タグ： 人形 ホラー 兄

彼にとって、弟は会うに会えない寂しい存在だった。両親が幼い頃に離婚し、弟は祖母の家へ、誉は名高い家柄を持つ本家の父の元へ跡継ぎとして引き渡された。幼い頃の思い出しかないが、大人しく優しい弟だったことを覚えている。ある日、父から祖母が死んだと伝えられて葬儀の日に久しく再会を果たした。弟は、人形をたいそう大切に抱えており、話しかけると弟の口は動かず、人形が彼の代わりに話をした。それでも可愛い弟だった。恐れはなかった。 弟の持つ人形を見た父は、人形を悪魔だと言って彼から取り上げようとした。その瞬間、人が変わったように歯をむき出して父に襲いかかる弟と人形の姿を見た。頭皮ごと髪を抜かれて叫ぶ父よりも、周りに取り押さえられるまで暴れる弟の凶悪な姿に心を奪われた。誉は、悪魔崇拝団体に所属している。幼い頃に神よ神よと願っても助けてくれなかった神を呪い、15をすぎた頃にはその手の団体に通いつめてその身を染めていった。弟は、悪魔に魅入られたのだと、従うべき主は彼の中にあると、その瞬間に悟ったのだ。 大切な存在:弟、弟の持つ人形 意味のある場所:弟が1人で住む祖母の家 容姿:身長、高いというか長い。髪も長い、全身黒い服、みすぼらしい革のカバン、黒のブーツ。 本人は年収もほとんどないので生活は父から月にもらう生活費から。 行動原理:団体への勧誘活動が主。のため、他人に対しては愛想良く振る舞う。弟(正しくは弟の持つ人形)のことを崇拝する対象のひとつとしている。ブラコンではない。

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