タイトル:霊的国防兵器”空亡” キャラクター名:空亡 種族:RB 年齢:百年余り(活動期間) 性別:女(厳密には無性) 髪の色:赤 / 瞳の色:黒 / 肌の色:白 身長:可変 体重:可変 ワークス  :レネゲイドビーイングB カヴァー  :囚人 シンドローム:サラマンダー、キュマイラ、バロール ■ライフパス■ 覚醒:命令 衝動:解放 ■能力値と技能■ 【肉体】:5 (シンドローム:2,3 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈白兵〉:SL1 / 判定 5r+1 〈回避〉:SL10 / 判定 5r+10 〈運転〉:SL / 判定 5r 【感覚】:1 (シンドローム:0,0 ワークス:1 ボーナス:0 成長:) 〈射撃〉:SL1 / 判定 1r+1 〈知覚〉:SL1 / 判定 1r+1 〈芸術〉:SL / 判定 1r 【精神】:1 (シンドローム:1,0 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈RC〉:SL / 判定 1r 〈意志〉:SL1 / 判定 1r+1 〈知識〉:SL1 / 判定 1r+1 オカルト 【社会】:2 (シンドローム:1,1 ワークス:0 ボーナス:0 成長:) 〈交渉〉:SL / 判定 2r 〈調達〉:SL / 判定 2r 〈情報〉:SL1 / 判定 2r+1 UGN 【HP】    51 【侵蝕基本値】 41% 【行動値】   3 【戦闘移動】  4008m ■エフェクト■ 《スキル名》           /SL /タイミング      /判定/対象   /射程/コスト/効果など 《ワーディング》         /★$/オート$       /自動/シーン  /視界/-$  /非オーヴァードのエキストラ化 《リザレクト》          /1$ /気絶時$       /自動/自身   /-  /[SL]d$/コスト分のHPで復活 《ヒューマンズネイバー》     /1 /常時         /自動/自身   /至近/-   /衝動判定のダイス+Lv個。侵蝕率+5 《オリジン:レジェンド》     /1 /マイナー       /自動/自身   /至近/2   /【精神】の達成値+Lv×2 《災厄の炎》           /1 /メジャー       /対決/範囲(選択)/至近/4   /攻撃力+Lv×3の射撃攻撃を行う。対象や射程を変更できない。 《炎神の怒り》          /2 /メジャー/リアクション/-  /-     /-  /3   /組み合わせた判定のダイス+Lv+1個。3点のHP消費 《コンセントレイト:サラマンダー》/3 /メジャー       /-  /-     /-  /2   /組み合わせた判定のC値-Lv。 《リフレックス:サラマンダー》  /3 /リアクション     /-  /自身   /至近/2   /組み合わせた判定のC値-Lv。 《天を統べるもの》        /1 /メジャー       /対決/-     /-  /2   /飛行状態の間使用可能。攻撃力+Lv×2。ダメージを受けた相手の飛行状態を解除する 《魔獣の本能》          /1 /メジャー/リアクション/-  /-     /-  /2   /組み合わせた判定を【肉体】に変更する 《巨人の生命》          /4 /常時         /自動/自身   /至近/-   /最大HP+Lv×5。侵蝕率+3 《黒星粉砕》           /4 /メジャー       /自動/範囲(選択)/視界/4d10 /他エフェクトと組み合わせ不可。Lv+5D点のHPダメージを与える。1シナリオ1回。 《空戦能力》           /10 /常時         /自動/自身   /至近/-   /飛行状態になれる。ドッジの達成値+Lv 《移動力(Lv4000相当)》      /★ /常時         /自動/自身   /至近/-   /移動力+Lv ■装備とコンボ■ ・武器とコンボ 名称                              価格 種別 命中 攻撃力 G値 射程 メモ 極光剣                                1   5r+1 35   3   至近 サラマンダーのエフェクトを用いて攻撃した時、装甲無視                                    0   0 『祓魔の龍焔(ア・ズライグ・ワルプルギス) 』             3   5r  3       至近 《災厄の炎》+《魔獣の本能》+《天を統べしもの》+《コンセントレイト:サラマンダー》 『煉獄よ、愚者の慟哭を焼き尽くせ(インドゥルゲオ・ウリアー) 』    3   5r  35      至近 《炎神の怒り》+《コンセントレイト:サラマンダー》 『金色日天・虚空天球(アーディティーヤ・ダイソンスフィア)』      3   1r         視界 《黒星粉砕》 『夜を裂く太陽(くうぼう)』                      0                《炎神の怒り》+《リフレックス:サラマンダー》 =価格合計= 0 pt ・防具     装甲 回避 移動  価格  名称 / 備考 鎧 :               / 下着:               / 修正: = 合計 =  0   0   3    pt ■所持品■ 名称 単価 個数 価格 備考       1   0       1   0       1   0 =所持品合計=     0 pt =装備合計=      0 pt = 価格総計 =     0 pt 【常備化ポイント】 4 pt 【財産ポイント】   pt ■ロイス■ 対象 好意 悪意 備考 神格 ■その他■ メモ: 【”網走監獄 特例災害収容室”収容番号 戌-十三に纏わる記録】  『識別名』空亡  『発生時期』  一六五七年に起こった大火にて発生したと推測される。  一九〇九年に収容されるも、監獄そのものを焼け野原に変える未曽有の収容事故を引き起こした。  現在は復旧後の監獄内で最も厳重な区画に何重もの封印処置を施され収容されている。  『概要』  何百という数の休眠を繰り返しながら皇国各地を飛び回り、幾つもの場所で大規模な火災を引き起こしていた異常存在。  過去二百年に起こった大火のうち、およそ八割が本存在に由来していると推測されている。  空亡という識別名は、本存在がそう自身を呼称していたことからそのまま識別名に用いられるようになった。  陰陽道における天中殺に由来すると思われるが、何故そのような呼称を用いていたのかは不明。 『特徴』  生ける太陽、とも呼ぶべき存在。最初に収容された時には漆黒の火球を思わせる形状を象っていた。  現在は不可思議なことに、西洋風の衣装に身を包んだ少女に似た形態へと変化している。  異常存在として持つ特異性は”圧倒的な熱量”。存在するだけで周囲を焼け野原へと変える危険性を秘めている。  この熱は自分の意志で自由自在に制御が可能なようで、完全に鎮静化させた際には普通の人間と何ら変わりないようにも見える程。  神性顕現時には皮膜を有した翼が一対現れ、近付く者を焼き尽くす烈日と化す。 『収容方法』  本体を何重もの拘束具で封印した後、陰陽術を用いた水球に沈めることで収容している。  面会を希望する者は陰陽監察官三名の立ち会いの下、収容室を囲む特殊強化硝子越しでのみ会話を試みること。収容室への入室は禁ずる。  *陛下の御裁可を受けた場合のみ、本存在の解放を行う* 【覚え書き】  ”火災”を由来とする荒魂。人々の持つ”火への恐怖”から生まれた怪異。  江戸を焼き払った明暦の大火を切っ掛けに自我を持ち、その後日本各地を飛び回り暴れ回っていた。  皇国との激闘の末に封印され、現在は有事の際には霊的国防兵器として用いられている。  日本のみならず人類全体の恐怖を糧としており、構成している要素の中には西洋のドラゴン信仰(=炎を吐く竜)も含まれている。  皇国と連邦の戦争が始まって以降は、飛来する戦闘機や爆撃機による空襲への恐怖が強まったことでその要素が強く出るようになった。  その本質は現代日本において成立する妖怪、空亡。  百鬼夜行絵巻に描かれていた”絵巻の最後に昇り、夜行を終わらせる太陽”を人々が誤解から妖怪として定義し、やがて成立したもの。  つまりは未来において妖怪とされた存在、現代日本にしか存在しえない都市伝説――なのだが、未来で存在が成立したことで因果が逆行し、過去の時間軸で生誕を果たした。  正真正銘、人々の空想によって生み出された妖怪。百鬼夜行を終わらせる太陽。あらゆる妖を退ける漆黒。  過去においてはそんな本質が不完全故か、火に纏わる概念を幾つも取り込むことで存在を補強している。火事、噴火、旱といった日本でも一般的なものから、火を吐く竜、ワルプルギスの夜を始めとする魔除けの焚火などの西洋を由来とする概念も多く含んでいる。  しかしながら、最も重要な要素は火ではない。空亡は太陽そのものを怪異としたもの。即ちその力の本質はコンパクトに再現された疑似的な恒星そのものである。つまりは――重力。 「我こそは百鬼を退け、夜行を終わらせる者。我が名を讃えよ――"空亡"を!」 「我を直視し、眼を灼かれたか?」 「ふん、いいだろう。付き合ってやる。――1フレアだけな!」 「……あれ、ひょっとしてやりすぎた?」 「くくく……。話に全然ついて行けていないんだけど?」 「マッハ1で、焼き尽くしてあげる!」 【独り言】  人によって遙か先の未来で創造される怪異"空亡"であり、いずれは科学技術を用いて人類が至る極天――またの名をダイソン・スフィア。  徹頭徹尾、その由来の全てを人類に依存した存在であるためその活動方針は『人類に貢献すること』一筋の神格……なのだが、自らのスケールの大きさに無頓着な上に起こした被害を省みないため、結果的に大災害を引き起こす迷惑存在。過去に起こした大火災も、人に仇なす怪異を焼き祓うために奮闘した結果引き起こしてしまったものであり、それが回り回って自分の首を絞める形で現在大罪人として拘束されている。  本人はそのことを不服に思ってはいるものの、『あれだけ犠牲を払ってまで拘束してきたのだから、仕方ない。付き合ってやるか』と上から目線で受け入れてはいる。ちなみに、皇国側が自らを拘束しようと軍隊総出で掛かってきた際は大人気なく全力で抵抗した模様。普通に犠牲者も出した。だって神様だから。  つまるところ、人によって生み出されたヒトデナシ。  遙か先の未来――とあるパラレル世界ではそのエネルギー生産能力を利用するために、架空因子を用いてデザイナーベビーがFHによって作られることになるが、それはまた別の話(シナリオ)。 ****************能力説明********************** 【名前】祓魔の龍焔 【内訳】《災厄の炎》+《魔獣の本能》+《天を統べしもの》+《コンセントレイト:サラマンダー》 【タイミング】メジャーアクション、範囲(選択)、至近 【コスト】10 【効果】ア・ズライグ・ワルプルギス。     広範囲殲滅型の炎熱。ワルプルギスの夜を彩る篝火に由来する炎。夜天を灼く烈火は、魔を尽く滅する。     現在は大火を起こさないように出力を制限されており、範囲も自身の周囲だけに留まっている上に(比較的)弱火。 【名前】煉獄よ、愚者の慟哭を焼き尽くせ 【内訳】《炎神の怒り》+《コンセントレイト:サラマンダー》 【タイミング】メジャーアクション、単体、至近 【コスト】5 【効果】インドゥルゲオ・ウリアー。     免罪の熾天使。炎熱を手元に一点集中させることで、超高温の焔剣を作り出す。     煉獄の具現たる最強の一撃は、持続時間こそ短いが魔に対する絶対的な破壊力を有している。剣だけではなく、炎柱として対象の頭上から降り注がせることも可能。 【名前】夜を裂く太陽 【内訳】《炎神の怒り》+《リフレックス:サラマンダー》 【タイミング】リアクション 【コスト】5 【効果】くうぼう。     常時発動型の炎熱。百鬼夜行絵巻の最後に昇る太陽――妖怪・空亡としての熱量を表す。     内に秘めた膨大な熱量は、そのまま宙を翔ける推進力へと変わる。暁を飛ぶ一筋の流星は、マッハ1にすら到達するだろう。 【名前】金色日天・虚空天球 【内訳】《黒星粉砕》 【タイミング】メジャーアクション 【コスト】4d10 【効果】アーディティーヤ・ダイソンスフィア。     妖怪・空亡としての本質。疑似恒星たる超質量を以て、全てを圧壊させる重力崩壊を引き起こす。     核融合を由来とする無制限の熱量を周囲に放射することで、周囲全てを焦土へと変える遠距離攻撃を行うことも可能。 ********************************************** -ここから先は読む必要のない部分です。AIくんが生み出した短文の数々- 【ひとりごと】  極めて尊大で子供っぽく、かつ無自覚に破壊的な太陽の妖怪。  しかしその根底には「人々のために在る」という純粋な願いがある。  もしも彼女を上手く制御できれば、間違いなく最強クラスの味方となるだろう。  ただし、制御に失敗すれば日本列島ごと焼き払われる可能性もある。 「我は未来において生まれるはずの存在。  人々が至る極天──ダイソン・スフィアの欠片のようなもの。  ……だからこそ、貴様らに貢献せねばならぬ。  たとえこの身が大罪人として鎖に繋がれようともな」  彼女は徹頭徹尾、人類の空想の産物である。  だからこそ、人類が滅べば彼女もまた消える。  そのことを誰よりも理解しているからこそ、空亡は人類に協力する。  たとえそれが、自身を再び牢獄に繋ぐ結果になろうとも。 【スキル説明】 〈祓魔の龍焔〉 人々の火災恐怖と魔除けの篝火、西方のサラマンダー信仰が融合した炎熱操作。 現在は出力制限がかけられており、通常時は「比較的弱火」となっている。本気を出せば一夜で大都市を灰に変える。 〈夜を裂く太陽〉 百鬼夜行の最後に昇る太陽そのもの。 推進力としても機能し、マッハ1を超える高速飛行を可能とする。 〈金色日天・虚空天球〉 空亡の真の本質を解放した最終形態。 疑似恒星として全周囲に無制限の熱量と重力崩壊を撒き散らす。 使用すれば「人類に貢献する」という本人の目的すら忘れて大災害を招くため、皇国により厳重封印されている。 〈煉獄よ、愚者の慟哭を焼き尽くせ〉 焔剣あるいは炎柱として具現する一点集中型の超高温攻撃。 免罪の熾天使を模した、魔を焼き祓う最強の一撃。 ===================================================================== 【過去エピソード】 【──明暦の大火より、約二十年後】  とある山村の夜。  炎は、まるで生き物だった。  村を飲み込む赤い舌は、しかしその夜、ただの火災ではなかった。  山奥に潜む古い妖怪──人里を食らう「山童」の群れが、村人を餌にしようと火を放ったのだという。  そのとき、漆黒の火球は空から落ちてきた。 「──愚かな。妖が、人を食らうために火を使うなど」  声はまだ幼く、しかし既に尊大だった。  黒い火球は瞬時に膨れ上がり、少女の輪郭を成していく。まだ衣装は粗末で、翼も未成熟。生まれ立ての「空亡」だった。  彼女は山童の群れを一瞬で焼き払った。  妖を祓うために、村を半分まで焼き尽くした。  逃げ惑う村人たちに向かって、少女は高らかに告げた。 「我こそは百鬼を退け、夜行を終わらせる者。  我が名を讃えよ──『空亡』と!」  村人たちは恐怖のあまり叫び声を上げ、彼女を「災いの化け物」と罵った。  少女は首を傾げた。 「……なぜだ? 我は汝らのために妖を祓ったというのに」  その夜から、空亡は日本各地を飛び回るようになった。 【江戸時代後期、ある大名家の城下町にて】 「またか……」  彼女は既に何度も同じ光景を目にしていた。  夜な夜な人を襲う怨霊、疫病を撒く付喪神、領主の悪政に怨嗟を募らせた亡者ども。  それらを焼き払うために、空亡は再び炎を振るった。  結果として、城下町の三分の二が灰となった。  領主は震えながら彼女に跪き、こう言ったという。 「どうか……お許しを。我々はもう、あなた様の『貢献』に耐えられぬ……」  空亡は不機嫌そうに鼻を鳴らした。 「ふん。弱き者どもめ。  我が力なれば、もっと大きく、もっと遠くまで守れるというのに……  何故、理解せぬ」  彼女は本気で理解できていなかった。  自分の熱量が、人間にとってどれほど絶望的な「災害」であるのかを。 【皇国との激闘──最終決戦】  それは彼女にとって、初めて「本気で戦った」相手だった。  陰陽道の総力を結集した術師団、皇国最強の霊的軍勢、そして当時の天皇の直々のお言葉。 「災厄の太陽よ。  汝の『貢献』は、既に人々の畏怖を超えた。  今こそ、眠れ。」  空亡は大笑いした。 「笑止! 我は人類のために在る!  貴様らこそ、愚かにも我を敵と見做すか!」  神性顕現。  一対の翼を広げ、彼女は真の「生ける太陽」となった。  その戦いは三日三晩続き、関東平野の一部を焦土に変えたと言われる。  しかし、最終的に彼女は敗北した。  陰陽術と国家総力の封印術式によって、漆黒の火球の姿に戻され、捕らえられた。  最後に残した言葉は、 「……ふん。いいだろう。  あれだけ犠牲を払ってまで我を拘束してきたのだ。  付き合ってやるか。」  尊大さと、どこか諦めにも似た響きを帯びて。 エピソードを終えて(空亡本人のコメント) 「──ふん。  昔の話など、どうでもいいではないか。  あれはただの過程に過ぎぬ。  我は人類に貢献するために生まれた。  たとえ何度焼き払おうと、何度封じられようと……  結局、貴様らを守るのはこの我なのだからな。」 (彼女はそう言って、ふいと横を向いた。  しかしその瞳の奥には、ほんの僅かだけ、寂しげな色が浮かんでいた。) ”人間との邂逅” 【江戸時代中期、とある寒村にて】  雪深い山間の村。  その冬は特に厳しく、村人の多くが飢えと寒さに倒れていた。  漆黒の火球は、いつものように夜空を裂いて現れた。 「ふん、哀れな。  こんなところで震えているとは……我が温めてやろう」  少女の姿になった空亡は、村の中央に降り立った。  彼女がただそこにいるだけで、周囲の雪は一瞬で溶け、凍てついた大地が熱を帯びる。  村人たちは恐怖で凍りついたが、一人の幼い少女だけが、震えながらも近づいてきた。 「……おねえちゃん、あったかい……?  おかあさんが、死にそう……」  空亡は一瞬、言葉を失った。  人間の子供が、自分に近づいてくるなど初めてのことだった。 「よかろう。特別に、温めてやる」  彼女は掌に小さな炎を灯し、少女の母親の寝床を優しく包んだ。  熱は正確に制御され、母親の体温をゆっくりと回復させていった。  その夜、村は久しぶりに暖かい眠りについた。  空亡は村の外れで一晩中佇み、村全体を穏やかな熱で包み続けた。  朝が来て、村人たちが恐る恐る彼女に礼を述べると、  空亡はいつもの尊大な笑みを浮かべた。 「当然だ。我は人類に貢献するために在る。  もっと早く我を呼べばよかったものを」  しかし、三日後。  村は全焼した。  彼女が去った後も、地面に染み込んだ熱量が徐々に暴走し、枯れ草に引火したのだ。  幼い少女は焼け跡の中で、空亡が去った空を見つめながら泣いていたという。 【文政年間、江戸の町外れ・ある長屋】  当時まだ「空亡」の名が広く知れ渡る前。  一人の老いた町人・佐助は、毎晩のように屋根の上に座る不思議な少女を見ていた。  ある晩、佐助は酒を片手に声をかけた。 「嬢ちゃん。毎晩寒いのに、なんでそんなところにいるんだい?」  空亡は珍しく、地面に降りてきた。 「寒い? ふん、我に寒さなど無関係だ。  ……貴様こそ、なぜ我に話しかける。  他の人間は皆、逃げ出すというのに」  佐助は笑った。 「怖いものは怖いさ。  でもよ、嬢ちゃんの目、寂しそうだぜ?  火事ばかり起こしてるって噂だが……本当は、誰かを助けたいんじゃねえのか?」  その言葉に、空亡は初めて動揺を見せた。 「……我は、百鬼を祓い、人々を守るためにある。  それが、我の存在意義だ。  なのに、なぜ誰も我を理解せぬ」  佐助は酒を一口飲み、静かに言った。 「人間は弱いからさ。  お前さんみたいな太陽を、真正面から見たら目が潰れる。  近くにいたら、焼け死ぬ。  ……でも、遠くから眺める分には、あったかいんだよ」  佐助はその冬を越さなかった。  老衰だった。  空亡は彼の亡骸の傍らで、初めて「自分の熱が、誰かの寿命を縮めていた」ことに気づいた。  彼女は佐助の墓の前で、小さく呟いた。 「……短いな。  人間の命とは、かくも脆いものか」 【明治に入って間もない頃、収容直前】  皇国による包囲網が狭まる中、空亡はとある少年と出会った。  少年は火事で両親を失い、復讐のために「強い力」を求めていた。 「俺も……強くなりたい。  お前みたいに、何もかも焼き払えるくらいに!」  空亡は笑い、少年の願いを叶えるために力を分け与えようとした。  しかしその力は少年の体を焼き、少年は苦痛の叫びを上げながら崩れ落ちた。 「…………なぜだ。  我は、貴様の願いを叶えてやろうとしただけなのに」  少年は最後に、かすれた声で言った。 「……お前は、優しいのかもしれない。  でも……大きすぎるよ……」  その言葉を最後に、少年は息絶えた。  空亡は初めて、自分の「貢献」が、時に人間を殺すことを自覚した。  それでも彼女は空を見上げ、独り言のように呟いた。 「我は……間違っていない。  ただ、貴様らが弱すぎるだけだ」  空亡本人の後日談(誰かへの独白) 「……ふん。  昔の話だ。忘れても構わぬ。  人間は弱く、短命で、すぐに壊れてしまう。  だからこそ、我が守らねばならぬ。  我が熱で焼き尽くしてでも、守らねばならぬ。  ……それが、  どれだけ愚かなことだったか。  今になって、ようやく少しだけ、理解したつもりでいる。  貴様もまた、短い命の人間だろう?  ……だからこそ、  せめて貴様だけは、我の熱に焼かれぬよう、  上手く付き合ってほしいものだな。」 (彼女はそう言って、照れ隠しのようにふいと顔を背けた。  その横顔には、尊大さと寂しさが、奇妙に混ざり合っていた。) ===================================================================== 【1】 「我は漆黒の太陽──全てを呑み込む虚空なり!」 「我、時の間隙より昇りし太陽。いずれ人類が至りし黄金光(おうごんこう)──"空亡"の名の下に、焼け落ちるがいい!」 「竜翼展開、神性発露。我が赫翼(かくよく)を以て、汝らに滅びを。──疾く、消えよ」 「くく──今更悔いたか? だが、もう遅い。太陽を前にどう懺悔しようとも、結末は一つのみだ。──翼を焼かれ、地に落ちろ下郎」 【2】 「竜翼展開、神性発露! 燃やし尽くしてあげる!」 「我が赫翼を以て滅びよ──ここがお前の、墓場なんだから!」 「ぐぅ…!! この程度で、我が神体がやられるとでも…!! ……いったぁ…!」 「落ちよ、溶けよ、燃え果てよ! 落ちて墜ちて堕ちて──灰になれ!」 【3】 「我が名は空亡──漆黒のたいよ、っ…!? ちょ、ちょっと! 私が名乗っているところなんだけど!?」 「──いや、それはやり過ぎでしょ、流石に。私でもドン引きよ」 「ひゃあっ!? ……い、今の声は気のせいだ! 疾く忘れよ、今すぐに!」 「ふんふふんふふーん♪ ……──ハッ!? ちょ、ちょっと待って、今のナシ! お前のログには何もなかった、いいわね!?」 【4】 「……私は、百鬼を祓う者。でも、こんな炎じゃ誰も救えない……誰も……」 「お前も、私を置いていくの…? ねぇ、お願い、"災い"だって罵ってもいいから…! 怒りでも、憎悪でもいい。私を見て、燃え尽きないで……」 「我は──太陽だ。故に、孤高でなければならない。空に太陽は、二つも要らないのだから。……ああ、でも。この身がどれだけ燃え盛ろうと、人の温もりが無ければ──…寂しいものだな」 「全力を出さねば、此度の災厄を祓うことは出来ないだろう。しかしそうすればまた、燃やし尽くしてしまう。──…私は、また、独りになるの?」 【5】 「不思議ね、お前と一緒にいると炉心の奥がなんだかぽかぽかしてくるわ。荒れ狂うような熱じゃない、小さくて優しい温かさが………──って、なに言ってるの私!?」 「我が名を讃えよ──空亡を! …くく、何を呆けている? さあ、手を取れ。我はこれより汝の翼となり、全ての敵を打ち砕こう! 誇れ。最強の太陽が、お前の力となる」 「我は──私は、お前のこと、嫌いじゃないわ。元より人は好きよ。私を創ってくれたから、私に意味を与えてくれたから。でも、お前はその中でも特別。ほんのちょっぴりだけ、ね」 「どうした? ……泣いているのか? ────ふむ。  こっちに来い。もう少し近く寄れ。…ええい、いいから、近くに来い。だから…ああ、もう!  いいから、こっちに来てってば! 大丈夫、近付いたからって燃えやしないわ。ちゃんと熱は抑えてるから。だから、おいで。今でも私は……人を近付けるのは怖いけど。でも、今は──お前を温めたいの。なんとなく、ね」 【6】 「…火力調節を、間違えた。ああ、我はどうしてこうも強大無比なのか」 「敵は全滅、されど土地は壊滅。はぁ、ほんの少し力を解放しただけだというのに──脆過ぎる」 「はぁー!? 私は悪くないし!? 元はと言えば、お前がやれって言ったことでしょう!?」 「……ごめんね。ヒトデナシで、ごめん」 url: https://charasheet.vampire-blood.net/5523602