タグ： 植木鉢たかはし

「お行儀が悪いですよ？ ちゃんと、残さず綺麗に食べなさい」 「そんなに私を困らせたいんですね、全く」 「どうしても名前を呼びたいなら……そうですね、“シン”と」 「身の程を知れ」 　常に敬語を崩さず、声を荒らげることもほとんど無い。その仮面のような笑みが外れる瞬間はとてつもなく怖い…と親は思います。 　本名は神永透真。囚人には“シン”と名乗っている(神・真の音読み。安直) HO2にも同様の対応をしている。聞かれなければ答えない。常にスーツを身につけており、その上からコートを着ていることが多い。靴だけは革靴ではなくブーツを履いている。冷え症なので。寒さに体制あるけど冷え症です。多分生姜湯とか飲んでる。 　なんでも完璧にするように求められてきた。透真自身、それに答えようとしてきた。そのため、立ち振る舞いから言葉遣いまで、全てが完璧につくられたもの。それが彼自身であり、彼そのものである。自我を根本から完璧にした結果。看守になったのも、恐らくは教師か親に勧められたから。 　両親と、弟が一人いる。弟の方は出来が悪く、何をしても上手くいかない、彼とは真逆のタイプの子だった。両親から弟はかなり強く当たられたが、透真はそうはせず、逆に、完璧でいなくてもいい弟の隣は心地よかった。が、弟は現在行方知らずである。 　大学で心理学を学んでおり、その派生から医学、精神分析を習得している。また心理学を学ぶ中で催眠術に触れ、それに興味を持ち、仕事でも稀に使用する。効くかどうかは別として。 　合気道をやっていた経験から、キックよりも組み付きの方が高い取得になっている。悲鳴を聞くのは、あまり得意ではない。だからか肉体的苦痛が生じる拷問などはあまり好まない。よって、そこで催眠術を使用することがある。 　…………というのは植え付けられた仮初の記憶である。彼は孤独だった。ずっとずっと孤独に……いや、孤独だったから、希望も望みも失わずに済んだのかもしれない。 　同族と違う。でも人間でもない。虐げられる中で、伸ばされた手はどれほどあたたかく感じただろうか。それが例え、自身を丸ごと凍らせてしまうほどの冷たさであったとしても、幾つの命を奪っていたのだとしても、その手は柔く、暖かかったのだ。 　もう彼女は、人だ。人間だ。強くない。あまりにも脆い。しかしだからこそ、守りがいがあるというものだ。 　腕すらなくとも守ろうとしたもの、今なら、この腕で抱きしめられる。幻覚なんかじゃなく、本物の、自分の腕で。 　透真と呼んでくれる、あなたがいる限り。 誕生日　6/5 誕生花　ダリア「華麗」「優雅」「気品」「移り気」「不安定」 　　　　マリーゴールド「嫉妬」「絶望」「悲しみ」 　　　　ホタルブクロ「忠実」「正義」 ※メインで誕生花と考えているのは、イメージカラーに近いホタルブクロ 誕生石　ムーンストーン 　石言葉「協力者」「月の導き」「平和」 　　　　クリソベリルアレキサンドライト 　石言葉「あるままにある(クリソベリル)」「静かに見守る(クリソベリル)」「秘めた想い(アレキサンドライト)」

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