タイトル:ひろ ■パーソナルデータ・経歴■ 名前:ひろ 正体:鳥 年齢:十六才(本人は憶えていない)(オス) 人間の姿: ■能力と弱点■ [基本]ことり(0):動物状態で人間に見られても不審がられたりびっくりされたりしない [基本]つばさ(2):翼が出ている時のみ使用可能。場面が変わるまで自身より小さいものを持って空を飛べる。また逃げるときや物を探すときに使うことで能力値+2 [基本]かぜのうた(4):突風レベルまでの任意の強さの風を呼んで吹かせる。ただしそれによって物を破壊できない [基本]つばさをあげる(8):つながりを持った人間や仲間の変化に使用し、対象は場面が終わるまで想いかふしぎ2点を代償につばさを使用できる [基本]うわさ(10):町の中に噂を流す。誰かを直接的に傷つけたりあまりにも事実と異なる噂はできない [基本]はねまくら(12):翼を出している時、物語ごとに1回使用可能。対象から自身へのつながりを+1 [弱点]とりめ():夜間【けもの】の判定不可。 [弱点]とりあたま():知識に関する【おとな】や【へんげ】の判定不可。 [弱点]とおいひと():【つながり】を強めるのに必要な夢がそれぞれ+1点。 [特技]みつけた(10):探している人、物を語り手の認める範囲内で発見可能。 [特技]かぜまかせ(4):【想い】を3点獲得。 [特技]ゆうぐれ(20):語り手の設定した時間に拘わらず、即座に時間帯を「夕方」に変更する。この間、変化の使用する【特技】のコスト半減。[場面]の終了まで効果継続。 ■能力値■ へんげ:(2)=不思議な力、変化たちのこと けもの:(3)=走る、感じる、隠れる おとな:(2)=機械を使う、知識、気配り こども:(1)=遊ぶ、甘える、守ってもらう ■夢■ もらった夢の数をメモ ■つながり■ あなた(愛情)Lv2 ☆ 2Lv(受容)<町> あなた(好意)Lv2 ☆ 2Lv()<山名はり> あなた(好意)Lv2 ☆ 2Lv()<千種> あなた(好意)Lv2 ☆ 2Lv()<キフネ> あなた()Lv2 ☆ 2Lv()<> あなた()Lv2 ☆ 2Lv()<> ふしぎ:0[+2/場面] 想 い:0[+2/場面] ■糸■ ・       ( )・       ( ) ・       ( )・       ( ) ・       ( )・       ( ) ・       ( )・       ( ) 【思い出】 メモ:  夏になると日本へ渡って来る、燕の変化。《とりあたま》である上に季節によって居場所を転々とするため、他の人間や変化と深い関係を築くのが難しい。毎年、共に海を渡るなかまたちは厳しい環境に耐えられず、多くが命を落としていった。ひろだけは幸運にも生き延び、十六年もの年月を過ごしている。  そんな彼が、長い間ただひとつ、忘れずにいるのは生まれた頃の思い出だけ——音入町の中心から離れた山奥の家の軒下で、ひろは生まれ育った。鴉に襲われて巣から落ちた彼を、その家に住むおばあちゃんの孫が助けてやったのだ。「ひろ」という名前もその少年がつけたもの。母鳥の代わりに、その心優しい少年にたっぷりの愛情を注がれて。無事に成長したひろは、やがて夏の終わりと共に少年と別れ、海へと飛び立った。  あの時の少年に、もう一度会いたいと、ひろは思い続けている。しかし、ひろが巣立った年の冬に少年のおばあちゃんが亡くなってからは、少年もその家に戻って来ることは無く、ひろが少年と再会することも無かった。やがて、ひろと少年が過ごした家と集落は無くなり、音入町も様子がすっかり変わってしまった。当然、少年も成長して昔とは様子が違うし、ひろ自身も、もう昔の少年の面影をはっきりとは憶えていない。  ほとんどの燕が一年や二年で死んでいく中、十六年も生き続けているひろは、燕のなかまたちから見てもかなり変わった感性の持ち主だ。人間の様子を観察するのが好きで、行動やふだんの会話から、窓から見えるテレビ、漏れ聞こえる音楽までも、高い所から注意深く観察している。見聞きして知ったことのほんの一握りだけを心の中に大事にしまい込んだら、残り全てはさっぱり忘れてしまう。彼に言わせれば、他の燕たちの一生のように短い夢を、幾つも何度も見続けているような毎日、らしい。