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沼地の環境を調査することを生業とし、その研究成果を発表することで生活している。 暇さえあれば実地調査を行っており、研究のためならば不法侵入など多少法に触れることも辞さない。 言い訳を繰り返しているうちに口先が上手くなり口だけは達者。 ただし挙動不審であり胡散臭いことから信用されにくい。 基本的に早口であるが興味を示せないと無反応になりがち。 女装していた方が（バレない限り）他人に取り入りやすいと考え女装していることが多い。偽名は九十九 特徴表4-1　目つきが悪い　APP-1　信用-10％ 自室の様子 ベッドなどの生活必需品を除くと研究資料としての学術書や地質や鉱石のサンプル、動物標本などが多い。 研究用にPCやモニターなども置かれている。 一人暮らしにしては大きめな衣装ケースには女装用の服がしまわれている。 華奢な体型であることもあって服装の幅は広いが主に動きやすい服装を好む。 興味関心のなことに関してはダウナーな姿勢をとり、他者から信用されにくいこともあり疑心暗鬼で人間不信ぎみ。 他人は概ね利用するために存在していると考え利己的に動き、また利用されることにも抵抗はない。 法律は社会を維持する上で必要な機能だと考えており、実際それの重要性を語ることもあるが、同時にそれを破ることも辞さない。 鰐燕九郎　 出宮大学所属地質学教授 専門は地質学、いわゆる沼地、湿地帯と呼ばれる地帯を調査研究している。 著作としては『生物の進化　湿地帯との関係、その役割』あたりが代表作 大学関係者からの呼び名は二つの意味を込めて「マッドサイエンティスト」 他者への関心が薄いのか授業態度などについては甘いが、結果至上主義で一切の温情がないため学生からは鬼畜女装癖などと呼ばれることも。 『生物の進化　湿地帯との関係、その役割』 著　鰐燕九郎 ＿＿＿＿生物の進化とは海から陸に上がることが肺呼吸、及び重力適応への第一歩であった。 しかし水棲生物は完全な陸地へ上がることはできない。 水のない環境で生存できるようデザインされていないからだ。 そこで重要になってくるのが、湿地あるいは沼と呼ばれる環境。 生物が魚類から両生類への過程において、その地形は長い年月をかけて進化の温床となっただろう。 ゆえに湿地とは「ビオトープ」という環境観察モデルがあるように、魚類から両性類、さらには爬虫類、それらの捕食者まで様々な生物がはぐくまれる地形である。 それを研究することは生態系を理解することの一助になるだろう。 本書がその一歩を進めるものになるのなら、背を押す手になるのなら、書いた価値がある、というものだ。 ______前書。鰐燕九郎 鰐燕九郎　後日談 目が覚めると見知った天井だった。 といっても自室で目覚めたわけではない。 俺の所属する出宮大学、その兄弟校ともいえる檻園医科大学付属の病棟だ。 自宅から近いあの大学に運ばれたのだろう。ここの利用料は高いから嫌いだ。 ともかく記憶ははっきりしている。あのゲームから戻った俺はそのままＰＣに死の感想と考察を叩き付けた。 三日四日は寝食を捨て我が身を顧みずアウトプットに身を捧げた。 我ながら狂っている、狂気は自覚していたが死を境にタガが外れたのだろう。 病床においてなお、覚醒しすぐさまノートに書き綴っている時点でその狂気は明白だ。 死とは解放だった。命が尽きることは電池が切れるようなもの、そうイメージしていたがあれは花火に近い。 生命という極めて高いエネルギーを凝縮し解き放つ。 肉体という枷から外れた魂はそのリソースを全て純粋な思考にのみ当てられる。 もっともそれを実行するには魂の維持を行うための器、肉体が存在せず不可能なわけだが。 なんとも皮肉な話だ。実際俺はその魂すらあの犬もどきに吸われたわけだしな。 次に死ぬなら焼死あたりが試しやすいだろうか。あの空間において発火は容易だ。 魂はどこまで自我を保てるのか、それを試してみたい。 あのゲームがまた行われ、誘われるのなら、という仮定の話だが。 退院したならばとりあえず知人をあたってみるとしよう。 檻園の人間は契約で動く、ましてや死の研究医もいくらか心当たりがある。声をかけて仮死状態について研究を進めよう。 被検体については、まあどうとでもなる。楽土教団あたりの奴ならちょうどいい。 マゾもサドも腐るほどいる。拷問の専門家も、まあいるだろう。 それから御影はんな、だったか。アレの調査データをサルベージする必要がある。 今回の参加者も含め、俺と同じ臨死体験をしたやつを集めよう。 沼地の研究は俺の趣味だったが、まああれはいい。捨てるには惜しいが、それよりも時間が足りない。 あの研究は適当な奴に渡しておこう。利権の一部はもちろん戴くが。 さあ命を冒涜し、神の領域を汚していこう。 古今東西、生命史上誰も解明できていないブラックボックスを、 全ての命の終着点、そのメカニズムを白日の下に晒すときがきた。 鰐燕九郎、病床での日記

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