タイトル:ナギ・ザ・ナインヘッドドラゴン キャラクター名:ナギ・ザ・ナインヘッドドラゴン 種族:人間 [特徴:剣の加護/運命変転] 生まれ:拳闘士 ■パーソナルデータ・経歴■ 年齢:12 性別:少女 髪の色:うるつやさらさら / 瞳の色:煮えたぎる情熱 / 肌の色:面の皮が厚い 身長:142 体重:44 経歴1: 経歴2: 経歴3: 穢れ度:0 ■能力値■      技     体     心 基礎    8      8      5    器用 敏捷 筋力 生命 知力 精神 A~F  10   9   7   7   4   3 成長   2   1   1   1      2 →計:7 修正 =合計= 21  18  18  16   9  10 ボーナス  3   3   3   2   1   1    生命 精神    抵抗 抵抗  HP  MP 基本   7   6  31  10 特技         0   0 修正 =合計=  7   6  31  10 ■レベル・技能■ 冒険者レベル:5 Lv グラップラー 5 Lv  / レンジャー 3 Lv エンハンサー 2 Lv  /        Lv ■戦闘特技・値■ [参照]  特技名    : 効果                      : 前提 [p220] 追加攻撃    : 格闘片手武器の近接攻撃でもう一度攻撃可能    : グラップラー習得 [p225] 投げ攻撃    : 投げが可能、命中すると対象を転倒させて達成値-2 : グラップラー習得 [pIB39] 鎧貫き     : C値上昇、無効打ち消し、クリティカル時防御無視 : グラップラーLv.5 [p1-292]鎧貫き     : 次の1回の近接攻撃の敵の防御半減、C値+1     : [p1-281]武器習熟A/格闘 : ダメージ+1、Aランク装備可能          : [p1-282]変幻自在    : 1ラウンドに2回特技宣言できる          :    魔物       全力    知識 先制 移動 移動 基本   0   0  18  54 修正 特技        0 =合計=  0   0  18m  54m ■呪歌・練技・騎芸・賦術・鼓咆・占瞳■ [参照] 特技名    : 効果   : 前提 [p]  キャッツアイ  : 命中+1 : [p]  マッスルベアー : 筋力B+2 : ■装備■ ・基本命中力、追加ダメージ、基本回避力        Lv 命中 追ダメ 回避 ファイター : グラップラー: 5   8   8   8 フェンサー : シューター : ・武器 価格 用法 必筋 修正 命中 威力 C値 追ダメ [カテゴリ・ランク] 名称(*:装備している) / 備考 (参照) 0   1H拳   1   1   9  15  12   9 [格闘A] *鉄砂鋼拳 / (p) 1290  1H#  15  -1   7  30  11   9 [格闘A] *ハードキッカー / グラップラー専用。キックを強化 (1-310p) =価格合計= 1290 G ・防具    必筋 回避 防護  価格  名称 / 備考 鎧 :  1   1   1   100 ポイントガード / 盾 :              / 修正: = 合計 =    9   1   100 G (回避技能:グラップラー) ・装飾品    価格 名称    / 効果 頭 :         / 耳 :         / 顔 :         / 首 :         / 背中:         / 右手:500  器用の指輪 / 左手:500  器用の指輪 / 腰 :         / 足 :         / 他 :1000 怪力の腕輪 / =合計=2000 G ■所持品■ 名称       単価 個数 価格 備考 冒険者セット   100  1   100 非常食(7日分)  50  1   50 テント(6人用) 250  1   250 頑丈なランタン  40  1   40 救命草      30  10  300 魔香草      100  5   500 3点魔晶石    300  5   1500 =所持品合計=    2740 G =装備合計=     3390 G = 価格総計 =    6130 G 所持金    2055G 預金・借金    G ■言語■       話 読            話 読 共通交易語 ○ ○ / 巨人語       - - エルフ語  - - / ドラゴン語     - - ドワーフ語 - - / ドレイク語     - - 神紀文明語 - - / 汎用蛮族語     - - 魔動機文明語- - / 魔神語       - - 魔法文明語 - - / 妖魔語       - - 妖精語   - - / グラスランナー語  - - シャドウ語 - - / ミアキス語     - - バルカン語 - - / ライカンスロープ語 - - ソレイユ語 - - ・地方語、各種族語     話 読 名称 初期習得言語:交易交通語、地方語 技能習得言語: ■名誉アイテム■ 点数 名称  50 入門【カスロット豪砂拳・バタス派】  20 秘伝《鉄拳純輝》  30 秘伝《鉄砂拳響》 所持名誉点: 24 点 合計名誉点: 124 点 ■その他■ 経験点:260点 (使用経験点:11000点、獲得経験点:8260点) セッション回数:7回 成長履歴: 成長能力 獲得経験点(達成/ボーナス/ピンゾロ) メモ 1- 器用度   2500点(2500 /   / 回)  レギュレーション 2- 敏捷度   2260点(2260 /   / 回) 3- 精神力    0点(   /   / 回)  シナリオ2前金 4- 精神力    0点(   /   / 回) 5- 器用度    0点(   /   / 回) 6- 生命力   3500点(3450 /   / 1回) 7- 筋力     0点(   /   / 回) メモ: 一般技能  遊侠:5  トラベラー:5  サバイバル:5 --------------------------------------------------- ナギ・ザ・ナインヘッドドラゴン アルフレイム大陸ブルライト地方には神紀文明、あるいは 魔法文明時代の遺跡が数多く存在する。 中には都市空間がそのまま地下に建設された遺跡もあり、 龍紋拳派はそのような地下都市に本拠地を持つ一派である。 龍紋拳派は「義义就是反对邪恶 侠是为了保护弱者」を信条に 掲げ、門派の伝承者は通過儀礼として試拳の旅に出る習わしがある。 薙は5歳で門派の拳法六式を会得し、10歳で六式十六変を全て会得し、 12歳で試拳の旅に出る事となる。 ------------------------------------------------------ 龍紋拳派について  神紀文明時代の都市群を九つに区画に分け、 「九山」と呼ぶ。  かつては八派に分かれ相争うが、現在は宗主の元で  一つの「龍紋拳派」としてまとまっている。 ----------------------------------------------------- 人物  『赤帝』劉霜玄    上古の時代、神々より賜った守護者の使命を受け継ぐ一族の    最後の末裔。    ある時難民を神殿都市で匿い、彼らに武術と学問を教えて    『赤帝』「祖師」と崇められる。   韓泊    神殿都市に最初にたどり着いた難民たちのリーダー。    劉に弟子入りし、彼の死後は後継者として九山をまとめる。    十数年後、劉の命日を祀る日に死体が発見される。   凌実    難民を狩る狩猟者であったが劉に敗れ、彼の命を狙うようになる。    隙あらばいつでも劉を狙って良いという条件と引き換えに    九山の守護者となる。    劉の死後は九山を去る。   墨鷹    さる強国の将軍であったが王家の権力争いに巻き込まれる。    配下と共に国を脱出して劉の下に身を寄せ、弟子となる。    韓泊はあくまで劉の代理に過ぎないと考えており、    彼に頭を下げる事はない。   韓子伯    韓泊の双子の弟。兄と共に劉に弟子入りする。    武の才は兄に匹敵するが、心根が優しく気が弱いため    実際の拳力は韓泊と比べて一段劣る。   孟玲菫    韓子伯の妻。韓泊、韓子伯とは幼なじみ。    三人は幼いころから兄妹のように育ち、共に乱世を生き延びてきた。    若い頃から快活で冒険好きな性格で、年を取って落ち着いてからも    気さくな性格から人望が篤い。   李延    かつては強盗や誘拐など様々な悪事に手を染めた賊であったが、    神殿都市を荒そうとして劉に敗れ、心を改める事と引き換えに    助命される。もともと武術の腕前で生き抜いてきた男であるため    劉の弟子としても頭角を現し、八頭の一人に数えられるまでになる。   無道真人    いつの間にか神殿都市に居つく仙人。    劉は彼に九山の一つ「兌山」の守護を任せ、彼もよく応えたため    九山八頭の第七席に数えられる。    劉の死後ふらりと姿を消す。   定干    元難民の尼僧。武術、神事、学問に技芸に家事や鍛造など    様々な道に通じる才人。劉に武術を学び八頭に加わる。    劉の死後、いつの間にか赤子を得て育てている。    対立する韓泊と墨鷹の間に立って仲裁をする立場となる。   定芙蓉    定干の娘、乾山派の一番弟子。好奇心旺盛で活発、    楽天的な性格のため門派の諍いを息苦しく思っている。    礼策をはじめとした他門派の若者たちとは、ちょくちょく    友人付き合いをしている。   韓礼策    韓泊の息子、坎山派の一番弟子。父が門派の対立に    心を痛める姿を見て育ったため、他の七門で同世代の若弟子たちと    広く交際している。   碁の青年、碁の老人    芙蓉と礼策が修行の途中で偶然出会った世捨て人。    気の良い二人で、若者たちとすぐ打ち解けて友人となる。   刺客    芙蓉を殺すべく現れるが返り討ちとなる。    九山八頭の諍いは芙蓉の父が原因だと言い残して死ぬ。   震山四拳    墨鷹の高弟。乾山包囲戦で芙蓉と戦い一人が絶命する。    芙蓉と碁の老人を追うが、碁の青年の手で残り三人が死ぬ。 ---------------------------------------------------- 0龍紋拳派と九山  ブルライト地方。  この地の地下には神紀文明時代の神殿都市があり、  去りし神々の帰還を待つ守護者一族が暮らしている。  魔法文明時代、最後の守護者たる武人、劉霜玄が無人の  神殿都市でただ一人守護者の務めに就いている。  ある日、地下に来客が訪れる。  それは地上の動乱を逃れる難民たちで、そして彼らを  追跡する狩猟者たちである。  劉は狩猟者を撃退し、難民たちは地下都市に住み着く。  また劉に師事して、彼の「龍紋拳」を学ぶようになる。  地下都市は九つの区画に分かれており、難民たちは  一つの区画をそれぞれ「山」と呼び、九つの区画からなる  都市群を「九山」と呼んで住み着く。 1祖師と八人の弟子  劉の弟子の中でもっとも武術に優れた八人の弟子は、  それぞれの山をまとめる守護者の頭となる。  祖師たる劉と九つの都市区画、そして守護者たる高弟らを 「一宗九山八頭」と呼ぶ。  一宗九山八頭はそれぞれ次の通りである   祖師「赤帝、劉霜玄」   第一席「坎山頭、韓泊」   第二席「昆山頭、凌実」   第三席「震山頭、墨鷹」   第四席「巽山頭、韓子伯」   第五席「離山頭、孟玲菫」   第六席「坤山頭、李延」   第七席「兌山頭、無道真人」   第八席「乾山頭、定干」  韓伯はもっとも早く九山にたどり着いた難民達のリーダーである。  凌実は劉に敗れた狩猟者の一人で、彼の命を狙う代わりに守護者となった男である。  墨鷹はかつて強国の将軍であったが王家の継承権争いに巻き込まれた亡命者である。  韓子伯は韓伯の双子の弟で、豪胆な兄と正反対に気の優しい男である。  猛玲菫は韓子伯の妻で、韓伯、韓子伯とは兄妹同然に育った幼なじみである。  李延は武術に優れた軽薄な盗賊だが、劉に敗れて心を入れ替えた男である。  無道真人はいつの間にか九山に住み着き赤帝に師事した仙人である。  定干は尼僧であり、武術と神事のほか技芸・学問など様々な道に通じる才人である。  やがて劉は死に、祖師の死後九山を統べる『赤帝』の座は八頭の大一席、  坎山頭韓泊が引き受ける事となる。  しかし凌実は劉亡き八山に興味を失って去り、無道真人も  いつしか放浪の旅から戻らなくなる。  韓伯は韓子伯、猛玲菫の支持のもと昆山と兌山を管理し、  他の六山とも密な連携を求めるようになる。  劉の時代と大きく違う韓伯の体制に不満を持つ者が増え、  そういった者は震山頭墨鷹、あるいは坤山頭李延の下に集まる。  やがて十数年、九山八頭は主流派の韓伯、反主流の墨鷹とに分かれて  対立するようになる。  乾山頭定干は両派の間を仲裁する立場となるが、却ってどちらにも  憎まれる事となる。  八頭はお互いを疑い、直接顔を合わせるのは年に一度の劉の命日のみと  なっている。  定干の娘、定芙蓉は母の教えの元に武功も学識も上達し、少女ながら  名実ともに乾山の一番弟子となる。  しかし思慮深い母と比べて好奇心旺盛で活発な性格をしており、  殺伐とした九山の現状を息苦しく思っている。  また韓伯の息子にして坎山の一番弟子、韓礼策とは門派の垣根を越えた  拳友である。  ある日、芙蓉と韓礼策は修行の途上で碁を打つ青年と老人と出会い友人となる。  世間話のついでに疑問を口にする。  「みんな祖師様に教わった同門の兄弟なのに、どうして   お互いに憎みあわなくちゃいけないのだろう」  礼策は門派の現状を憂い、青年と老人は呵々大笑する。 2韓伯が死亡する  ある年の祭日、劉を弔うために八頭は高弟を連れて  石庭堂に集まる。  しかし先着して境内を整えているはずの韓伯がいつまでも不在で、  八頭は不審を覚える。  芙蓉は気まずい雰囲気から逃れるためこっそりと韓伯の様子を見に行く事にする。  猛玲菫は芙蓉と同じく空気の悪さにうんざりしており、彼女がこっそり  退室するのを見つけて同行する事にする。  二人は韓伯が滞在している浄室を訪れる。  しかし浄室は無人であり、芙蓉が室内で首をかしげていると  庵の裏手から猛玲菫の悲鳴が聞こえる。  芙蓉が庵を飛び出すと、果たして水垢離場で、水を吸って膨らんだ韓伯の死体を  発見する。  猛玲菫はすぐに韓伯の遺体を庵に運ぶと、芙蓉を連れて他の八頭に状況を知らせに行く。  知らせを聞いて八頭が庵に集まるが、韓伯の遺体は消えている。  そして遺体のあった場所には「後継者は誰だ?」と書置きが残っている。  場内は混乱するが、しかし韓伯の後継者を決めねばならないと主張が挙がる。 3刺客が芙蓉の命を狙う  震山頭、墨鷹が石庭堂を占拠し韓子伯、猛玲菫が韓伯の死体を隠して  後継者を定めないようにしていると糾弾し、八頭は石庭堂を去る。  途中、刺客が芙蓉を襲撃する。  芙蓉は刺客を撃退するが、彼は「お前の父がこの騒乱を起こしたのだ」と  言い残して死ぬ。 4九山拳派は韓派と墨派に分かれる  芙蓉は母に父の事を問うが、定干は口を閉ざす。しかし年老いた門弟を  問い詰め、古いうわさ話を聞きだす事ができる。  当時、定干はいつの間にか赤子を抱いて大切に育てていたため  その夫については大いなる謎であった。堅物の墨鷹が定干の才に惚れたとか、  韓子伯が不貞を為したとか、様々な憶測の末、劉が死ぬ前に遺した子では  ないかという噂が一番有力となった。  亡き祖師の遺児となれば軽々に噂するわけにもいかず、やがて人々は  芙蓉の父の噂について語る事をやめる。  芙蓉が改めて母に出自を問う事を決意すると、時を同じくして  韓派と墨派とが乾山に攻撃を始める。  韓派、墨派、乾山は三つ巴となって全面戦争となるが、数にも質にも劣る  乾山は劣勢になり、定干は自らの命と引き換えに乾山の降伏を提案し、  毒を飲んで死ぬ。  二派は定干を憚って攻め手を留めるが、乾山派は宗主に殉じる覚悟を決めており  反撃に出る。  韓派は定干の死後すぐに陣を引いていたが、墨派は負傷者の治療のため  乾山近くに陣を張っており、襲撃によって大いに被害を受ける。  激怒した墨鷹は直々に出陣して乾山派を皆殺しにする。  芙蓉は墨鷹の高弟、震山四拳と戦い重傷を負う。墨鷹は芙蓉を殺そうとするが、  碁の老人が現れる。墨鷹は大いに驚き、そして老人は恐るべき武功によって  墨鷹を退けると、芙蓉を連れて乾山を脱出する。  震山四拳は一人が芙蓉との戦いで死に、残った三拳が芙蓉と碁老人を追う。  彼らの前に碁青年が現れ、三人を容易く殺す。 5芙蓉は韓泊の死の真相を知り、韓派と墨派の全面戦争が始まる  芙蓉が青年と老人の庵で修行と療養に努めている。二人の教える業は  乾山派とは異なるがどこか通じるものがある奇妙なもので、その由来を  尋ねると「古い友の業よ」二人は笑う。  ある日、芙蓉はいずこの門派とも知れぬ者たちの争いを目撃する。  多勢が小勢を追いつめており、追いつめられる者の中には韓礼策がいる。  芙蓉は不利な小勢の助太刀に入り、修行の成果もあって多勢を返り討ちにする。  礼策はすでに致命傷を負っており、芙蓉を探していたことと  韓泊の死の真相を語る。  韓泊の死体を隠したのは韓礼策であり、韓泊の死因は病である。  父は祖師の後継として自分が力不足である事に長年苦悩しており、  さらに礼策がその事を責めた心労で発作を起こし死亡する。  韓泊が死ねばどうあっても九山拳派の衝突は避けられず、礼策は  その最後の一押しをしてしまった責任を果たすため、誰もが納得のゆく  劉霜玄の後継者を九山の盟主とする事を決意する。  もともと韓泊は芙蓉が劉の娘であると思っており、父より話を聞いていた  礼策もそのように信じている。  後継者の芙蓉を担ぎ出すまでの時間稼ぎのつもりで父の遺体を隠すが、  墨鷹は強引に劉の後継者を名乗り、韓子伯と猛玲菫は激怒して墨鷹と  決定的に対立してしまう。  礼策は志を同じくする友に協力を頼んで芙蓉を探す事にするが、  芙蓉を劉の娘と信じる者の中には後継者を定めず死んだ劉が騒乱の元凶であると  考え芙蓉を恨む者もいる。  そういう者は芙蓉の命を狙い、礼策ら芙蓉を担ぎ上げようとする者と  対立している。  礼策は芙蓉に詫びつつも九山拳派の救済を託し死ぬ。  彼の仲間たちも同じ気持ちであると述べ、芙蓉に拝礼を取る。  青年と老人は心のままにせよと笑う。 6韓子伯、猛玲菫が死に韓派は壊滅する。  墨鷹と韓子伯が九山拳派の総帥の座を賭けて決闘する。  二人はいずれも拳を極めた達人であるが、墨鷹が韓子伯を殺し決闘に勝利する。  しかし墨鷹も重傷を負っており、韓派の弟子は決闘を反故にして襲い掛かる。  墨派の弟子は不意打ちによって大きく不利になるが、墨鷹は奮闘し  韓派を押し返す。  乱闘の場に猛玲菫が駆け付ける。  彼女は、もともと墨鷹も韓子伯もいずれかが勝てば宗主に相応しいと考えての  決闘であるため、これを汚す者は拳派全ての敵であると断じて弟子を斬る。  さらに韓子伯と墨鷹の二人への詫びとして自刃する。  墨鷹は後一人、自分が越えねばならない相手が居ると述べる。 7最後の決闘  墨鷹は九山拳派の正統に最も近い人物、すなわち芙蓉に決闘を挑む。  既に墨鷹は碁老人との戦いで致命傷を負っており、韓子伯や韓派の  弟子との戦いによってさらに瀕死と言えるほど弱っている。  しかし、彼はそれでもなお九山最強の拳士である。  芙蓉は老人と青年より教わった業で墨鷹を打ち倒すが、それはまさに  祖師劉霜玄の拳であった。  李延はもとより勝ち馬に乗る風見鶏であり、自分が責任を負う立場を嫌う。  彼は芙蓉が門派の若者たちの支持を得ている事を見て取ると、彼女の後見人と  なる事を表明して祖師劉霜玄の遺児、劉芙蓉を宗主と認める。 8八門騒乱後記  宗主が悉く死に、芙蓉は劉の遺児として九山拳派の宗主となる。  一部始終を見届けた碁の青年と老人は、世の奇縁に感心する。  青年は無道真人、老人は凌実という。  二人は毎年、劉の命日を弔うため密かに九山を訪れている。  そして芙蓉は凌実がたまたま拾った赤子をあつかいかねて定干に  預けたもので、劉の子でなければ九山の生まれですらない。  ただ一人真実を知る定干は死に、芙蓉は後継者となってしまう。  まこと世の縁の奇妙な事よとうなずき合うと、二人はまた来年と  挨拶を交わして九山を立ち去る。  やがて数百年が経ち、九山拳派は龍紋拳派として一つとなり  義侠の拳として広く知られるようになる。 ----------------------------------------------------