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ガーデンオーダー PC作成ツール
相澤真奈(あいざわ まな)
ID:699886
MD:01ca4e19ca81fedca74e002e99b0381b
相澤真奈(あいざわ まな)
タグ:
ガーデンオーダー
ねこたそそ
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能力値・HP・MP
特性能力:
発火能力
精神投影
風候操作
電磁操作
光波干渉
重力操作
感覚強化
氷結能力
物質転移
身体強化
音響操作
空間歪曲
身体
感覚
知力
意志
魅力
疲労
軽傷
重傷
致命傷
基礎値
ランク
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
15+
ボーナス(合計3点)/ 計
点←
1
2
3
1
2
3
1
2
3
1
2
3
1
2
3
その他修正
成長での修正
能力値
基礎成功率
%
%
%
%
%
成功率への修正
成功率
%
%
%
%
%
身体
感覚
知力
意志
魅力
疲労
軽傷
重傷
致命傷
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ライフパス
チェックを入れると自由に名称を入力できます
ライフパス
名称
効果・解説
経歴
←自由入力
GARDEN
養護
捕獲
事件
警察
防衛軍
協力企業
他の事務局
他の支部
秘密結社
研究所
救出
生活の糧
復讐
正義の味方
大切な人
オーダー
戦闘好き
弱み
潜入
出自
←自由入力
政治権力
資産家
名家の生まれ
医療関係
大企業
研究所
町工場
法の番人
軍人
報道関係
GARDEN
剣術道場
武術家
スポーツ一家
芸術家
施設
普通の家庭
貧窮
帰国子女
結社の一員
経験
←自由入力
戦闘訓練
入門
鍛錬
特殊部隊1
特殊部隊2
入隊
危険物取り扱い
冒険家
マスメディア
警察/探偵
医者
研究員
ライセンス取得
起業
学生生活
マニア
趣味
マリンスポーツ
スカイスポーツ
ハッカー
境遇
←自由入力
平凡
永劫の別れ
長期入院
大事故
死と再生
喪失
殺傷
ニュース
海外生活
大成功
トラウマ
逃走
恋愛
転居
大きな転機
一所懸命
大失敗
親友
約束
記憶喪失
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特性能力
特性能力
判定
対象
属性
射程
コスト
効果など
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インプラント
インプラント
部位
グレード
効果など
合計
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特技
特技
効果など
前提条件
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技能
技能
初期値
配分値
成長分
その他
合計
C値
特性能力
当て身
近接武器
銃器
飛び道具
回避
威圧
運転
運動
応急手当
隠密
解錠
観察
機械修理
交渉
コンピューター
捜索
調査
追跡/逃走
抵抗力
特殊機械操作
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戦闘・武器・防具
武器と防具
種別
常備
P
種別
属性
攻撃
対象
射程
防御力
行動
備考
切断
銃弾
衝撃
灼熱
冷却
電撃
武器
盾
防具
特技等
非使用
武器
盾
防具
特技等
非使用
武器
盾
防具
特技等
非使用
合計:
P
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所持品・携行品
名称
単価
個
価格
効果・備考など
所持品合計
pt
価格総計
pt
うち初期作成分
pt
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成長履歴
回
経験点 / 獲得総計
点
メモ(セッションの内容など)
基本経験
ボーナス
獲得計
1
点
点
点
2
点
点
点
3
点
点
点
用途
ランク
特技
技能
能力
アイテム
合計
残り成長点
使用成長点
点
点
点
点
点
点
点
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通常表示
パーソナルデータ・コネクション
キャラクター名
コールサイン
タグ
スペックカラー
年齢
性別
身長
体重
位置
髪の色
瞳の色
肌の色
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その他メモ
相澤真奈は宮城県仙台市のある街に生を受けた。 両親は共に偏性異能特性体であり、彼女もまた力を持つ者の1人であった。 腕に幾何学模様の浮かぶ赤ん坊を抱いた両親には、幸せな笑顔とともに陰る心が同居していた。 この子もまた、戦いの毎日へと身を投じる事になる… 彼女の両親は悩みに悩んだ挙句、全てを裏切ることに決めた。 GARDENから逃げ出した彼女の両親は、ネフィリムに襲われ「KIA」ということになっている。 彼女は両親に感謝している。例え一時的にでも、自分に普通の生活を送らせてくれたことを。 彼女は自らの親の消息を知らない。普通の生活を送るうえで邪魔になる右腕の模様は、 光波干渉を持つ母親により、普通の腕に見えるようになっていた。 もっとも、それを知るのはGARDENに再び入ってからであったが。 母親がそのためにどれだけの力を注いだのかは定かではないが、並大抵の覚悟では出来ないことだと教えられた。 彼女はこのために力を失った可能性すらある。とも。 真奈に母親の気持ちは分からないが、それでも、朽ちることのない愛を教えてくれたように感じている。 両親の蒸発の後、真奈は施設へと預けられることになる。 いわゆる孤児院であるが、よく聞くような暗い面を持つような場所ではなく、 いたってまともな場所であった。彼女はあまり好きではなかったが。 1人が心地よい真奈にとっては、大人数で暮らす施設は少々肩身が狭かった。 高校からは様々な支援を駆使して一人暮らしをはじめた。 慣れない一人暮らしは大変であったが、常に2人部屋、3人部屋だった施設に比べたら遥かにマシであった。 真奈は高校生活を大いに楽しんだ。彼女の目の前に、ネフィリムが現れるまでは。 何が何だかわからなかった。道行く人達が次々と倒れていく。 呆然とする真奈の首に毒牙がかかる直前、近くの支部からオーダー達が救助に来た。 突如として現れたネフィリムに対して、彼女は何も出来なかった。 被害は甚大であった。真奈が助かったのは奇跡に近い。 しかし真奈の心は後悔で埋め尽くされた。 あの時自分に医療の知識があれば。応急処置だけでも、出来たかもしれないのに。 彼女の心に入ったヒビは、彼女を医療の道へ進ませた。 時が経ち、医者として歩み始めてすぐに、彼女はGARDENに招集される。 そしてこの時初めて自らが偏性異能特性体であることを知る。 …いや、知っていたが、見なかったことにしていた。 それは大学の授業中の事だった。氷を使った実験中に、氷を全て一瞬で溶かしてしまったのだ。 彼女の他にも氷に触っていた学生もいるため、その場は不思議な事があったということで済んだが、 真奈は気が付いていた。自分がこの事態を起こしたということに。 その日の夜に真奈は夢を見る。心配そうな顔をした両親が、真奈に対して説明をする。 自分たちはオーダーであること。真奈にも異能の力があること。普通の人生を送って欲しい一心で、GARDENを裏切ったこと…。 全てを聞いた真奈は、驚きつつもすぐに納得していた。腑に落ちたのだ。 目覚めた彼女の右腕には、幾何学模様が浮かんでいた。 GARDENに入隊した彼女は、その《物質転移》の能力と、医療の知識を活かして 衛生兵、補給班として活動を続けている。彼女が得意としているのは護ること。 彼女の心に刻まれた大いなる意思。人々を護ること。自らが後悔しないように。 …彼女にとって辛いのは、GARDENにて課される肉体強化訓練である。 もともと運動は超が付くほど苦手であったので、着いて行くにも精一杯であった。 そして、小さな見た目のせいで年下のオーダー達にやけに馴れ馴れしくされることも辛かった。 彼女は1人が好きなのだ。もしくは、近寄り過ぎない程度の少人数が。 「かわいー♡」と抱きつかれるのは、困るのだ。 20160620~21 「ごちそうさま」 「目標殲滅。救護班と警備班を寄越してちょうだい。」 アーチェリーを折りたたみ、無線機に告げる。この武器にもようやく慣れてきた。 上空から風をまとった男が降りてくる。つい最近私のバディになった男だ。CSはアルタイル。(呼びにくいので私は「アル」と呼んでいる) 一言二言交わして、救護と警備を待つ。まぁ、すぐ後ろで待機させていたはずなので、余り待たずに済むはずだ。 実際、2班はすぐに到着した。状況を説明して、怪我人と交通整備などを任せる。警察や救急の出番は、もう少し後だ。 場合によっては残党がいることもある。そうやって隠れているものに大した力のないものだが、それでも一般人にとっては危険なことに変わりはない。 引き継ぎを終えて帰路につく。こうして第一波として組み込まれたのはつい最近だが、帰りの足は用意してもらえないということは初めて知った。 これがベテランだったり、《特殊》持ちだったりすればすでに次の依頼が食い込んでいて、ヘリや車を用意してもらえるのだけど。 特にベテランでもなんでもないので、帰りは自分の足だ。交通費は出るので、そこだけが救いか。 他愛もないことを話しながら歩いていると、不意にアルが足を止めた。 どうしたのかと振り返ると、そこには「ファーザー牧場この先右折」の看板が。 そういえば、ジンギスカンが美味しいとテレビでやっていたのを覚えている。ちらとアルの顔を伺うと、この上ないほど輝いていた。 …こうなったらもう止められない。幸いにも自分のお腹も減っていたので、遅いお昼にジンギスカンを楽しむことにした。 自分たちの前にジンギスカン用のコンロと鉄板が置かれ、火にかけられる。 お肉は噂に違わない美味しさで、思わず頬が緩む。関係ない話だが、私がお肉を3枚食べる間にアルは1皿食べている。 犬のようなこの男は食欲も申し分なく、いつも私のお弁当を狙っているのだ。 今回は食べたければ注文すれば良いので、自分の分をとられる心配はせずに済みそうだ。 お会計は、別にする必要があるが。 そろそろ満腹かなというところまで食べ進めた時、不意に視界の端に妙なものが映る。 頭に箱ティッシュを被ったような男と、仮面で顔を覆った女がいちゃいちゃしている。 …いや、比喩ではなく、文字通りの格好をしているのだ。超常的な生物は幾つか見てきたが、このようなタイプは初めてだ。 GARDEN製の通信端末には敵性対象判定機能が付いているが、今はそんな反応はない。まぁ人に近い種だと反応しないこともあるのだけど。 私はそこで人型ネフィリムかと思いいたり、GARDENに報告する。 「帰投中に謎の生命体を2体確認した。えーっと…2体とも人型で、1体は頭が汎用の箱ティッシュにそっくりだ。もう1体には顔がない。オーバー。」 すぐさま返事が来る。どうやら敵でも何でも無く、GARDENでは知られた存在のようだ。 GARDENにツケようとしていたら止めろと言われたので、転ばせて止めることにした。 受付のおばちゃんはGARDENという言葉を聞いてハッとしたような顔をする。 依頼を受けてくれたのかと聞かれたが、たまたま寄っただけなので違うと答えた。 おばちゃんは申し訳無さそうな顔をして、GARDENに依頼を出したことを教えてくれた。 すぐにGARDENに連絡を取ると、これからオーダーを派遣するかどうか検討中だったが、追加の任務として当たって欲しいと返答が来た。 アルはジンギスカン代を、私は報酬を2割増しということで手を打った。 奇妙な2人にも仕事だと伝え、依頼の内容を共有する。 この牧場の羊が1頭足りなくなっていたそうだ。野犬か泥棒の仕業であると思われるが、住民の安心のために一通り調査して欲しいとのことだった。 依頼内容を確認した奇妙な2人は、事務所の方へ向かうようだった。箱ティッシュの方はいざこざの末びしょびしょであった。 私たちは牧場の羊の方を調べることにした。私の脚は凍っていて、そのせいで転んでしまい箱ティッシュの服にジンギスカンのタレをぶちまけてしまった。 牧場を調べていると、土にまみれた羊がいた。他の羊は真っ白なのに対し、何頭かは土と砂埃で汚れていたのだ。 スマホで調べてみたが、土浴びをする羊というのはいないみたいだ。 つまりなんらかの手がかりということであり、私たちは念入りに調べることにした。 防犯カメラの映像を確かめようと思い、事務所に向かったちり紙と連絡を取る。 しかしちり紙はどうやら別の従業員を捕まえてこちらに向かっている最中らしい。 「あぁ、じゃあ通信変わってもらえる?」 私はそう頼んだはずだったのだけど。 「はいはーい♡」 通信に出たのは顔無しのほうだった。 「あ、あの、もしもし…?なんの御用でしょうか…?」 ツッコミを入れて再び変わってもらったところ、ようやく件の従業員とやらにつながった。 気弱そうな声に不安になるが、質問を止めるわけにもいかない。 「えーっと、ここの柵って電柵?壊れたり、壊されたりしてない?ちゃんと作動してた?履歴は見られる?」 少々畳み掛けてしまったが、しょうがない。1個1個質問していたら時間が無くなってしまいそうだし。 質問の答えは、「電柵はキチンと作動していたし、壊されてもいない」であった。 羊をもふもふしながら探索を続ける。 あまり手がかりが見つからず、ちり紙とちょっとした雑談を始めてしまった。 しばらくするとアルと顔無しが戻ってきた。なにか見つけたらしい。 2人が見つけたのは、巨大な何かが這いずりまわった跡であった。 その先には同じように巨大な穴が空いており、怪しさ満点。というか、手がかりをすっとばして答えを見つけてしまったような気さえする。 アルが穴に頭をつっこんで中を覗きこむ。 「スポーンにしてはでかいな」 ちり紙が訝しむような声を上げる。 それは私も思っていた。普段見かけるスポーンより一回りも二回りも大きい。 これなら、羊を1頭食べるぐらいわけないだろう。 「ところで、わんこくん固まってるけど?」顔無しの視線の先には覗きこんだまま動かないアルのお尻があった。 アルが弾かれたように頭をあげる。 「何かいたか?」 顔無しが声をかける。 「いた。」 アルはそこでタメを作って 「めっっっっっちゃでっかいミミズ!!!!!」 そう叫んだ。 要約すると、穴の中に巨大なスポーンが潜んでいたらしい。まさかそんなに近くにいるとは…。 [大型トラックぐらいでっかいの!!!」 アルは更に声を上げる。 「GARDENに報告しては?」という顔無しに従い、通信端末のスイッチを入れる。 「あーHQ!ファーザー牧場にて敵性対象を確認した。どうやらスポーンのようだが、通常体よりかなり大きいらしい。 アルの話によれば、大型トラックほどもあるそうだ。」 端末の向こうから嗚咽が聞こえるが気にしないことにする。 通信中にアルがおばちゃんにホースを借りに走っていった。 「水攻めにする」とかなんとか言っていたが、恐らく無理だろう。 武器を組み立てて準備していると、今度はちり紙が大声を上げる。 「無貌、嬢ちゃん!戦闘準備だ!!奴が来るぞ!!!」 巨大な穴から土埃を巻き上げながら巨大なスポーンが飛び出してくる絵面は壮観なものであった。 私たちは手に手に武器を構え、臨戦態勢をとる。 戻ってきたアルは手にホースを持っていた。ホントに水攻めにするつもりらしい。 「すでに出てきてるから!」というちり紙を無視してアルは放水を開始する。 まぁわかりきったことであったが、ただのホースと水道水程度じゃスポーンを水洗いするのが関の山だった。 アルは何かを思いついたような顔をして、水をバシャバシャと広範囲に撒いた。 彼はそのまま突風を起こして水を霧雨のようにしてしまった。 なるほど。こういう使い方もできるのか。 水に濡れてしまったちり紙はアルの(あまり意味を成さない)水撒きがお気に召さなかったらしく、激昂している。 ちり紙は自分の腕に力を溜めるような動きをした後、その拳を地面に叩きつけた。 その瞬間、霧雨は吹雪となり、スポーンと…ついでにアルにも襲いかかる。 スポーンの表面は薄っすらと氷に覆われ、アルの足元は氷で包み込まれた。 私は右腕に意識を集中する。刻まれた幾何学模様が波打つように輝き、私のアーチェリーの矢をより硬く、より鋭くさせた。 本来ならば盾を持つことが私の仕事なのだけど、最近はこうしてアーチェリーを持つようにしていた。 なぜなら… 「アル!私が何本か矢を放ったら、そのまま竜巻で叩きつけなさい!!」 こういう使い方ができるからだ。普段はアルと組んでからは私も後ろにいることが多く、そのとき盾は意味を成さない。 したがって、お互いに補うように攻撃ができるアーチェリーを採用したのだ。 アルの足元は凍っているが「わかったー!!!」と元気よく返事が返ってきたので、心配はいらないだろう。 ちり紙の吹雪がスポーンの体を更に凍らせる。 だがそれに続くように放った私の矢は、スポーンに命中することはなかった。 なんと凍った地面と凍った体のせいで、スポーンがつるんつるんといきよいよく滑るように暴れまわっているのだ。 更にアルの放った突風も、あの巨大スポーンは同じようにして避けてみせた。 スポーンはそのままの勢いでちり紙にその頭を叩きつける。ちり紙は自らの武器を構えて避ける姿勢をとるが、 足元が覚束ずにスポーンの頭突きを喰らってしまったらしい。スポーンが上げた頭の向こうに足をひしゃげさせたちり紙の姿があった。 通常スポーンとはわけが違うようだが、知能は低いようだ。攻撃を回避できているのも、我々が放った水攻めと氷攻撃故だろう。 「HQ!対象のスポーンは通常とはかなり造形が違う!戦闘終了後に回収班を派遣して欲しい!」 私の言葉に対し、端末の向こうからにわかに慌ただしい声が響いた。 その後に放たれた顔無しの一撃もやはり避けられてしまった。どう考えてもこちらの作戦ミスと言える。 私は少し焦ったが、それでも手を止めることはなかった。 アルの足を覆っていた氷を溶かし、背中を叩く。足が動くことを確認した彼は、勢い良く空中へと飛び上がった。 まるでアイススケートのように暴れまわっていたスポーンだが、地面に潜ろうとでもしたのだろうか。 頭を凍った地面に打ち付けている。どうやら向こうにとっても想定外の出来事らしい。 現場はかなり混乱しているが、どちらかが冷静になれば一気に片がつくだろう。 突然胸元をはだけさせた無貌にツッコミを入れつつ、再び奴を見据えると、アルが放ったエアカッターが氷の鎧に弾かれたところだった。 その後は泥仕合と言えるものであった。 向こうの攻撃は当たらず、こちらの攻撃も当たらない。意識のズレ、温度差が私に襲いかかり、私はアーチェリーの矢を再生成するのをすっかり忘れていた。 あまりにもアホらしい作戦ミスに、ついにアルとちり紙が喧嘩を始めた。 スポーンはチャンスとばかりに身を捩って尻尾を叩きつけようとするも、滑って失敗していた。 私は思う。「ローション相撲みたい」と。 他の連中は、携帯で動画を撮っていた。 動かない状況に痺れを切らしたのか、ちり紙が氷の壁で自分たちの周囲をすっぽりと覆ってしまう。 確かにこれなら、向こうも自由に動けはしないだろうが… ちり紙は暴れまわったスポーンの衝撃によろめいて攻撃を外してしまうが、その後に続く顔無しのハンマーはクリーンヒットした。 スポーンは体を襲った衝撃に慄き、僅かに動きを鈍らせる。すかさずアルがエアカッターを叩き込む。 パッと花咲くようにスポーンの皮膚が切り裂かれた。 しかしその瞬間、痛みに暴れるスポーンは顔無しに目をつけ、頭を叩きつけるようにして丸呑みにしてしまった。 私は少なからず動揺していた。 仲間が丸呑みにされた経験は無いわけではなかったが、丸呑みにした敵をアーチェリーで射抜くのは初めての事だった。 放たれた矢は無事に命中したが、力加減がわからなかったためにあまりダメージを負わせられていないようだ。 自分のバディを飲み込まれたちり紙は、スポーンの攻撃を避け、折れた足を無視して氷の刃を突き立てる。 残った片足に力を入れ、中の顔無しを引きずり出す。 顔無しは全身がぬるぬるべとべとになってしまったこと以外のダメージは無いようだ。内心胸をなでおろした。 「あまり大きな穴を開けるな」と軽口を叩いた私に、ちり紙は「助けるのが先かと思って」と答えた。 アルは私の言葉などお構いなしにエアカッターで大穴を開ける。 私の放った矢も巻き込んだ突風は、致命傷を与えるのに充分の威力だった。 かなり動きが鈍くなったスポーンに、お返しとばかりに顔無しがハンマーを叩きつける。 スポーンの体がひしゃげ、力なくだらりと頭が垂れ下がる。その先ではちり紙が氷の刃を構えていた…。 「HQ!…状況終了。回収班の到着を急いで。」 無線機の向こうからはホッとしたような声が聞こえる。 私はちり紙と顔無しの手当を急いだ。重症治療キットがあれば良かったのが、あれは単価が高く 申請しても支給されることは少なかった。 私は顔無しの体を乾かしながら、治療を拒否するちり紙の足をひっぱたくのであった。 その後は、いつもどおり。今回は特異個体ということで救護班と警備班の他に回収班も来ている。 ついでなので、ヘリに乗り込ませてもらう。 …はぁ、疲れた。 ヘリの座席でウトウトしているところを顔無しに抱きつかれ、私は思わず口を開く。 「…ちょっと、私は乾燥はできても除菌はできないんだから、抱きつかないでよ!」 口から出た言葉とは裏腹に、私は温かい腕の中で眠りに落ちた…。
※
歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました
(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
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エラーメッセージ
「
ガーデンオーダー
」は久保田悠羅氏およびF.E.A.R.の著作物です。
ガーデンオーダー公式
http://www.fear.co.jp/gorder/