タイトル:トモリの実 キャラクター名:ジル・ファリオン 種族:人間 [特徴:剣の加護/運命変転] 生まれ:斥候 ■パーソナルデータ・経歴■ 年齢: 性別: 髪の色:   / 瞳の色:   / 肌の色: 身長: 体重: 経歴1: 経歴2: 経歴3: 穢れ度:0 ■能力値■      技     体     心 基礎   10      6      5    器用 敏捷 筋力 生命 知力 精神 A~F  10  12  12   5  10   8 成長   1                →計:1 修正 =合計= 21  22  20  11  16  13 ボーナス  3   3   3   1   2   2    生命 精神    抵抗 抵抗  HP  MP 基本   4   5  20  13 特技         0   0 修正 =合計=  4   5  20  13 ■レベル・技能■ 冒険者レベル:3 Lv スカウト    2 Lv  / エンハンサー 1 Lv バトルダンサー 3 Lv  /         Lv ■戦闘特技・値■ [参照]  特技名     : 効果                               : 前提 [pOP134]捨て身攻撃    : 近接攻撃の命中時、5確定ダメージを受ける代わりに単体へのダメージ+5 : [p1-281]武器習熟A/ソード : ダメージ+1、Aランク装備可能                    : [p1-288]必殺攻撃     : 次の1回の近接攻撃のダメージの出目+1、C後も継続:回避-2      :    魔物       全力    知識 先制 移動 移動 基本   0   5  22  66 修正 特技        0 =合計=  0   5  22m  66m ■呪歌・練技・騎芸・賦術・鼓咆・占瞳■ [参照] 特技名   : 効果: 前提 [p]  キャッツアイ :   : ■装備■ ・基本命中力、追加ダメージ、基本回避力        Lv 命中 追ダメ 回避 ファイター : グラップラー: フェンサー : シューター : ・武器 価格 用法 必筋 修正 命中 威力 C値 追ダメ [カテゴリ・ランク] 名称(*:装備している) / 備考 (参照) 860   2H  20      6  30  10   7 [ソードB] *ツーハンドソード / (1-301p) =価格合計= 860 G ・防具    必筋 回避 防護  価格  名称 / 備考 鎧 :  1   1      100 ポイントカード / 盾 :              / 修正: = 合計 =    7   0   100 G (回避技能:バトルダンサー) ・装飾品    価格 名称    / 効果 頭 :         / 耳 :         / 顔 :         / 首 :         / 背中:         / 右手:1000 剛力の腕輪 / 左手:500  知力の指輪 / 腰 :         / 足 :         / 他 :         / =合計=1500 G ■所持品■ 名称      単価 個数 価格 備考 アビスシャード    1   0 冒険者セット  100  1   100 スカウトツール 100  1   100            1   0 =所持品合計=    200 G =装備合計=     2460 G = 価格総計 =    2660 G 所持金    3340G 預金・借金    G ■言語■       話 読            話 読 共通交易語 ○ ○ / 巨人語       - - エルフ語  - - / ドラゴン語     - - ドワーフ語 - - / ドレイク語     - - 神紀文明語 - - / 汎用蛮族語     - - 魔動機文明語- - / 魔神語       - - 魔法文明語 - - / 妖魔語       - - 妖精語   - - / グラスランナー語  - - シャドウ語 - - / ミアキス語     - - バルカン語 - - / ライカンスロープ語 - - ソレイユ語 - - ・地方語、各種族語     話 読 名称 初期習得言語:交易交通語、地方語 技能習得言語: ■名誉アイテム■ 点数 名称 所持名誉点: 30 点 合計名誉点: 30 点 ■その他■ 経験点:1270点 (使用経験点:5500点、獲得経験点:3770点) セッション回数:1回 成長履歴: 成長能力 獲得経験点(達成/ボーナス/ピンゾロ) メモ 1-      2500点(2500 /   / 回) 2-      1270点(1000 / 270 / 回) 3- 器用度    0点(   /   / 回) メモ: テーマ :罪人  属性 :秩序・悪 好きな物:料理、妹 嫌いな物:弱みを見せる事、他者の視線 【概要】  剣の世界でもすぐれた強者だけが持ち得る”剣王”の称号を持つガリア・ファリオンの息子であり、基本的に不機嫌そうに眉をひそめる荒削りな雰囲気を持つ少年。  父親に憧れるように剣の道を日々の努力で邁進し、常に生傷が絶えない未熟な冒険者。  将来が楽しみになるような未来を目指す彼を、称える者は殆どいない。  それはこの村にとってはあまりにも有名な話だ。  鷹の子が鷹ではあるとは限らないを示すように、その少年は”落第者”となじられている。  剣を全力で振るうだけで傷を負う。  そんな繊細過ぎる硝子の身体を持つ彼には、あまりにも向かない道であると。 【性格】  直情的で筋の通らない事が嫌いな性格の持ち主。  他人に頼る事や慣れ合う事を嫌うために、基本的には他者を避けて行動する為、一人でいる事が多い。  初対面のコミュニケーションは威嚇から入り、目上の人にも無愛想かつ態度を変えたりすることがないため、完全にヤンキーである。  そんな気質なため独断専行する節があり、突っ込んで問題を起こすアホの子。  これだけだと他者の事を省みないような人物に思えるが、その実は義理堅い人物であり、受けた恩は決して忘れないし極力返そうと励む。  特に長く付き合いのある幼馴染たちは大事に思っているが、それを表に出すことはない不器用な男。  そんな荒々しさを前面に押し出す印象に違わず、強さを求める姿勢は非常に貪欲。  己を高めること、強者と戦うことに対して妥協せず、己と同等以上の実力者と戦う事に笑みを浮かべる戦闘狂。  ハンデのある自分の身体で結果を掴み取るために、自らを散々追い込んできた為、平然と限界を超えて無理をするなどどこか危うい面も見られる。  戦闘面ではとんでもない男だが、妹に対しては別の意味でとんでもない。  自他共に認める重度のシスコン。  分かりやすく妹を溺愛しており、妹の自慢話で30分は話せる気持ち悪いお兄ちゃんである。  また、妹を心配し過ぎて、常に子供扱いをして反感を買ってしまう辺り人間関係はやっぱり不器用である。  身体的なハンデを背負った状態でも戦いを求める辺り、強靭なメンタルの持ち主と思われがちだが実のところ彼は普通の精神性の持ち主である。  他者との交流が苦手なのは幼少期に味わった周囲の失望や、同世代のいじめを受けていた為、他者が敵だという認識を持ってしまっているからである。  故に周囲からの哀れみや、不躾な視線が苦手であるが故に気を張る結果、常に不機嫌にいるように見えてしまっているだけで、内心ではそう言ったマイナス面の感情を向けられるのは普通に傷ついている。  事実として他者に語った事はないが、才能のない身で努力をする事に挫折しかけた事は一度や二度では数えられない。  しかし、その度に自分が弱いから妹やその友人に重傷を負わせてしまったという事実を見つめ直して、何度も立ち上がってきた。(この事実を知っているのは姉のみ?)  それは、自分の罪から目を逸らす事が出来ない世渡り能力の低さも如実に表れている。  戦いの差中に笑うのも、恐怖に飲まれそうになる心を奮い立たせているため、彼自身戦いが楽しいと思った事は一度もない。  本質的には彼は自身の気持ちを表に出す事が苦手な拙い少年であり、他者との距離感がつかめないだけの不器用な少年である。 【備考】  彼は祝福と共に生まれた。  この国で名を轟かせる有数の”剣王”の名を持ったガリア・ファリオンの初の長男として産まれ、多いに期待によせられた。  だからこそ、早産であり未熟児で死産するかもしれないという時はリグバースの村人たちは全員が息を飲むほどだった。  おぎゃあ、という彼の産声を聴いたときは村中で歓声があがった。  そう、それほどまでに彼は祝福と期待を背負って産まれた存在だった。  故に彼は大事に大事に、愛されて育った。  村中から愛されていた彼は、その想いに応えらえる様に将来は冒険者になりたいと舌ったらずの言葉でよく笑顔を見せていたという。  そんな彼の立場が激変をしたのは成長期が始まり、明確に他者との差が見え始める時期が来た時だった。  冒険者の真似事をしようと練習用の木剣を振り回した。  その鋭さは、始めて剣を振り回したようには思えない程素早く、大人でも舌を巻く様な動きであった。  しかし、彼は痛みで悲鳴を上げた。  何事かと周りの者たちが駆け寄れば、剣を振り抜いた腕の筋肉がズタボロになっていた。  彼が、人よりも優れた身体能力を秘めているのは間違いはない。  けれど、その能力に耐え切る身体を持っていなかったのだ。  高い身体能力に、硝子の身体。  全力を出せば出すほど壊れていくその身体になってしまった理由は――恐らくは、未熟児として産まれてしまった事に原因があるのだろう。  剣をまともに振るえない”剣王”の息子。  その事実が知れ渡れば、瞬く間に周囲は彼に期待することを止める事にした。  別に迫害をした訳ではない。  全力を出せば出すほど、その身体を壊していく者に、戦う者になれと言うのは人として良心が痛む。  ただ、それだけの話だった。  それに他に、天才肌である姉のエルシェの存在もあった。  やる気にさえなればなんでも器用にこなす姉と、剣を振るうだけで傷付く弟。  どちらに戦士になって欲しいと思うかなど、誰からの目にも明らかだろう。  けれど、それは周りから見た話だ。  彼にとってそれは、周囲から見放されたように映ってしまい、自分が周囲の期待に応えられなかった。 ”裏切ってしまった” という悔いと罪悪感を生み出した。  気にするな、向き不向きがある。  そんな言葉をかけられればかけられるほど、悔いと罪悪感が自信を喪失させていく。  笑う事は少しずつ減っていき、彼は姉の影に隠れる引っ込み思案な少年に変わっていった。  さらには”剣王”の息子と、脆弱な身体という二つの特別さも周囲から壁を作られてしまう原因にもなってしまった。  彼が周囲に迷惑をかけても大人たちからは”剣王”の子だから、肉体にハンデを背負っているからと、腫れ物のように扱い、周囲の同世代の子たちに彼に合わせろと言い含める。  そんな状態が続けば、あいつだけいつも特別扱いだと反感を育むのも無理もない話だった。  影でのいじめが始まり、自己肯定感を育めなかったものの相俟って自罰的になってしまった彼は、反撃する事もなく、いじめは増長していく。  同世代とは碌な交流は出来なかった。  それは妹に友達が出来る様な年になっても変わらない。  けれども、それでも一人は寂しかった。  だから、妹に頼んで、妹の友達と一緒に遊ぶのに混ぜて貰っていた。  身体の強さも、心の強さも得ないまま生きる彼に、目を逸らせない罪が降りかかるのはそれから少し先の事。  その日は、いつも通りに妹にお願いして、妹の友達のマリーとベティと一緒に、大人には内緒の秘密基地にやってきた。  だがそこにあったのはいつもと違う、宙に浮いた黒い球体。  それは奈落の魔域であったが、当時の彼はそれが何なのかは分からない。  不思議なものであったけど、好奇心よりも恐怖が混ざってただ遠巻きに見つめるだけだった。  明日になれば消えるかもしれない。  そう目を逸らす都合のいい言い訳をして、なにをする事もしなかった。  けど、翌日になっても、その球体は変わらずそこにあり続けた。  以前よりも少しだけ大きくなって。  それを見つけた彼と妹とマリー。  ベティは少し遅れていたようで、その時はまだいなかった。  黒い球体がなんであるか、それを確かようと妹が手を伸ばそうと近づいた所で、予想外の乱入者が現れた。  虐めっ子のケンマ。  最近、何かにつけては彼に突っかかるその少年は鼻息を荒くしながら近づいてきて、彼の胸倉を掴んだ。  罵声と怒声。  恐怖ですくんでしまった彼には、ケンマが何を言っているかは聞き取れずに、ただ怯えるままに暴れてしまった。  もがくその手がケンマの顔を叩いてしまい、火に油を注ぐ結果となった。  さらに興奮して大きな声をあげるケンマ、ただ暴れるだけの彼。  そんな様子を見て、止めに入ろうとした妹が、どん、と突き飛ばされた。  どっちか突き飛ばしたのか、それは分からない。  けれども、結果として突き飛ばされた妹は黒い球体に触れてしまい、彼女はその球体の中に飲み込まれいった。  さっきまで叫んでいたケンマも、彼も、止めようとしていたマリーも、何が起きたのか分からなくて、呆然とした。  その静寂を破ったのは、大汗をかいて遅れて来たベティがその場に現れたからだ。  ベティは滴る汗も拭かずに、呆然とする彼らに黒い球体が奈落の魔域である事を大慌てで説明し始めた。  難しい話でそれは、彼には殆ど分からなかった。  とても危険な場所に妹は放り込まれてしまった。  彼が分かったのはつまる所それだけ。  事情を理解したマリーは助けに行こうと提案した。  ベティも少しおくれまにケンマもそれに賛同した。  助けるために勇気を振り絞る。  そのような決断をする者たちの前で、その時彼が何をしていたかと言えば、泣き喚くだけだった。  どうしようもない、何も出来ない。  そう思い込んだ彼はその場から一歩も動けずに、ただ涙で顔を濡らすだけだった  「助けに……行きましょう」  最初にそう切り出したのはマリーだった。  強い瞳でいう彼女に、そのまま周りの者たちは続いていく  「(誰かこの時ジルに言った台詞考えて、複数人でもいいし、それぞれ別のでも可)」  「ここは私達に任せて……ジルさんは冒険者ギルドに伝えて来てください」  そう言ってマリーらが踏み込んでいくのを見送った。  見送るだけだった。  頼まれた事も果たせずに、恐怖に震えるばかりだった。  暫くして、冒険者がその場に現れた。  せめて、今あったことを伝えないと。  そう思って口を開こうにも、溢れるのは涙と叫びばかり。  やろうと思う事は何一つ出来ない。  冒険者は喚く彼に、事情を察したように”大丈夫だよ”と一言いって奈落の魔域へと飛び込んだ。  それから少しして、冒険者は四人を連れて戻ってきた。  マリーとベティ、そしてケンマは歩けてはいるけど傷だらけ。  妹の姿が見えなくて、妹はと泣きながら駆け寄れば、冒険者の両手に抱えられていた。  抱えられていた妹の姿はあまりにも痛ましいものだった。  余程出血したのか、喉元まで返り血が飛んでおり真っ白だったシャツを赤く染め、今だに滴っているのだろうか。 ぴちゃりと垂れる水滴の音が聞こえ、やけに耳に残った。  重傷を負った妹を見て、彼の後悔は限界を超えてしまった。  自分は何をしていたのか?  弱さに甘えてなにもしなかった。  妹がこんなひどい目にあっているのに?  思えば思うほど自分が惨めに思えた。  結果として妹は一命を取り留めた。  けれど、だらかと言って彼は、あの日の自分を彼は到底許すことなど出来るはずもない。  弱さを理由なにもしなかった。  後悔として刻まれた自らの”罪”、それから目をそらさない為に、同じ過ちを繰り返さない為に、彼は強くなる事を求めた。  それから先は文字通りに身を削るほど強さに焦がれる日々。  どんなに傷を負おうとも、どんなに身体を壊そうと、自罰的に修行に明け暮れた。  肉が裂ける? 骨が折れる? だからどうした。  弱いからと逃げるな。 向いていないからと避けるな。  お前が弱かったせいで、妹は大きな傷を残したのだと。  あの時の自分への怒りのままに、強さを求めて無茶苦茶な修行の日々を始めた。  出来る事をがむしゃらに。  身体を破壊しながらも励む彼を止める者は多かった。  元々、身体も心も弱かった。  彼を心配して止めてくれる者たちの言葉通りに、辞めてしまうこともあった。  けれど、暫く立てばあの日の事を夢に見る。  勇気を持って助けにいったマリーたちを自分可愛さに見送った事。  重傷を負った妹の姿。  あの時の”罪”がお前を見ているとでも言っているように悪夢を見させては、再び彼を自罰的な修行の日々へと戻らせる。  お陰で、彼は強くなった。  けれど、まだ彼の中の”罪”は彼を許さない。  いつか、その罪に相応しいと思える罰が与えられると感じるその日まで、彼はきっと自分を許せずに強さに焦がれ続けるのだろう。