タイトル:ホディ キャラクター名:ゼナイド-isクリア済み 種族:ドレイク [特徴:暗視/限定竜化/光ブレス/弱点(魔法+2)] 生まれ:魔神使い ■パーソナルデータ・経歴■ 年齢:25 性別:♀ 髪の色:紫  / 瞳の色:紫  / 肌の色:蒼白 身長:190cm 体重:90kg 経歴1:人族の親から生まれた先祖がえり 経歴2:罪を犯して追放された 経歴3:蛮族の将来を悲観している 穢れ度:3 ■能力値■      技     体     心 基礎   11     11      8    器用 敏捷 筋力 生命 知力 精神 A~F   2   5   7   8  17   9 成長  23   5  12  43  139  90 →計:312 修正 =合計= 36  21  30  62  166  107 ボーナス  6   3   5  10  27  17    生命 精神    抵抗 抵抗  HP  MP 基本  25  32  107  242 特技         0   0 修正 =合計= 25  32  107  242 ■レベル・技能■ 冒険者レベル:15 Lv プリースト/テメリオ 15 Lv  / フェアリーテイマー 15 Lv スカウト       9 Lv  /  レンジャー     5 Lv セージ        15 Lv  / エンハンサー    5 Lv アルケミスト     5 Lv  /  デーモンルーラー  15 Lv ■戦闘特技・値■ [参照] 特技名      : 効果                             : 前提 [pIB34]ルーンマスター   : 魔法拡大を宣言せずに使用出来る                : 魔法技能1つのLv11 [p2120]トレジャーハント  : 戦利品のロールに+1                      : スカウトLv.5 [p2123]ファストアクション : 戦闘の第1ラウンドで先手なら、主動作を2回行える        : スカウトLv.7 [p2120]影走り       : 乱戦エリアの脇を通り抜けるとき、乱戦を宣言されない      : スカウトLv.9 [p2122]治癒適性      : Hpが回復する効果を受けるとき、その効果に自分だけ+1      : レンジャーLv.5 [p2120]鋭い目       : 戦利品のロールに+1                      : セージLv.5 [p2121]弱点看破      : 魔物知識判定成功時弱点ボーナスを2倍             : セージLv.7 [p2123]マナセーブ     : 消費MP-1(最低1)                       : セージLv.9 [p3144]マナ耐性      : 魔法ダメージ-5                        : セージLv.12 [p3142]賢人の知恵     : セージ技能を用いる判定を判定1つにつき1回だけ振りなおせる   : セージLv.15 [p226] 魔法拡大/数    : 対象を拡大するごとにMP倍増、達成値は個別           : [pIB32]魔法誘導      : 射撃魔法で誤射しない、完全に隠れ切れてない対象に射撃魔法可能 : [pIB31]武器習熟A/スタッフ : ダメージ+1、Aランク装備可能                 : [pIB31]武器習熟S/スタッフ : さらにダメージ+2、Sランク装備可能              : [pIB31]武器の達人     : 全ての武器を装備できる                    : [pIB32]魔力強化      : 魔力に+2                           : [pIB39]魔法収束      : 対象を範囲から1体・1つに変更                 : [pIB32]魔法制御      : 範囲内の対象を選択可能                    :    魔物       全力    知識 先制 移動 移動 基本  42  12  21  63 修正 特技        0 =合計= 42  12  21m  63m ■呪歌・練技・騎芸・賦術・鼓咆・占瞳■ [参照] 特技名        : 効果             : 前提 [p]  アンチボディ      :               : [p]  チックチック      :               : [p]  ストロングブラッド   : 火、水・氷属性のダメージを-5 : [p]  ビートルスキン     :               : [p]  スフィンクスノレッジ  :               : [p]  パラライズミスト    :               : 緑 [p]  クリティカルレイ    :               : 金 [p]  ミラージュデイズ    :               : 白 [p]  バークメイル      :               : 緑 [p]  イニシアティブブースト :               : 赤 ■装備■ ・基本命中力、追加ダメージ、基本回避力        Lv 命中 追ダメ 回避 ファイター : グラップラー: フェンサー : シューター : ・武器 価格  用法 必筋 修正 命中 威力 C値 追ダメ [カテゴリ・ランク] 名称(*:装備している) / 備考 (参照) 100000  2H  14   1   1  44  12   3 [スタッフSS] *メイガス / (p)      1H   4   2   2  13  11   4 [スタッフ] *身斬りの杖 / (p)      1H   1   3   3   3   9   6 [スタッフ] *あなたのための物語 / (p) =価格合計= 100000 G ・防具    必筋 回避 防護  価格  名称 / 備考 鎧 :  1   0   5  28000 マナコート / 盾 :              / 修正: = 合計 =    0   6  28000 G (回避技能:) ・装飾品    価格  名称               / 効果 頭 :3000  とんがり帽子           / 耳 :                    / 顔 :    摩耗の義眼            / 首 :740  ポーションインジェクター     / トリートポーション収納 背中:5000  ウェポンホルダー改        / メイガス 背中:11000 野伏のドミネイターマントズマント / 右手:1000  叡智の腕輪            / 左手:10000 マナリング            / 腰 :4000  ブラックベルト          / 腰 :1660  ミサイルトラッパー        / 足 :    イグニスの楔           / 他 :100  聖印               / 他 :5000  ディスプレイサーガジェット    / 他 :500  アルケミーキット         / =合計=42000 G ■所持品■ 名称          単価  個数 価格   備考 冒険者セット      100  1   100   ロウソク、ロープ、食料、ナイフ スカウト用ツール    100  1   100 救命草         30   100  3000 魔香草         100  99  9900 さるぐつわ       10   1   10 マテリアルカード赤-SS 20000 386  7720000 マテリアルカード白-SS 20000 5   100000 マテリアルカード緑-SS 20000 5   100000 マテリアルカード金-S  2000  20  40000 マテリアルカード金-SS 20000 7   140000 ヒーリングポーション  100  10  1000 トリートポーション   500  9   4500 10点魔晶石       2000  42  84000 宝石飾り(妖精魔法)  8000  1   8000 世界樹の小さな実    12000 5   60000 ローラ貸付金      9382  1   9382 =所持品合計=  8279992 G =装備合計=    170000 G = 価格総計 =  8449992 G 所持金   61098G 預金・借金    G ■魔力■ 知力ボーナス: 27 特技強化ボーナス: 2 武器ボーナス: 0  名前  Lv 追加修正 魔力 神聖魔法 15      44 妖精魔法 15      44 召異魔法 15      44 ■言語■       話 読            話 読 共通交易語 ○ ○ / 巨人語       ○ ○ エルフ語  ○ ○ / ドラゴン語     ○ - ドワーフ語 - ○ / ドレイク語     ○ ○ 神紀文明語 - ○ / 汎用蛮族語     ○ ○ 魔動機文明語○ ○ / 魔神語       ○ - 魔法文明語 ○ ○ / 妖魔語       ○ - 妖精語   ○ - / グラスランナー語  - - シャドウ語 - - / ミアキス語     - - バルカン語 ○ ○ / ライカンスロープ語 ○ ○ ソレイユ語 - - ・地方語、各種族語     話 読 名称 初期習得言語:交易交通語、ドレイク語、汎用蛮族語 技能習得言語:妖精語、魔動機文明語、魔神語、魔法文明語の読文、15個の会話or読文 ■名誉アイテム■ 点数 名称  20 野伏**マント  30 コネクション:顔見知り 所持名誉点:3181 点 合計名誉点:3231 点 ■その他■ 経験点:2380点 (使用経験点:340500点、獲得経験点:339880点) セッション回数:312回 成長履歴: 成長能力  獲得経験点(達成/ボーナス/ピンゾロ) メモ 1- 筋力    1500点(1000 / 500 / 回) 2- 筋力    2190点(1000 /1190 / 回) 3- 生命力   2190点(1000 /1190 / 回) 4- 筋力    4500点(1000 /3500 / 回) 5- 筋力    2240点(1000 /1240 / 回) 6- 生命力   1920点(1000 / 920 / 回) 7- 精神力   1000点(1000 /  0 / 回) 8- 知力    2080点(1000 /1080 / 回) 9- 知力    2610点(1000 /1610 / 回) 10- 生命力   3580点(1000 /2580 / 回) 11- 敏捷度   6700点(1000 /5700 / 回) 12- 精神力   1690点(1000 / 690 / 回) 13- 敏捷度   3260点(1000 /2260 / 回) 14- 知力    3100点(1000 /2100 / 回) 15- 生命力   2050点(1000 /1050 / 回) 16- 知力    1830点(1000 / 830 / 回) 17- 精神力   1860点(1000 / 860 / 回) 18- 筋力    2140点(1000 /1140 / 回) 19- 知力   16580点(1000 /15580 / 回) 20- 知力   24480点(1000 /23480 / 回) 21- 知力    2300点(1000 /1300 / 回) 22- 精神力  24480点(1000 /23480 / 回) 23- 生命力  21770点(1000 /20770 / 回) 24- 知力   26960点(1000 /25960 / 回) 25- 知力   38600点(1000 /37600 / 回) 26- 知力   28500点(1000 /27500 / 回) 27- 知力   19000点(1000 /18000 / 回) 28- 知力    1520点(1000 / 470 / 1回) 29- 知力   43200点(1000 /42200 / 回) 30- 筋力   46050点(1000 /45000 / 1回) 0 2 6 5 13 4 メモ: ゼナイドの設定:  蛮族に奴隷として働かされていた、とある人族の間で誕生したが、先祖返りでドレイク(ブロークン)として誕生した。 両親はゼナイドを蛮族に取り上げられ、本人が物心ついた時には顔も思い出せなかった。 剣の無いドレイクとして生まれた為か、幼き頃から体罰を受け、多少の後遺症が残りつつも、蛮族によって育てられる。 その中でも魔神使いとしての道を進み、多少立派な蛮族として徐々に認められていったが、他者との倫理観とはそぐわない蛮族でも引くような行動や発言により、評価はなかなか上がらなかった。 成人したころ、ほかの仲間と人族の村を襲いにかかったその日、村中の人族を殺傷、拘束した。 売買の為に荷馬車の中へ人族を押し込み、帰路に付く。 その時、荷馬車の中で苦しそうにしている少年の縄を緩めてやると、礼を言われ、ゼナイドの心が動いた。 蛮族たちとの交流では、いつも変わらず身の丈を競い合い、勝ち負けというつまらない考え、まるでサルと会話しているかのような感覚に至り、ゼナイドは蛮族たちとの関わりに不満を抱いていた。 それに変わり、人族の方が楽しめるのではないかと考えはじめ、人族とのふれあいという名の快楽を求め始めた。 人族を傷つけては、その反応を楽しみ、苦しむ姿に快楽を得、ボロボロになりながらも助けを求める声や表情には、性的快感があり、またそんな彼らが愛おしく、彼女にとっては保護対象となる。 そんな日々を送り、次第にゼナイドにとって、人族は愛してやまない存在となった。 商売道具という認識から、自分にとっての一部であり、大切と思える者たちへと変わり、その日もまた村へ出かけようとしたとき、ゼナイドのことをよく思っていない仲間たちに監禁される。 地下牢で奴隷たちの隣で、自分が人族にやってきたような拷問を受け、そしてこれ以上好き勝手をさせないようにと、ナイフで切られた手のひらから麻薬を擦りこまれ、ゼナイドは狂ってしまった。 来る日も来る日も拷問をされ、奴隷たちには冷たい目で見られる。 実は人族である奴隷に視線を浴びせられることが、ゼナイドは内心快感であった。 時は経ち、とうとう処遇が決まり、追放となる。 ゼナイドは自分の両親が人族だったことを思い返し、こんなにも素晴らしい人族の下で生まれた自分は幸運と思考し、逆に蛮族には将来の悲観を。 そして人族への暴力や麻薬の悦楽を忘れられずも、孤独に旅を続ける中、何かにすがりたい思いだった。 そして、これが毒薬の神テメリオを信仰するきっかけとなった。 その後は魔神との一期一会のような出会いを繰り返しながらも人族たちのいるところを目指していったのである。 キャンペーン最終回の後。 <更新点>  武器になる能力と蛮族を殺す神格を手に入れたゼナイドは、人知れずどこかへ消えた。 いずれ出会う、持ち主に備えて――。 ゼナイドの口調: 「~のね」「~らしいわね」「~ね」と「ね」を語尾につける。 ゼナイドのロールプレイ: 人族を苦しめることなどが快楽。 人族を保護することが快楽。 人族に蔑まれされる、または暴力を受けると快楽。 人族の人間の男性が好物。 おいしいらしい。 ――以下、アフター版 <更新点> 以上の点に加え、武器としての役割をこなすため普段は無言になっている。 ゼナイドのその他: 人生の転機を境に、人族を一人も殺していない。 後遺症により、右目の視界が狭い。 ゼナイドと魔神: 一日一回、一対一の手合わせを行わせてやるので大人しく協力しろ、ということで従わせている。 ……ゼナイドはこの魔神を二回ファンブルしない限り、ハメることが可能なので、戦闘は短縮して、ファンブルチェックでよい。 確立としては1/36でファンブルをした場合、次の猶予でまた1/36でファンブルしない限り絶対に生き残れるので、36の二乗つまり1/1,296の確立である。 逆に言うとそれで死ぬ。 ●摩耗の義眼:装飾品・任意 ☆摩耗の視線/2d+冒険者レベル+精神/精神抵抗/消滅  「射程:999m」「形状:射撃」で対象を睨みつけ、痛覚を奪います。「知覚:五感」を含むキャラクターは、抵抗に失敗する度にあらゆる自身(またはその部位)へのダメージに+10され、痛覚を摩耗し最大HPを「(冒険者レベル+精神)」点減少させます。効果を受けるたびに対象の痛覚は摩耗していき、合計で三回その効果を受けた場合、自分の生死に対して鈍感になり、すべての部位の生死判定の達成値に-9999されます。この効果は【リムーブ・カース】などによる呪いの解除が有効です。 ●武器化の指輪(鎌) 肉体の一部を武器にする(鎌)[腕につける装飾品](全身も可) 使用すると一ターン(一行動)ごとにMPが5ずつ減っていく 武器として使うことも可能 変身:補助動作 解除:主動作 武器になった時のステータス ゼナイド(鎌) 威力(HP)+魔力 ・特殊能力 :敵を攻撃すると、与えたダメージの半分をHPにする。  また攻撃するたびにMPを5ずつ回復する。(常時) ●ゼナイド補完 ■内容 ▼ゼナイドの誕生秘話  テラスティア大陸、蛮族領。 その内のどこかに、一つの人身売買市場が存在する。  もちろん強い蛮族が、弱い蛮族や拉致した人族を再教育し、そして売りつけるのだ。  今日も今日とて、怒号と鈍い音を響かせる。 裏では再教育という名の洗脳を商人達は行う、それも仕事の一環だ。 その傍ら、表では一人の人間の男が値を付けられていた。  「十ガメル!」  「十五ガメル!」  「なら俺は三十ガメルだ!」  大衆を目の前に、人間の男は台の上で商品扱いされている。 同じく台に上に立つ商人に、首輪と繋がれている鎖を持たれながら。  「百ガメルだー!」  その声を、商人は聞き逃さなかった。  「百ガメルと言ったそこのあなた! いいでしょう。 この男は百ガメルで手を打ちます!」  百ガメルで奴隷を買った蛮族は、人間の男がしている首輪と繋がれた鎖を商人から渡さた。 同時に蛮族は百ガメルを手渡し、乱暴に男を引っ張りながら帰っていった。  商人は次を売ろうと台を降り、奥にあるカタログとも言うべき檻から無作為に奴隷を引っ張り出す。 その時、同僚から交代の時間だと言われ、後を任せる。  休憩時間となり、暇になった商人は背伸びをしながら、裏の建物へ入っていった。 奴隷達の再教育と監禁をする場所、そして彼らの住処、アジトの役割もある。  奴隷達の悲鳴や喘ぐ声、薬漬けとなり言語とは思えない叫びが絶えない職場では、休憩もクソもない。  「あーあ、やっぱり耳栓が一番だわ」  ポケットに入れてある耳栓を取り出そうとするが――。  「あれ? おかしいな」  その耳栓はポケットにはなかった。  汚い言葉を吐き捨て、商人は奥の部屋にいる奴隷達に再教育を行う同僚の元へ、耳栓の行方を訊きに行く。  廊下を歩き、曲がり角を曲がる。 すると、側面に余すことなく檻が存在する廊下へと出る。  その廊下の向こう側に同僚が見えたので、商人は小走りに廊下を進んで行った。  檻からは奴隷達が視線を浴びせて、どいつもこいつも恨めしそうな目つきをする。 時には廊下を行く者へ手を伸ばし、攻撃がしたいのか、何がしたいのか、判らない奴もいる。  そして、イレギュラーはレギュラーとして存在するのだった。  「すみません……助けて……」  理解のできる言語で発せられた言葉に、商人は足を止め、そちらを向いた。  紫色の髪をした人間の女が、腹部を抑えながら商人を見ていた。  どうやら妊娠しているようだ。 ここの人身売買市場では、奴隷同士で交尾をさせ量産をしている。 産まれた子供を売買目的に使用するのはもちろんのこと。 他にはここで働かせる奴隷を存続させる為に交尾をさせている。  そうした理由で妊娠をしている奴隷が、何やら助けを求めてきた訳だ。  「どうした。 産まれるのか?」  「わかりません……でも、痛いッ……痛……て、うぅ、……んぐっ……」  痛みを訴える女は、仰向けに倒れこんだ。  まいったなといった様子の商人は、その場から逃げようとする。 と、そこへ、隣の檻に入っていた奴隷からの一言があった。  「何してんだ商人! 早くお湯とタオルを持ってこい!」  そう叫ぶ人間の男。 商人は「わかった」と言って、直ぐに準備をしに奥の部屋へと走った。  奥の部屋へ入ると、同僚が奴隷達に注射器を打っている最中だった。 そして運がいいことに、加湿の為に使用しているバケツに汲まれた湯とタオルがあった。  「おい、お前、そこのお湯とタオル借りていいか?」  「んなもん許可取らなくてもいいぞ」  「わかったクソボケ」  暴言を残し、商人は女の所へ急ぐ。  たどり着くと、女は苦痛に声を上げていた。 商人は檻を開けてバケツとタオルを傍に置き、隣の男へ指示を乞う。  「どうしたらいい?」  「彼女の下着をはいで、顔が出るまでタオルを持って待つ」  言われた通り、女の下着を脱がすため、足を広げ衣服をめくる。 すると下着は真っ赤に染められていた。  血によってベタベタとなった下着を脱がし、膣口を確認すると、膣口からは血が大量に溢れ出ていた。  「オイオイェ、こりゃおかしいだろ、どうなってんだ?!」  例え出産の場に初めて立ち会う無知であろうと、流石にこれは異常だ、と。 商人は横を向き、男に訴えた。  その時だった。  女の声が止み、同時に聞きなれない破裂音がした。 商人の顔には返り血も付着している。  男が血相を変えて女の方を見るので、嫌な予感を抱えつつ商人は向き直った。  ――目の前に広がる、その異様な光景に、言葉を失う。  「ピャー! ピャー!」  血まみれになりながら、元気に鳴く竜が居たのだが。  その竜は、女の腹を引き裂いて、顔を覗かせているのだ。 次第に腕を出し、体を出すと翼も出した。  最後には尻尾の先端を出し、姿を完全に露にする。  そして次の瞬間、竜は自分の体内から魔剣を放出し、その姿は人型へと変わった。  商人は、とりあえず産まれた物をタオルで包み、湯で血を落としていった。  バケツに汲まれた湯が真っ赤に染まるころ、産まれた物の姿は多少見栄えよくなり、何者かが判る程度まで認識できた。  「この子供は……ドレイクだ」  血に染まった女の横に転がる魔剣と、尻尾と翼の生えた紫色の髪をした子供を見比べ、そう判断した。  「親はドレイク……ここにドレイクは一人。 あの人しかいない」  人身売買市場で働く同僚の中で、種族がドレイクの人物は一人。 ここの長を務める男だ。  たまに長は、奴隷の量産を理由に、奴隷達の体を弄ぶ事がある。 つまり、その際にできた子が、商人が今抱いている子供ということになる。  「違う! 親は、親はこの俺だ!」  唐突に叫び、隣の男は商人に異を唱える。  「彼女は俺とさせられたんだ、そのはずなんだ……だから、その子は、俺の子のはずなんだ……」  話がもつれ、ややこしいことになる。  奴隷が嘘を言う必要も無い。 でも話が繋がらない。  「一体、こりゃどういうことだぁ?」  「ぁ……ぃ……」  死んだと思っていた女が、微かな声を出している。  それを聞き逃さなかった商人は女の肩を持ち上げ、上体を起こした。 そして女の衣服をまくり、乳首を露出させると子供の口を乳首の位置へ移動させ、授乳を促した。  子供は女の乳首を吸うが、そこからは母乳は出なかった。  「おい! 出ないじゃないか!」  「そりゃあ奴隷達に不健康な食生活させてたら、出るものも出ない。 でもいいんだ、肌と肌を触れさせあう事にも、意味はあるんだ。 続けてくれ」  親と主張する男は、うつむき、落胆しながらもそう答えた。  「ぁ……ぅ」  吐血をしながらも、女は最後に商人に目を合わせ、微かな笑顔で何かを伝えようとした。  しかし、そのまま伝わることも無く、目の瞳孔が完全に開いてしまった。  商人は女が倒れないよう器用に動き、あいた片手で瞼を閉じらせる。  「さてと、とりあえずボスに報告、連絡、相談だな」  乳首を吸う子供と女を半ば強引に引き離し、遺体をゆっくりと寝かせる。  すると子供が泣き出すので、商人は「うるせぇな」と文句を垂れ流す。 そして魔剣と共に子供を長のところへ持ち運ぶ事にした。  その場に、落胆する男と、微かに笑顔な女を残して。  ■■■  奴隷を扱うことを生業にしている商人。 そして遠征をし、蛮族や人族を誘拐することを生業にしている狩人。 その双方がいて、この人身売買市場は機能している。  建物の二階が、そのアジトだ。  魔剣と子供を抱え、両手が塞がっている商人は、扉を蹴り開けた。  「ボスはいるかー?!」  ガヤガヤと騒がしく中にいた者達は、扉を蹴り開けた商人へ視線を浴びさせると同時に静まり返った。  そんな中、奥に一人だけ、一際目立つ格好をし、堂々と椅子に腰かけているドレイクがいた。  「何か用か」  ボスという呼びかけに反応したドレイクは足を組み、煙草を咥える。  「ボス! 奴隷が子供を産みました!」  「はぁ? 何で俺に言う必要がある。 下にいる奴に放り投げておけばいいだろうに」  確かにその通りで、下にいた同僚に任せておけばよかった。 しかし商人は産まれた子供がドレイクという点で疑問に思った。 結局はどうでもいい事になるのは間違いないのだが、疑問を晴らしておきたい気持ちがあった。  「ですが、産まれたのはドレイクで……えーっとつまり、ドレイクはボスしか居ないと思ったので、何かの繋がりがー……あるかもー?」  訊いてみたのは良いものの、次第に緊張のあまり訊きづらくなり、口籠もる。  長も、眉間にしわを寄せ、頬杖を突きながら、  「何が言いたい?」  と、訊き返した。  「つまり、この子はボスの子なんじゃないかな、と」  「俺の子だとぉ?」  ここ最近、特にそういう身に覚えは無く、長は頭を悩ませる。  しかしドレイクが産まれるのは流石に自分が関与していない事はないだろう、と。  「まぁそのうち思い出すか? おい、ちょっと貸せ」  商人は「ははーっ」と言いながら、扉と長との間の距離をせっせと走る。 その道中、他の同僚に足を引っかけられそうになるが、逆に踏み返して行く。  目の前に立ち、魔剣と子供を長に見せると、長は魔剣を取った。  「こいつはどっかのマニアに売りさばけば金になる。 だから俺が預かる」  次に、長は子供を抱きかかえた。  「そして、この子供は商品として扱わず、将来的には同僚として働かせよう」  そう言うと、煙草の煙を口から吐き出す。 子供がいるのにも関わらず、おかまなしに。  すると案の定、子供が泣き出した。  オギャーオギャーと泣く子供に対し、長は舌打ちをする。  「クソ、うるせぇな! 泣くんじゃねぇこのっ! このー、このー……あ、あれ?」  子供を呼びたいだけの事なのだが、呼び名が出ない。  なんて名前だったかな、などと思いふけっていると、肝心なことを思い出す。  「あーそうだった。 まだ名前がないな?」  「かっかっかっ! ばっかじゃねぇのかボス」  間抜けな長に対し、一人の魔神使いの狩人が爆笑する。  それに頭に血が上りかける長だが、何とか自分で静まった。  「わかった。 じゃあ子供の名前はゼナイドだ」  その名前を聞いた途端、狩人は笑いをやめて、取り乱すようにして席を立った。  「はぁ?! 俺の名前じゃねぇかよクソが!」  「嫌だったら自分で考えろエセ魔神使い」  エセ魔神使い。 その言葉が彼の頭の中で何度も響き渡った。 ゼナイドという名の魔神使いの狩人は、頭に血が上り、白髪の自分の頭を掻きむしる。  「んだと殺すぞォ……」  「で、早く名前を決めろ。 エセ魔神使い?」  更に煽る長は、ニタニタとした笑みでゼナイドを見る。  「クォぬォ……ッ」  このっ、と言いたいのだろうが、悪意が込められ言えていない。  怒りにより体を気張るゼナイドだが、不意に長から子供を手渡された。  「命名と育児は任せたぞ」  「何ちゃっかり俺が育てることにしてんのォ……? 殺すぞェ……??」  顔がとんでもなく怖い事になっている。  その顔で受け取った子供を見ると、無邪気に泣いている様に、更に怒りを増させる。  「うぉいパパさんよォ……乳出せやオラァン?! テメェの子供だろうガァ……」  「何言ってんだお前、生物としての基本を忘れたか? 男はおっぱい出ねぇんだぞ? とうとうおサルさんになっちまったか?! あっりゃっりゃ~」  怒り狂い、もう頭がどうにかなってしまいそうになる。 そうなってしまっては本気で殺すかもしれない、という事をまだ心に留めていたゼナイドは、部屋の柱へ頭を思い切りぶつけた。  当然の様に、頭から出血した。 しかしそれでいい。 ゼナイドは血で頭を冷やしたのだ。  「ふぅ……まぁ、納得はいかねぇけど、命名と育児をすればいいんだな」  意外にも話が早かったと、長はガハハと笑う。  「話が早くて助かる、どうせ誰かがやらなければならない事なんだ。 ハズレを引いたと思ってくれや」  だとしてもゼナイドは納得いかないが、瞬時に考えを改め、この際とことん育児を楽しんでやろうと考えた。  「どんな子になっても知らねぇぞ」  「確かに? お前みたいなの倫理観の外れたイカれ野郎が育ての親なら、子もまたイカれ野郎かもな」  「ホメ言葉をありがとう、クソドレイク死んどけ」  ゼナイドは振り返り、手を振りながら部屋を後にした。 依然泣き止まない子供を抱いて――。  「行ったか」  ゼナイドがどこか行くと、長はパンっと手を叩く。 それは騒いでもいいという合図。  休憩中の商人達、待機中の狩人達は再びガヤガヤと騒ぎ始めた。  そうした中、長は子供の魔剣を眺める。  将来、この魔剣が俺を越えることは無くなった。 まだまだ長という暴欲の立場は渡さねぇよ。  ドレイクの魔剣は本体の様な物。 それは強さであり、地位である。  それをもしあの子供が、自分を越えるという事になれば、自分の立場が危うい。  可能性は潰せる内に潰すべきであると、長年の勘が言うのである。  長は魔剣をそっと懐にしまった。  それにしても、ドレイクが産まれたという事は、自分が関わっている事は十中八九間違いないだろう、と思いふける。  自分が最後に奴隷としたのを、一零年、二零年、三零年と振り返る。 すると、頭の中でピンと来たことがあった。  それは、随分と前だが、人間の奴隷との間に、人間の子が産まれた事があるという記憶。  だとすると、考えられる可能性は一つだけ。  「先祖返りだ!」  急に長はそう叫び、周りが再び静まり返ってしまう。  「……あぁ、なんでもない、続けてくれ」  長は苦笑いをしながら、手を振った。  ■■■  ゼナイドは泣き止まない子供を抱えたまま、母乳を求めて廊下を歩く。  「あーもーうるせぇな! 黙ってろこの! このー、あっ」  自分もまた長の様に、子供に名前が未だ無いことを忘れ、呼び名を呼ぼうとした事に、ゼナイドは顔を赤く染めた。  一階に降り、奴隷を再教育している同僚に話しかけた。  「おい、おっぱいを出す奴は?」  「おっぱい? あー、そっち行って右」  「わかったクソボケ」  暴言を残し、部屋を後にした。  ここの商人達は、奴隷同士で産ませた子供を育てるため、乳母の役目を担う奴隷を数人用意している。  ゼナイドはその奴隷達がいる部屋を目指していた。  例の部屋に入ると、比較的健康そうな食事と、母乳の出る体質に変えられた数人の奴隷が拘束されているのが見えた。  そこにいた読書をする管理者に話しかけた。  「子供におっぱいを吸わせたいんだが」  「あそこの金髪エルフが一番出るよ」  「オーライ」  これでようやく子供の泣き声からおさらばできると考えると、ゼナイドは小走りに金髪のエルフへ近づいた。  「おい、乳よこせ」  そう言うと、エルフは虚ろな目でゼナイドと目を合わせる。  「……勝手にして」  拘束されて何もできないエルフの代わりに、ゼナイドが衣服をまくり、乳首を露出させて子供に吸うように促した。  すると子供は乳首を咥え、母乳を吸い始めた。  ようやく大人しくなり、耳障りな泣き声も消えて、ゼナイドはストレスから解放された気分だった。  「ねぇ、この子……名前はなんて言うの?」  突然、エルフは妙な事を訊き始めた。  本当に突然なものなので、ゼナイドは少々困惑しながらも「無い」と答えようとした。 が、しかし、口をつむぎ、顎に指を添えた。  「えーっと……そうだな。 ゼ、ゼ……ゼニー? ゼニー……って言うんだ。 今決めた」  名前を聞くと、エルフは朗らかに笑みを浮かべ、紅潮しながら涙を流した。  「そう、ゼニー? 元気に育ってね……」  と言われても、子供――いや、ゼニーは、ただ本能の赴くまま母乳を飲むだけ。  なぜこのエルフは、そんな発言をしたのか、ゼナイドは気になった。  「あんた、おかしいだろ。 なんで知らない子供に、売られるかもしれない子供に、そしてあんたは強制的におっぱい出されてんのに、なんで子供を思いやる?」  「……わからない、でも、嬉しいの」  「ゼニーは大きくなると、あんたのことなんか忘れるし、これが恩だとも感じないだろうな。 それでもか?」  「……そうね。 だって、こんなにも可愛らしいのに」  その母性に満ち溢れた顔は、ゼナイドに。  ――ゼナイドに高揚を与えた。  ゼナイドは、人族を理解したくなった。 その感情に至るまでには、どんな考え方をしたら良いのか。  そして、それを破壊する時、どんな美が待っているのか。  終始を妄想するだけで、更に高揚する程だった。  こうして、本名ゼニーこと、ゼナイドは、この蛮族に育てられた事によって、蛮族とも人族ともずれた倫理観を持つようになった。  【終】