タグ： 夜螺 夜螺（喫茶店組） 夜螺（L1）

「……そう、そう思っているんだよなぁ。わかってる、わかっているんだけれども」（2016.3.20.～） 「この世界は、いつだって、音に溢れている。だから、俺はまだ……いや、もう一度、世界の音を、聴いていたい」（2016.4.15.～） 「音を奪われてしまえば……また、呑まれてしまうから……ずっと、傍で……そのおとを、聴かせて、ほしい」（2016.8.1.～） 雨音 弥歌（あまね-みか） ※ ピアニスト/ミュージシャンベース ２－９　バイリンガル：日本以外の国で生活したことがある。EDU*5を最大３つまでのほかの言語に割り振り可。 ４－９　暗黒の祖先（D）：邪悪なる一族の祖先らしいよ。⇒1d100で55⇒ポイント60 ----------- 雨音 弥夜という弟がいるピアニスト。ただ、人付き合いはそんなよくない。というか極度の人見知り。 ただし一度音楽のスイッチが入るとそのまま自分の世界に入りこんでしまう。 はっきりものを言わない。ぼそぼそ、戸惑いながら喋る。目線を合わせることも、少ない。 ただ、慣れてくると少しましにはなる。 母の兄の娘に、響風結がいる。結にとってのいとこ。 母方の祖先がフランスからやってきたらしく、少しだけフランスの血が入っている。 遠い先祖にアダン（http://charasheet.vampire-blood.net/386589?pass=rack10）がいる。 ただしフランス語はよくわからない。 そして父は日本に帰化したイギリス人。つまりこの子はハーフである。 幼少期はよくイギリスに住んでいたことがあるが、中学に入ってから日本にくるように。 ドイツ語は、音楽を学ぶために一時期留学していたことにより身についたもの。 (2016.3.20.～) 黒き風に、その身を切り刻まれ、確かに、死んだ。 (2016.4.??.～) おぼろげな意識の中。 廃教会にて、ピアノを弾き続ける。誰の為に。 (2016.4.15.～) 君は再び、この世界に誕生した。 「おたんじょうび　おめでとう　弥歌」 変わってしまった身体と共に。 (2016.8.1.～) ようやく気付いたのだ。 あの日、奇妙な縁に導かれて、出会った時から。 君は、俺のおとのせかいに入ってきていた。 ただせかいを、ひとり、感じるままに奏でていただけだったから。 はじめはとても、不思議な気持ちだった。でもそれが、はっきりと今はわかる。 君と君が奏でるおとを、自分を、大切にしなくてはいけないと、思った。 --------------- ○後遺症 【幻視】永続 風の落とし子を見るたびに白いフードの少女を幻視する後遺症を得る。 【いのちのおと】永続 暖かな水の中に沈み目を閉じると、母胎で過ごした音を思い出せる。 ３日間やるとSANが＋1回復する。 【命の音】永続 卓内にてSANが合計15以上、或いはHPが5以下減ると、 耳の奥で「×××」と名前を呼ぶ声と、水の音、誰かの鼓動の音がして離れない。 上記のトリガーをひくと、闇に恐怖し、自分が闇に包まれると身動きがとれなくなる。 ---------------- ○不定の記録 8月1日～2月1日（解除済） 妄想癖 （無いはずの事実をまるであったかのように思い込む。 　周囲が常に自分を監視している、死者が生き返ったなど。1ヶ月毎に１点のSAN減少が発生するかもしれない。） →あれからというもの、白いフードの少女が、視界の端にちらつく。 　じっと、こちらを見つめるように。 　君は、ゆるしてくれないのだろうか。 　ごめんなさい。俺は……。 →SANチェックは後遺症と相殺。 不定は治療に専念できます。期間×1d6回復する代わりに探索は出来ない。 ---------- ○通過シナリオメモ 「シュトルム・ウント・ドランク」でHP0ロスト 2016.3.20. 「黒盤の亡霊」NPC 2016.4.11./4.17./4.18./4.22./4.26./4.28./5.12. 「世界とぼくと××と。」で復活 2016.4.15. 「あかがねカクテル」 2016.4.18. 「走馬灯図書館」 2016.4.20. 「満」 2016.5.16. 「氷鏡の城」NPC 2016.5.30. （「きりとられるしろ」）2016.6.13. 「お寿司食べたい」 2016.7.5. 「平行線のアポフィライト」 2016.7.11./7.17./8.1. 「ココロカガミ」 2016.8.15./8.17. 「白盤の泡沫蝶」NPC 2016.10.2./10.7./10.13./10.24/10.31./11.6./11.20. 「その隨に君を呼ぶ」 2016.11.24. 「お茶会をしよう」 2016.12.2. 「真夜中のサルーテ」 2017.1.30./2.2. 「喝采」 2017.3.20. 「Encore」 2017.4.17. --------------- ○自探索者との関係 雨音 弥夜：http://charasheet.vampire-blood.net/580313?pass=rack22 すごく人懐っこい弟。 響風 結：http://charasheet.vampire-blood.net/549016?pass=rack20 いとこ。妹のような存在。彼女は、描く者。 桐嶋 楓：http://charasheet.vampire-blood.net/m712c6207474891d2f699d8cbdf50624e?pass=rack3 喫茶店でアルバイトをしている女性。 桐嶋 薫：http://charasheet.vampire-blood.net/mfb0da356f755c56f34fc957dcc034371?pass=rack1 楓さんのお兄さん。 永冶 千寿：http://charasheet.vampire-blood.net/495048?pass=rack16 喫茶店によくいる人。 星文 輝：http://charasheet.vampire-blood.net/495625?pass=rack17 喫茶店に時折いる人。 漣 言葉：http://charasheet.vampire-blood.net/504587?pass=rack18 喫茶店でたまに見かけるアルビノの女性。 ---------------- ○その他繋がり 如月（りひとさん）：http://charasheet.vampire-blood.net/573023 再びこの世界で生きることをゆるされてから、最初に触れあった人物。 彼の生み出す音楽とその温もりに、言葉では言い表せない感情を抱いている。 もう一人の弟のような存在ともいえるかもしれない。 ＊＊＊ 最近は頻繁にお互いの家に泊まり泊まられという感じ。 お互いに不安定なのかもしれない。それぞれの寂しさを慰めるかのように。 「ずっとここにいてもいいんだよう」 ---------------- ○シナリオメモ 「シュトルム・ウント・ドランク」 楽譜を求めて、でも専門店に行くのはおっくうだったため、ある日本屋さんに立ち寄った。 やがて、暴風雨が訪れる。傘を忘れた雨音は、ただ本屋の中でぼんやりとする。 と、ふと一冊の本[絵本]に目が留まる。雨音は、思わず手を伸ばした。 表紙には微笑んだ少女の顔。途端、その表情が変化して―― 嵐の日、その少女は、動き出す。 御剣 雫（かざみさん）：http://charasheet.vampire-blood.net/m6c289ff58a9f604a485fe3e5866c3134 動物が好きだった記憶がある。 日傘 雨音（三阪さん）：http://charasheet.vampire-blood.net/560713?pass=amane とても不思議なしゃべり方をしていたような気がする。 あの時の少女 愛されないつらさを知ってしまったようで、憎しみに呑まれてしまったようで、少し後悔している。 きみのような幼き子には知らないでいてほしかった。 ⇒HP0ロスト。（HP-17） 　その日から、彼は失踪した。 　最後に本屋にいたことは目撃されているとか。 　（どこかの山中か、川辺か、バラバラ死体になった探索者が発見されるかもしれない。 　　見つからないかもしれない。） 　 「兄ちゃんが、行方不明なんだってさ。俺もよくわからないけど……でも、見つからない以上、まだ信じていてもいいよね？」 「弥夜がそんな顔するの珍しいね。……いや、気持ちはわかるけどさ」 -------------- 「黒盤の亡霊」NPC 記憶の中の廃教会、ずっとそのピアノを弾き続けている。 おぼろげな記憶の中、思い出せない、あの曲を求めて。 渡来 雪斗（かざみさん）：http://charasheet.vampire-blood.net/601541 木屋 侑（三阪さん）：http://charasheet.vampire-blood.net/366985?pass=sizimi 如月（りひとさん）：http://charasheet.vampire-blood.net/573023 静井 基樹（ムニンさん）：http://charasheet.vampire-blood.net/716578 ナハティガル（モニカさん）：http://charasheet.vampire-blood.net/605423 オリザ・ルグラン（あるけーさん）：http://charasheet.vampire-blood.net/371196 鏡屋 壱（ノライヌさん）：http://charasheet.vampire-blood.net/642952 ニケ（しるくろさん）：http://charasheet.vampire-blood.net/meb7f9908060a1c0bc9a539b76d9ca5cc -------------- 「世界とぼくと××と。」 気が付けば、そこは草原だけが広がる世界。 少女と共に、遊園地へと赴く。 Ciel（NPC） 「世界の音を、聞こうとして、……また君を思い出すのだろう、な。……ありがとう」 ⇒復活。 気が付くと病院のベッドの上。 確かに死んだはずなのに、生きている。 -------------- 「あかがねカクテル」 家に帰ろうとしたら、そこは見知らぬバーだった。 自分を知っているらしい青年と共に、カクテルを作る。 如月（りひとさん） 「えっと……らぎさん、なんというか、その……ご迷惑おかけしたような……でも、楽しかったなあ……」 彼と共に、音楽をつくろうと、する。大切な友人となった。 --------------- 「走馬灯図書館」 新しく出来た友人の家から帰る途中、不思議な道を見る。 気が付けばそこは、図書館だった。 源 このは（NPC） 「向こうから、突っかかってくる、幼馴染……でも、元気になって、よかったなあ……」 過去を見ているだけでは、生きていけない。 ひとりで怖いのなら、誰かと共に歩めばいいと。 -------------- 「満」 如月と共に、町を歩いていたら変な空間に。 彼になら、どうされても、いいと、思った。 如月（りひとさん） 「前よりもずっと、その温もりと鼓動を、近くに感じた、ような、気がする……」 -------------- 「氷鏡の城」NPC どうしようもないところを、救われたような気がするのだ。 ただぎゅっと抱きしめて、その温もりを思い出す。 ……らぎと、弥夜と、結に、迷惑をかけてしまった。 -------------- （きりとられるしろ） 迷子のらぎを連れて、しろい世界へ。 ただただ、寂しかった。そう気づいたのは、いつからだろう。 まだ、このまま、傍にいさせてください。 -------------- 「お寿司食べたい」 らぎにお寿司ごちそうした。（払ったけど） ------------- 「平行線のアポフィライト」 再び自らを蝕むあの現象。託すことしかできずに、彼は何を思うのか。 ＊＊＊ けれども彼は願った。彼と彼の傍にいる者のために、しあわせを。 ＊＊＊ 諦めてはいけない。お礼をしなければ、と。 彼らのその言葉は、再び歩み出すきっかけとなった。 ーーー 最後、相対したとき、思い出してしまった。 ……あの時、自らを、永劫なる氷の底へ、閉じ込めたのは。 ※後遺症トリガーをひく(SAN-4-50-3) →+24(58) 神話2+3+5+2 地質5、聞き耳3、目星2 如月（りひとさん） 「あの時泣いていたから……きっと、何か、辛いことが、あったんだろうなあ、って、巻き込んで……その……」 葉弓鋼（NPC） 「探偵……彼と"自分"を救ってくれた……と、いって、いいのだろうか……？」 ------------- 「ココロカガミ」 自分のあの瞳の奥。 兄弟で秘密にしていたあのことを。 君のうたうきっかけを、 君のこころのこりなことを、 君のおもいを、 たしかに、きいた。 SAN-2+12(SAN68) 図書館+9 ピアノ+9 目星+6 鏡ナユタ（NPC） 司書のようなひと。たすけてもらったのなら、すこしでもできることを、かえそうと。 -------------- 「白盤の泡沫蝶」NPC 弥夜は一体、 どこへいったのだろう。 ここに在るけれど、 それは、 きっと。 如月（りひとさん） 大丈夫……たぶん、だいじょうぶ。 リカルド・ブライエン（サウザンドさん）：http://charasheet.vampire-blood.net/396476 何だか、不思議な、ひと……だった。 ニケ（しるくろさん） 像のことについて、弥夜の現状について、確信した。 真透 雫（鳩羽さん）：http://charasheet.vampire-blood.net/671473 なめちゃんのことを知ってた。 渡来 雪斗（かざみさん） でかい。……なんでこの人と弥夜は知り合いなんだろう。 ナハティガル（モニカさん） なんか……すごく……似た雰囲気を感じる。 木屋 侑（三阪さん） 随分と、……彼に、優しくしてもらっていたようだ。 貫田 真綾（プラーナさん）：http://charasheet.vampire-blood.net/545889 この前、泊まりにきた、ひと……。 静井基樹（ムニンさん） 何を話そうか、すごく……悩んで、しまった。 -------------- 「その隨に君を呼ぶ」 らぎの様子が、おかしい。 SAN68⇒62⇒69 聞き耳＋4 「俺の、世界を……"壊せ"」 「そのおとで、その声で、」 「……"俺"を見ろ、」 「らぎ……！」 らぎと二人でいっしょに映った写真をコピーしてくれた。 -------------- 「お茶会をしよう」 彼のためにピアノを弾き続ける日が続くある日のこと。 お茶会に巻き込まれる。 SAN69⇒79 精神分析＋2＋3 うた＋3 「うるう……？」 ---------------- 「真夜中のサルーテ」 弥夜とらぎとグーとで町を歩く。 SAN79⇒77⇒79 うた+6 ------------- 「喝采」 気づけばそこは、コンサートホール。 ……少し前の俺なら、たぶん。 SAN79⇒75⇒79 ピアノ+8 図書館+1 -------------- 「Encore」 そこは、天井からあたたかな光のさす部屋の中。 切り株のような舞台と、ピアノ。 アイカと交わしたことばとおと。 たいせつなおとのせかい。 SAN79⇒76⇒79 ピアノ+2 うた+6 ------------- 【救済に関して】（消化済） 救済シナリオで救済された場合、CONが-5の状態で復活する。 （黒い風の「疫病」によるCONが毎日-1ｄ10されるペナルティ、その後遺症である。CONが5以下の場合は1まで落ちた状態で蘇生する。） また復活した場合その時点で〈クトゥルフ神話技能〉に+8％。 -------------- ○アーティファクト 【AF（消費済）】ハートのペンダント 赤い水晶でできたペンダント。赤く煌めく水晶の中心に、花の模様が刻まれている。Cielの証。Cielがくれた命の証。 SANに固定で＋10 「君を蘇らせる。どうか、笑って生きて欲しい。」 -------------- ○呪文 呪文：【光亡きムトゥーラより出でし知性の結晶の招来と帰還】 減少ＳＡＮ：なし、消費ＭＰ：任意 この呪文を使う際の精神力（ＭＰ）は使い手の任意で決定できる。 少なすぎれば対象を退散させることはできず、精神力は無駄に消費されるだけである。 しかし、精神力を消費し過ぎれば死に至ることになる。 呪文を使う際の精神力は、複数の使い手から出し合うことができる。 ---------------- ○出会った神話生物 イタクァ：でかい、どうして 風の落とし子：ごめんなさい、もう…… 監視するもの：なんとかしなくてはいけなかった ウムル＝アト・タウィル；お前は、いつかの、 キーザ：きっと彼のものからは逃れられない。 無形の落とし子：したたり落ちる、うつしかがみ。 カラカル：普通にいいひと ヌトセ＝カームブル：いいひと タマシュ：いいひと リリス：なんか怖い 夜鬼：ちゃんとは見てない 外なる神の従者たち：視線がこわい。 ---------------- ○関係まとめ 雨音弥夜：「弥夜」 響風結：「結」 Ciel：「シエル」 如月：「らぎさん」⇒「らぎ」「うるう」 桐嶋楓：「楓さん」 桐嶋薫：「薫さん」 永冶千寿：「永冶さん」 星文輝：「輝くん」 漣言葉：「言葉さん」 御剣雫：「御剣さん」 日傘雨音：「日傘さん」 ドリー：「ドリーさん」 源このは：「このは」 ラト：「ラトさん」 葉弓鋼：「鋼さん」 葉弓秀：「秀くん」 鏡ナユタ：「鏡さん」 リカルド：「リカルドさん」 ニケ：「ニケさん」 真透雫：「真透さん」 渡来雪斗：「渡来さん」 ナハティガル：「ナハトくん」 木屋侑（三阪さん）：「飛鳥さん」 貫田 真綾（プラーナさん）：「真綾さん」 静井基樹（ムニンさん）：「基樹さん」 ------------------ ○詳細（雨音弥歌/弥夜、響風結：えばのから） 雨音兄弟の幼少期は、イギリスに住んでいた。 母――弥奈がちょうどイギリスに旅行に行っている際にそうなったのでしばらくそこで過ごす。 弥歌が小学校入学の際、日本にくるように。父も日本名を名乗るように。 そこで、弥奈は自らの弟である響風父の近くに越すことを提案。両家がご近所に。 こうして、雨音兄弟と結はいとこ同士で付き合うようになった。 そして父は放浪癖のある音楽家。（※フィルハート・レインウォルド。別システム「マギカロギア」キャラクター） 弥歌は生まれつき、人見知りをするほうであった。何をするにも母にくっついているようなタイプである。 弥夜は一方で、やんちゃなほうだった。親の目を盗んではいたずらをしでかし、母に怒られるようなタイプである。 フィルは弥歌が９歳の時、弥夜が６歳の時に失踪する。 弥奈と兄弟には、「喧嘩別れした」と思われている。弥奈は大層悲しんでいたとか。 （実はフィルが、家族に対する思い入れを強くしてしまった故に、これ以上巻き込むことが出来ないと、縁を切ろうとしたことによるものである。この真相は、フィルのみが知る。） フィルの姉はとある教会の教徒だった（しかし、それを本人は嘆いている）。 その繋がりで、弥奈はそこに所属するいち教徒の男性と再婚する。しかしそれは半ば一方的なものというものであって。 再婚相手は弥奈を相当溺愛していた。よって、別の男との間に生まれた弥歌と弥夜という存在を疎むように。 直接的な暴力を与えることは少ないが、兄弟を倉庫に閉じ込めたり、家を全部閉ざして弥奈と出かけて数日帰ってこなかったりなど。積極的に弥奈と兄弟を引き離して自分だけのものにしようとたくらんでいたと思う。 人付き合いが苦手な弥歌は、音楽の才能があった。幼い頃にフィルが買い与えたピアノを、自由に弾きこなすのである。 人との関わりの面ではあまりほめられない弥歌だったが、この音楽の才能は、いろんな人物から褒め称えられるのだ。 弥夜はそんな兄が大好きでもあり、羨ましくもあった。自分にはそんな突出した才能はない。 元気いっぱいであることをよく褒められるが、そうじゃない。兄は自分の持ってない才能がある。それは羨望にも近いものではあるが、それ以上に弥夜は、"兄"が大好きだった。 弥夜は、そんな兄のそばにいるために、音楽を独学で学び始める。けれどもうまくいったのは、オカリナだけだった。 それでも、オカリナを手にして弥夜は弥歌のそばで必死に吹き鳴らす。 一方で弥歌は、周りは"自分"ではなく"音楽が出来る自分"を愛されているような気分になり、ますます自らの中に閉じこもってしまう。 よく引っ付いてくる弟のことを、何も言わないながらも唯一"自分"を愛してくれている存在だと思っていた。 ……ついでに、結に対しても同じような感情を抱いていたとか。 だから、弥歌にとって母である弥奈は、愛してくれるが、ささやかなる不安感を覚える存在に。時折助けを乞うように母は向かってくる。怖い。 実父フィルのほうはそもそもそんなに顔を合わせていないため、よくわからない。 義父に至っては恐怖でしかない。 弥夜にとっていうなら、義父の横暴によって縋れる対象が兄だけだったというのもあり、極度に兄が大好きになっている。 そんな雨音兄弟を見ていたためか、結は描くことに惹かれていった。 見てきたものを、絵に描いて、残すということ。 成長してからも、三人の気持ちは大きく変わることはなかった。 しかし、ある時弥奈が、再婚相手のそれに耐えきれなくて精神をおかしくしてしまう。 病院で療養中。しかしかなり重度らしく、医者もどうしたものかと考えを巡らせているらしい。 義父は感情を爆発させ、兄弟に対して過去最大級の虐待に走る。「お前らみたいなのがいるからだ！」 それから弥歌に手をかけ（片腕を折った）、弥夜を転がしたあと（足を折った）、家全部をしめて監禁状態のまま男はどっか行った。 結が偶然家に訪れたことによって、兄弟は救出されたよ。 ちなみにこの事件はささやかに近所を騒がせたけど、男はどっかに逃走して行方がわからない。たぶん教会にかくまわれてるんじゃないかな。 しばらく通院した後、弥歌と弥夜は二人で暮らすようになったが、弥夜はある日色々なところを見て回りたい、と放浪しに出ていった。彼らしいといえば、らしいけれど。 結も独立し、一人暮らしをするようになった。 それでも三人が今でも共通して集うことが出来るのが、喫茶店『MistikA』であった。

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