タイトル:ジヴ(ここまで?) キャラクター名:ジヴゾラーナ 種族:ラルヴァ [特徴:暗視、弱体化、吸血の祝福、忌むべき血] 生まれ:魔神使い ■パーソナルデータ・経歴■ 年齢:121歳/見た目は17~21 性別:女性 髪の色:白  / 瞳の色:赤  / 肌の色:白 身長:162(170:ブーツ込み) 体重:49 経歴1:国王に会ったことがある 経歴2:特定の種族(リルドラケン)を好んでいる 経歴3:魔神を危険視している 穢れ度:2 ■能力値■      技     体     心 基礎   12      7     12    器用 敏捷 筋力 生命 知力 精神 A~F   5  11  16   4   5   6 成長   8  10   7   4  14   6 →計:49 修正      2 =合計= 25  37  30  15  31  24 ボーナス  4   6   5   2   5   4    生命 精神    抵抗 抵抗  HP  MP 基本  15  17  54  96 特技         0   0 修正 =合計= 15  17  56  98 ■レベル・技能■ 冒険者レベル:13 Lv プリースト/フェトル 10 Lv  / マギテック    1 Lv セージ        9 Lv  /  エンハンサー   7 Lv アルケミスト     1 Lv  /  デーモンルーラー 13 Lv ウォーリーダー    1 Lv  /           Lv ■戦闘特技・値■ [参照] 特技名         : 効果                        : 前提 [pIB34]ルーンマスター     : 魔法拡大を宣言せずに使用出来る           : 魔法技能1つのLv11 [p2120]鋭い目         : 戦利品のロールに+1                 : セージLv.5 [p2121]弱点看破        : 魔物知識判定成功時弱点ボーナスを2倍         : セージLv.7 [p2123]マナセーブ       : 消費MP-1(最低1)                   : セージLv.9 [p226] 魔法拡大/数       : 対象を拡大するごとにMP倍増、達成値は個別      : [pIB39]魔力撃         : 近接攻撃ダメージに+魔力、回避・生命抵抗・精神抵抗-1 : [pIB39]マルチアクション    : 制限移動を条件に、近接攻撃と魔法を両方行使できる  : [pIB29]かいくぐり       : 回避成功時、対象への攻撃のC値-1           : 盾 [pIB32]魔力強化        : 魔力に+2                      : [pIB31]防具習熟A/盾      : 防護点+1、Aランク装備可能              : [pIB33]MP軽減/デーモンルーラー : 消費MP-1(最低1)、拡大時は-1後に倍          :    魔物       全力    知識 先制 移動 移動 基本  14   7  37  111 修正 特技        0 =合計= 14   7  37m 111m ■呪歌・練技・騎芸・賦術・鼓咆・占瞳■ [参照] 特技名       : 効果          : 前提 [p]  マッスルベアー    : 筋力ボーナス+2    : [p]  キャッツアイ     : 命中+1         : [p]  ガゼルフット     : 回避+1         : [p]  メディテーション   : 精神効果属性への抵抗+4 : [p]  スフィンクスノレッジ : 知力度+12       : [p]  デーモンフィンガー  : 器用度+12       : [p]  ストロングブラッド  : 炎、水・氷ダメージ-5  : [p]  パラライズミスト   :            : [p]  堅陣の構え      : 制限移動+2m      : [p]  幸運は富をもたらす  :            : ■装備■ ・基本命中力、追加ダメージ、基本回避力        Lv 命中 追ダメ 回避 ファイター : グラップラー: フェンサー : シューター : ・武器 価格 用法 必筋 修正 命中 威力 C値 追ダメ [カテゴリ・ランク] 名称(*:装備している) / 備考 (参照) 50   1H   3      0   3  10   0 [ソードB] *ダガー / (232p) 1150  1H   3      0   3  10   0 [ソードB] *ダガー / 銀製、発動体 (232p) =価格合計= 1200 G ・防具    必筋 回避 防護  価格  名称 / 備考 鎧 :     1     38000 コンバットメイドスーツ / 魔法ダメージ-3。バトラー仕様。 盾 :  1   2     2000 エルエレナケープ / 回避+2 修正:    16 = 合計 =   19   1  40000 G (回避技能:) ・装飾品    価格  名称             / 効果 頭 :20000 女神のヴェール        / 耳 :1100  ブラッドストーンのイヤリング / 顔 :                  / 首 :100  軍事徽章           / 背中:    サーマルマント        / 右手:1000  俊足の腕輪          / 左手:0                  / 腰 :100  アルケミーキット       / 足 :3500  メディカルスフィア(小)   / ≪ターゲット・サイト≫MP-1 他 :100  聖印             / 模造刀の形をしている =合計=25900 G ■所持品■ 名称           単価 個数 価格  備考                    0 エルエレナケープ     1600 1   1600 ギャンブルポーション   70  3   210 ブラックワイン      110     0              0      0 ワイン          10     0 煙管           100  1   100 刻み煙草         10  1   10 保存食(一週間)     50  1   50 冒険者セット       100  1   100 魔香草          100  2   200 魔晶石(5点)       500  8   4000                    0 魔神の契約書       10  100  1000 銘酒ドゥ・ロー・ブリュレ 150  1   150  あと半分くらい 緑カードS         2000 4   8000 緑カードB         20  23  460 緑カードA         200  8   1600 接合潤滑剤        160  2   320 七色ハチミツ       240  1   240 ラミアの首飾り      5000 1   5000 名誉人族証明書            0   ルーシャン砦の中でのみ有効 魔晶石7点            3   0 オーブ          100  1   100 イグニスの魔符      1000 11  11000 陽光の魔符        1500 1   1500 消魔の守護石(5点)    2500 1   2500 アラミドコート      750  1   750 白紙の本         20  3   60   日記用。魔動機文明語と汎用蛮族語と交易共通語が入り混じっている。 インク          3   1   3 軽い羽ペン        50  1   50 ドレス          1000 1   1000  魔法文明風のクラシックドレス。女神のヴェールに合わせたデザイン。スリットで足元を阻害しないシンプルなデザイン。 怪力の腕輪        1000 1   1000 魔晶石12点           1   0 人族の頭蓋骨          1   0 人族の脳            1   0 人族の背骨           1   0 人族の戦士の右腕        1   0 宝飾品キット       100  1   100              0      0 =所持品合計=   41103 G =装備合計=    67100 G = 価格総計 =   108203 G 所持金    160G 預金・借金    G ■魔力■ 知力ボーナス: 5 特技強化ボーナス: 2 武器ボーナス: 0  名前  Lv 追加修正 魔力 神聖魔法 10      17 魔動機術 1       8 召異魔法 13      20 ■言語■       話 読            話 読 共通交易語 ○ ○ / 巨人語       ○ - エルフ語  - - / ドラゴン語     ○ - ドワーフ語 - - / ドレイク語     ○ - 神紀文明語 - ○ / 汎用蛮族語     ○ ○ 魔動機文明語○ ○ / 魔神語       ○ - 魔法文明語 ○ ○ / 妖魔語       ○ - 妖精語   - - / グラスランナー語  - - シャドウ語 - - / ミアキス語     - - バルカン語 - - / ライカンスロープ語 - - ソレイユ語 - - ・地方語、各種族語     話 読 名称 [地方] ○ ○ ザルツ地方語 [種族] ○ - ノスフェラトゥ語 初期習得言語:交易交通語、地方語 技能習得言語:魔動機文明語、魔神語、魔法文明語の読文、9個の会話or読文 ■名誉アイテム■ 点数 名称  50 ドバルス螺旋運手  30 エルエレナケープ  50 エルエレナ惑乱操布術  20 本伝の一・螺旋結実の型  50 聖印の専用化  50 不死者討滅武技バニシングデス  30 センス&バニッシュ  20 キュア&デストロイ  20 エナジー&ストライク  50 アゴウ重鎚破闘術  20 禍津・罪打ち  10 軽い羽根ペン  50 女神のヴェールの専用化  50 エルエレナケープの専用化  50 ライロック魔刃術  20 呪陰剣 110 イグニスの魔符×11 所持名誉点: 356 点 合計名誉点:1036 点 ■その他■ 経験点:410点 (使用経験点:111000点、獲得経験点:108410点) セッション回数:49回 成長履歴: 成長能力  獲得経験点(達成/ボーナス/ピンゾロ) メモ 1- 器用度   2270点(2000 / 270 / 回) 2-       250点(   /   / 5回) 3-       100点(   /   / 2回) 4-       100点(   /   / 2回) 5-       150点(   /   / 3回) 6-       150点(   /   / 3回) 7-       100点(   /   / 2回) 8-       150点(   /   / 3回) 9-       100点(   /   / 2回) 10-       50点(   /   / 1回) 11-       50点(   /   / 1回) メモ: クエスト「力を持つ者の責任を果たす」達成値19 クエスト「カルークを裏切らない」達成値23 補助動作 パラライズミスト→ターゲットサイト・キャッツアイ&マッスルベアー・スフィンクスノレッジ&デーモンフィンガー→デモンズ ブレードorデモンズファング→忌むべき血→禍津・罪打ち(マルチアクション) 命中16+2d6 ・ダメージ(ベース) k50[10]+19 k10[9]+19 ・ダメージ(魔力撃) k50[10]+42 k10[9]+40 回避21+2d6 宝飾師(ジュエラー)5 坑夫(マイナー)4 貴族(ノーブル)1 《リコレクト》 ・家族×9(確定3上限)→守るべき人たちがいた、家族と別れた、家族を探していた ルーシャン砦のステラ・ハートの養妹だった。姉の運命を変えるためにこの塔を探していた。 ・勝利×4(確定2)→倒すべき敵がいた、英雄を目指していた ・絶望×3(確定1) ・希望×11(確定5)消費1 ・約束×4(確定2)→誰かから恩義を受けた、大切な約束をした 「星を抱く天使」以前の日記 http://charasheet.vampire-blood.net/m3076886b9f94354fa6eabd9096bcc4cd ・9(日記) 本格的に蛮都の探索を始めた。 ここはいいな。ラルヴァだと頭から見下してくる奴もいないし舐められたら殴り返してもいい。ルールがシンプルだ。人族からしたら「割と」ってレベルではあるが。 この扉はいい。たくさん殺せる。有用性を示すことができる。…民衆が目の前で己を虐げてきたものを「殺した」相手を讃えることがどれだけ歪んでいるか、今となっては少しわかるけど。 でも、それがバルバロスのルールだ。 初めて食べた人族の肉は、正直なところいまいちだった。しょっぱくて味がわからねえ…。固まった血の味はしたから暴れて血抜きが上手くいかなかったんだろうなあ。 バルバロスは人の肉を食べるってんだからさぞかし美味いんだろうと思い過ぎてたのかもな。私は吸血鬼だから肉が美味いとは限らないけれど、殺してきたものの味を知りたかった。 とはいえ、筋は丁寧に叩いてあったしぱりっとした皮も私好みで屋台の飯としては充分満足。供物も手に入ったし、あの店は好きだ。 掘り出し物があったとかで12点の魔晶石を貰う。精々役に立ちますよ、っと。ここに来てからよく歌を聴くけど、機嫌が良いんだろうか。戦いではラックスやシュヴェルトについていきたい、んだが…とはいえ、魔力を過剰に使う癖がついたな…こうして座って歌を聴いている時間が心地良い。 死体漁りで人族の胸板も手に入ったし悪くないな。シュルゼルバは良くやってくれるが、手札が多いに越したことはない。魔神との付き合いは楽だ。お互い相手を嵌めることしか考えない。 コボルドのムジャを助けた縁でウーラに会うことができた。…綺麗で誇り高い女性、が印象。カルークの奴も、隊長にお伺いを立てるならともかくいつものように毅然としてりゃいいものを。 落とし物の振りをして薔薇のチョーカーを押しつけた。ウーラ様にはバレるだろうがそれはそれで。 この塔に来た理由が彼女なら、会えるときに話しておかないと後悔する。 ・10(日記) ウーラ様と散歩をした。 この方について行けば間違いない。…だからこそ、支えたい。そう思わせるひと。私がなんのしがらみもないただのラルヴァなら、報酬の代わりにここに留まることを選んだろうな。 …ウーラ様は、サーシャ様…アレクサンドラが一番大事なんだ。 少しだけそれに苛ついた。だからと言って害そうなんて思ってやしない、多分それも含めて私の矮小な心は見抜かれている。なら、それに嘘はないから…あいつの心は信じて欲しい。貴女が、育てた心だ。 エドレイは、アレクサンドラの契約相手だったのかもしれない。そのことも確認しないとな。 必要なのは大いなる不幸せと戦う覚悟、か。 ウーラ様は正しく貴族だ。大事なもののためなら本当に死ぬだろう。代わりに死ねれば良かったのにと嘆いても運命はいつだって残酷だ。 悪い種は除かないと。 私はこの扉に留まることはできなくて、貴女は私に優しくしてくれたから。 義理じゃない。貴女に助力したい。そう思った。 ・11(絶望) …墓場で、嫌なものを見た。 母さんが目の前で死んだときの幻。今度こそ止めたかったのに手はすり抜けて。でも、いつもと違うことがあった。ぼろぼろになった死体はいつものように灰にはならなくて。それは穴だらけで虫に食われたステラの死体で、思わず後ずさって何かに躓いた。 御丁寧にも三人分の仲間の死体だったんだ。 尻から伝わる肉と嫌に冷たい腐汁の感触。全部、自分が守りたかったはずのものだった。 気がついたら墓石を滅多打ちにするシュヴェルトと、それを止めようとするラックスと、真っ青のカルークが見えた。きっと全員見たんだ…嫌なものを。腰が抜けて、引っ張ってくれようとした手が温かくて急に恐ろしくなった。この手も冷たくなる時がくる。そうでなくても何れ誰もいなくなる。またひとりに戻るときがくる。 帰るのか、なんて馬鹿なこと訊いたな。 なにか言われたような、シュヴェルトがなにか考え込んでいたような…はっきりと思い出せない。 工場に行ったら爆発した。 そのせいか頭ははっきりした。やることが目の前にあるのは良いことだ。逃げ遅れはあらかた助けられたが…魔法と違って爆薬ってのは危ねえな。バルバロスは魔動機文明嫌いが多いはずだがこれも藩王様の影響かね。 酒盛りに誘われた。少し飲み過ぎた…まあちゃんとした依頼はラックスとカルークが聞いてたみたいだしいいか。シュヴェルトは剣舞を披露していた。多芸だよな、あいつ。釣竿の扱いといい遊芸神ヒューレって今度呼んでやろう。 噂程度とはいえ、ルルティアを護ってるのがドラゴンフォートレスに高レベルの魔動天使だなんて骨が折れる話だ。力不足じゃ殺されるが、勢い余って殺っちまうこともマジであるしな。今回の扉で宜しくない研鑽も積めたし、今まで扱えなかった魔法論理も掴めそうなんだが一歩足りねえ。 エドレイはやっぱりアレクサンドラと因縁があるみたいだ。ついてくるらしい。世話にはなったしそれはいい…にしても、あいつの専有階層はアレクサンドラの元には繋がらなかったんだろうか。一人旅じゃきつかった線もあるが、どちらにせよ私たちは結構運が良かったのかもしれない。 からかったらラックスに蹴られた。ちくしょう。供物にするとか冗談だっつうの。 …いや、それで済むのもおかしいんだけどな? ・12(日記) くそ、どう書けってんだ。書かないと頭が整理できないから、書く。 ああ、そうだ、供物の検分をしていたんだ。ジーニィにドレスを受け取ったから折角だしついでに一度くらいは袖を通してみるかなんて気を抜いていた自分を殴ってやりたい。 高かっただけあって、頭蓋骨も脳も背骨もなかなか綺麗なのが揃ってた。なにも聞かずに金を貸してくれたシュヴェルトには感謝。基本的には共有財産だから現金で耳揃えて返すのは難しそうだが…そのうち武器を新調したいと言っていたはずだし、あそこにありそうなものなら私の報酬はシュヴェルトに足して欲しいと頼もうか。 あああ、書きたくない…。 …カルークが訪ねてきたからとりあえずケープだけ引っ被って、骨はベッドの下に放り込んだ。 珍しく高い酒なんか持ってきて、私の部屋に飲みに来るなんて妙だなと思ったけど昼にあんなことがあった後で追い返すのも…だったし。 案の定場が保たなくて、嫌がらせのようになにかつまみになるような話を頼んだっけ。思えばあれが間違いだったような気がする。 ウーラを助けたらカルークはあの扉に留まるんだろうと思っていた。けれど、留まる理由が見つからないという言葉に驚いた。 彼女の周囲には既に彼女を大切に思う人たちがいるから。かつて彼女を殺した自分が許せないから。彼女がカルークを助けたことも、自分だけが生き残るのが許せなかったから。 それはひどく主観的なものの言い方に聞こえて、それこそ勝手に決めてくれるなと…なじる権利は私にないけれど…。 カルークの目は好きじゃない。 ラックスは有無を言わせず導いていく目で、シュヴェルトは語らなくても悟られている目。 ただ静かに真実を見ようとするあの黒い瞳が私はどうにも苦手なんだ。 帰らなかった理由。私が帰らなかった理由なんてあんたの目指すものには関係ないことだ。 口が滑ったのは…珍しく本気で疲れて見えたから。あとはやたらに強い酒のせいにしておきたい。何だよワインで45度って。 あの時たしかに感じたのはやっと報われた嬉しさと…恐怖。すれて汚れたこんな私が今さらあの暖かい場所に戻る権利があるのかと。そう思って、私は逃げた。ほんの僅かな迷いだったけれど、一度目を逸らしたが故にそれは消えないで残った。 お前のようなものになるなら救おうとしてほしくはなかった、お前なんか家族じゃないと罵倒される夢を今も見る。 だからせめてもう一度話してみてもいいと思った。後悔しないために。 …そこまでは良かった。 正面で飲んでたカルークが相当ペース早くて…あー…酔うと体温が上がるだろ。ましてや人族だろ。するんだよ、血の匂い。とろ火にかけた鍋みたいなもんで…今から思えば帰った後でシュヴェルトに頼めば良かったんだが誘惑に負けた。 あいつも血が欲しいなんて言われたのに嫌な顔もしないであっさり指先を切りやがるし。 あいつらしい味がした。口当たりは良いのに喉が焼かれる。身体が芯から熱くなって頭がくらくらして、かなり強いはずの目の前の酒よりよっぽど回る。やっぱり駄目だ。ラミアやノスフェラトゥみたいに死んだりはしない。けど人族の血がないと生きていけない。全然足りない。もっと欲しい。もっともっと。近くにいたり頭をなでたり、匂いだけで我慢したかったけど駄目だった。尽くしたい。愛しい。あんたら全員欲しい…それがおかしいって討たれるなら、それでもいい。 人族の言い方を借りれば、心配したくて、幸せでいてほしくて、目的を叶えてほしい。好きだから。…なんか嘘臭いか。んん…。 帰りに母さんの石を返して貰った。ただ返すだけじゃなくて金具がついていて…身につけられるようにしてくれた。そういうところが真面目だって言うんだよ。 絶対間違いなく帰りは酔ってたと思う。…ラックスもだけど、ストレートに似合ってるとか言われると照れるどころじゃねえんだよ…。あんたの血は気持ち悪いとか怖いとか否定的な感情の味が欠片もしないから。…嘘、も。 キューゼルダスにでも送らせりゃ良かったかな。 なあ、気づいてるか? 本来の自分と分かたれて、あんた達だけを生きる理由にする私が最早何なのか。 一番でないことに拗ねてるとか、役目だからとか、そういう気持ちがあるなら放ってしまえ。それは歪みに繋がる道だから。 それでも選ぶなら、幽世はあんたを歓迎するだろうが。 ・13(日記) ラックスがシュヴェルトに模擬戦を吹っかけていた。面白そうだから見物してたけど、ラックスはラックスで思うところがあるみたいだ。 真に他人を守れる手段なんてないが私の持論。 でも、あれだけの実力があって胡座をかかない隊長はやっぱり凄い奴だ。だから年相応でないということに心配したりするんだよな、年増なりに。 シュヴェルトとラックスに相手して貰ったけど、やはり本気ではどうにも勝てそうにない。魔神を使えればわからないが、頭ひとつ負けている気がする。あんた達の力になりたいとか護られながら言うのは格好つかねえなあ…けど、甘えられるところは甘えるかね。触れることぐらい許してくれよ、ラックス。困らせたっていいんだろ? ・14(日記) シュヴェルトの部屋で飲んだ。 この前貰った酒と、開けかけの瓶をいろいろ。45度のやつも持って行った。直接口をつけたものはないから気にしないとありがたいんだが。 シュヴェルトもなにかを思い出している。 帰れない、と言われた。 帰らないではなく帰れないと。 でもやっぱり最後までは決めない、らしい。…考えてみれば私だって”ラナー”を見るまではあの場所に帰るつもりでいたんだ。今決めておけと言われても、困るか。カルークの言っていた決めないことが困るという言葉は、それともまた違う気がするが。 優しいけれど甘くはない。だから苛立ちも愛しさもあんたには隠そうと思う気にならないのかもしれない。喋りすぎたと思うときもあるけれど。 隊長は難しい顔をすると思う。カルークは怒ると思う。あんたは最後まで聞いて、きちんと他人事にしてくれるから。 口説きを完全にスルーされたのはちょいとばかり侘びしかったがな。…そりゃそれでほっとしたんだけどよ。 シュヴェルトの側にいると安心する。こいつが本気で私を殺したかったら、気づく前に私の首が飛ぶと思えるくらい。多分それは、このとぼけた性格が半分わざとで半分マジだから。 シュヴェルトの血は仄かに甘くて心地好い。熱くも温くもなくとろとろとして牙を離したくなくなる。許可貰ったからかな。不意打ちでいったら少しぴりっとした味になりそうだ。それも気になるなあ。 酒もそう。普段使いには辛めの赤がいいけど、時々は甘えさせて欲しい。 悪くないと、言ってくれただろ? けど。 好い加減に酔ってたのもあって、貧血にしたのは本当に悪かった。あとスルーされた憂さ晴らしをしたのも悪かったよ。話の途中で寝たのも! くそ…澄ました顔しやがって、あの野郎。 …妙なこと言ってねえよな…私。 ・15(日記) 久々に死ぬかと思った。 んー。シュヴェルトとカルークが闘るっていうから見てたんだけどな。つい手を出した。 叱られるとは思っていたけれど、カルークが追いかけてきたことに驚いた。 本当に素直で、愚直な奴だ。 あんたは自分が評価されようなんて思ってない。 他人の為に死ぬなんて有り得ないという当然の倫理があんたにはない。 だから他人の心を受け流す。仲間も他人も同じこと、そう言われているようで。やらなきゃいけないことがあるくせに、私を返り討ちにしようとも機嫌を取ろうともしない。死にたくないとさえ言わない。それが許せなかった。悔しかった。 あんた「だから」命を張れるんだろ。それだけの価値があんたにはあるのに、簡単にいなくなろうとして。死ぬときは死ぬさ、仕方がない。けどあんなにあっさり手放されたらあんたのために命を張る奴が報われない。それは心を踏み躙る行為。あんたが責めた私と同じことだ。 ウーラ様だって…ちゃんと心あってのことのはずだ。まず自分を守り、そして主人の安否を確かめるのが本来の臣下の務めだとあの方が分かっていないはずがない。 …肋骨を折ったのは悪かった。あれは説教だけじゃなくて八つ当たりだった。生きる為なら何でもした半生を否定されたようで、苛ついてな。あんたには関係ない話だったから。 というか、ああ…うう… ごめんなさい。ごめんなさい。二度と心配をかけない努力をします。ですからもうゆるしてくださいおねがいしますおとこのひとこわいたいようこわいきんにくこわいよう(筆跡が酷く乱れている) シュヴェルトがお見舞いにきてくれた。 いつも良い香りがするし…吸わせて貰った後は調子が良い。実は煙草も好きだから手土産は嬉しかった。期待もしてたんだけどなあ。記憶は戻っているのかもしれないけど、表に出さないようにしているんだろうか。 ま、カルークの扉を探訪中だしな。 明日には俺も元に戻るから。 ・16(日記) ラックスに引っかかるところがあるのはなんだろう。道具としてあろうとするのが気にくわないから、か。その理由はまだ思い出していないしな。でも、あんたはひとだろ。少なくとも私にとってはラックスはただの盾ではない。 仲間だと…あれ?言ったのはシュヴェルトだっけ?まあいい。 悪夢がひとつ終わった。もうあの夢は見ないだろう。欠けていた温もりも行き過ぎた感情も、今はとても安らいで落ち着いている。 人魚も迷子も恩人も、助けるのが亡霊の役目ってやつだろ。あんたもそう。ラックスの心。気になるなあ。私にうまくやれるかは、自信ないが。 (1ページ置いて) 魔法文明語で「束縛」なんて、何を思って母さんは私にこんな名前をつけたんだろうな。 自分自身に縛られるなんてお笑い種だ。 ジヴゾラーナに不幸せと戦う覚悟は持てない。なのに、また会いたいなんて分不相応な願いを持った。幸せになって欲しいと思いながら、心の中では失うことの痛みを恐れている。 両親はいなくなった。姉さんは助けられたけど、死んだ。子は捨てたも同然。仲間ももうすぐばらばらに別れるだろう。 ジヴゾラーナの手の中に大切なものが残ることなど、ないんだよ。 当然だ。望まれるだけの器がないのだから。 伸ばしてくれた手はきっと握り潰してしまう。それでも他者の存在なくしては立てない。孤高の矜持も持てないラルヴァ如きがどうしてクリューの系譜を名乗れるだろう。まさに亡霊の有り様だ。 弱さにまみれた自分はもう見たくない。 だから捨てる。 ジヴゾラーナは、もう邪魔なんだ。 ”私”はジヴで、ラーナ。そう呼ばれるだけの亡霊にすぎない。 ・17 振られた。これ以上ないほど、ばっさりと。 シュヴェルトは、愛している。 ラックスは、友達になりたい。 カルークは、恋してる。 誰も相手は私じゃない。なのに恋して、愛して、勝手に寄り添おうとして、困らせていた。 愛してなんて二度と言うものか。 初めから言わなければお前にあんなことを言わせなくて済んだ。最後まで悪ふざけを貫けば想いくらいは遂げられたかもしれない。どちらも選べなかった。私は最低だ。 ・(17) 不味い。寒い。 どいつもこいつも手を伸ばせだなんて、求めろだなんてまったく酷い言い様だ。求めたら追い縋るだけのうざいゴミ女って思うくせに。 愛してる?愛されたい?棘を握り締めるだけの作業なんて不毛すぎる。身体だけは求められてんのに感謝しとくよ。腐っても13レベルだぜ。 笑っていないと、心配させる。 もっと、もっと強くならないと。 身体さえ求められなくなる。 [ラックス] ・好感度8/10 ・信頼度10/10 変なグラスランナー。隊長。良くも悪くもストレート。馬鹿正直が好き嫌いで信念を通せるほど強くなるとこうなるんだろうか。まっすぐに見えて歪んでいる。 壊れた盾はいらない、か。あんたを初めて理解できる存在として認識できた気がする。 今はまだ「隊長」のままでいい。どうなるかなんて最後までわからないだろ。あんたは守ることで安心して、こちらは守ってもらえてありがたい。それで構わない。 そうすることで壊れずに済むと言うなら尚更だ。 人が自分を否定するときは、自分を許せないことがあるときだ。いつか思い出して守られた心に罅が入ったとき、あんたの傷を許してやりたい。成し遂げたことを肯定したい。 盾が壊れたなら、傷を負う前に敵を殺せばいい。痛みから護ることも、傷を癒すこともできる。…あんたをひとりで矢面に立たせようなどと誰もしない。それはあんたを頼らないのではなく、痛みを分かち合いたいと望むからだ。仲間として。 【血液の感想】 [シュヴェルト] ・好感度9/10 ・信頼度9/10 すっとぼけながらも一番合理的な考えをしている。無茶はしても無理はしない。だから背後に立たれても信じられる。 優しい神官だ。少し家族という存在を思い出す。 もし兄と呼べる相手が私にいたなら、こういう奴が良かった。 無茶なお願いをしてすまないな。 あんたから、生きるのに充分すぎるほどの優しさを貰った。悪夢をひとつ終わらせてくれた。…ありが、とう。 あんたは確かに英雄だ。恐らく生まれながらのものではない。滝を登り、竜になった英雄。あんたの強さや優しさよりも、時折感じるあんたの痛みや弱さを私は愛してる。 強くなければあんたの欲しいものは手に入らなかったのだろう。でも、きっと強さでは手に入らないものを求めているんだろう。昔は選べなかったかもしれないが、今は選ぶ権利と力がある。 亡霊は迷わせ、掴んで、放さないものだ。あんたが光を見つけるまで。頼らせるだけ頼らせて、頼るのが一番迂遠に下手くそなあんたを離してなどやらない。 【血液の感想】 [カルーク] ・好感度10/10 ・信頼度9/10 見た目よりも義理堅くて周りを見ている男。 お前の歌が好きだ。不器用で嘘のつけないところが好きだ。真っ直ぐな瞳が好きだ。お前の特別になりたいと、今も心臓が喉が目が。渇いて、痛くて、…お前に愛されたい、って。 でも「決めた」んだ。私はお前に相応しくない。 生まれながらの英雄に泥は似合わない。 抱き締められただけで充分すぎる。叶わない想いで良いと決めたはずだ。 仲間として力を尽くそう。お前の成したいことの為なら何でも手を貸す。全員幸せにすることがお前の望みなら、幸せだと言い続ける。笑っていてやるさ。 本当は…幸せになんてなれない。なりたくもない。手に入れたあとは失うだけなのに。 お前は強くなった。あの日の言葉を謝らなければ。撤回しなくては。今のお前なら救いたいものを救うことができるはずだ。 【血液の感想】 ・アデーレ 何度も振り回して申し訳ないと思う。同じ立場なら迷わずあんたと同じ道を選んだだろう。 母親が死んで、冒険に出て、強い思いを持った理由はまだわからない。冒険者になったなら単に死ぬのは自己責任だけれど、未だに救えない理由を知りたいと思う。 親に生きて欲しいのは当たり前だからな。 ・ステラ 濃厚で温かい血を持つひと。 …生きていてくれて、ありがとう。 謝ることはたくさんあるけど、謝るつもりはない。私も今は幸せだから。 ラナーをよろしくお願いします。 我ながら勉強は好きだし、姉さんたちが大好きな良い子だからさ。 ・ローザライン 優しい娘だ。あの甘さは嫌いじゃない。 大人になれば誰からも慕われるようになるだろう。自分で敵を倒そうとしないことは不満だが、適材適所はあるからな。 居られる間は助けてやりたい。 ・ユリ 無鉄砲だが、本当に愛し合っているのなら立派な女だ。相手の都合さえ考えてきたというなら彼女がお相手の寿命も自分の不都合も飲み込んできたってことだ。こんな狭苦しい塔で。 死に目には間に合わなかったが、幸せになれたんだろう。 あんたの孫は良い女だ。 ・エステリア 眩しい奴。船員も、ヴァルキリーのあんたがいれば神様の加護があると信じてた。 大変なのは多分これからだ。マギーと仲良くやってくれたら、…嬉しい。 ・ウーラ 気高く、誠実な女性。不思議なカリスマ性を感じる。人魚は皆美しいけれど、ピリエンナを除けば中でもあんたの美しさは群を抜いていると思う。 カルークが特別に思うのもよく分かる。 フィーは見た目が変わらないはずだけど、面識があるようではなかった?知らないふりをしただけか?…貴女みたいな立場が最期にカルークを庇うなんて、普通じゃないのに。 まあ、私が気にすることじゃないか。 貴女の命を守りたいひとを支えるために、私達はここを訪れた。…個人的にもこの街を気に入っているし、な。 [生い立ちまとめ] ・クリュー氏族(族名不明)の母親と冒険者の父親が両親 0〜8 ・箱入り娘だったがラルヴァだと露見した際に母親に逃がされる。母親は目の前で一度死亡した 8〜12 ・飲まず食わずで歩いて、死ぬかもしれないと思ったときにフェトル様の声を聞いた ・父親の元に辿り着いて育つ。母親似だったせいか、ざっくりしすぎな父親に召異魔法も含めて褒めて伸ばして貰った 12〜 ・父親の集落も戦火に飲まれ、放浪の末にステラに助けられて暮らしていた ・砦が落ちた後、100年程各地を放浪し塔に辿りついた ・好きな食べ物はワインベースの煮込み料理