タグ： 瑛嘉玄

※基本ルルブ掲載職業「医師」を選択。個人的な技能は選択していない。 ※この探索者は神話的事象を前に狂気に陥る経験をし、クトゥルフ神話技能を5点獲得した。 新薬の研究・開発に携わる専門家。 研究者としては新人だが、博士号をほぼ最短で所得したということもあり、信用は大きい。 現在は、人間の老化や寿命に関する研究が主である。早い話が、不老不死を目指すものである。 がん細胞の性質・大型海洋生物の構造・その他多岐にわたる研究へと派生するが、 これらの全てを一人で理解できているあたり、まさにスペシャリストと言えるだろう。 なお、彼女の言う不老不死とは、「老いず、老衰による死がない」という意味であり、 何があっても死なないという意味では決してない。 例えば交通事故による死亡などには対応できない。 探索者は、大学及び大学院生時代に、複数の論文を発表している。 それらが有名とは言わないが、修士・博士として認められるには十分な内容である。 高い教養と、それを活かす高度な知性を有しており、専門分野にも明るいが、 それ以外にはこれといった取り柄がないのも事実ではある。 外見は普通よりちょっと小さい女の子で、胸はぺたんこ。 それなりにお洒落をしてみたいお年頃。 堅い経歴を持つが、意外とフランクな性格である。 今はそうでもないが、若い頃は病気がちであった。 現在は多少マシではあるが、それでもひ弱なほうである。 [Last Summer Game]からの生還：クトゥルフ神話技能獲得+13点獲得 　どうしても書き留めておく必要があった。さもなくば、私はあの島であったことを、永遠に引きずったまま生きることになるだろう。君がこの文書を読むために、暗号解読じみたことを行っていないのなら、君が何者であろうと私は気にしない。同様に、君がどこまでの知性を持ち、どれほどの教養を有しているかについて、私は配慮していない。そのことに対し、非礼を詫びるつもりもない。つまりこれから記すことは、まさに重要な事項なのだ。 　私は薬学の専門家であり、時空間の研究家ではないが、私がこれを記している段階での現代理論では、時間遡行は不可能であり、未来予知は不可能であるとされている。未来への旅行は可能だが、そのためには数万倍かそれ以上の実時間を消費することになる。現時点では約1/44秒先の未来へ降り立った者が存在するが、その詳細を知らないのなら、君のほうで調べるなり勝手にして欲しい。これは時間遡行と未来観測について記すものであり、未来旅行は本題ではないからだ。 　さてこれらが不可能とされる理由だが、まず時間遡行が自己矛盾を孕んでおり、未来予知は決定論が明確に否定されているためである。だが実際には可能なのだ。何故なら、私自身が時間遡行を経験し、未来予知を可能とする存在を観測したからだ。それを否定する理論をどれだけ打ち立てようと、確かにそこにある物を、ないと否定することはできない。つまり、現代の理論では説明のできないものが、この世界には存在するのだ。逆説的に、この世界に存在するものの複数―その数は不明だが、それらは現代科学による説明がつけられないのだ。そしてそういったものの一部に触れたとき、私は恐ろしい知識の片鱗を獲得した。 　君も、そういった知識を少なからず持っているはずだ。更に言えば、その知識に触れたとき、君の脳裏に狂気的な思考が駆け巡ったはずだ。私を含め、多くの同族は、その知識を忌まわしいものとして、避け続けている。その結果、非情に多くの学問が誕生した。中には不完全な学問、あるいは理論などの様々が誕生したが、学問はそれらの全てに説明をつけようとしている。 　君は分かっているはずだ。私や私の同族は、その忌まわしき知識を、学問という箱の中に閉じ込めようとしている。端的に表現するなら、学問の一部または全部は、我々が構築したカバーストーリーであり、それらは欺瞞だ。 　さて、私は君がこの文書を読んで、困惑しているものだと決め付けた上で、助言する必要がある。君がこれから何を考え、どう生きていくべきかという指標を示す必要がある。私にはそれが可能であり、私と同じくそれを可能とする存在はほとんどいないからだ。無論、従うかどうかは君の自由だ。 　君は何も特別な存在ではない。無論私もだ。全ての真実を知ろうとする事は、濁流に溢れた河川を泳ごうとする行為に等しい。そんな非論理的かつ不合理な選択をする必要はない。すぐ横に安全な道があるのなら、無駄な危険を犯してまで怪我をする必要はない。宇宙の広大さの前で、君はあまりにもちっぽけだ。玄関の前、その開いたドアの前に立ち止まり、全ての問題が解決するまで待つ者などいない。自身の小ささを理解した上で、ただドアを通り抜けてしまえばいい。 　君は、そのままの君でいい。私も、このままの私でいよう。この思考が愚かだと思うなら、存分に嘲り笑ってくれたまえ。だがこの思考が合理的だと思うのなら―私はそう願っているが、ただ君の行きたい道へと進んでほしい。これは、今の私が、未来の私のために残したメッセージだ。そして、私に「恋」を教えてくれた人に、伝えたいメッセージでもある。 　ありがとう。これを最後まで読んでくれた未来の君へ。―"杠葉" 唯月より。

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