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名無し(記憶喪失) https://picrew.me/share?cd=L6H3h0ynMR ​───────​───────​─────── ●私立探偵　（2010） 探偵社員、興信所職員、保険調査員など。 職業技能：言いくるめ、鍵開け、心理学、追跡、図書館、法律、目星 ＋次の技能から1つ：聞き耳、写真術、値切り、スタンガン、こぶし/パンチ (→聞き耳を選択) ​───────​───────​─────── 普段は穏和でおちゃめで、憎めない男。 現在は笑顔がなりを潜め、どこかぎこちなく笑う。 理由は以下。 彼の元気一杯で幸せな幼少期がひび割れて壊れたのは、たった1個のライターと灯油缶が原因だった。 8歳の時、学校から帰ると焦げ臭いにおいを感じ、不思議に思いながら嫌な胸騒ぎがして走って帰ると家が燃え盛っていた。 ふと、こちらを見ている高級そうなスーツを着た男と目が合った気がした。その瞳に光はなく、しかし興味の色が浮かんでいる気がした。 そんな事など今は構っていられず錯乱し、周囲の制止も振り切って家の中に飛び込んだ。 父と母を必死に探すが、見つからない。 追いかけてきた消防士により無理やりに救出される。 この火事により、優しい両親が死亡した。 放火だった。 火事の中飛び込んだせいで 顔に大きな裂傷痕、背中に醜いケロイドがある。 その素顔を見た人間は大概顔を歪める。 あくまでも気さくに話しかける彼の性格で、周りは同情と共に心を開いている。 背中のケロイドは隠すためではなく、ケロイドが治った時にあの日の慟哭を忘れない様に背中に刺青を入れた。 養父母の元で育ちながら、警察官を志すが、捕まえたいのはたった一人である事、そしていざと言う時に警察というしがらみが無く犯人を捕まえる為に探偵を志す。 16歳の時に学校に通いつつも、バイトで私立探偵の助手になる。 警察に煙たがられながらも、1部の警察官と親しい関係を築き、事務所の空気もよくなり、私立探偵として仕事もそこそこ入ってきていた 気まぐれだった探偵事務所の所長は、彼が20歳の時に「今日からお前が私立探偵な！」と肩ポンして止める間もなく世界旅行に出かけた。 助手、いや、いまや私立探偵の彼には好都合だった。 もし犯人を探し出せた時、殺すとしたら周りの人に迷惑をかけるからだ。 そして、犯人は案外あっさりと見つかった。 とある浮気調査中に道端でバッタリと出くわしたのだ。 相手はこちらを覚えてはいなかったろう、成長しているのだから。 だが、あの底なしの暗い瞳の中に浮かんだ嬉しそうな色、高級そうなスーツ、忘れるはずが無かった。 連続放火犯だった犯人は、あの日目が合ったスーツの彼だった。 浮気調査を直ぐにやめ、男の後をつける。 人気のない所に来たところで男を殴りつけた。 そこでようやく男はこちらがあの時の子どもだと分かったのか、目を丸くした後に笑っていた。そして隠し持っていたナイフを取り出すのが見えた。 頭の中で何かが焼き切れる音がした。 男を何度も殴りつけ、倒れた男の首を思い切り絞めている時、騒ぎを聞きつけた知り合いの警察官が止めに入った。 殺させろ、と叫んだが警察官は普段の探偵を知っている為に羽交い締めにするのをやめはしなかった。 連続放火犯は捕まり、探偵は正当防衛として認められ罪は不問にされた。 それから数週間、やる気の一切を失ってしまい、入る依頼の殆どを断って事務所のソファーで寝て、鳴り響く依頼の電話を無視する怠惰な日々を暮らしている。 そろそろ、ちゃんと働かなくては。 はぁ、とため息をついて重い腰を上げようとした彼が、今から不可思議な事に巻き込まれることはまだ誰も知らなかった。

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