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男弁護士。「邂逅：大切な人」 千葉の片田舎生まれ。 若くして母親を亡くし父と二人暮らし。 実家暮らしのまま過ごしていたが…、些細な喧嘩をもとに家を飛び出て羽星市へ。 大学時代の伝手で紹介された一般民事担当の事務所にて業務にあたる日々を行い7年ほどになる。 昨年の冬。アパートに帰ると部屋の前辺りで見知らぬ少女が座り込んでいた。 隣の部屋の大学生sの知り合いかと思い部屋を間違えていないかと話してどいてもらおうとしたところ、自分を待っていたという。 仕方がないので一旦部屋にあげて（強引に上がられて）話を聞いたところ、彼女の父親と自分の既に亡くなっている母親が兄妹であると言う。 そういわれても自分の母親は自分が小学校に行く頃には亡くなっているのだが、彼女の方はというと、あいまいな説明に終始していたがどうやら家を追い出されて親戚伝いに家まで来たらしい。 まぁそういわれてしまうと喧嘩して家を飛び出してきた自分が追い出された彼女に強く言えるわけもなく、仕方がなく一旦家で面倒見ることになった。 一旦。 元旦という言葉が「一月一日の朝」を指すように、「旦」という字は朝の時間を指す言葉だ。 地平線から太陽が昇る様子を表す漢字、「旦」 一旦は一つの「旦」なのだから、夜に来て一旦面倒を見るといえば、それは朝になったら出ていけと言う意味で。 しかしながらそんな理路整然とした説明について彼女は聞く耳を持っていない様であった。 一旦が二日、二日が三日、三日からは交渉も説明もなく一週間。一週間が一月と。 流される自分が悪いのか、向こうの押しが強いのか。長々と居座られて現在事ここに至る、と言うわけだ。 なんだかんだで従姉妹との生活を楽しんでしまっている自分が、まぁ一旦は居るのかもしれない。 運動不足だったので通っているキックボクシングジムでキックと回避、おまけ程度にこぶし。 趣味は夜の首都高でドライブ、最近は行けていない。 目星聞き耳図書館はまぁ弁護士の業務で成長しているでしょう…。 精神分析と心理学が高いため、まぁ何か自分に隠していることがあるんだろうな、と察してはいるが、向こうから切り出してくるのを待っている。

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