タイトル:Gauche・Symphonie キャラクター名:Gauche・Symphonie(ゴーシュ・シンフォニー) 職業:カムパネルラ 年齢:28歳 / 性別:男性 出身:フランス 髪の色: / 瞳の色: / 肌の色: 身長:180cm 体重:59.8kg ■能力値■ HP:12 MP:14 SAN:0/95      STR  CON  POW  DEX  APP  SIZ  INT  EDU  HP  MP 作成時   7   9  16  11   5  15  12  18  12  14 成長等 他修正        -2 =合計=   7   9  14  11   5  15  12  18  12  14 ■技能■ ------------------------ 戦闘系技能 ------------------------ 習得/名前       現在値 習得/名前    現在値 習得/名前      現在値 ●《回避》      75%   《キック》  25%   《組み付き》   25%  《こぶし(パンチ)》50%   《頭突き》  10%   《投擲》     25%  《マーシャルアーツ》1%    《拳銃》   20%   《サブマシンガン》15% ●《ショットガン》  75%   《マシンガン》15%   《ライフル》   25% ------------------------ 探索系技能 ------------------------ 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値 ●《応急手当》70%   《鍵開け》 1%    《隠す》  15%  《隠れる》 10%  ●《聞き耳》 70%   《忍び歩き》10%  《写真術》 10%   《精神分析》1%    《追跡》  10%  《登攀》  40%  ●《図書館》 70%  ●《目星》  55% ------------------------ 行動系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前    現在値  《運転》   20%   《機械修理》20%   《重機械操作》1%  《乗馬》   5%    《水泳》  25%   《製作()》  5%  《操縦()》  1%    《跳躍》  25%   《電気修理》 10%  《ナビゲート》10%   《変装》  1%    《》     % ------------------------ 交渉系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前        現在値 習得/名前        現在値 ●《言いくるめ》72%   《信用》       15%   《説得》       15%  《値切り》  5%    《母国語(フランス語)》90%  ●《ほかの言語(日本語)》51% ------------------------ 知識系技能 ------------------------ 習得/名前      現在値 習得/名前      現在値 習得/名前  現在値  《医学》     5%    《オカルト》   5%    《化学》 1% ●《クトゥルフ神話》4%   ●《芸術(執筆)》  50%   《経理》 10%  《考古学》    1%    《コンピューター》1%   ●《心理学》35%  《人類学》    1%    《生物学》    1%    《地質学》1%  《電子工学》   1%    《天文学》    1%    《博物学》10%  《物理学》    1%    《法律》     5%    《薬学》 1%  《歴史》     20%  ●《芸術(詩歌)》  75%   《》   % ■戦闘■ ダメージボーナス:0 名称                成功率 ダメージ   射程  攻撃回数 装弾数 耐久力    / 備考 12ゲージ・ショットガン(セミオート)   70 4d6/2d6/1d6 10/20/50m 1ラウンド2    5   10 / 故障ナンバー00                                                 / ■所持品■ 名称        単価 個数 価格 備考 旅の道具         1   0   最悪野宿でもどうにかなるように持ってるけど使いたくないよねぇ。 ショットガン       1   0   やっぱ変なのに出くわしちゃうからねぇ。 ショットガンの弾     1   0   名前なんだっけ、これ。まぁいっか。40発分位はあった気がする。 お金           1   0   ユーロもセントも円も…色んな国のお金を入れてる。 ポケットティッシュ    1   0   これ日本で貰ったやつじゃ〜ん!なっつかしい! ハンカチ         1   0   ん〜これも日本で買ったやつだったかなぁ…覚えてないけど。 メモ帳とペン       1   0   報告書みたいなのとかメモ書きならできるけどね………。 本            5   0   文庫本も図鑑も持ってる。こう見えて読むの好きだからね。 =所持品合計=     0 所持金 預金・借金 ■その他■ メモ: HO2:カムパネルラ あなたは嘆きを知っている。 かつて無二のカムパネルラを失った元ジョバンニだ。 ショックのあまり、文章を綴ることができなくなって久しい。〈芸術(執筆)〉が自動失敗となる。 知ることは代えのきかない心の慰めであり、周囲の助力もあってか、ようやく職務に復帰することが叶った。 前のカムパネルラは、為す術もなく立ち尽くすあなたの目の前で泡を吹いて失血死した。 もう二度と、同じ過ちは繰り返さない。 〈応急手当〉または〈医学〉どちらかに+40%の補正を得る。 あなたは新たな相棒とともに、世界中の物語を歌い聞かせなければならない。 【ミュージシャン】をベースに以下の技能種で作成すること。 技能:言いくるめ、聞き耳、芸術(詩歌)、心理学、ほかの言語(英語、漢文、ラテン語など)、目星、図書館 ※泡を吹いて失血死が調べたけどよくわかんなかったので雑です許して ※長い(血反吐)(許して) ※あと26って言ったけど28に変更しましたしゃざい ※大きな変更はさせないけど誤字脱字を修正したり文字出したりするかも(許して) 陽気なフランスのおにいさん。面倒くさがりで仕事から良く逃げ出そうとするが最終的にちゃんとやる。 気分が乗らないと物事から逃げようとする癖がある。 読書が好きでよく本を読む。争い事は好きではないのて平和に逃げたり解決しようとしたりしなかったりする。 昔はめちゃ努力家で秀才だった。現在は自分のペースでゆっくりでも成長しようとするようになっている。 ショットガンは旅中に鍛えた。 亡くなったカムパネルラ…褐色の肌と黒い髪を持つ美しい容姿をしていた。ゴーシュより5歳年上。 面倒見がよくお姉ちゃん気質。屈託のない笑顔が特徴的な女性。感情豊かだがどこか狡猾。天才。数年前死亡した。 この手紙は俺の母親に預ける。 俺が死んだり行方不明になった時を想定して書いた。 急いで書いた上推敲してないから読みづらいと思うが勘弁してくれ。 あと俺におきたり俺が思ったことそのまんま書いたから自叙伝みたいになってるが、絶対に外に出すな。出版社に持っていくなよ? なるべく誰にも影響がでないよういろいろ隠して書いたが、もし上にバレたら俺もお前も、俺の母親も殺されかねない。 だが、きっとお前は自分について知りたいと思う日が来ると思ったんだ。だから、もしお前が俺らについて知りたくなったら渡しておいてくれと頼んだんだ。 直接言えなくて申し訳ない。不甲斐ない俺を許せとは言わない。どうかお前は幸せに生きろ。それが俺の望みだ。 父親を早くに亡くしてからというもの、一般的な家庭と比べて随分と貧しい暮らしだったように思う。 女手一つで育て上げようと一日中働く母親を見ていたら、自ずと何か出来ることを、と献身的に親を支えようとする幼子特有の良心があった頃の話だ。法律や精度を利用できたおかげでそれこそ働くことはなかったが、勉学に励めば励んだ分より将来進める選択肢が増え経済的にも苦労が減ること知った。だからこの時初めて利口になろうと決意した。 勉強をする。夜は眠くなるから寝る間は惜しめなかった。寝たい。逃げ癖の芯ができあがったのはこの頃に違いない。 電気代が勿体ないと怒られた。お前が生きているだけで幸せなんだと語る母親から隠れてたくさん、とまではいかなくても学べるうちに学ぼうと考えた。 やがて街の図書館に行くようになった。本や文字が好きになった。不器用だったから、人一倍躍起にならざるを得なかった。 孤独な戦いだったがまだ傍に母親がいたから寂しさを感じことは無かった。 このときちょうど年齢が2桁になった。 学校に合格できた。 お前は不器用だし要領悪いから無理だと思っていたと、後に母親はそう語ってたよ。 入学したらそこには全くの別世界が広がっていた。 生徒はみな裕福だったし、小綺麗だった。そして何より特例で入ったから共に学ぶ年代が違う。1人だけ頭一個分飛び出ていたから、教室内ではかなり目立っていた。なるべく気にしないよう気丈に振舞おうと努力した時もあったが、報われることは無かった。 見事、からかいの的にされた。 でもそれでも良かった。気にしなかった。何かを感じ取ろうとするより、底なしの知識欲を満たそうと本に向かう時間の方が好きだった。学べば飛び級でき、理解できない連中も付き合う必要も無いと知っていたから。 12歳でそこそこの知識を手に入れた。 だが秀才な貧乏人は金持ちに好かれなかったようで、好きではないのに合唱団に入れられ、無理やり歌わされた。 穴埋めのためにメンバーにされ、下手くそだといびられた。適当に逃げてどうにかしようとした矢先、嵌められてボコられそうになった。 そのときにとある年上の少女と出会った。 彼女は真の天才だった。 暴行をしている光景を物陰から写真に収め、印刷し、学校中にばらまいた。欲望のまま暴力にまで手を出した彼らはいつも間にか消えていた。 彼女は自分が告げ口をした犯人だと周囲に悟られないようにしていた。彼女は実に狡猾だった。 彼女はこちらに見向きもしない。だが興味深い人間だった。 彼女は話上手で、彼女の口から飛び出す愉快な物語や役に立たなそうな知識はなかなかに素晴らしいものだった。 交流を重ねる。出身はアフリカの方だから、あなたたちと違って肌が黒いとか、両親が死んだから生涯孤独な身だとかいらない情報も流してくれた。 要らなかったけど彼女の話だからいつか役に立つかもしれないと必死に聞いた。 忙しそうな彼女の隙間時間に首を突っ込み、話を聞く。彼女の優秀な背中を追って数年後にミスカトニック大学に入ることにした。 特例での入学。幼すぎる、という批判の声と若造だからどうせすぐ辞めるだろうという嘲笑う声もあり、見事下っ端の枠に収まった。悔いはなかった。 知識を吸収することが、彼女の珍しい話を聞くことが好きだった。 そして彼女のように世界中の様々な知識を得たいと思っていた。 ここで働いて知識を得ながら彼女の話を聞けるなら、なんだってしてやろうじゃないか。 彼女に追いつきたくて追いかけまくってたら好意と勘違いされたようで、逆に彼女から追いかけ回されるようになった。 追いかけ方がなんだか物騒だったり物陰から眺めてくることが多く、これが俗に言うストーカーとかいう代物なのかと恐れていた。 どこか食い違ったようなおかしなやり取りを彼女と周囲と自分とでしていると、 なんだかんだ彼女と一緒にいることが楽しいと何となく感じ始めた自分がそこにいた。 あるとき彼女から告白された。 彼女とは5歳程年齢が離れており「いや年下の方が好きなんだけど…」とボヤいたところ半泣きで殴られたため渋々交際を了承した。 その時やっとお互い勘違いしていた問題が解消された。ちなみに当時彼女は22歳だった。 その後一緒に世界中の話を蒐集しようとジョバンニとカムパネルラとしてペアを組み世界中を旅することになった。彼女が口を聞かせてくれたようで、下っ端から脱却でき、ミスカトニック図書局の局員として働けるようになったのだ。 彼氏として振る舞わなければごねる彼女を宥めるため旅の中でカップルらしいことを自分なりに模索しているうちに、彼女の存在が自分の中で大きな存在になっている事に気がついた。この先の人生を彼女と過ごせるならきっといい人生になれるのかもしれないと思い始め、自分からプロポーズすることにした…………ら、20歳になってからにしろと断られた。いつかのことを根に持っているようでムスッとした顔をしていた。顔は真っ赤だった。 シャルロットって彼女の名前を呼んでやったらもっと顔赤くしてた。女性に可愛いって感じたのはこの時が人生で最初だった。 20歳になって籍を入れた。とはいえ生活は何も変わらない。今まで通りジョバンニとカムパネルラとして働いた。 ジョバンニとして知識を得て、文字にすることに喜びを感じていた。仕事に誇りを持っていた。 昔、彼女と出会うきっかけになった合唱団での経験から歌の勉強を始めた。24歳のときだ。 カムパネルラになりたいという意思はないが、体調を崩しがちになってきた彼女のサポートをしたいと思ったからだった。 私の仕事をとるの?と笑う彼女のお腹がかなり大きくなっている。もう遠出は難しいだろう。そう二人で判断して旅の途中でとある国に留まることにした。 異国の国。2人の故郷とは全く縁を感じられない国。密集した住居や建物と狭い国土。 それに反し、広い排他的経済水域を保有する島国。高齢者ばかりだが静かに賑やかな人々。WABISABIの文化。 架空のキャラクターが盛んに動き回っている、極東の国━━━日本。 人々は穏やかだった。高齢者が多かったのも要因のひとつだろう。高齢の夫婦のもと世話になった。 都心部が近いが海も山も近い街。ここなら心穏やかに過ごせるだろう。旅の中の束の間の休息にはもってこいだ。 出産予定日が近くなった。彼女と二人で入院の準備をする。満ち足りた気分だった。不安はあったが…幸せだった。 ここでひとつ、忘れていたことがある。 滞在していた国、日本は様々なプレートが噛み合う海の上に浮かぶ島国であり━━━━世界でも有数の地震多発地帯だ。 数日前大雨が降っていた。 大きな地震が起きた。 大規模な土砂崩れが起きた。 様々な壊れた家が借りていたマンションに押し寄せた。 この地をよく知る老夫婦はちょうど出かけて不在だった。 苦しそうな表情の彼女の手を引いて逃げた。 安全な場所は一応知っていた。 部屋を借りた時確認していた。 知識は偉大だとその時まで思っていた。 だから、逃げた。 知ったような顔で安全な場所で一息ついた。 これで大丈夫だと気が抜けた。 だから、背後の建物が倒壊しかかっていることに気がつけなかった。 彼女の背中を突き飛ばす。 彼女はたたらを踏んで、一瞬だけ体制を整えた後、その場にゆっくりと座り込んだ。彼女が着ていた真っ白なワンピースが泥を吸って汚い色になる。 大きな腹を両手で抱えながら地面で蹲る彼女を見ながら、視界が瓦礫に溺れていったのをよく覚えている。 なんで、幸せな童話のように、ハッピーエンドで終わる小説のように、現実はうまく動かないんだろう。 次に目を覚ましたとき、体は動かせなかった。 瓦礫で押し潰されて、体にじゅくじゅくしたやけに鉄臭い感触が纏わりついていた。 それでもどうにか手を動かしたり足をばたつかせていれば、いつの間にか瓦礫の山から這い出でることができたらしかった。 ぼやける視界、目の前に彼女がいた。 彼女は助かったんだ、安心する。 だがどこか様子がおかしい。 彼女は瓦礫を背に座り込んで動こうとしない。 彼女の顔をみた。理知的な瞳に光がない。 呼吸が不規則だ。 霞んでいてよく見えないが、顔色も酷い気がする。 彼女を抱き抱えようとしたが、彼女はそれを制した。 違和感に気づいた。 真っ白なスカートに、不自然な位置に赤い染みができている。 座ったまま、彼女は足を開いていた。 スカートをたくしあげて確認する。 頭が見えていた。 いつからか血塗れで臍の緒が付いたままの赤子を抱き抱えていた。 彼女はほとんど意識がない。 瓦礫にもたれ掛かる力もないようで、その場で仰向けになっていた。 出産したら体力を使うことは知っている。 その事実以上に、彼女が体力消耗以外の何かに襲われていることは理解できた。 子供がいたその空っぽの袋から、ずっと赤いものが流れ続けている。 ここにいるのはただのジョバンニだ。 あれだけ知識を得たのに、今この瞬間は全て不要なもののようだった。 「そのこを おねがい」 彼女はそう伝えてから、泡を吹いて意識を失った。 今の自分では何もできないことは分かっていた。 助けが来るまで待つしかない。あまりにも無力だ。 泣き叫ぶ赤ん坊を抱きながら、出血がとまらない彼女の手を握ることしかできなかった。 予測できなかった大地震。排水路がつまったことでおきた排水の滞り。数日前の大雨による地盤のゆるみ。引き起こされた大規模な土砂崩れ。土砂崩れを防ぐコンクリート壁の管理不足による経年劣化。高齢者の多い地域で、人手が足りない現場。近くの地域で津波も押し寄せ、人々はパニックになり、医療や救助体制に混乱が出ていた。 ━━━━きっとどれかひとつでもなかったら、彼女は助かった可能性が高いだろう。 いつかに生まれて放置された逃げ癖が、長年の時を経てこのときから発現した。 現実を見たくなかったのだ。ただただ逃げたかった。 彼女がゆっくりとくたばっていく悪夢をみる。悪夢から目覚めたら決まって夢でも会えてよかったと笑えるのに、夢の中の自分は手を繋ぐ以外のことを何もしなかった。羨ましいとも、憎たらしいとも思う。今にして思えば全部戯言でしかないのかもしれない。 この時は飲食も睡眠も放棄して通販で頼んだ医療関係の本を読み漁る生活を送った。立派な引きこもりが生まれた。 子育てなんてできる状態ではなかった。避難でき助かった老夫婦から哀れんだ顔をされ、彼らに子供を一時的に引き取ってもらった。 最近になってようやく当時の生活費と、謝罪の気持ちを込めていくらか金を送ったらいらない、と一蹴された。 ━━━子供を大切にしなさい。 返された金と一緒に送られてきた手紙にはそう締められていた。 今でも申し訳ないと思う。だがあの時間は自分にとって必要だった。心の整理という名の逃避をしないと、きっと発狂していただろう。 いや、既に発狂していたらしい。らしい、というのはその時の記憶が曖昧だからだ。 引きこもりになり2ヶ月後、いつの間に病院で目が覚めた。なんでも酷い火傷を負って部屋で倒れていたのを発見されたらしい。本当に記憶ない。 存在している記憶といえば、紙に何かを書き止めようとして、何も書けないことを理解したアレくらいだろう。 手が震えて、彼女が唄うはずの言葉を作れなくなっていた。 鏡を見た。 顔に火傷が残って、まるで別人のようになった気がした。 ━━━━彼女と旅したジョバンニはもういない。 彼女が死んでも一滴も涙を流さない自分は、無感情で非道なやつだと考えた。 しかしそれは違う。きっと彼の心は一度、死んでしまったのだ。感情の発露も受信もうまくできない。だから焼身自殺しようと企んだのだろう。 死ぬ勇気もなく、中途半端に生き延びてしまったが。 相も変わらず本を読む。もはや知識は偉大と思えなかった。いつかの知識欲は寂寥感に変わり、満たされたと感じることは無くなった。 虚しい。 27歳になった。彼女と出会って15年の月日が流れていた。 ある日の事だ。引きこもっていたらミスカトニック図書局から連絡が来た。 曰く、仕事をしろとの通達だった。 他人事のように聞いた。 返事?さぁ、返したかな…。 ちょうど引きこもりが一年経ちそうになった頃、老夫婦が訪ねてきた。 赤ん坊を連れていた。よだれかけがべちょべちょに濡れている。あーあーうーうー唸っていたが、こちらを見て静かになった。 ゴミで不衛生な部屋に3人をあげることに抵抗感があったが、老夫婦は静かに微笑んだ。何も言わず部屋を軽く掃除し始める。 ━━━━ちょっとその子をみれるかい。 赤ん坊が自分の腕に渡される。とっくに首が座っていたようで、結構大きい。 抱っこすると手足をばたつかせて、暴れる。両腕の間に手を差し込み、正面から顔を見る。 猿のような印象が薄れ、人間味のある喜怒哀楽の激しい赤ん坊の表情に育っていた。 その時だ。 死んだカムパネルラと、死んだジョバンニの顔が、重なって見えた。 赤ん坊は笑っていた。 俺の顔をみて、無垢な顔で笑っていた。 理由は分からないけど久しぶりに視界がぼやけた。 塞がりきれず、何を入れてもどこかに流れてしまっていた心の穴が、少しずつだが塞がっていった。 何をしていたのか。夢から醒めて、現実に手を伸ばした。 ━━━━このこを おねがい 子供をみてたら、この子を守らなきゃって思ったんだ。 彼女の最期の言葉をようやく受け入れることができた。 不甲斐ない父親を、どうか許して欲しい。 名前すら、つける権利もないと思っていたのに、老夫婦は尋ねてきた。この子の名前を教えて欲しいと。 彼女には申し訳なかったが、一人で名前を考えさせてもらった。 彼女にも自分にも似た女の子だった。 ソフィー。お前の名前はその時つけたんだ。 遅くなってすまなかった。 知ることを偉大だと盲信しない。 知らないままでいれば窮地に陥ったとき対処できない。 どれだけの知識を得ても満たされないものがあることを知った。無知を愚かと言いたい訳では無い。 だが知識を得るという点のみに固執することは間違いだと分かった。 知得も体得も必要だ。でも、それだけじゃない。 きっと一緒に知っていけるような、誰か支えあえる人間がいて、始めて楽しいって思えるんだ。 知ることは、一人でやるのは寂しいことだと知れたんだ。 正気に戻ったら仕事が随分溜まっていた事を思い出した。それに養うべき家族がいることを思い出せた。 職場に復帰することにした。彼女の真似をしてカムパネルラを目指すことにした。 ジョバンニはもうできないだろう。何かを書こうとすると、手が震えてできないから、諦めた。生きるためには金が必要だ。だからやれるだけ働くことにする。 彼女が死んでからまた不器用が帰ってきたらしく、どうしようもなく無気力になるときがある。あの時の出来事の後遺症のひとつだろう。 ここだけの話、彼女の遺言を受け入れたってだけで、彼女が死んだことは全く受け入れられてないんだ。困ったやつだよ。 受け入れられたならよかったけど、ずっとあの光景がフラッシュバックするんだ。 俺の唯一無二のカムパネルラは死んだんだ。 これを正しく認めるために、何をしたらいいのか、わからない。 これだ!っていう答えがないんだ。 情けないねぇ。新しい相棒には迷惑かけるよ。 これからは世界に俺の嘆きを届けることになる。 俺は行くことにしたよ。ソフィー、お前は母さんに預けた。確約はできないが、仕事が落ち着いたら帰ってくるつもりだ。 その日まで待っていてほしい。 一瞬だけでいいから、お前の父親にさせてくれ。 愛してる。 ゴーシュ・シンフォニー ■簡易用■ Gauche・Symphonie(ゴーシュ・シンフォニー)(男性) 職業:カムパネルラ 年齢:28歳 PL: STR:7  DEX:11  INT:12 アイデア:60 CON:9  APP:5  POW:14  幸 運:70 SIZ:15 SAN:95 EDU:18 知 識:90 H P:12  M P:14  回避:dex*2  ダメージボーナス:0 ―――――――――――――――――――――――――― [技能](職業技能点:360 個人技能点:120) (書式:職業/個人<成長>[その他]) ―――――――――――――――――――――――――― [持ち物] ・武器 ――――――――ここに記入―――――――― ・防具 ――――――――ここに記入―――――――― ・所持品 ――――――――ここに記入―――――――― [プロフィール]