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五十寅 玻璃(ｲﾄﾗ ﾊﾘ) 男性 32歳 ■中学教師 担当:社会科 倫理・公民 ■一人称:私 ■二人称:君、あなた ■趣味 :読書 映画鑑賞(映画館派) 【自殺した生徒について】 とても悔やんでいる。 自分にはもっと何か出来る事はなかったのか、彼女の｢大丈夫です｣を鵜呑みにして目を逸らしていたのではないか、担任である自分にも言えない悩みはなんだったのか、もしかして苛められていたのか、受け持ちの生徒ひとり救えないなんて教師失格ではないかと、毎晩1人で悩んでいる(寝不足気味になり医師に睡眠薬を処方してもらっている) 五十寅は彼女が自殺した本当の理由を知りたいと思っている。 【性格】 基本的に感情の起伏が少ない。というか感情を表に出すのがあまり得意ではない。何を言われても淡々と返すので、ドライだと思われがち。 しかし実際は、家に帰って1人脳内反省会をする程周りの目を気にしているし、自分のクラスの生徒の事はとても大事に思っている。 【生い立ち】 父・母・双子の姉(瑠璃/ﾙﾘ)・玻璃の4人家族。 大学教授の父とモデル兼アパレルブランド社長の母の間に生まれて、幼少期はかなり裕福な生活を送っていた。双子の姉は母親似で美しく、正義感の強い子だったので友人が多かったが、玻璃はどちらかと言うと父親にの控えめな顔立ちと気難しい性格で殆ど友達と呼べる存在が居らず、むしろ性格のせいで揉める事が多かった。小学校までは姉と一緒に通っていたので、玻璃が揉める度に姉が間に入り事を収めていた。 しかし、姉が全寮制の中高一貫女子校に入学し離れ離れになってからは、これまで姉が仲裁に入っていた事を面白くないと思っていた小学校からの同級生に苛められるようになる。 最初はいじめなど気にせず気丈に振舞っていたが、その事が余計に癪に触ったのか、日毎にいじめはエスカレートしていき、学年が変わってもそれが収まることは無く、当時の教師陣も見て見ぬふりをしていた。 中学2年生の頃からは無意識にリストカットをするようになり、夏場でも長袖を着るようになる。 ある時、いじめっ子の1人が無理やり袖を引っ張って破いた際にリストカットから滲んだ血が手についた事で｢汚い｣｢お前の血がついたら根暗になる｣｢病原菌｣と言われるようになった。病原菌弄りはクラス全員に広がり、玻璃はやがて教室に入ることが出来なくなり、一日中図書準備室で自習を続けた。 多忙な両親には迷惑をかけられないと、家族にはいじめの事を話していなかったが、中学2年の夏休みに姉が寮から帰ってきた際に玻璃の様子がおかしい事に気づく。地元の知り合いに色々と話を聞いた結果、玻璃が苛められている事を知り、玻璃のいない所で両親に相談。両親共々田舎へ引越し、玻璃は高校卒業までフリースクールで過ごす。そこで出会ったボランティア指導員に憧れ、自分と同じように学校へ通えなくなった人や人と馴染めない人の力になれるような人間になりたい、そんな人達が少しでも生きやすくなれるようにと社会教師(主に哲学専攻)を目指す。 大学は入学してから卒業まで常に優秀な成績をキープ。卒業時には総代まで務めた。 大学卒業後は、中学教師として勤務。授業は基本的に真面目でスタンダード。しかし自分の授業で生徒がめちゃくちゃ寝るので、どうやったら興味を持ってもらえるか頭を悩ませている。 生徒からの評価は先生としては可もなく不可もなくという感じ。あまりに真面目過ぎるので、一部のやんちゃな生徒からは｢ハリ先｣と呼ばれて弄られたり絡まれたりしている。最初はちょっと怖かったが、人生で初めてのあだ名だったので正直ちょっと嬉しい。 【いじめについて】 哲学・倫理学を学んでいくうちに、当時のいじめられっ子の心情や自分の立ち回りについてある程度自分の中で消化出来ているので、今となっては遠い過去程度にしか思っていない。 しかし、｢病原菌｣というワードはトラウマになっており、ニュース等で偶然でも耳にしてしまうと思わず身体が固まってしまう。

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