タグ： たちばな せんり

【零落忌憚】HO朝 優しい祖母が居た。優しい祖父がいた。 とても優しかった。誕生日には両親の買ってくれたケーキと共に、祖母の作ったおはぎを食べていた。 ――それを殺してしまった。もう祖母のおはぎを食べる事はできない。 甘いものが好きだと言った自分の為に砂糖たっぷりで作ってくれたおはぎ。自分では再現できない味。 今も夢に見る。祖父母と両親と和室でテーブルを囲んでいた、その過去を。 剣道部所属。部活仲間とはそこそこ仲が良い。SNS（インスタ）には剣道部の友人と撮った写真があがっている。 人付き合いは上手く、慣れると喋る。しかし心は開かない。所謂うわべだけの付き合い、というやつだ。 幼馴染二人とは普通に会話するし、黙っていても心地がいい関係性だと思っている為無口になることもしばしば。 それでも過去の自分を話す事ができない。 以下公開できそうな情報。 　「ん」「……あぁ、そう？エリ、アオイ。いつもありがとう」「夏祭りか、何食べたい？」 　「課金なんてするわけないじゃん……」 　基本的に無口ではあるが全く喋らない訳ではない。口数は少ない方。 　財布の中には貯めたお小遣い。使い道がない。スマホに入っているアプリはすべて無課金。 　高レア～低レアまで満遍なく当たる。 　おはぎが好きで甘党。抹茶と一緒に和室で飲むのが楽しい。 　手が空けばハンドスピナーをくるくると回している。本人曰く集中力が高まるからしているとのこと。 　剣道部所属。部員同士はそこそこ仲が良く、センリのインスタにはよく写真が上がっている。 　成績は平均。文武両道というわけではないがどちらも別に落とす事はなく、真面目に授業を受けている様子。 　しかしハンドスピナーは手放せないし、字は汚い。 【零落奇譚】HO朝　/　生還 不定の狂気：～５/２４　失語症 【オパールの執愛】

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