タイトル:コールオブスカイ キャラクター名:白根 葵衣(はくね あい) 種族:人間 年齢:26歳 性別:女 髪の色: / 瞳の色: / 肌の色: 身長:167cm 体重:58 ワークス  :UGNエージェントC カヴァー  :歌手 シンドローム:ハヌマーン、オルクス ■ライフパス■ 覚醒:償い 衝動:吸血 ■能力値と技能■ 【肉体】:1 (シンドローム:1,0 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈白兵〉:SL / 判定 1r 〈回避〉:SL / 判定 1r 〈運転〉:SL / 判定 1r 【感覚】:2 (シンドローム:1,1 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈射撃〉:SL / 判定 2r 〈知覚〉:SL / 判定 2r 〈芸術〉:SL2 / 判定 2r+2 【精神】:3 (シンドローム:1,1 ワークス:1 ボーナス:0 成長:) 〈RC〉:SL19 / 判定 3r+19 〈意志〉:SL1 / 判定 3r+1 〈知識〉:SL2 / 判定 3r+2 レネゲイド 【社会】:3 (シンドローム:1,2 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈交渉〉:SL / 判定 3r 〈調達〉:SL2 / 判定 3r+2 〈情報〉:SL2 / 判定 3r+2 UGN 〈情報〉:SL / 判定 5r 噂話 コネによりダイス+2 【HP】    25 【侵蝕基本値】 39% 【行動値】   16 【戦闘移動】  21m ■エフェクト■ 《スキル名》   /SL /タイミング/判定/対象 /射程/コスト/効果など 《ワーディング》 /★$/オート$  /自動/シーン/視界/-$  /非オーヴァードのエキストラ化 《リザレクト》  /1$ /気絶時$  /自動/自身 /-  /[SL]d$/コスト分のHPで復活 《サイレンの魔女》/5 /メジャー   /RC /シーン  /視界/5   /シーン(選択)攻撃 Lv*5/装甲無視 《さらなる波》  /5 /メジャー   /  /   /  /2   /攻撃力+Lv*2 《妖精の手》   /3 /オート    /自動/単体 /視界/4   /出目の最後を10に変換 シナリオLv回 《先手必勝》   /3 /常時   /自動/自身 /至近/-   /行動値+Lv*3 基礎侵蝕+4 ■装備とコンボ■ ・武器とコンボ 名称 価格 種別 命中 攻撃力 G値 射程 メモ       0   0 =価格合計= 0 pt ・防具     装甲 回避 移動  価格  名称 / 備考 鎧 :               / 下着:               / 修正: = 合計 =  0   0  16    pt ■所持品■ 名称    単価 個数 価格 備考 コネ:噂話 1   1   1   <情報:噂話>のダイスに+2          1   0          1   0 =所持品合計=     1 pt =装備合計=      0 pt = 価格総計 =     1 pt 【常備化ポイント】 10 pt 【財産ポイント】  9 pt ■ロイス■ 対象         好意  悪意  備考 両親         幸福感 猜疑心 一緒に居るだけでいい。生きていてくれるだけで充分。/お父さんもお母さんもすぐ無理するんだから。ちゃんと観察してないと 匡 梨愛(きょう りあ) 親近感 悔悟  価値観も話も合った。大事な友人だった/君も、あの二人も、護れなくてごめん 伊庭宗一       感謝  憎悪  お前を殺すまで死ねない。生きる力の糧をありがとう/だからお前だけは許さない 星見 陽一       友情  疎外感 また会えて嬉しい。今でも大事な友人/しばらく会わないうちに色々、あったんだろうな… ■その他■ メモ: 【いつかあなたに届けと願う】 UGNエージェントの一人。いつも口元を布で隠しているのは大きな傷があるため。リザレクションがあるのに顔に傷って残せるんか!?たまにはそういうこともあるよきっと(?) 生まれが貧乏だったため感覚も庶民派。給料のほとんどは家に振り込んでおり、自分は生きていける最低限+αくらいにしかお金を使っていない。服屋のセール品とかスーパーの半額商品とかだーいすき。 自分からすすんで他人と関わる事はあまりしないが、人付き合いが嫌いなのではなく自分の見目を気にして気後れするせい。なので相手が気にしていないようなら普通に喋るし関わる。手を貸せるなら困っている人間を助けたいとも思う。 日常を護ると言うUGNの思想にも賛同しているが、柔軟性もある。善悪って難しいよね。 「ああ、…これは自分でもよくわかってないんだ。気にしないで、痛くはないから」 一人称:私 二人称:君/あなた 口調:普通。 星見陽一とは幼少期、病床に臥せっていた父の見舞いで出会い友人になる。父の見舞いの時は必ず病室を訪れ、病院の庭のベンチで話したりトランプやオセロ等で遊んだり、学校であったことも聞いてもらっていた。 他の友達も勿論居たけど病院に行く頻度が高かったこともありなんだかんだ一番の友達は星見だと思っていたと思う。 CN:RoAlerT(ロアラート)…roar(吠える)+alert(警報、注意深いなど)でロアラート。大文字はRAT、ねずみ。Q.なんでねずみ?A.1度だけお母さんに連れて行ってもらった某夢の国が楽しかったから。 名前:白根葵衣→しらねあおい シラネアオイはやや湿り気のあるジメジメして暗い場所を好みます。花言葉は、「優美」、「完全な美」、「完璧な美」です。参考【https://greensnap.jp/article/9527】 ――――――以下詳細設定(多分そこそこ長い!)―――――― 〇幼少期 父は私が生まれてすぐに難病に罹ったそうだ。どんな難病かはよくわかっていないけど、とにかくしょっちゅう病院に居なきゃいけなかったしお薬も多いし、何度も手術した。父の転院に合わせて引っ越しもした。 でも両親はごく普通の会社員で別に稼ぎが多いわけじゃなかったから、父が働けなくなってからは貯金をどんどん切り崩す羽目になった。ついでに私を育てるためにもお金は結構かかる。それを見越したのもあり私達の生活はかなり質素なものだった。 私は質素なご飯も嫌いじゃないし、セールで買ったものを母が仕事や父の看病の合間にリメイクしてくれた服も大好きだった。どうしても何かが欲しくて強請る事もあまりなかった。我慢させてばかりでごめんね、って母は困ったように笑ったけど、私はそのたび「なんにも我慢してないよ、パパとママが居ればそれでいい!」って笑って返したそうだ。覚えてないけど、今でも全く同じことを言うからきっとそうなんだろう。 父の病院で、同い年くらいの男の子と出会った。病院の庭先で木を見上げていた。何か居るのかと思って私も見上げたけど、別に鳥や栗鼠がいるわけではなかった。 「何見てるの?」「この木だよ」「どうして?」「ほら、あれ。見える?」 彼が指差した枝は風のせいかぽっきりと折れていた。けれどその断面に小さな芽が映えていた。 「すごい!」「ね。木とか、草や花もそうだけど…強くてかっこいいな、って」 彼も身体が弱いらしくて、だから生きる力の強い草木をかっこいいと思ったのだろう。その時の私にはそんな発想なくて、「そうか、この木はかっこいいんだ」とぼんやり考えた。そっか。生きる力が強いのって、かっこいいんだ。 そのあと、この辺の子?ううん、私引っ越してきたの。なんて会話を続けて。良かったら友達になって、と言ったのは私だった。 「この辺りのこと全然知らないし、病院でママを待ってる間暇な時もあるし」「でも僕あまり外で走り回ったりできないよ」「?別にしなくていいよ。お部屋でトランプとかしてもいいし」「この辺の事も、出歩く事が少ないから教えられるか…」「知ってる事だけでいいよ。というかこの辺の事じゃなくてもいいよ。なんでもいい。代わりに私も私の知ってる事教えてあげる」 彼は星見陽一と言った。今思えば、子供心に自分に無い価値観を持っていた彼に興味があったんだろうと思う。それから病院に行くときは必ず彼を探すようになった。彼は色んなことを知っていて、それから私に無い価値観を持っていて、よく目から鱗が落ちていたものだ。 陽一と出会ってから二年程、陽一は引っ越してしまうのだと聞いた。いつかの日、陽一の病室でテレビで聞いただけの歌を鼻歌で歌ったら「上手だね」と褒めてくれた。嬉しかった。母や父、クラスメイトたちもよく私の歌を褒めてくれていたから。 引っ越しが決まってからは良く歌った。病室でも庭でも、迷惑にならない程度に。 「…ありがとう。やっぱり僕、きみの歌が好きだな」 手を取ってそう笑った陽一に照れくささを感じながら、初めて私は自分の夢を口にした。その時まだ両親にも言っていなかった夢。 「そ、そう?……あのね、私歌手になりたい。ううん、絶対なる。いつになるかわからないけど。そしたら陽一が引っ越した先で、たとえば私の事忘れちゃったりしても私の声が届くでしょ?」「えー?忘れないよ。でも、うん。良い夢だと思う。頑張ってね」「…うん。またね」 それから数日のうちに陽一は引っ越して、彼とはそれきり。手紙を書こうかとも思ったけど、すっかり新しい住所を聞き忘れてしまっていた。まあいずれ歌手になって歌を届けるからそれでいいか、なんて思って。両親やクラスメイトにも歌手になりたいと言う話をちらほらして、応援してもらえた。 ところで、どんな年齢でどんな環境で育っていようとも人間である以上避けがたいものというのはどうしても存在するらしく。 小学も5年生になった頃、クラス替えで初めてクラスメイトになったある男子の一言で状況が一変した。いや、正しくはそれに返した私の発言のせいなのだけど。 「ずっと思ってたけどおまえの服、なんか古いしダサいしなんか汚れてるよな!お前んち貧乏なのか?ぷふー!」 「………それが何?」 「何、って…だって、」 「きみに関係ある?…貧乏が気に入らないならもう話しかけないで」 私は私で母が用意してくれた服をけなす男子に苛立っていたんだとは思う。ただ、この手の子供のプライドというのは無駄に高いものだ。その男子のプライドを変に傷つけてしまったらしい私は、それ以来その男子のグループに所謂いじめを受け始めた。 物を隠されたり、机に落書きされたり、子供の悪戯程度のものだったのだがやがてエスカレートする。髪を掴まれる、手をはたかれる、転ばされる。心配してくれる友人やクラスメイト達も居たし、先生も時折注意をしていたが、それでもその男子は私に絡むのをやめなかった。私も私で、母や父に心配をかけたくないから言わないでくれと先生に頼んでいたのが悪手だったのかもしれない。 ある日、母が作ってくれた某遊園地のマスコットに似たぬいぐるみのキーホルダーが見当たらなかった。 またあの男子の仕業か、と思って詰め寄っても素知らぬ顔をされた。そのまま放課となったが、帰り際机に手紙が入っている事に気付いた。 『帰してほしかったら裏山に一人で来いよ』 自然の多い土地相応に、学校の裏には小高い山があった。その頃から負けず嫌いだったのか、というより多分彼の『強くてかっこいい』という言葉が忘れられなかったんだろう。自分もかっこよくありたいとちょっと思っていたのかもしれない。だから友人に心配されても「大丈夫」と一人で向かってしまった。 向かった先で、まあ、なんというか。謝れだの俺の方が上だの言う事聞けだの子分になるなら許してやるだの。アホっぽい事ばかり言われるので「裏山に一人で来たんだから、約束通り帰して。それ以外は何も言われてない」と告げたらかっとなって私を突き飛ばした。 そこに私の様子を心配したクラスメイトが駆けつけているなんて知らないで。 どん、と突き飛ばされて転がる事を覚悟した私は、背中に衝撃を感じて驚くと同時に聞こえた「きゃあ!」という悲鳴に頭が真っ白になった。尻もちをついた私が振り返って目にしたのは、転げ落ちて傷だらけになったクラスメイトの姿。じわり、とどこかから血が滲み出すまで、ただ茫然と見ているばかりだった。 男子たちはやばいだのまずいだのどうしようだの叫びながら、私のキーホルダーを落として逃げて行った。でも私は動けなかった。 どうしよう。このまま置いて行っちゃだめだと思う。けど私じゃ運べない。手当て?落ちた人の手当てなんてどうしたらいいかわからない。人を呼ぶにもここじゃ届くかどうか。でも呼ばなくちゃ。呼ばなくちゃいけない、だって私のせいで怪我してるんだもん。私があの時意地を張らないで助けを求めてたらよかった。だから私のせいだ。じゃあ私が助けなくちゃ。誰か人を。だれか。だれか、あの子をたすけてください。 願いに呼応したレネゲイドが鼓動を早める。身体の内側から低く高く波打って震える。山中に人の気配が無い事もなぜか分かった。頭がぐらぐらする。熱い。心臓の音が嫌に響く。でも、ああ。早く呼ばなくちゃ。早く、早く誰か。 ――かくして『速く、大きく、遠くへ』と願った声はその要望通りに届けられ、UGNの人間に気付かれ保護された。幸いクラスメイトには被害が無かったものの、音波の発生源として衝撃に耐えられなかった幼い身体は様々な箇所が裂けて出血した。傷自体は治ったが、何故か口元の痕だけは治らなかった。なんでだろ(PLの趣味) 一緒にいたクラスメイトと山に居た男子は記憶処理を受け、裏山に行った私とクラスメイトは足を滑らせて転び、一緒に入院する事になったということになった。本当は私のせいなのにそれを口にする事はできなかった。彼女に謝る事も出来なかった。 学校は休まされた。両親にはUGNの人がうまく言ってくれたらしいが、もしかすると多少の記憶処理もされていたのかもしれない。 私はUGNチルドレンとして力の制御を学びつつ、罪悪感と共に日々を過ごした。せめて私が傷つけてしまったものの日常を護れるようにと願いながら鍛錬を積んで行った。 〇UGNにて 『小さなお節介者(リトル・ヒーロー)』。そのCNを初めて聞いたのは中学に入ってすぐのこと。最初の印象は人助けが好きで人当たりも良くて、可愛い子。私がかなり早くからUGNに居ると知った彼女は、同じハヌマーンとして丁寧に助言を求めてきた。そう言ったところも結構好印象だった。年齢に拘らない。学ぶ事に真摯。 けれどその名は望まない形で広まった。彼女が入って半月程度だろうか。『わざと』力を暴走させて、周囲の人間を巻き込んで大けがをさせた。そんな噂が囁かれ始めた。私はすぐに「あり得ない」と断じたが、彼女をよく知らない人間、彼女を妬ましく思っている人間、その辺の陰湿な奴らやゴシップ好きの奴らがあれこれ尾ひれを付けるまで発展し、噂が落ち着くまで彼女はしばらく針の筵だった。勿論私も何かを聞く度に否定していたが、人は刺激的なものが好きだ。私の言葉が届く人もあまり多くはなく、彼女の力になれなかった事は今でも後悔の一つだ。 高校三年生に上がるころ、彼女の隣に暗そうな男子の姿を見かけた。彼女の様子からして既知の友人なのだろう。彼女も彼も、互いと一緒に居る時の空気が一番柔らかい。その辺は一応聡いつもりだ。父や陽一が無理しないようにいつも見ていたから。彼がいれば、万が一あの時のように悪意が向かった時もきっと大丈夫だろう。私も今度こそは役に立てるといいな。そんな事起きないのが一番だけど。 彼…『自壊の毒血(スーサイダル・ヴェノム)』も徐々にUGNに慣れて来て、『小さなお節介者』と共にいくつもの任務をこなして行った。結構優秀な二人。 そんな二人に憧れる友人がいた。三年前に親族が借金を踏み倒して夜逃げした結果、連帯保証人になっていた父が多額の借金を抱える事になってしまったらしい。このままじゃ家族がめちゃくちゃになる、何か方法は、と思い詰めて覚醒したのだと言っていた。お金というのはつくづくままならないものだ。とにかく、彼女とは金銭感覚が非常に近くてすぐに意気投合した。あそこの店が安いし品ぞろえもよくて、あっちは早いし安いし美味しいし、あの店格安!とか言って他の店のが安いの多いよね、なんて。勿論それ以外に任務や日常、家族の話もした。多分UGNで一番仲が良かった、と思う。 彼女はいつでも笑顔だった。元々公務員をしていて、今はまだ下っ端だけど出世したら給料安定するしバリバリ頑張っちゃうぞ!ノイマンで良かった!なんて。けど、ただお給料のためにUGNに所属しているわけじゃなくて、「お金稼ぎながら人助けも出来ちゃうってヤバくない?!」と目を輝かせていた。公務員の方も市民の支援をする部署に居るらしくて、忙しくも楽しそうだから、元来人好きなんだろう。『小さなお節介者』の人助け好きに共感して、自分もあんな風に沢山の人を助けられるように頑張る!と嬉しそうに語っていた。応援してた。 任務中、彼女が例の二人と共に緊急出撃すると聞いた。『プレデター』の警戒にあたるとのことで、「市民護るとかヒーローっぽい!頑張って来るよ!」とメッセージが入っていた。「かっこいいじゃん。頑張ってね」と返して、送られたスタンプに笑みがこぼれた。 だから、かえってこないなんておもわなくて。 戻って来たのはあの二人だけ。あの二人もボロボロで、必死に帰って来たって感じだった。すごく悔しそうで、哀しそうだった。混乱しているのも分かった。友人が身に着けていた腕時計は戦闘の余波でぼろぼろになっていた。これは公務員になった時お祝いで両親が買ってくれたものと言っていた。どんなにぼろぼろでも、捨てるわけにはいかなかったので私が引き取った。大事に引き出しにしまって。何度も泣いた。伊庭宗一。あいつが殺した。あいつのせいで。絶対に許さない。いつか、いつか必ず。 そんな事を思って、心が落ち着くまで少しUGNを離れてしまった。 その隙に、私と同じように大事な人を失った人達によって、以前よりも酷い噂が広まっていた。 ”英雄人と多良千音は偽の情報でプレデターの元にエージェント達をおびき寄せて、わざと殺した” "そういえば以前もわざと能力を暴発させて周囲の人間を傷つけたって" "主犯は――――だって言ってるけど、アイツとあの二人はよく話していた。手を組んでいたに違いない" "主犯の――――も見捨てて、アイツらだけ帰って来たんだ。騙すためにわざとボロボロになって" "優秀な新人が多かったらしい。人の好さそうな顔をしておいて他人を蹴落とすなんて" "なんてひどい『ダブルクロスー裏切りー』" 遅れて来た私の声なんて、もう届かなかった。二人は見るからに疲弊していた。悪いのは全て伊庭宗一であるはずなのに、誰もが向けるべき矛先を間違えていた。…違う、抱えきれなくて身近な所に向ける先が欲しかっただけだ。 どうして離れてしまったんだろう。離れてさえいなかったら、今度こそ私は全力で二人を援護したのに。 あの二人がそんな事できるわけない。あれは全部演技じゃない。友人が憧れた二人が、心底から「誰かを守りたい」と願っていた二人がそんな事するはずない。いくらでもそう叫んだのに。今じゃもう遅い。私がこの力を手に入れたのは、早く、大きく、遠くへと願ったからなのに。遅すぎた。小さすぎた。どこにも届かない。 せめて、と二人に「絶対違うって知ってる。私はそんなことしてないって信じてる。悪いのは二人じゃなくて、伊庭宗一なんだから」と告げたら多良の方が泣き出した。英はそんな多良を支えて、ありがとうって小さく呟いた。 だから、あの二人が居なくなったと聞いたときは不謹慎だけど嬉しかった。ああ、もうこんな悪意に晒されなくていいんだって。逃げ出すしか術が無かったことは哀しかったけど、逃げるという選択を取れた二人に安堵を覚えた。どこか穏やかな場所で、悪意から遠ざけられて、幸せに暮らしてくれたらいいと思う。そして、いつか彼女たちの居る場所まで、私の歌が届いてくれたら嬉しいと思う。 〇歌手関連 中学卒業前頃にオーディションを受けて合格。顔に大きな傷があるため顔出しはできないという条件も飲んで貰えたので良かった。歌だけで売る事になるからプロモーションが大変だけど、望むところ。無事CDデビューも果たして、最初の売れ行きこそ些細なものだったけど、口コミなどで少しずつ広まってくれた。素顔不明の歌手という話題性もあったのだろう。今ではトップアイドル達の足元のちょっと下くらいには売れてくれているんじゃないか、と多少図に乗っている。 私の歌が、届きますように。かつてのクラスメイトに、空の上に居る彼女に、あの二人に、両親に、どこかの誰かに、陽一に。届いてくれたらいいと思う。そのために私は歌い続けてるから。私の歌を好きだと言ってくれた皆に、届いて欲しいと思う。 〇choiceで決めた事 婚約者(恋愛)がいて処女も捨てる予定らしいです つまりまだ処女! url: https://charasheet.vampire-blood.net/4494011