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残り寵愛点9 この壊れた世界で、分かったことが一つある。 殺した者が生き残る、ということだ。 この肉体で“生き”残るとは、なんとも皮肉ではあるが それでも、殺さなければ、無残な肉塊に代わるだけ 昔、臆病者だった私はもういない。 クローゼットで隠れて、怯えるだけの少女はもういない 死してなお、慰み者となる自分はもういない “俺”は、今日も生き延びる。 この滅び、腐り、狂った世界で 彼女は元は普通の家庭に生まれた日本人の少女だった。 気が弱く、周りから距離を置きがちだった。 家族はそんな彼女を心配していた、やさしい両親だった。 彼女はクローゼットの中が好きだった。子供のころ、この中で誕生日のプレゼントで買ってもらったオルゴールを聞くのが好きだった。 ドールとして作られてからは、毎日のようにネクロマンサーから凌辱され、姉妹達からは激しい暴行を受けて、心が半ば死んでしまっていた。 だが、唐突に「反転」した彼女は勝気で狂暴な性格に代わり、周囲の姉妹を殺し、部品を奪い、研究所を脱出した。

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