タグ： 七曲り 大正

生まれはそれなりに裕福な商家。小学生ほどの年までは何不自由なく育ったが、ある時年の離れた兄が兵役に行った先で戦死してしまう。 その悲しみから父は仕事で気を紛らわせる為か家に寄り付かなくなり、寂しさから気を病んだ母は清を確実に兵役から逃すために女の子として育てるようになる。以来実家に息子を連れ帰った彼女は清（きよし）を清（きよ）と呼び慣らし、女物の服を着せ、花道や茶道をさせ、周囲にも女の子だと言ってはばからなかった。 そうして半ば女のように育てられ、もともとのやや中性的な顔立ちのせいもあり、ほぼ完璧に女性としての振る舞いができるようになったものの、心まではなりきれず成人する頃に出奔することになる。 その後は知人の武術道場で暫く居候しながら武術を学び、その腕を活かして地方へ出向く芸者の用心棒などをしている。 ほぼ完璧に女装することができるので、芸者に混じって警護することもある。 武術習得は幼い頃亡き兄に手ほどきして貰ったことがあり、その思い出を大事にしていたことに由来する。

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