タグ： 山田結貴 大正 村雨一族

職業ベースは浮浪者。前職の技能は元遊女であることから〈芸術〉（遊芸）とした。 女流浪人を自称する絶世の美女。異国からのお雇い外国人である父と、遊女であった母との間に生まれた子。 父、母ともに容姿に恵まれていたためか、その特徴を色濃く継ぎ異端の容貌を持ってこの世に生を受けた。 特に銀髪金眼は、顔も知らない父からの遺伝であると言われている。 母は自身を産んだのと同時に亡くなっており、赤子の頃から異端でありながら、類まれなる美貌を誇っていたことから生まれながらにして遊女となることを決定づけられた。 しかし16歳で初めて客……村雨姓を持つ医者を相手にした際一瞬にして相手を虜にしてしまい、年若くして身請けされる。 だが、身請けと言っても彼女を待ち受けていたのは、時折折檻さえ受けながらその医者の相手をえんえんとさせられ続けるという生き地獄であった。最低限の食事や教養は与えられたものの、己の美貌と境遇を深く呪った。 彼女が18歳を迎えた頃、医者は病を患い急逝。栄はこの時既に医者との間の子を産み落としており、医者の両親は彼女から跡継ぎにする予定の子だけを置いて消えるよう強制。栄は子を気がかりに思いつつも、忌まわしい2年間を過ごした家を逃げるようにして去った。 栄が戦闘技能に特化しているのは主に自己防衛のためであり、自身を手籠にしようとした暴漢を何度も返り討ちにしている。ただ、異端な容姿が仇となり真っ当な職に就くことができず、やむなく流浪人となる。金がなくなれば娼婦の真似事をして路銀を稼ぐこともしばしば。 避妊する方法を持っていなかったため、この若さで既に医者との間の子以外にも赤子を何人か生み落としている。しかし子を養う手段を持ち合わせていなかったため、実子のいない夫婦を見つけては養子として我が子譲り渡していたのだった。 ――自身の呪われた運命を受け継がないよう神に祈りを捧げながら。

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