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物心がつく前に孤児院で育てられていた。孤児院では頼れる大人などいなく4つ上の兄のような人、陽芦(ヒロ)だけが頼りだった。 拾われた孤児院もいいところではなく無慈悲な場所で、子供たちは番号で呼ばれ、与えられる食事も最低限だった。 それが普通だと思っていたが、同室で仲良くしてくれた陽芦は璃生よりも前に孤児院に住んでいる。璃生と陽芦は部屋が同じだった。 他の子供たちの姿はほとんど見たことが無い。 その為、名前は陽芦が考えてくれたもので二人だけの呼び名にしている。戸籍の登録もない二人だが、孤児院を出た後生きるために必要なこととして陽芦はある探偵事務所の所長に拾ってもらえる。孤児院にいるときからお世話になっていたので資金が順調に貯まり、陽芦が孤児院にいられる最後の18の年に璃生を連れて孤児院を出た。二人で探偵事務所にお世話になり、仕事をしていた。璃生が21になったころ、探偵事務所の所長と陽芦はこつ然と姿を消してしまった。姿を消して3年がたとうとした。3年がたった今まで陽芦からのメッセージは何も届かない。生きる意味を失ってしまった璃生は何度も自殺を試みていた。 もう後戻りはしないことを決心し、海へと足を運んだ…”海も枯れるまで”へ…。 名前の由来は2月に拾われたことから"如月" この施設に来た子供の17番目から017をひっくり返してLIO。 目が宝石のように綺麗で、生きて欲しいという気持ちを込めて"璃生" 17番 如月璃生 きさらぎりお (25) 退院年齢15 失踪21 06番 神無月陽芦 かんなづきひろ (29) 退院年齢19 失踪25 (初期メモ) 失踪直後は探偵事務所の簡単な仕事は請け負っていたが、経理等学んでいないため自分1人では限界を感じ、事務所はもぬけの殻になっていた。 兄と慕ってくれていた人物は自分のことを大事に思ってくれており、自分の生きる意味でもあった。血は繋がっていないが唯一の家族と言える人だった。 いなくなってからの3年の月日は長く、璃生の心は折れる直前だった。いつしか、兄がいないのであれば死んでしまおうと思い始めた。 手首を切っても、薬を大量に飲んでも、なかなか死に切れていなかった。死に場所をずっと探している。

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