タイトル:えろにくえろす67 キャラクター名:リィヴロット=ルーサー 種族:ドレイク [特徴:暗視/限定竜化/光ブレス/弱点(魔法+2)] 生まれ:戦士 ■パーソナルデータ・経歴■ 年齢:22 性別:男 髪の色:蒼色 / 瞳の色:黄金 / 肌の色:肌色 身長:180 体重:82 経歴1:蛮A-2-4 戦場に置き去りにされた 経歴2:蛮A-3-6 人族に恩がある 経歴3:蛮A-1-6 同族に馴染めない特徴があった 穢れ度:3 ■能力値■      技     体     心 基礎   12     14      4    器用 敏捷 筋力 生命 知力 精神 A~F   1   4  12   8  14   8 成長  41  42  10  26      1 →計:120 修正 =合計= 54  60  36  48  18  13 ボーナス  9  10   6   8   3   2    生命 精神    抵抗 抵抗  HP  MP 基本  24  18  96  49 特技        45   0 修正 =合計= 24  18  141  49 ■レベル・技能■ 冒険者レベル:16 Lv ファイター    16 Lv  / プリースト/ル=ロウド 2 Lv スカウト     12 Lv  / レンジャー       9 Lv エンハンサー   5 Lv  /  バード         1 Lv デーモンルーラー 10 Lv  /             Lv ■戦闘特技・値■ [参照] 特技名      : 効果                                  : 前提 [p2122]タフネス      : 最大HP+15                               : ファイターLv.7 [p3143]バトルマスター   : 宣言の必要な戦闘特技を最大2つ同時に宣言できるようになる        : ファイターorグラップラーLv13 [p2120]トレジャーハント  : 戦利品のロールに+1                           : スカウトLv.5 [p2123]ファストアクション : 戦闘の第1ラウンドで先手なら、主動作を2回行える             : スカウトLv.7 [p2120]影走り       : 乱戦エリアの脇を通り抜けるとき、乱戦を宣言されない           : スカウトLv.9 [p3143]トレジャーマスター : さらに戦利品のロールに+1                        : スカウトLv.12 [p2122]治癒適性      : Hpが回復する効果を受けるとき、その効果に自分だけ+1           : レンジャーLv.5 [p2123]不屈        : HPが0以下になっても気絶しない                     : レンジャーLv.7 [p2123]ポーションマスター : ポーションを1R1本補助動作で飲める                   : レンジャーLv.9 [pIB31]武器習熟A/ソード  : ダメージ+1、Aランク装備可能                      : [pIB36]全力攻撃      : 近接攻撃ダメージ+12(2Hなら20)、回避-2                 : [pIB29]頑強        : 最大HP+15                               : [pIB29]超頑強       : さらに最大HP+15                            : [pIB39]魔力撃       : 近接攻撃ダメージに+魔力、回避・生命抵抗・精神抵抗-1          : [pIB36]かばう       : 1Rに1回1PCをかばう、自動命中となるが防護点+2扱い、戦闘開始時に宣言可能 : [pIB29]足さばき      : 制限移動で最大10mまで移動可能                     : [pIB32]マルチガード    : 宣言特技として宣言しなくてもかばうが使えるようになる          : [pIB29]ガーディアン    : かばうを使うとき、かばう回数(最大5)を決めることが出来る        : [p]            :                                    :    魔物       全力    知識 先制 移動 移動 基本   0  22  60  180 修正 特技        0 =合計=  0  22  60m 180m ■呪歌・練技・騎芸・賦術・鼓咆・占瞳■ [参照] 特技名      : 効果                                    : 前提 [p]  キャッツアイ    : 命中+1                                  : [p]  マッスルベアー   : ダメージ+2                                 : [p]  メディテーション  : 精神効果属性の魔法や特殊能力に対して、精神抵抗+4             : [p]  ガゼルフット    : 回避+1                                  : [p]  ケンタウロスレッグ : 敏捷+12                                  : [p]  レクイエム     : 『アンデッド』のキャラの全ての行為判定に-2のペナルティ。精神効果無効貫通。 : 20秒 ■装備■ ・基本命中力、追加ダメージ、基本回避力        Lv 命中 追ダメ 回避 ファイター :16  25  22  26 グラップラー: フェンサー : シューター : ・武器 価格  用法 必筋 修正 命中 威力 C値 追ダメ [カテゴリ・ランク] 名称(*:装備している) / 備考 (参照) 49000 1H両  30   1  26  30  10  24 [ソードS] *魔剣グラント / 首切り刀+1の相当品。 クリティカルした際に威力が+10上昇する。 銀製。 (232p) 30   1H投   1     25   1  10  22 [投擲B] *ナイフ / 射程10m (238p) =価格合計= 49030 G ・防具    必筋 回避 防護  価格  名称 / 備考 鎧 : 34   1   7  19900 ドラゴンスケイル+1 / 防弾加工。ガンのDMGを鎧の防護点でレデュースする(6回まで)。 盾 : 23   1   2  2200 スパイクシールド / 修正: = 合計 =   28  10  22100 G (回避技能:ファイター) ・装飾品    価格  名称               / 効果 頭 :2000  セーフティメット         / 大ダメージのピンチを一度だけ無効化(LL91 耳 :5000  通辞の耳飾り           / シャドウ 魔神 妖魔 巨人 バルカンの言語を理解出来る(LL94) 顔 :100  聖印               / 首 :10000 奇跡の首飾り           / 生死判定をやり直せる。 背中:8000  姿隠しのマント          / 1日1回のみ、完全に姿を包むと、姿が見えなくなる。隠密判定+4 背中:33800 野伏の威風堂々たる炎武帝のマント / 毒、病気、呪いの魔法や特殊能力に対する抵抗力判定に+4のボーナスが付く。ただし、これらの抵抗を行う際は「2D」点の炎属性魔法DMGを受けねばならない。(AW126) 右手:1000  敏捷の腕輪            / 左手:1000  敏捷の腕輪            / 腰 :4000  多機能ブラックベルト       / 腰 :2800  血晶石の腹帯           / 物理魔法DMGを受けるとその都度1/10 に相当するMPが貯められる。貯めたMPは手番終了時に消えるが、魔晶石と自身のMPとを併用することが可能。(LL99) 足 :11600 軽業のブーツ           / 転倒ペナルティ無効。 他 :20000 怪盗の足             / MP10消費して2mを移動。LL100 =合計=99300 G ■所持品■ 名称             単価  個数 価格  備考 使用金               1   0 冒険者セット         100  1   100 スカウト用ツール       100  1   100 携帯食料一週間分       50   60  3000  ハングリーシャツで一日分を1回の食事と換算 魔神の契約書         10   100  1000 羽根ペン           2   1   2 インク            3   1   3 ハーモニカ          100  1   100 ハンカチ           4   2   8 着替えセット(一週間分)   10   1   10 牙              200  1   200  テラービースト(LV8)をこき使うための供物 調理道具セット        50   1   50                   1   0 トリートポーション      500  30  15000 魔香水            600  30  18000 レンジャー+知力=MPを即時に回復 デクスタリティポーション   2000  20  40000 3ラウンド間、命中判定+2 アウェイクポーション     200  10  2000 救命草            30   20  600 魔香草            100  50  5000 マナチャージ・クリスタル5点 2500  10  25000 MPを自動で再充填する<魔晶石> LL80 魔晶石(5点分)       500  30  15000 一角獣の角          6000  10  60000 達成値17未満のバッドステータスと、HPを完全に回復する。                   1   0 決死の鉢巻          2000  1   2000  戦闘特技《捨て身カウンター》を使用することが可能。AW121 通話のピアス         20000 1   20000 信念のリング         5000  1   5000  精神抵抗+1 状況に応じて換装 敏捷の腕輪          1000  5   5000 チャンピオンのロインクロス  30000 1   30000 近接攻撃を1日1回確定命中させる。ただし装備中命中に-1のペナルティ。状況に応じて換装。(AW129) ウェポンホルダー       1000  1   1000  武具を1つまで補助動作で収納可能。デモンズブレード用。                   1   0 誓いのアンクレット      3000  1   3000  主人にはこのアンクレットの正確な位置が分かる。 北向きの針          1000  1   1000  針の先端が必ず北を向く羅針盤的マジックアイテム。 快眠の寝具          7200  1   7200  睡眠時間を半減させる。(AW114) ハングリーシャツ       3290  2   6580  生死判定に+3 食料の消費ペースが3倍 LL87 迷わずのチョーク       1200  1   1200  再び前を通ったら発光して知らせる。 LL86 機械仕掛けの指        7080  1   7080  MP2をトレードに解除判定+2 スカウト用ツールを兼ねる。 魔力感知の角         4000  1   4000  このアイテムが何らかの魔力が込められた物体に触れさせた場合、表面が赤く発光してそれを明らかにする。                   1   0 弾き玉            2840  1   2840  衝撃で敵の密着から逃れる。 LL90 クリアージェル        1200  5   6000  2ラウンド間、ジェルを付着させた物体を透明にさせる。AW117 ナイフ            30   10  300  フレーバーと実用・実益を兼ねる投げナイフ。 =所持品合計=   287373 G =装備合計=    170430 G = 価格総計 =   457803 G 所持金   103397G 預金・借金    G ■魔力■ 知力ボーナス: 3 特技強化ボーナス: 0 武器ボーナス: 0  名前  Lv 追加修正 魔力 神聖魔法 2       5 召異魔法 10      13 ■言語■       話 読            話 読 共通交易語 ○ ○ / 巨人語       - - エルフ語  - - / ドラゴン語     ○ - ドワーフ語 - - / ドレイク語     ○ ○ 神紀文明語 - ○ / 汎用蛮族語     ○ ○ 魔動機文明語- - / 魔神語       ○ - 魔法文明語 - - / 妖魔語       - - 妖精語   - - / グラスランナー語  - - シャドウ語 - - / ミアキス語     - - バルカン語 - - / ライカンスロープ語 - - ソレイユ語 - - ・地方語、各種族語     話 読 名称 初期習得言語:交易交通語、ドレイク語、汎用蛮族語 技能習得言語:魔神語、魔法文明語の読文、1個の会話 ■名誉アイテム■ 点数 名称    【称号】  15 『炎黒』のリィヴロット 150 騎士位    【装備品】  20 多機能ブラックベルト  20 野伏の威風堂々たる炎武帝のマント    【雑多】 2500 借金踏み倒し 所持名誉点: 295 点 合計名誉点: 500 点 ■その他■ 経験点:0点 (使用経験点:183000点、獲得経験点:180000点) セッション回数:120回 成長履歴: 成長能力  獲得経験点(達成/ボーナス/ピンゾロ)  メモ 1- 器用度   180000点(   /180000 / 回) 2- 器用度     0点(   /   / 回) 3- 器用度     0点(   /   / 回) 4- 器用度     0点(   /   / 回) 5- 器用度     0点(   /   / 回) 6- 器用度     0点(   /   / 回) 7- 器用度     0点(   /   / 回) 8- 器用度     0点(   /   / 回) 9- 器用度     0点(   /   / 回) 10- 器用度     0点(   /   / 回) 11- 器用度     0点(   /   / 回) 12- 器用度     0点(   /   / 回) 13- 器用度     0点(   /   / 回) 14- 器用度     0点(   /   / 回) 15- 器用度     0点(   /   / 回) 16- 器用度     0点(   /   / 回) 17- 器用度     0点(   /   / 回) 18- 器用度     0点(   /   / 回) 19- 器用度     0点(   /   / 回) 20- 器用度     0点(   /   / 回) 21- 器用度     0点(   /   / 回) 22- 器用度     0点(   /   / 回) 23- 器用度     0点(   /   / 回) 24- 器用度     0点(   /   / 回) 25- 器用度     0点(   /   / 回) 26- 器用度     0点(   /   / 回) 27- 器用度     0点(   /   / 回) 28- 器用度     0点(   /   / 回) 29- 器用度     0点(   /   / 回) 30- 器用度     0点(   /   / 回) 31- 器用度     0点(   /   / 回) 32- 器用度     0点(   /   / 回) 33- 器用度     0点(   /   / 回) 34- 器用度     0点(   /   / 回) 35- 器用度     0点(   /   / 回) 36- 器用度     0点(   /   / 回) 37- 器用度     0点(   /   / 回) 38- 器用度     0点(   /   / 回) 39- 器用度     0点(   /   / 回) 40- 器用度     0点(   /   / 回) 41- 器用度     0点(   /   / 回) 42- 敏捷度     0点(   /   / 回) 43- 敏捷度     0点(   /   / 回) 44- 敏捷度     0点(   /   / 回) 45- 敏捷度     0点(   /   / 回) 46- 敏捷度     0点(   /   / 回) 47- 敏捷度     0点(   /   / 回) 48- 敏捷度     0点(   /   / 回) 49- 敏捷度     0点(   /   / 回) 50- 敏捷度     0点(   /   / 回) 51- 敏捷度     0点(   /   / 回) 52- 敏捷度     0点(   /   / 回) 53- 敏捷度     0点(   /   / 回) 54- 敏捷度     0点(   /   / 回) 55- 敏捷度     0点(   /   / 回) 56- 敏捷度     0点(   /   / 回) 57- 敏捷度     0点(   /   / 回) 58- 敏捷度     0点(   /   / 回) 59- 敏捷度     0点(   /   / 回) 60- 敏捷度     0点(   /   / 回) 61- 敏捷度     0点(   /   / 回) 62- 敏捷度     0点(   /   / 回) 63- 敏捷度     0点(   /   / 回) 64- 敏捷度     0点(   /   / 回) 65- 敏捷度     0点(   /   / 回) 66- 敏捷度     0点(   /   / 回) 67- 敏捷度     0点(   /   / 回) 68- 敏捷度     0点(   /   / 回) 69- 敏捷度     0点(   /   / 回) 70- 敏捷度     0点(   /   / 回) 71- 敏捷度     0点(   /   / 回) 72- 敏捷度     0点(   /   / 回) 73- 敏捷度     0点(   /   / 回) 74- 敏捷度     0点(   /   / 回) 75- 敏捷度     0点(   /   / 回) 76- 敏捷度     0点(   /   / 回) 77- 敏捷度     0点(   /   / 回) 78- 敏捷度     0点(   /   / 回) 79- 敏捷度     0点(   /   / 回) 80- 敏捷度     0点(   /   / 回) 81- 敏捷度     0点(   /   / 回) 82- 敏捷度     0点(   /   / 回) 83- 敏捷度     0点(   /   / 回) 84- 筋力      0点(   /   / 回) 85- 筋力      0点(   /   / 回) 86- 筋力      0点(   /   / 回) 87- 筋力      0点(   /   / 回) 88- 筋力      0点(   /   / 回) 89- 筋力      0点(   /   / 回) 90- 筋力      0点(   /   / 回) 91- 筋力      0点(   /   / 回) 92- 筋力      0点(   /   / 回) 93- 筋力      0点(   /   / 回) 94- 生命力     0点(   /   / 回) 95- 生命力     0点(   /   / 回) 96- 生命力     0点(   /   / 回) 97- 生命力     0点(   /   / 回) 98- 生命力     0点(   /   / 回) 99- 生命力     0点(   /   / 回) 100- 生命力    0点(   /   / 回) 101- 生命力    0点(   /   / 回) 102- 生命力    0点(   /   / 回) 103- 生命力    0点(   /   / 回) 104- 生命力    0点(   /   / 回) 105- 生命力    0点(   /   / 回) 106- 生命力    0点(   /   / 回) 107- 生命力    0点(   /   / 回) 108- 生命力    0点(   /   / 回) 109- 生命力    0点(   /   / 回) 110- 生命力    0点(   /   / 回) 111- 生命力    0点(   /   / 回) 112- 生命力    0点(   /   / 回) 113- 生命力    0点(   /   / 回) 114- 生命力    0点(   /   / 回) 115- 生命力    0点(   /   / 回) 116- 生命力    0点(   /   / 回) 117- 生命力    0点(   /   / 回) 118- 生命力    0点(   /   / 回) 119- 生命力    0点(   /   / 回)  騎士位とマネーはトレード 120- 精神力    0点(   /   / 回)  借金踏み倒し×20 メモ: ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆ 【運命の敗北者】 嘗ては魔動機文明時代に存在し、蛮族の楽園とまで云われた、"海上機械王国ベヴェイル"が王子。 だが、蛮王の証足り得る魔剣と、魔動機術を手繰る才能が、まるで無かったが為に、 才覚溢れる双子の弟に、王位と地位を剥奪され、 果ては、育ての親たる継母と共に城下街まで放逐されて、存在すらもが無かったものだとされた、影の落とし仔。 しかし、過ぎた叡智を得た代償か。 リィヴロットが追放された間も無く。 海底に眠りし古の巨龍が目醒め、機械王国ごとをその巨大な顎で砕き、飲み干して。 "ベヴェイル"は事実上の滅亡をする。 城下街で屈辱の日々を過ごしていたリィヴロット共々、歴史の闇に葬られたのだという。 気が付けば、竜の子は波際に打ち棄てられていた。 混濁した意識の中で、少年は、己に声掛ける老爺の存在に気付く。 それは今迄に見たこともない、人族の男だ。 纏まらぬ頭で、自分は殺されるのだと思う。何をした訳でも無しに、殺されるのだと。 童心ながらに、理不尽を感じる。 ならば、一矢でも、この身を呪う運命に報いを。立ち上がり、拳を構えようとする。 が、動かない。幼い躰は衰弱し切っていて、指一本も動きはしない。 老爺が再び、童子に声を掛ける。 何を悠長に口出ししているのか。殺すのであれば、殺せばいい。人族とは、そういうモノだと知っているから。 まさか、会話をしようとしているとでも? 掛ける声に、耳を傾ける。それしか出来ぬのだから、そうせざるを得ない。 「生きてんのか、死んでんのか、ハッキリしろ、坊主。」 男は、子の身を案じるかのような声を掛けていた。目を向けていた。手を、差し伸べていた。 差し伸べられた手を、払い除けようかとも思ったが、やはり力が残されておらず、僅かに小さな手を伸ばして、そこで意識が途絶えた。 次に目を醒ますと、揺らめく炎が目前に有った。 凝視すると、揺らめく炎は焚火であり、傍らには先程の老爺が居て、「起きたか?」と。 よく聞くと、それは蛮族の言葉であった。かと言って、この男が蛮族であるようには見えない。 であるならば、人喰いオーガか、魔神の影か。 男は、「起きたんなら喰え」とだけ言って、肉汁滴る、丸焼きの肉塊を差し出してくる。 口に出す言葉も湧かず、無我夢中で肉に喰らい付く。…無骨な見た目で有るのに、死ぬ程美味しい。 その様子を眺めながら、男は軽く自身のことについて紹介をし始める。敵意は、感じない。 釣られて、童子もまた、ぎこちないながらも言葉を紡ぎ出す。 過去に何が有ったのか、自分は何処で暮らしていたのか、ここは一体何処なのか、何故自分を助けたのか。 胸中に溜まっていた、そういった身の上話や、疑問を、吐き出すかのように話した。 不思議と、その男に安心感を持つ自分が居た。弱っていたから、誰かに縋りたかったのかも知れない。 老爺は、ここは一体何処であるのか?という問いに対しては、「ロシレッタの海岸」と答えた。 何故自分を助けたのか?という問いに対しては、「てめえが生きていたから」と答えた。…どうにも、掴めぬ男だ。 しかし、リィヴロットの出身の地である、"ベヴェイル"の名を出したときは、何故か男は僅かに眉を顰めた。 暫く話込むと、男はひとつ提案を持ち掛けて来る。それは、行く宛が無いのならば、自分に着いて来るか?というものであった。 行く宛も、伝手も無い今は、男の誘いに乗るべきだと判断したリィヴロットは、その提案を呑む。 こうしてリィヴロットの、憎悪を取り戻す、想起の旅が始まった。 老爺は、旅路の途中で幼きリィヴロットに、 世界を円滑に渡り歩く為の処世術と、最低限の理知的な会話をする為の知識を学ばせた。 魔物との戦いに打ち克つ為の術、巨龍すらをも屠る、《屠龍剣術》の極意全てを習得させた。 男が宝剣と呼んでいた、暴食の龍牙、屠龍の剣"グラント"を授けた。 それらの親切とは裏腹に、リィヴロットの胸中に秘された、憎悪の牙は絶えず、研がれ続けた。 自分を王城から追放し、屈辱の日々を味合わせた父王と弟が赦せない。 己が復讐のため、召使かのように酷使して、自分を利用するだけ利用しようとした、継母さえもが赦せない。 "ベヴェイル"を呑み込み、名も知らぬ大地にまで漂着させた、あの、絶大な力を有した巨龍を赦せない。 あの時、恐怖に立ち尽くすだけであった…そして今尚、人族の老爺に頼り切りの、弱い自分を、赦すことが出来ない。 怨恨は深く、根強く、彼自身の成長と共に、膨大なものへと成っていった。 アテの無い旅を始めてから10年。 剣客の老爺との旅路は、唐突な形で打ち切りとなる。 男の命が、限界に来たからである。 倒れた老爺を、安宿のベッドに寝かせると、掠れた声で、 リィヴロットがこの時代の蛮族ではないこと。これからをどう生きていくべきなのか、リィヴロットの胸中にある憎悪の行方について話始めた。 この時リィヴロットは、老爺の言葉を鬱陶しいとさえ思った。怒りすら覚えただろう。 死に際までこの爺は、口喧しく説教なぞするのかと。他に言うべきことが有るのではないかと。 「過ぎた力は己さえも屠しかねん。出る杭は必ず打たれる。間違えても、間違えるんじゃあない。」 そう言って、リィヴロットの頭上まで腕を伸ばし、優しく頭を撫でると、間もなく老師は息を引き取った。 双つの聖剣と、リィヴロット一人を残して。 男の墓標に、双つの聖剣が片割れを突き立てる。 さて、自由に行動の指針を決定出来るようにはなった。けれど、自分が何をすべきであるかが分からぬ。 生前の老爺は、リィヴロットに思想を強いることは無かった。 自由に生きろ。後の面倒は見てやる…と師は語っていた。だが、それが呪縛でもあったのだ。 結局のところ、リィヴロットは老爺の傀儡だったのかもしれない。 老師はしばしば、人の節介なんぞを焼いていたが、リィヴロットにその気は毛頭起こらなかった。 節介をして、ソレが一体何になるんだ。他者から利用されるだけの生に、如何な価値が有ると言うのか。 …伽藍堂の心に、熱く燃え滾る、憎悪の炎が注がれていくのを感じる。 自分を苛ますモノは何であるか。 憎悪の行方は何処であるか。 これから自分を何をすべきであるのか。 霞に炎は飛び移り、一度に弾けた。 青年は嘗ての老師が墓標に永劫の別れを告げ、新たに開けた道へと足を踏み出す。 その道は、龍血絶やす、屠龍の路だ。 【影との契り】 王龍の血を継ぐリィヴロットは、魔術の学才はからきしであったが、 武術の才能にのみで言及するのであれば、少なくとも、同世代で比肩するものは居なかっただろう。 マグマの地底湖にて、荒ぶり、大地を鳴らす岩龍を鎮め、 大空を自在に駆り、雷電を身に宿す風龍の仔すら地に臥せ、 竜人の祖とされる蛮竜軍の侵攻を、唯一人で阻止しきった。 齢20に満たぬ幼さで、これら以上に多くの栄誉・功績を上げてきたのだ。 同じく肩を並べて立つことの出来る戦士など、そうは居まい。 ただ、その出生と、名無しの剣客である故に、人族・蛮族共に、正しく評価されることは無かったが。 しかし、"怪物"とさえ称される、混沌の幻龍との戦いは、 屠龍の男に、仮初ではあるものの、敗北を味合わせることとなる。 幾多もの国々が、"怪物"の衝撃波が如き息吹と、奇妙にして強大な魔術によって滅ぼされた。 過ぎた叡智が齎した神罰だと、人々はソレを形容する。 その言葉の響きに、リィヴロットは覚えがあった。 嘗ての故国を滅ぼした、あの、禍々しいまでに巨大な古龍ではないのか。憎悪の火種のひとつではないか、と。 噂を耳にして直ぐ、リィヴロットはその龍を追うために大陸を駆け巡った。 炎の勢いは到底、止められるものではなかったからだ。 一方で、討伐を不安に思う心も有った。 "怪物"が求めていた古龍であったら、いとも容易く首を落とせてしまったら、 その後は、どうなるのだろう? 軈て追いつく、人智の滅びを齎す"怪物"の元へと。 とうに小国は滅びていたが、些末なこと。重要であるのはその姿だった。 風の噂などはやはりあてにはならない。 雷雲呼び寄せる大蛇の姿であるだとか、地中を這い擦る、山程も大きい土竜であるだとか、そういった情報は聞かずとも耳に入ったが、そのどれとも違った。 4枚の大翼と、龍のようだが、決して龍とは言い切れぬ邪悪な面相。宛らその姿は堕天せし悪魔のようだ。 しかし、リィヴロットが今迄に求めていた、過去の悪夢ではない。 安堵の清水が、心に渦巻く業火を弱めていく。 …………これでは、いけない。 暫しの思案の後に、老師より託された聖剣を鞘から抜き、破壊を終え、翔び発とうとする邪龍へと喰らい付いた。 異端の龍は正しく"怪物"であった。 邪龍は魔神の力を自在に使役し、溢れる剛力をより強大なものとしていたのだ。 口から吐き出される息吹はブリザードのごとく、龍鱗の鎧など無かったかのようにリィヴロットの肌を突き刺し、 城壁ごと王城を薙ぎ払う尻尾は大鎚の衝撃と、斬撃のような鋭さを持ちあわせていた。 悪魔の翼がただ、大きく羽撃くだけで、リィヴロットの小さな体躯を地へと叩き付ける。 国の総力を上げて勝てぬ相手なのだ。たったのひとりが敵う筈もあるまい。 王龍の力を借りても、同じこと。 まるで歯が立たないが、しかし、退くことすらも叶わない。 どうやら、狙った獲物は、如何な小人であろうとも逃さないようだ。 "怪物"は、執拗に死に損ないを追い掛ける。追う側が、追われる側となり、軈て体力も底付き、走れぬようになる。 刹那、狙い澄ましたかのように、半身が、龍の鉤爪で押し潰される。捕食をするのではなく、戯具であるかのごとく。 堪え難い痛みが、リィヴロットの意識を暗中へと追いやる。 この、今にも破裂せんばかりに胸中を支配するものが、偽りなき業苦であるならば、生に満足して逝けるのやもしれない…。 ぼやけた視界と、まどろむ心は…そこで一度、途絶える。 死の暗黒に臥すリィヴロットに、昏い影が、話し掛けて来る。 『深淵まで堕ちて来たか、王龍の子。無知蒙昧なりし闇の王子。』 『龍が龍の鉤爪で息絶えるか。何も果たせず。何も得られず。』 『無意味な生に絶望するならば、そのまま闇黒に眠れ。』 『意味有る死に希望を見出すならば、その黄金の双眸で光明を見よ。』 無意味な生という言葉は、酷い位に冷たく、朧気な意識を凍り付かせた。 逆に、意味有る死という言葉は、燃ゆる炎で、氷塊となった心を融解させた。 突然の暴言に、憤慨しただけやもしれないが…兎も角、目を開いて、声の主へと視線を移す。 声の主は影であった。真っ黒で、真っ暗な影。 影は、赤く裂けた口らしきものから、再び言の葉を紡ぎ出す。 『起きたか。渇望したか。』 『僕はずっと君を観ていたんだ。悲劇の傀儡である君を。灰燼喰らい、今尚燃えんとする君を。』 どうやらこの影は、リィヴロットが魔動機文明時代に生きていた頃から、ただ、観劇していたらしい。 "ベヴェイル”の文明が滅びるときも、時代の波に流されて、ロシレッタの海岸に行き着いたときも、全て。 一体ここは何処で有るのかと、影へと問うてみる。 『明瞭な答えを用意しているよ。ここは死の淵さ。深い深い意識の闇さ。』 『斯様な黄泉の門前で、君へと声を掛けたのはそうだ。無頼の君を救済する為さ。』 今迄不干渉であった筈なのに、今更に救いの手を差し伸べようとするのか。 そして、救済をするにしても、この影に一体何が出来るというのか…不可解な面持ちで、影を見据える。 『怪訝そうだな。でも、安心するといい。僕はただ、舞台の続きを待ち望んでいるだけなのだから。』 『君へ、虚影の魔神が持つ力を貸し与えよう。』 『勿論、代償は必要だ。無償の愛などは、有り得ることのない愚者の妄言である。』 生憎だが、魔神の傀儡になるつもりは毛頭無い。 …反射的というべきか。突き放すようにそう返す。 『星を掴むも、大河へ還すも君次第だ。だが、提示する代償を聞いてからでも遅くは無いだろうよ。』 『ひとつは、王龍の勇士が死した時に、その強靭なる躰を対価として、影が喰らうということ。』 『もうひとつは、黄金の双眸が、漆黒の暗泥に埋もれたとき。影は龍となり、龍は影となる。』 『最期に戦うのは君自身だ。君が君を殺し、君が君を生かすだろう。』 『選択をせぬならば、お前は即座に冥土へと送られる。さあ、どうする。』 憎悪の火炎は未だに消えず、 "怪物"すら、通過点に過ぎぬ存在だと、炎は告げている。 それに……無意味な死を遂げたくはない。 リィヴロットは影との契約の条件を呑むことにした。 『契約は受理された。我は"運命の観測者エルゴン"』 『お前の虚ろな炎の器を、無尽の影で埋め尽くすことを約束しよう。』 『絶望に暮れ、生に飽いたならば影を喚べ! 影はいつでもお前を観ているぞ。』 魔神の言葉と共に、視界は白んでいく。 契約の代償はリィヴロットの躰と魂。 ソレが後に、どれ程に影を落とすことになろうかも知らず。 魂は覚醒する。 虚影の鎧と、黄金の光輝を放って。 死闘はリィヴロットの勝利で幕は下ろされる。 圧倒的な力量差で。余りにも呆気無く。 地へ墜ちた異形なる邪龍は、這い寄り集う闇黒に、瞬く間にその身を啄まれて行く。 …兎も角は終わりだ。目的は果たした。 隣国へ邪龍討伐の恩賞を求むれば、また幾日か生活を保たせることも出来るだろう。 リィヴロットの身に纏っていた闇黒は離れ、地中深くへと潜って行く。 永き戦いを終えて、溜息とともに片膝を地に着ける。少しの間でも、羽休めをすべきだ。 と、同時に、聖剣を持つ右腕が燃えるように激しく痛み出す。 見れば、白銀の龍牙は仔を孕んだ肚のように肥大化し、 折れ、曲がり、砕け…醜悪な赤黒い剣へと変貌を遂げる。 そしてリィヴロットの右腕には、血の赫を煮詰めたかのような色の烙印が押されている。 貪欲なまでの黒い欲望が、胸中で一度に膨れ上がる。 これは幻聴だろうか。肋骨の罅入る音が脳髄を駆け巡る。まるで、獣が鉤爪で掻き毟るかのように。 烙印とは正しく、七罪の一つ《暴食》の烙印であり、 屠龍の聖剣は邪龍の血を以って、魔剣へと昇華したのだ。 しかしそれをリィヴロットは、心地良いとさえも感じた。 力の枷が外れ、魔剣がこれまでに喰らってきた龍族の力が、烙印を通して逆流して来る。……満たされる思いだ。 だが、だというのに、喉奥が、渇いて渇いて仕方が無い。所詮は仮初の力だとでもいうのだろうか。 暴食の魔剣は業深くも、更なる龍血を求めている。リィヴロットもまた、同様の心持ちであった。 羽休めはもう良いだろう。元より翼など有って無いようなものだ。 魔剣を血に浸すため、己が渇きを満たすため。 再び旅路へとつく。影と共に。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆ 【とてもかんりゃくかされたぱーそなるなでーた】 魔動機文明時代の蛮都"ベヴェイル"の王子。 ドレイクの、蛮族の王として、あらゆる才と魔剣を持ち得なかった為に、王城から追い出され、幼少期を城下町で過ごす。 が、海底より現れた古龍によって国ごとを喰われ、その際に現代までタイムスリップしてしまう。 後に人族の老人に拾われ、現代の様々な知識と剣術、聖剣とを伝授される。 老人の死後、龍狩りに勤しむが、"怪物"と称される古龍との戦いで一度は敗北を知る。 意識の暗中、死の淵で影の魔神から契を持ちかけられ、誘いに乗り、"怪物"との死闘に辛くも勝利する。 その際に老人から授け与えられた聖剣が魔剣へと変化し、これまでに屠ってきた龍の力を得る。 と同時に、魔剣に宿る暴食の烙印が、右腕に押されることとなる。 大体そんな感じ。 性格面。 良く言うなら不器用だが、悪く言うなら、粗暴な振る舞いが目立つ。 義に生きろと師に教えられたが、その時の気乗りと体力次第で動いたり動かなかったりする。 取り敢えず、利益にならないことをしたがらないという訳ではない。 少なくとも人の理からは外れた存在であることは何となく察して。 次元と時間を跳躍する魔剣使いでは有るものの、 そういった性情である故に畏れられ、滅多に人から懐かれることも無ければ、そもそも係わり持とうとしてないじゃんコミュ障か?といった感じ。 精神面は強くも脆い。素材が良くても穴だらけだったらぶっ壊しやすい。 無口ではないが饒舌でもない。特に、不確定な事項については全くと言っても良い程に口を閉ざす傾向に有る。 未来への展望を考えない。 《裁式屠龍剣術》と呼ぶ、剛力任せの剣技を習得している。 《裁式屠龍剣術》とは、幾重ものプロセスを経て、最終的に龍の首を刎ね飛ばす、英雄色の強い武術である。 しかしその名はとうに廃れ、現代ではリィヴロットのみが極意・奥義全てを収めていることとなる。 対龍に於いて絶対の力を誇るのは間違いが無いが、対人に於いても強みとスタンスは変わらない。 多岐に渡る奇手と、愚直なまでの剣閃を限界までに駆使して、勝利を掠め取っていく。 また、このことから闘技に関してのみ、異様な才能を所持していることを理解出来る。 決闘に矜持を一切感じていない為、使えるものは何であろうが使う。 体術、爆薬等の道具類、地形を利用した闘法…何でもござれ。砂かけなんぞも、通用するなら惜しまず使う。 そういった、年若さを感じさせぬ老獪な立ち回りで、熟練の戦士をも唸らせる。 魔剣グラントについて。 屠龍の一太刀にして、暴食の龍牙。 万龍の鱗を熔かすように容易く斬り裂くとされる、古龍の大牙を研ぎ澄まし、 そのまま銀飾の柄に宛てがったものである。そう、本来は。 嘗ては竜退治の聖剣とも呼ばれたこの剣だが、幾多の死闘を越えて性質を変え、龍血滴る魔剣と化している。 魔剣は所持者へ、屠してきた幻龍の万力を与えるが、 同時に《暴食》の烙印を焼入れ、決して満たされることのない心身の飢餓に苛まされる。 龍血を魔剣へ喰らわせることにより、烙印の呪を浄めることが可能だが、解呪には至らず、根本的な解決には成り得ない。 《超越者への理由》 それまで使っていた武器が魔剣へと変貌した。