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[設定] 　今から11年前の冬、両親と乗っていた船が沈没・・・海の水で凍え死なないように両親に温められた魁人は救援が来るまで何とか命をつなぐことができた。しかし、両親はその時に凍死してしまった。両親が死に引き取り先もなかった魁人は孤児院カキツバタに入れられた。両親の死をすぐに受け入れきれなかった魁人だったがカキツバタの同じ境遇の子供たちに励まされ関わっていくうちに沈んでいた心は癒え、新たな家族として過ごしていた。 　そして、魁人が小学3年生となったとある日、孤児院に入りたての子が孤児院に帰れなくなって泣いているところを麻衣が保護。日が暮れる頃、その子を探し回っていた魁人と遭遇。それ以来、学校でも互いに話すようになり、登下校の道も一緒ということで長い時間一緒にいるようになった。そうして仲良くなった2人は親友と言っても過言ではない仲となった。 　さらに月日は流れ、高校生となった魁人は麻衣とその他クラスメイトと充実した学校生活を送っていた。・・・しかし、魁人には誰にも言えないとある感情が渦巻いていた・・・ドス黒く吐き気を催す殺意の感情が・・・。日々増していく殺意は兄弟姉妹さらには麻衣さえも対象としてしまった。このままではいけない・・・何とかしてこの感情を消さねばと考え夜の街を歩いていた時に目に映ったのは女の子を追いかけていた不良達だった。その女の子を助けるために不良達を叩きのめした。するとどうだろうか・・・不良達は殺していないが叩きのめしただけで殺意の感情が和らいだ。戸惑いながらも恍惚とした笑顔をしていた魁人に話しかけたのは魁人が助けた少女・・・猫川美亜だった。情報屋を始めたばかりの彼女には敵はいても味方はいなかった。そこで持ちかけられたのは彼女の敵対する不良達を潰してほしいという依頼だった。最初は断ろうと思ったが殺意の感情を消すために受諾。それからは、黒豹の仮面をつけ、不良狩りをする毎日を送った。 「たとえ、相手が悪人だろうと俺がやってることは正義じゃねぇ・・・俺はこれからも悪人であり続ける」 「だが、あいつらの・・・いや、せめてあいつの前だけは・・・」

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