タグ： 朔弥

一人っ子で母子家庭。母親は水商売をしており、血の繋がりのある資産家の父親は母親の上客。母親は父親である男に心底惚れていたが、母親が誓絆を身篭ると父親の態度は一変。妻帯者であった男は自分の不貞の漏出を恐れ、母親に手切れ金として1000万円と毎月息子の養育費として30万円を振り込む代わりに一切彼女の前に姿を見せなくなった。ショックを受けた母親は、愛しい男との子供を大事にしたい気持ちと、自分を捨てた男と瓜二つの息子を憎たらしく思う気持ちとの間でせめぎ合い、自身の心を守るために複数の人格を生み出した。人格は全部で4つ。男への捨てられない愛情を抱えつつ母として子を守ろうとする本来の人格(この主人格が男との復縁の願いを捨てきれず、誓絆(男との絆を誓う)と名付けた)、男に捨てられたショックから幼児退行を起こした人格(何も出来なくなるためこの人格が表に出ている間は意図せずネグレクト状態になる、基本わがままで息子を困らせる)、プライドが高く男を取っかえ引っ変えして自尊心を保とうとする人格(暴力的な性格ですぐに息子に手を上げる)、無気力で死にたがりあわよくば息子と心中しようとする人格(表に出てくることは最も少ないが、何もせずそこに居るだけの時もあればふと思い立ったように家に火を放とうとしたり、息子を抱えたまま海に飛び込もうとしたりするので実はいちばん危ない)。そんな母親を持ったため、早くに自立心が養われた大人びた少年となる。母の事は可哀想な人だと思っており、現状見捨てることはないが興味もないので死ぬなら1人で勝手に死んでくれといった感じ。母親は好きでも嫌いでもないが3つ目の人格が男を家に連れ込むのが吐くほど嫌い。10歳の時に母が連れ込んだ男(ペドフィリア)に襲われかけたためである(襲われかけた時に母親の主人格が表に偶然でてきた為に事なきを得た)。そのため性行為や恋愛事に対して異常なまでに潔癖であり、その手の話を倦厭している。家にいることが少なく、家に居たとしても一般的な家族の愛を滅多に注ぐことのできない母親と生活していたために愛情に飢えており、常に飢餓感を覚えていた。寂しさを感じると腹が減るとはよく言ったもので、常に腹を空かせている幼少期を過ごす。12歳、中学進学と同時に父の養育費を使って塾に通い始め、そこで幸野谷聖と出会う。普段達観しており、周囲の同世代の子供を下に見ている節のある誓絆は周囲に馴染めずいつも一人でいた。本人はそれでよいと思っていたが、そんな態度の誓絆にめげずに話しかけてくる聖に次第にほだされていく。ある程度仲良くなったころ、以前襲ってきた母の連れの男に偶然再会し、再び襲われそうになっていたところを助けてもらってからは表向きには態度に出さないものの聖を盲信するようになる。以降、自殺願望を抱いている聖が誓絆と心中したいが為にいじめるようになっても、それで聖の気が済むなら良いと好きにさせるし、聖と引き離されるのが嫌で周囲に助けを求めたり告げ口をすることはない。 帝都誓絆はフランス語で執着を指す「ténacité」のアナグラム。

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