みと、その中でやたら黒衣を好む住民たち。個性を排したような各人の見た目は異常さを感じた。 この地は犯罪が横行しているという話から、パトカーと呼ばれる魔動機の存在が多数見えた。 なぜこのような街が存在できているのだろうか。もう少し治安の維持に躍起になってほしいものだ。 発見者の話や、すでに存在しない組織の一員ジンからのメッセージを受けたどり着いたのは研究所であった。 その中にいたコナン・エドリバーという……見た目は少年だが頭脳は大人の人物から、驚愕の事実が明かされる。 コナンは存在しているだけで、周りが何故か悪事に手を染めてしまうようになること。これまではそれを探偵として解決してきたこと。 クロイの一族はコナンの持つ特殊な能力により、犯罪の首謀者となる運命が決まっていること、これまでもそうして犠牲になってきたこと。 突拍子もない話だが、クロイが認識していないはずの罪に問われ、そこにクロイを指し示す証拠が残る点からも合点がいく。 しかし、この話を受けて私にはとても、「コナンがいなければクロイは助かる」という判断はできなかった。 とはいえ、事件の黒幕としてクロイを犠牲にし、数か月間その解決に奔走するという手も取ることはできなかった。 結局、コナンとの戦いが始まってしまうことになったが、それだけには収まらなかった。 コナンがランと称し、しかしその実態は人間かどうかの判別がつかない生命体が援護に現れたのだ。 レトラを30m近く蹴り飛ばすほどの脚力(靴によるものであった)を持つコナンだけでも苦戦していた我々だが、さらに窮地に追い込まれることになった。 だがプロテクターの破損によりコナンが耐久力を失ったことを皮切りに、攻めに転じることが可能となった。 最終的にコナンを退け、ランを停止させることができたと同時に、ランの肉体は完全に崩壊してしまった。 首だけになってもコナンに寄り添い見守ろうとするランの姿は、今までに戦ったどの人物よりも慈愛に溢れていた。 だが恐るべきことにランは爆弾へと変貌していたようで、鉄のシェルターと化した研究所に閉じ込められた我々は、またしても絶体絶命の状況だった。 瞬時にタケノコが機転を利かせ、難を逃れることができたのは幸運であったと言えよう。 その後コナンは、その特異体質およびクロイを犯人に仕立て上げた原因を突き止めることを使命として、捜査へ協力することとなった。 カザミ殿により特異体質をある程度緩和できるようになったおかげで、もうコナンと争う必要がなくなった。 お互いに譲り合えない理由から、図らずとも敵となってしまった者と生きて和解できた。そのことが純粋に嬉しかった。 不思議なことに2日間、夢を見た。ここ最近は見ていなかったのだが何かの暗示だったのだろうと、今となっては思う。 1日目は異世界から来たという少女と出会った夢。名をアネモネといい、元の世界に帰る術を探すべく、虹彩亭を訪れたのだという。 腕に自信があるということで手合わせをすることとなったが、圧倒的な数の差をどう覆すか、甚だ疑問であった。 しかし強力な武器の使役、正確な斬撃と、さながら機甲の神のような振る舞いに驚かされた。 彼女は去っていったが、もしかしたらどこかで邂逅するのかもしれない。そんな予感をさせる夢であった。 そして2日目は、すべてを切り捨てノスフェラトゥと化したノーテと会う夢であった。 自分のいた世界で仲間たちをも手にかけ、強大な敵を葬りながら自分の姉を蘇生する方法を探していたのだという。 こちらのノーテにはたまに影がある。それが姉のものだったとしたら、あちらのノーテにはもうその影はなく、意図せず消し去ってしまったのだという。 事情を説明するノーテを見て、私は別世界の自分が死んだと認識しつつも、それを咎める気にはならなかった。 もし私が容易に力を得られる機会を得ていたら、その危険性を認識しつつも溺れていたかもしれない。 あのノーテは、別世界のノーテであり、私の姿ともいえたのだろう。私とそっくりな彼のことを思い出す。 ノーテは皆との抱擁を交わし消えていった。夢幻から醒めると、同じ夢を見て眠っていたのだという私以外の者たちの姿があった。 加えてそこには、葡萄酒に酔ういつものノーテの姿があった。どうも私が眠っていたことで酒を大っぴらに飲んでいたようだ。油断も隙も無い。酒は没収した。 だが、毒だと思いつつも私はその葡萄酒を一口、口に運ばなければならないと感じた。美味かどうかもわからないが、こういうのも、たまには悪くない。  P.S.1. ノーテの部屋には酒はなかった。しかし以前と比べるとずいぶん部屋の模様替えが行われていたように感じた。  その中で、机に置かれつつも開きっぱなしの冊子に目が行った。あまり長居は出来なかったため内容は追えていないが、あれはdiary……日記だったろうか。  P.S.2. ノーテの夢の影響なのか、この日から布に、私の生気を吸い取られる感覚を覚えた。ひどく体力を消耗する。水を飲まねば耐えられまい。  しかし血を失っているはずが、自分自身の持つ力を最大限発揮できていると錯覚するほど身が軽くなった。  彼に聞いたところ、布は変質し、己が力を引き出すための存在に変わり果てたのだという。  彼にも似た経験があったため分かったのだという。これからの戦いに備えるための、天の思し召しなのかもしれない。 ある日、カザミ殿からより強大な力を手にすることについて問われた。私は初め未知を渇望する存在でしかなく、力とはそのためのものでしかなかった。 しかし今や、仲間無しでは生きる活力を得られない自分がいると分かってしまった。私には進むだけでなく、その中で得たものを守るための力が必要だった。 全員の意見を聞いたうえでカザミ殿は、私たちの力を引き出すため試験を行うこととしたようだった。 最初に待っていたのは、これまでお会いしてきた工房の主たち、そして未だ会ったことのない工房の主たちであった。 彼らは大陸を通して活躍する工房の主。然らば、彼らの助力を得る前に彼らに力を見せることとなるのは自明の理であった。 命の奪い合いではない、純粋な力のぶつけ合い。こうした戦いが今一度できる事に、私の体が喜びに打ち震えた。 戦いの後、不思議な薬の投与も受け、目指した先には一つのクリスタル。ふと体が自然と動き、気が付くと私は広大な大地の中にいた。 久方ぶりに自然との交流を果たしているうちに仲間たちが現れ、気が付くとそこにはカザミ殿が現れていた。 最後の試練を担当する者としてここにいるのだという。私兵も有しているらしく、激戦が始まることは目に見えていた。 しかし、私にとって頼れる上司ともいえ、ここまで導いてきてくださったカザミ殿に対し、ついに己の力を示すことができる。 その事実は私の士気をさらに高揚させたといえる。渾身の力で戦いに臨むこととした。 自動修復を肝に何度も皆の猛攻に耐えていたカザミ殿であったが、ネモタの一撃はとりわけ重く、修復量を上回った果てにカザミ殿は膝をついた。 一瞬のうちに剥がれていた装甲が修復され、全力であったことを疑いたくなるほどであったが、彼の言うことに嘘などないのだろう。 その戦いを終え、目が覚めたときにははっきりと、私に起きた変化を寸分違わず分析することができた。 私の開花した能力。私だけの空間に敵を引きずり込み、時間の流れが正常に戻ると同時に更なる追撃を浴びせるための能力。 味方と、そして私自身と共に、たとえ時の流れが曲がろうとも前に進むためのこの力を、私は「Ahead」と名付けることにする。 一瞬の様に過ぎ去る時の中を前進するための私の力。私にとって、確固たる個が確立したと感じるにふさわしかった。 朝焼けが私を包んでいく。この美しい日の出を、あの人も塔の上から、それとも別の世界から眺めているのだろうか。 (大乱戦シナリオは現在工事中) ――――――時は夜のハーメリス・ガーデン。 「私の言ったとおりだ。」何のことだ。「恍けるな、仲間のことだ。」 「今回メルヴィットの依頼で生け捕りを命じられた悪党3人、その一人は息の根を止め、再生もできないがな。」 「その過程では各々の協力によりみすみす逃さずに済んだものだ。特にネモタ……アイツはやはり信用できるな。おかげで追跡も容易だったな。」 「最も、銃撃を喰らうとはなんとも無様だったが。」そなたと会話していた故な。「言い訳をするな。」 「そして、咎人などという生かす価値もない存在を相手に、周りの者も含め全身全霊をもって任務を全うした。しかしその中で一人守り損ねた。」 「フロストレッド……私を絵として記録した人物だった。本当に良い奴だ。だからこそ、そのことでお前は今、自責の念に囚われている。」 「故に最初から私の言ったとおり、私のやった通りにすべきだったんだ。仲間なんて存在がいるから、お前は負う必要のない苦痛を得てしまった。」 「私がこの体を使えば、もっと手際よく仕事をこなせるというものだ。」 確かにそなたの力は遥かに私をしのぐ。これまで会ってきた者の中でもはるかに強く、相手に抗いようのない死を与えることもできるだろう。 一方で、そなたの力は、周囲に仲間がいないことを前提とした無差別な破壊的な力だ。一歩誤れば、自分の肉体さえも滅ぼすことはもうわかっている。 此度のことは重く受け止める必要があろう。しかし新たに仲間と共に、再出発することでは駄目なのか? 「度し難いな。お前は知りもしないだろうが、穢れを祓えるのは一度きりだ。」 「私もお前もそうだが、命に無限などというものは存在しない。最も、彼は例外だがな……その上で尚も温いことをほざいている場合か?」 ……。その事実には驚愕を隠せないな。命には限りがある……それは受け止めねばならんな。 「今からでも遅くはない、もう一度失う恐怖を捨てるためにも、仲間の元を離れろ。お前も今では一人ではなかろうが。」 「救える命をみすみす逃すことにはなるまい。以前幻に出てきた、弾丸をも切り裂くあの謎の男の様に強くなることもできるぞ。」 そなたの言うことにも一理あるが、一つ考慮が漏れている。そなたを倒せたのは、私以外の仲間がいたからこそだ。 私にできないことがあるからこそ、仲間がいてくれるのだ。それを失いかねない恐怖から目を逸らすのも、一つの弱さではないのか? それが理由で、そなたは我々に敗北したとも考えられないか?「……お喋りな奴だ。」 一人、いや、二人で解決するのもまた一つの道だ。しかし私にはこの居心地の良い空間を手放すことはできなくなった。 そなたとて、私という器を失いかねない恐怖と戦うことになるのだろう?ならば、守る対象が多ければ、きっとさらに私たちは輝けると思うのだ。 それが私の、いや私とそなたの可能性だと信じている。今後も私に力を貸してくれないか?一人の仲間として。私の唯一の我儘だ。 「安い演劇の主役のような台詞を簡単に宣うものだな。そう簡単にはいくものか。」 「しかしこの体はお前のもの。転生を拒んだ以上、改めて私も、お前が見る今後の未知とやらを共に見てやろう。」 そなたもやはり甘いものだ。だが、今はそれが非常に心地よい。あらためて感謝する。「……もう夜明けだ。少しくらいは眠っておれ。」 ――――――時はハーメリス・ガーデンでの情報共有後。 急に口を開くものだから驚いたぞ。メルヴィット殿との会話が気に障ったのか? 「あの者は純粋な依頼者だとは理解している。ただ、あの者の依頼によって、お前の言う仲間が一度死を迎えたのも事実。落ち着いてばかりいられるか。」 本当にそなたは優しいな。だが、あまり怒りに駆られては目が曇ってしまうであろう。冒険者としての姿勢を身に付けねばな。そして、味方の尊さも。 「私よりも半世紀は生きていまいに生意気な……」 しかし……そなたはアルのことが気に入っているのか?私も彼女には信頼を抱いてはいるが。 「あの者は使命を全うせんとするため自身の感情を抑制していた。ましてやどこの馬の骨とも知れん者どもと同行し、死線を抜けたのだ。」 「それが大陸でも有力な冒険者と知っていても、だ。その胆力と実力には敬意を払わずにはいられまい。……直に逢えないのが口惜しいほどだ。」 彼女のような実力者が虹彩亭ではない場所にも点在しているからこそ、平穏を保てるというものなのだろうな。 ……おや、隣にアルが座っているぞ。話しかけなくても良いのか? 「……黙れ。お前にはこの場で足りないものを私から指導してやろう。」私に足りないもの?力か? 「感情だ。何かを成し遂げたい、何かを得たいと強く願う心だ。」……感情……強く願う心か…… 「お前は無欲すぎる。未知を欲する、使命を全うするといっても、何をしたいかが漠然とすら浮かんではいまい。」 「唐突にお前の頭に浮かぶ幻、あれは「自分が何をしなければならないか」を理解した者の姿だ。」あれは無意識のうちに描いた理想というわけだ。 「迷路に迷い込んだネズミは、正確な順路が分からなくとも出口を目指すものだ。自分が何をしなければならないかを理解しているからな。」 「いずれお前にも、自分の役割を強く認識できる日が来るであろう。それまでは「負けられない、負けたくない」とでも考えておけ。」 これほどおせっかい焼きだったとは思わなかったぞ。……だが、これも心地よいものだな。肝に銘じるぞ、そなたの言葉。 また別の機会にもこうして話そうではないか。これからはセルマ殿がオムライスとやらを作ってくれるそうだぞ。 「……まあ、味を知るのも、未知の探求か。(ノーテというやつにも、似たような存在がいるという話がしたかったがな。彼奴は何者なのだ?)」