タイトル:傀儡怪儡 キャラクター名:テンジク 職業:傀儡師 年齢:30 / 性別:女 出身:日本 髪の色:#F8B8CE / 瞳の色: / 肌の色:白め 身長:165cm 体重:秘密❤️ ■能力値■ HP:13 MP:14 SAN:82/99      STR  CON  POW  DEX  APP  SIZ  INT  EDU  HP  MP 作成時  12  13  14  18  16  15  14  13  13  14 成長等                 -3     +1 他修正 =合計=  12  13  14  18  16  12  14  14  13  14 ■技能■ ------------------------ 戦闘系技能 ------------------------ 習得/名前       現在値 習得/名前    現在値 習得/名前      現在値 ●《回避》      71%   《キック》  25%   《組み付き》   25%  《こぶし(パンチ)》50%   《頭突き》  10%   《投擲》     25%  《マーシャルアーツ》1%    《拳銃》   20%   《サブマシンガン》15%  《ショットガン》  30%   《マシンガン》15%   《ライフル》   25% ●《日本刀》     91%   《》     %    《》       % ------------------------ 探索系技能 ------------------------ 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値 習得/名前   現在値  《応急手当》30%   《鍵開け》 1%    《隠す》  15%  《隠れる》 10%  ●《聞き耳》 86%   《忍び歩き》10% ●《写真術》 20%   《精神分析》1%    《追跡》  10%  《登攀》  40%  ●《図書館》 75%  ●《目星》  79% ------------------------ 行動系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前    現在値  《運転》   20%   《機械修理》20%   《重機械操作》1%  《乗馬》   5%    《水泳》  25%   《製作()》  5%  《操縦()》  1%    《跳躍》  25%   《電気修理》 10%  《ナビゲート》10%   《変装》  1%    《》     % ------------------------ 交渉系技能 ------------------------ 習得/名前    現在値 習得/名前   現在値 習得/名前 現在値  《言いくるめ》5%    《信用》  15%   《説得》15% ●《値切り》  30%   《母国語()》70%   《》  % ------------------------ 知識系技能 ------------------------ 習得/名前      現在値 習得/名前      現在値 習得/名前  現在値 ●《医学》     70%   《オカルト》   5%    《化学》 1%  《クトゥルフ神話》0%   ●《芸術(傀儡)》  87%   《経理》 10%  《考古学》    1%    《コンピューター》1%    《心理学》5%  《人類学》    1%    《生物学》    1%    《地質学》1%  《電子工学》   1%    《天文学》    1%    《博物学》10%  《物理学》    1%    《法律》     5%    《薬学》 1%  《歴史》     20%   《》       %    《》   % ■戦闘■ ダメージボーナス:0 名称  成功率 ダメージ 射程  攻撃回数 装弾数 耐久力 / 備考 日本刀   87 1d10                    /                               / ■所持品■ 名称     単価 個数 価格 備考 日本刀       1   0   愛刀‼️ 光を受ければ薄く桃色に光る 露         1   0   高〜い 鏡         1   0   大事や⋯ スマホ       1   0   iPhone 財布        1   0   小銭とお札もあるが支払いは大体クレカである メイクポーチ    1   0   大事や⋯ ハンカチ      1   0   大事や⋯ ティッシュ     1   0   大事や⋯ =所持品合計=     0 所持金 預金・借金 ■その他■ メモ: ◆基本情報 名前:テンジク 年齢:30歳 身長:165cm 一人称:僕 二人称:名前+ちゃん、くん・呼び捨て 三人称:君たち 誕生日:1月19日 誕生花:ユキヤナギ「愛らしさ」「気まま」「殊勝」 好きな物:話すこと、美味しいものを食べること、買い物、オシャレ、散歩 苦手なもの:虫、疲れること、ゴーヤ ╴╴╴╴╴╴╴╴╴╴╴╴╴╴╴╴╴╴╴╴╴ 喋るの大好き!明朗快活。横に誰かがいれば常に何かしら喋っている。かなり癖が強い人間。多分周りからはあいつめっちゃウルセーと思われている。かなりアウトドアな人間なので用事がない時はだいたい外に出てる。放浪癖もあり、気づいたらどこかに行っている。突発的に旅に出たりするタイプ。旅先の人と普通に仲良くなってそう 食べることやオシャレも大好きなので、お金の消費は結構激しいが多分結構お給料貰ってると思うから心配ないと思う。ショッピングとか行くと荷物たくさんになる。 よく己のことを「カワイイ」と言う(APP16)。「カワイイうちに使えるものは使うべき」と思っているので、一人称が「僕」なんですね⋯(30代女性)(一人称が僕って、カワイイよね!と、本人は申しており⋯) 誰に対しても基本的に明るく接する。距離をあんまり感じさせないと思う。一線は引いているから浅すぎず深すぎずっていう感じで⋯ 大体笑顔だけど一人の時たまに真顔になったりする。静かな時は本当に静かなのでそういう時はすごい話しかけにくいらしいよ(誰!?) こんななりではあるが、もう10年は傀儡師としてのキャリアを積んでいるエリート。腕は確か。日本刀を愛用しており、毎日手入れは欠かさず行っている。常に一線に立つ者としていつでも冷静でいられるよう訓練しているため、戦闘中に怒りなどで感情が昂ったり声を粗げたりすることはない。「戦いはノリと勢いと美しさ」をモットーとしており、その振る舞いは力強く美しい。戦っている最中でもいつものように微笑んでいる。 「そこの道行く君!ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いいかな?えっ、今急いでるからムリ?そんなこと言わずにさ、ほら、僕の顔に免じてさ!ダメ?」 「生きていれば、必ずチャンスはあるからね。諦めたら、死んでしまったのと同じだから」 ⚠以下「傀儡怪儡」HO1秘匿バレあり⚠ ◆経歴 真名:茅野 千瀬(かやの ちせ) 初めての傀儡の仮名:イトバナ 真名:千駿(ちはや) もう、私はきっと、ずっと、怒っているのだ。あの日、わたしの意識が覚醒した日。あの日、多くの学友が無惨にも殺され、怪儡になった日。 憎悪と怒りでわたしの人生は構築されている。もう、何にだって救えない。 もう、22年も前のことだ。私は、産屋敷山で生き埋めになっていたらしい。埋められる前後の記憶がないので、正直何もわからない。なぜ埋められたのか、そのあと、自分はどうしたのか。何日、何ヶ月、何年経ったのか。 ただはっきりしていることは、今の上司のアヤトリに埋められているところを助けて貰った、ということだ。彼に初めて会った時、格好はすごく独特だと思ったが、それだけではない。普通の人ではないような、なにか特殊なものを感じた。今思えば、それは常日頃人ではない者と対峙しているからだろうと思った。今の私も例外ではない。 記憶がなく混乱している私に、彼は言った。これは隠の仕業だと。隠。この星全ての生き物の祖に近しいもの。 超高濃度生命エネルギー。どこにでもいるものだが、時に超常現象を引き起こす。それくらい、私も知っている。 そうか。そいつのせいなのか。私は、それにとてつもない憎悪の感情を抱いた。それは別に自分が巻き添えになったからというわけではないやと思う。自分以外にも犠牲者がいる、とアヤトリの口から発せられた時に、私はこう思った。 許せない、許せない、許せない。家族や友人でもない、全くの赤の他人なのに。その人たちの生死はわからずとも、私はどうしても、強く、そう思ってしまった。自分でもよくわからなかった。漠然と、そう感じた。 そして私は、こうも思った。もう、こんなことは起きてはならないと。隠のせいで、誰かが悲しんだり、苦しんだり、嗚咽することがあってはならないと。そこらじゅうを縦横無尽に漂う、そこらじゅうに当たり前に存在するやつらを、私は一生許すまじと幼心に誓ったのだ。 私はアヤトリに聞いた。どうすれば、二度とこんなことが起きないようにできるのかと。彼は少し黙ったあと、怪儡は知ってるよね。と前置きをしてから話し出した。そこで私は、傀儡師という者の存在を知った。私に説明をしている最中、彼はなんとも複雑そうな顔をしていた。一般人に軽々と言ってはいけないものなのだろう。同情しているのかなんなのか。私の情熱が伝わったのか。それでも彼は懇切丁寧に話をしてくれた。 聞いた話を頭の中で整理したあと、自分のやることは決まっていた。私はもう、傀儡師になるしかない。未だぼんやりとする思考の中、隠への憎悪と、その信念だけが確かだった。 私はアヤトリに頭を下げ、弟子にしてほしいと頼み込んだ。実際、身寄りも何もない自分は、これからどこに住めばいいのか、どう暮らしていいのかわからなかった。お金も何も、持ち合わせていないわけだし。私はまだ、8歳なわけだし。 彼は困った顔をした。まだ私は子どもだから、何も考えずにそう言ったと思っているのかもしれない。でも、それをわかった上で私はどうか弟子にしてください、と頼んだ。う〜〜〜〜〜〜ん、と長考した後「⋯寮に使っていない部屋があるだろうから、そこにおいで」と、無事了承を得ることができた。まだ一人で生きていけない年齢の子どもだったのは、幸運だった。 この日から、私の復讐、もとい、人生は始まった。 寮とやらに向かう最中「そういえば、君の名前は何?」と聞かれて、そういえばなんだったかな、と意識を考えることに向けるとぼんやりと思い浮かんできて、「⋯茅野、千瀬」そう、ぼそりと呟いた。返事をしたのか、確かめるために言葉にしたのか、わからなかった。 当時の私はそれはひどく無愛想だった。毎日隠への復讐に燃え、常に気が立っていたからだと思う。というか、産まれたてのようなものだから、周りが敵に見えていたのかもしれない。それでも周りの人間は自分にとても良くしてくれた。善人の集まりなんだろうな、と思った。 「人間関係は大事だからね」「挨拶ができるのはいいことだけど、もうちょっと笑った方がいいんじゃないかなぁ〜」アヤトリによく言われた言葉だ。そういうのであれば、もうちょっとがんばってみよう。現状どうにもならないのであれば、怒っているより、笑っている方がずっといい。カワイイカワイイとよくもてはやされ、着せ替え人形にされるから、身なりにも気を使おう。別人かと思うほど変われば、きっとみんな驚いて、笑顔になるだろうか。色々自分なりに考えた後、寮の人達に接してみると決まって鳩が豆鉄砲を食らったような顔をするのが面白かった。 「テンジクは、勉強熱心だよね。」 そう声をかけられて、読んでいた本から顔を上げる。随分と長い間集中していたようで、突然変わった視界に目が霞む。私の眉間にできたシワをつまみながら、アヤトリは微笑んだ。そういえば、私は私をテンジクと名付けたのだった。 テンジクという名前に特に深い意味はない。仮名を決めてほしいと言われ、編み物に関する本を読んで名前にできそうな単語を適当に選んだだけだ。なんの本を読んでいたのと覗いてきた彼はああ、と独り言のように声を漏らす。またそれかあと言われて、なんの問題があるんだ!と愚痴りたくなった。私は日夜陰や傀儡師、傀儡、怪儡などに関する書物を読み漁っている。敵を知り、己を知れば百戦危うからずだ。現にほら。 「そろそろ稽古の時間だよ。立って立って。」 食後の昼下がり、お腹が落ち着いてきた時間帯に必ずアヤトリとの実践が入る。色々な武器を試してみたところ、一番刀がしっくりきたのでずっと木刀で鍛錬を続けている。 アヤトリは強い。とても強い。やけにだだっ広い庭に木刀同士がぶつかり合う音がする。私もきっと、戦うのは嫌いではない。とても生きているという感じがする。感情が昂る。負けていられない。ああでも、良くないな。冷静さを失った瞬間に足をすくわれるかもしれない。 他のことに思考を巡らせていたせいで、手元が疎かになっていたのかもしれない。持ち手近くに横から思い切り木刀が伸びてきて、あっと思った瞬間すごい音を立てて弾かれた。 「はい、また僕の勝ち。ダメだよ、目の前のことに集中しなきゃ。」 カランカランと木の棒が転がる音を遠くに聞きながら、やっぱりアヤトリは強いと思った。 「本当に傀儡師になりたいなら、1回は僕に勝たなきゃダメだよ。約束、忘れたわけじゃないよね?」 そう言われて、私は頬をむっと膨らませた。そんなこと、言われなくてもわかっている。勝てるのならばとっくに勝っている。約束の1つ目だって、もっと早く叶えていたかった。 アヤトリと交わした約束はこうだ。まず、11歳になるまでに必ずアヤトリとの実践で1回は勝つ。そして、学生になるための官僚登録試験に合格すること。落ちた場合、傀儡師は諦めること。まあ、妥当だ。 「わかってるもん!!僕だってすぐアヤトリと同じくらい!!いや、アヤトリよりも強くなってやるもんねー!!」 私は思い切り立ち上がって抗議した。ここに来て1年、未だ勝てたことは⋯ない。まだ2年、まだ2年ある。あと2年、という捉え方もできるが。 とりあえず、私は傀儡師を諦めるにはいかないのだ。 私は毎日勉強と鍛錬に励んでいる。負けたくない!負ける訳にはいかない!勝ちたい!一回でもいいから! 一心不乱に刀を振るう。私がいつか真剣を手にできる日は来るのだろうか。汗で滑りそうな木刀を握りながら考える。最初の頃よりもずっと上手くなってるよ、とアヤトリは言う。彼が言うなら、きっとそうなんだろう。努力はいつか実を結ぶ。わかっている。 ご飯もいっぱい食べた。力がつくように、背が伸びるように。好き嫌いはよくないからねと言われても、ゴーヤだけは好きになれなかった。見た目もカワイクないし、苦くてあんまり得意じゃない。ピーマンは食べれるから、それで許してほしい。そういう問題じゃないんだけどなあ、と言われてしまったけれども。 戦いで必要なのは、きっと正確さだけではない。相手を欺く技とか、その場を引っくり返すノリとか勢いとか、美しさとか。余分な動作でも、そう思われないくらいに洗練すればいいはずだ。真面目なだけでは面白くない。戦いながら踊っちゃえばいい。その方が楽しい。ホップ、ステップ、ジャンプ♪ここで斬りかかるとみせてフェイントを入れてみるのはどうかな?  楽しそうだねって言われて、僕は満面の笑みを返した。遊び心だって必要だからね! そうしてあっという間に月日が経って、私はもう10歳になった。アヤトリとの1個目の約束はどうなったかというと、それも無事達成された。ここに書くと長くなるから省いてしまうが、本当にギリギリだった。アヤトリを翻弄するように動いて体制が少しぐらついたのを見計らって打ち込んだ木刀が決め手だった。危なかった。呆然とする私に、本当に強くなったねとアヤトリは頭を撫でてきて、私はじわじわと喜びをかみ締めながらその大きな手に思い切りすり寄った。 官僚登録試験も、アヤトリに稽古してもらっていたおかげでそこまで苦ではなかった。そこまで緊張することなく挑めたし、上手くいったと思う。実際、合格もしていたし。割と自信はあったけど、合格通知を見てからほっと息を吐き出した自分に気がついて、実は少し不安だったのかもしれない、と思った。 初めての学校というものは、それはそれは楽しかった。今まで歳上としか接してこなかったから、同年代の人達と話ができるのはとても新鮮だった。たくさんの友達ができたし、色々な人と切磋琢磨していけるのはとてつもない喜びだった。得にワラジとはとても仲良くしていた。彼とはなにか通じ合うものがあったし、喋るテンションもノリも似ていたからとても楽しかった。彼の傀儡のスゲガサはとても落ち着いている子だから、よく冷静なツッコミ役に回ってくれていた。 傀儡。学生は入学当初から傀儡を造り、操ることになっている。そうして産まれたのがイトバナ。真名は千駿という。私の初めての傀儡だ。見た目はとても美しい端正な女性だが、性別はない。幼い頃の私と似てとても無愛想だ。それがなんだが昔の自分を見ているようでとても恥ずかしく思った。 私はイトバナを様々な所へ連れていった。傀儡は人形だが、物扱いしたくなかった。人と同じように接したくて、お花畑に連れて行ったり行きつけのカフェにだって連れていったし、ショッピングも一緒にした。イトバナは人間でもないのにだとか興味なんてないのにとぶつぶつ文句を言っていたが、満更でもなさそうな顔をしていたのが鮮明に記憶に残っている。私はイトバナを家族のように大事にしていた。 本当に楽しかったのだ。イトバナとワラジとスゲガサ、たくさんの学友と過ごす日々は。今までずっと復讐のために生きてきたけど、こういう楽しさを味わってもいいのだと思ったから。隠への憎悪の感情を一時でも忘れることができて、少しだけ普通の人間になれたような気がしたから。 それから5年の月日が経った頃だった。私はもう、17歳になっていた。その日だ。たくさんの学友が殺されたのは。 四方八方から悲鳴が聞こえる。次々と人が殺されていく音。鮮血の匂い。月が見えない夜空。 皆既月食の日、傀儡寮一帯が隠の大群に襲撃された。先程まであんなに楽しく会話をしていた友達たちはもうすっかり息をしていない。急いで抜刀し、長い廊下を駆け抜けながらイトバナと共に隠を斬り捨てていく。その間にもひとつ、またひとつと命が消えていく。怪儡にされていく。ああ、もう、なんだ。私って、全然ダメだ。弱すぎる。なんにも守れやしない。がむしゃらに斬っても斬っても出てくる隠の対処に追われていると、後ろからとてつもない圧を感じ振り返る。 そこにいたのは、全身真っ黒で肌が異様に白い⋯恐らく、いや絶対、人ではない者が立っていた。 「月が綺麗だねえ⋯ふふ、そんな青い顔して⋯べっぴんさんが台無し⋯」そう妖艶に微笑んで、私の頬に手を添えようとする。一気に悪寒が走って、すぐさま後退してそいつから距離を取った。 こいつはきっと、隠鬼だ。背中に汗が伝う。脳内で警鐘が鳴る。私ではとてもじゃないが太刀打ちできる相手ではない。誰か、誰かいないのか。私の他に、誰か。周りを見る余裕などない。少しでも目を離したらすぐさま殺される。そんな気がする。足に力を入れると、床に飛び散っている血で少し滑る感覚がした。 「⋯君たちの目的はなにかな?生憎、君を楽しませられるくらいの力は僕にはないよ」意味のない対話。ただの時間稼ぎ。もう帰ってくれ。頼む。 「そんなつまらないこと聞いて、嫌だねえ⋯」奴は口元を隠して笑う。ああ、腹が立つ。その瞬間、イトバナが動いた。いけない!今動いたら!そう思ったのもつかの間、奴はイトバナの細い手首をガッと掴んだ。 「邪魔しないでおくれ。今、私はお前様に構うつもりはないんだよ」イトバナは必死に抵抗するも、全く身動きが取れない様子だった。ダメだ。今はじっとするべきだ。私は必死に目で訴える。 しかし奴は手首を掴んでいない方の手をイトバナの顔の前まで持っていくと、そのままバキバキと音を立てて顔を握りつぶした。バキバキ、ボロボロ。破片が床に落ちる。もうイトバナは動かない。 私は全身の血が沸騰した。ちっとも冷静でいられない。今すぐ殺す。こいつを、殺す。私の傀儡を壊したこいつを、殺す。私は激昂して、奴に斬りかかった。けれどもひょいと避けられる。 「表情がころころ変わって⋯面白いねえ」くふくふ笑われて、私は苛立ちが止まらなかった。床にイトバナだったものが転がっている。 「よそ見なんて、してはいけないよ」耳元で声が聞こえる。気づけば奴はすぐ目の前まで来ていて、私は反射的に刀を振り下ろす。それも意味がなかったようで、イトバナの顔を潰した手で刃を受け止めた。そうしてギリギリと押し返す。力を入れるも全然歯が立たなかった。ヤバい、ヤバい。どうする、ここから。そう考えていると、いきなり手を離されて刀がビュンと空を切る。ハッとして周りを見ると、奴はどこにもいなかった。 「なんだか、興が冷めてしまったよ。今日はこれだけ貰っていくとしようか」 今度は後ろから声がする。振り向く間もなく、腕に鈍い痛みが走る。何が起きたのかと見てみると私の両腕は無くなっていた。呼吸が荒くなる。平衡感覚を失ったかのように視界が定まらない。足元が酷くぐらついて、思わず尻もちをついて、そのままバタンと勢いよく横に倒れる。床に血溜まりができていく。血が足りなくなってぼんやりとした頭で止血をしなくてはと思ったけど、そういえば腕がなかったんだ。 遠くにいるイトバナだったものを引き寄せたくても、腕がない。何かを守りたくても、腕がない。ああ、もう、私は死ぬのか。こんなところで、死ぬのか。悔しい、悔しい、悔しい。霞む視界の中で、私は最後まで千駿を見つめていた。あと2年、まだ2年、ずっと一緒にいるはずだったのに。ごめん、ごめんね。千駿。守れなくて、ごめんね。 目が覚めると、私は医務室にいた。天井の灯りが酷く眩しくて手で抑えようとして、また腕がないことに気づいた。はあ、とため息をつくと視界の端からヌッとスゲガサを顔を出してきた。 「おはようございます、テンジク。ご体調はいかがですか?」そう問いかけてくる声も表情もいつも通りで、私は戻ってこれたんだと安心する。 「⋯どのくらい寝てた?」 「ざっと2週間です。心身ともに酷く疲弊されていたようなので、無理もないでしょう。私はアヤトリを呼んできますので、そのままお待ちください。」 私が何かを言う前に、スゲガサはサッサと部屋を出ていった。廊下へ向かう後ろ姿を見送ってから、私はもう一度深いため息をついた。失ったものが多すぎる。多くの学友にイトバナ、傀儡寮。私はこれからどうしてゆけばいいのだろう。腕がなければなにもできない。ぼーっと天井を見つめていると、人がこちらに向かってくる足音がする。そちらに視線を向けるとアヤトリが入ってきた。 「テンジク、おはよう。⋯どこか痛いところはない?」最大限、こちらに気を使って声をかけてくれていることがわかる。久しぶりに顔を見た気がするな、と思った。 「ないけど、気分は最悪だよ⋯ 僕はこれからどうすればいい?」 「君は充分頑張ったよ。被害を最大限に抑えてくれたね。よく頑張った、よく頑張ったよ。ありがとう。」そう頭を撫でられる。その感覚も久しぶりな気がして、なんだか涙が出そうになってしまったので思わず少し顔を背けた。アヤトリはすぐ手を離して話を続けた。 「君には義肢を与えよう。すぐには慣れないかもしれないが、上手く使いこなせれば今までと同じように生活ができる。」 「⋯うん」 「⋯そこでごめんなんだけど、頼み事がある。未だ潜む隠鬼と、怪儡の排除だ。」 怪儡、というのは今回の事件で犠牲になった学友たちのことも指しているのだろう。これは、生き残った私がするべきことだと思ったから。二つ返事で引き受けた。 義肢は、人間の腕と同じデザインにしてもらった。そうしてほしかった。あんまり変化が好きじゃないから。制服のデザインも、腕をまるまる出したまま変更しないのも、自分への戒めだからだ。 そうして義肢を与えられ何ヶ月かリハビリを済ませた後、すぐさま怪儡の討伐へ向かった。毎日、学友だった者を斬り殺している。学友の血を浴びながら、考える、ああ、ごめん。救えなくて、ごめん。寂しくさせて、ごめん。目の前でぼろぼろと崩れゆくからだを、私はそっと抱きしめるのだ。どうか、どうか救われてほしい。神なんていないけど、仏なんていないけど、どうか、ご加護がありますように。学友は、何も言わない。もう二度と、笑ったり、喋ったりなんて、しないのだ。 慌ただしく日々を過ごしていると、ワラジに声をかけられた。なんだなんだと話を聞いてみると、どうやら弟妹の看病があるからスゲガサを預かってほしいとのことだった。別に構わないけれど、どうして預ける必要が?と聞いた。 「看病しながら傀儡師を目指すのは簡単ではないからなぁ。いっそ、やめてしまうしかないと思ってな」そう言われて尚、やめてほしくないなんて言えなかった。家族はとても大事だ。命よりも、ずっとずっと大切で守りたいものだ。ワラジの隣に立っているスゲガサは、うんともすんとも言わない。寂しくはないのだろうか。 「⋯そうか、寂しくなるねぇ。元気でやるんだよ!たまには顔を出してくれよ?」 「なぁに、心配ご無用♪オレはすぐ死ぬ玉じゃあないさ!」そう快活に笑う彼も、何も変わってはいなかった。変わってしまったのは、私だけなんだと思った。 その後スゲガサ以外の怪儡とも多数契約をしたが、頭にイトバナの姿がちらつく。そのたびにあの日のことを思い出してしまってかぶりを振る。悲しい思い出になんてしてはいけない。ずっとずっと、私たちは楽しかったのだ。無愛想だけれども、端正な千駿は笑うととても幼い顔になる。私は、それを見るのが好きだった 息付く間もなく私はいつの間にか卒業の時期を迎えていた。あの事件、百鬼夜行事件と言われているそれは甚大な被害を被ったが、まだ17歳といううら若き少女の英雄の活躍により〜⋯など、様々なところで持ち切りになっていたらしい。私は多くの人に賞賛を受けた。あなたのおかげです、ありがとうございます、あなたがいてくれてよかった。そう声をかけられるとき、私は毎回心が灰色になる。きっと事件の詳細は公になっていないのだろう。民衆の混乱を招くのは本意ではないから。こちらこそありがとうございます。そう笑顔で返していても、私の心はぐちゃぐちゃだ。実際、なにもできていないんだけどなー。もっと強ければよかったなー。 将来は教師になるんですかっなんて言われて、えっ!?と返しそうになる。そんなこと、微塵も考えていなかった。多分、全然向いていないと思う。周りの人達はきっとそうだよそうにきまってると勝手に盛りあがっている。やけに世間体を気にしすぎてしまった私は、「も、もちろんです〜!」と引きつった笑顔で返した。そして、私の未来は固定されてしまったのであった。 英雄だ!英雄だ!本物だ!かっこいい!スゲェー!カワイイ!そういろんな人に押しかけられて、今現在私はもみくちゃになっている。私が教師になってからというものの、私に憧れて入学してきた生徒が多数いるらしくしょっちゅうこんな感じになる。ああー、ああー、ありがとう、ありがとう、ありがとう。と適当さ丸出しで返す。その中でも特に私に懐いていた子がいる。彼はシシュウと言って、百鬼夜行事件で壊滅した傀儡寮の復興を手伝ってくれた良家の息子だ。彼は学舎では孤立しているから、私以外の人とも馴染んでくれるといいんだけどな、と思う。とてもいい子なのだ、彼は。 人を教え導くなんて大層なことができる人間ではないから、正直教師なんて恐れ多い。手合わせお願いします!とか、昔の話をしてください!なんて言われても、してあげられることなんてほとんどない。それでも、私なりにできることをすると子どもたちは嬉しそうに楽しそうに笑う。どうかその笑顔が曇ることがありませんように、と祈るばかりだった。 そして今、私はもう30歳になってしまっている。時が経つのはあっという間である。それでも、昔のことは昨日の事のように思い出せるのだから不思議だ。 現在は業務に慌ただしく追われることはなく、空寂市に巨大な腕の隠が出現したと聞いて調査に赴いている。腕かぁ、と思ってもうないものがずきりと痛む気がして静かにさすった。そんな時に、連絡が入った。傀儡寮に、また奴、クミヒモが現れたと。その瞬間さっと血の気が引いた。また被害者が出たのか。あの日のように。でも、そうではないらしかった。なんと、クミヒモはまだ傀儡師にもなっていない若者に退治されたらしい。私は今までで一番と言っても過言ではないくらいの大きな声が出た。う、嘘?あんなに、強かったのに⋯たくさんの友達が殺されて、千駿も壊されて、私の両腕も踠れたのに。なんだか複雑な気持ちになってしまった。それでも、クミヒモを倒した若者はとても素晴らしいと思った。将来有望だ。きっと私よりも強い傀儡師になる。英雄と謳われるべきは、その子であって私ではない。腕と心がズキズキと傷んだ。 それとは別に、アヤトリから新たな命令が下った。シシュウが行方不明になった。原因の調査と解決をしてもらうと。彼は勝手にどこかに行くような子ではない。何かあったのかもしれない。私は不安に思った。 手がかりは彼の傀儡だ、と資料を手渡されて、私は目を見張った。時間が止まったのかと思った。 千駿だった。千駿そっくりだった。頭が真っ白になって、私はどうにかなってしまいそうだった。 どうして、彼がイトバナのことを知っている?たまたま?怖い。どうしよう。また同じことを繰り返してしまったら。 とりあえず息をついて、思考を安定させる。大丈夫、きっと大丈夫だ。この傀儡は千駿ではない。イトバナではない。大丈夫だ。もう同じことは繰り返させない。シシュウを見つけて、事件を解決させる。そもそも元々、私の目的は隠を殲滅することだ。わかっている。忘れたことなどない。だから死ぬまで傀儡師をやめることはない。傀儡師に生き、傀儡師に死ぬのだ。私は最後まで笑っていたい。死ぬ時も華麗でいたいから。 憎悪と怒りでわたしの人生は構築されている。もう、何にだって救えない。でも、それでもよかったのだ。わたしが血と泥にまみれることで、この世が安寧に包まれるのであれば、それで、私は笑ってゆけるのだ。救いなど、求めてはいないのだ。 ■ 𝗛𝗢𝟭 - 柳 君は傀儡師だ。 今まで多くの傀儡と契約してきた。 ___君の両腕は『義肢』だ。 【30 代前半限定】【推奨技能:日本刀】 . ◆概要 君は凶運だ。傀儡寮の中では『戦歴の傀儡師』と呼ばれている。危険な『隠(オヌ)』の対処を任せられている。一方、君は内密に【隠鬼(オニ)】の【怪儡(カイライ)】となった者を葬り続ける処刑人だ。今まで多くの同胞を手に掛けた。 ▼柳の復讐者 君は『産屋敷山(ウブヤシキヤマ)』で生き埋めになっていた(当時の年齢は8歳ほど)。前後の記憶は無い。ただ漠然とこの『元凶』への憎悪だけがある。それが「【隠(オヌ)】の仕業」だと【アヤトリ】が告げた。犠牲者は他にもいるらしい。 ▼百鬼夜行事件 【学生(ガクセイ)】時代、君は多くの学友に恵まれた。特に仲が良かったのは【ワラジ】と【スゲガサ】。君にとって青春は良い思い出ば かりだ。しかし13年前、皆既日蝕の日。傀儡寮一帯が『隠(オヌ)』の大群に襲撃。後に『百鬼夜行事件(ヒャッキヤコウジケン)』と呼ばれる過去最大の被害。 【傀儡師(クグツシ)】と【傀儡(クグツ)】を含めた人々は、ある者は死に、ある者は【隠鬼(オニ)】の【怪儡(カイラ イ)】になった。君は【クミヒ モ】という【隠鬼(オニ)】を対峙した際、初めて契約した傀儡を目の前で破壊され、両腕を捥がれた。 事態の収束後、『義肢』が与えられた君に【アヤトリ】から秘密裏に命じられた。未だ潜む【隠鬼(オニ)】と【怪儡 (カイライ)】の排除。中には君の学友もいた。同時期に【ワラジ】が「弟妹(キョウダイ)の看病があるから」と傀儡寮を去り【スゲガサ】を君に譲った。また事件の功績から『英雄』と謳われた君は、卒業を機に【学生】を指導する 『教師』に就任する。 ▼今現在 花盛りの季節。君が『空寂市(クウジャクシ)』に『巨大な腕の【隠(オヌ)】』が出没したと聞き調査していた時のこと。傀儡寮に【クミヒモ】が再び現れた。 真偽は疑わしいがソレを退治したのが『まだ【傀儡師(クグツシ)】にもなっていない若者』らしい。その時の君がどう思ったかは自由。また【アヤトリ】から君に命令が下った。 「同日、【シシュウ】という【傀儡師(クグツシ)】が行方不明になった」 「君には事件の調査と解決をしてもらう」 「手掛かりは彼の【傀儡(クグツ)】だ」 渡された資料で君は【HO3】の姿を見た。 __あまりにも似過ぎていると感じた。君が初めて造り、契約した傀儡と。 . ◆目的 ▼【アヤトリ】の命令を秘密裏に遂行すること 『傀儡師【シシュウ】の行方を調査/解決』 -今回の事件の調査/解決は『アヤトリの命令(秘密事項)』だ。骨董屋に訪れた際には「《場数を踏んだ傀儡》を探している」と本当の目的は伏せること。 -それ以降は任意のタイミングで『内密』のもと調査内容を伝えるRPを行って構わない (ある程度シナリオから指示/誘導がある。参考にしてほしい) ◆キャラ制作 -30代前半固定 -推奨【日本刀】 -両腕が『義肢』 -《特徴表》【勉強家】固定 ※特徴表はひとつのみ ※『自身が最初に造り契約した傀儡の【真名(シンメイ)】【仮名(カリノナ)】を設定すること』 ▼感情固定 『自身の過去(8歳頃)の元凶となった【隠(オヌ)】』への憎悪 ▼ 補正 DEX18固定/SIZ-3/EDU+1(※特徴表)/【芸術(傀儡)】80固定 ※【芸術(傀儡)】80は職業ポイントで消費すること ※SIZ-3は両腕の欠損によるもので身長は自由に設定していい。 ▼特異能力 【多重契約】 君の得意分野は【傀儡操作】だ。 同時に複数の傀儡を操作可能(最大2体)。 -相手の傀儡も奪取可能。これは君の才能と人以上に物を精密に操ることができる『義肢』だからこそ成せる技だ。 - お互いの【芸術(傀儡)】の数値を÷5で切り捨てした値で対抗ロール - 抵抗する傀儡の場合、最大3回まで強制的に行動を『支配』可能 ※一般的に接続状態にある傀儡を奪うことは難しい。 <通過シナリオ> ・傀儡怪儡 エンド2 ■簡易用■ テンジク(女) 職業:傀儡師 年齢:30 PL: STR:12  DEX:18  INT:14 アイデア:70 CON:13  APP:16  POW:14  幸 運:70 SIZ:12 SAN:99 EDU:14 知 識:70 H P:13  M P:14  回避:dex*2  ダメージボーナス:0 ―――――――――――――――――――――――――― [技能](職業技能点:280 個人技能点:140) (書式:職業/個人<成長>[その他]) ―――――――――――――――――――――――――― [持ち物] ・武器 ――――――――ここに記入―――――――― ・防具 ――――――――ここに記入―――――――― ・所持品 ――――――――ここに記入―――――――― [プロフィール]