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「私にはね、とても優しいお兄ちゃんがいるの。直接会ったことはないけれど、いつも一緒にいてくれて、私のことを守ってくれる。だから私は…ひとりじゃないの。」 11歳、小柄で物静かな一見どこにでもいるような普通の女の子。だが、彼女をよく見てみると、小学6年生にしては体が小さく、やせ細っていて…そしていつもひとりだった。学校でも、帰るべき場所である家でも。 彼女の父親は、いわゆるネグレクト、というやつだった。体の弱かった母親は彼女を産んだその日に死んでしまい、忘れ形見であるはずの彼女を大切にすることはなく、愛していた妻を奪ったモノとして憎み続けた。 最低限のご飯を与えここまで育てはしたが、決して彼女に興味を示すことはなく、今でも部屋には妻と自分だけが映る写真を飾り、たまに酒を飲んで帰ってきては暴力を振るう。 学校でも母親がいない、いつも同じ服を着ている、陰気臭い、そんな理由で彼女に好意を持って近づくような者はいない。 自分がお母さんを殺してしまった悪い子だから、お父さんは悪くない。私がもっといい子になれば、お父さんがいつも言っているお母さんのような人になれば、お父さんもいつかきっと私のことを見てくれる。 そう思った彼女は、この年までわがままひとついわず、人よりもずっと勉強をがんばり、いい子でいようと生きてきた。だが父親が彼女を見てくれたことはなかった。彼女はいつもひとりだった…そう、ある時までは。 それは、自分が書いた覚えのない、だが紛れもなく自分のノートに書かれてあった。 「玲、お前はひとりじゃねぇ。オレがいる。オレがお前を守ってやる。」 その日から、たまに彼女の記憶が飛ぶようになった。父親がお酒を飲んで帰ってきた時も、クラスの子にイジメられた時も。気がついたら知らない場所にいて、時間が過ぎている。そして彼女のノートには、度々メッセージが残されていた。 そう、彼女は…解離性同一障害、二重人格である。 ☆設定メモ ・裏人格は24歳の男性、「ユウ」という名前である。彼がノートを通して名前はないと言ったところ、優しい人、ということで玲がユウと名付けた。 ・ユウは玲の時の記憶はあるが、玲はユウの時の記憶がない。そのため、会話は玲がいつも持ち歩いているノートを通して行われる。 ・ユウが出てくるのは、基本的に玲に危険が迫った時と、会話するためノートを書く短時間だけである。 ・ユウ自身は自分が二重人格という''普通でない''と分かっているので、急に性格が変わったと玲が周りから変な風に思われないようになるべく出ないようにしており、出たとしても玲のように振る舞ったりする。 ただし、ユウの信条は「玲を守ること」なので、危険が迫った時はその限りではない。 ・玲はお父さんのことが好きで振り向いて貰いたいと思っているが、だからこそ、玲に全く興味無い父親のことをユウは心の底から嫌っている。そのため、ユウは父親のことを親と思っておらず、呼ぶ時もあいつ、等と呼んでいる。 ☆通過シナリオ ・誰が為に月は欠ける(KPC) ・君と歩く夏宵 ・White black Christmas ・52Hzの救難信号(KPC) ・月のくじらとジェリーフィッシュ ・マダムヨランダと奇妙な屋敷 ・閉じられた夢 ☆関係者 ・夜矢見 秋霞 ｢夜矢見さんは…私を真っ直ぐ見てくれる。それが何だか、とても嬉しくて…｣ ｢おっさんは何考えてるか分からないけど…まぁでも、信頼できるやつだ。｣ New ｢夜矢見さんには感謝しています。とても優しい人です…。｣ ｢先生は’’オレ’’のことも見てくれた。今は…大学の勉強とか色々教えて貰ってんだ…。｣ ・早川颯汰 ｢友達だ、って当たり前に言うなんて。そんなこと言ってくれるの…おまえくらいだよ。良いのかな。オレばっかりこんな嬉しくて、友達が沢山できて｣ ｢でも颯太なら、玲のことも見てくれるかもしれないな…あいつと違って｣ New 「初めてのお友達。また遊ぼうって言ってくれた。…とても嬉しいな。」 ｢颯太は…玲とオレの友人だ。｣ ・宮路 亨 (今現在なんやかんやあって宮路の家に住んでいる) ｢宮路さんはとても優しくて良い人です…あと私のお友達…です(嬉しそうにしながら)。沢山お世話になっているから、いつか必ずお返ししたいな…。｣ ｢今まで大人なんて信じられなかったし頼りになんて出来ないって思った。オレが…玲を守らなきゃって。でも、この人になら玲を任せられるって思ったんだ。それに、オレの存在も認めてくれた、真っ直ぐ接してくれた。ずっと1人だったけど、オレだけじゃなかったんだ…。トオルは頼れる大人で…オレの大事なトモダチだﾎﾞｿｯ｣ ・鳴神 政直 ｢鳴神さんの作るご飯は美味しいんです。それに、一緒に遊んでくれて…鳴神さんといると、何だか安心するんです。……。…お父さん、元気にしてるかな…(会いたい…)｣ ｢…あのおっさんが本当の父親だったら良かったのに。なんでアイツが父親なんだろう。…おっさんの家族は幸せだろうな…。指輪をしてるから結婚してるとは思うけど…そういえば、家族の話を一度も聞いたことがねぇな…｣ ｢最近は、玲が寂しそうにしなくなったんだ。毎日楽しそうで…オレは、嬉しいよ…｣ ｢先生とトオルと、あのおっさんと…信じられる大人はこんなにもいたんだな…。もっと早く、出会いたかった…、そしたら、玲は……オレは……いや、なんでもない。出会えて良かった。｣ ｢最近はね、お腹いっぱいご飯を食べれたり、あったかいお布団で寝れたり、毎日とても嬉しいんだ。でも…、お父さん…いまなにをしているのかな…。ごめんなさい、お父さん…。会いたいよ…。｣ ｢お兄ちゃんも楽しそうで私も嬉しいんだ…。いつも私の事だけを見てくれて、寂しい時ずっとそばにいてくれたから。友だちがたくさんできたけど、お兄ちゃんは私のたった一人の大事なお兄ちゃんだよ。これからも一緒にいてね、お兄ちゃん。｣ ☆クリチケ 一枚 颯太からのクリスマスプレゼント(NK先生卓のみ) 以下｢月のくじらとジェリーフィッシュ｣ネタバレ↓ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ 1年間近く水族館に閉じ込められており、現代では行方不明となっていたが、父親は行方不明届けを出すこともなくどこぞにひとりで引っ越してしまった。 帰る家がなくなっていて途方に暮れていた所、なんやかんやあって水族館で出会った宮路の家でお世話になることになった。 (『AF：白い鯨のスノードーム』を所持していたが、自宅に置かれてる場合に効果発動型なので、引越しにより無くなり無効になった。) 宮路は父親をいつか必ず捕まえると言っている。 シナリオで大怪我を負った宮路の入院中、知り合いであった夜矢見 秋霞の家で数週間ほどお世話になり、宮路の家に住んでいる今でも交流は続けている。 (この時に夜矢見 秋霞の同僚の鳴神 政直と出会った) (秋霞さんと鳴神さんと一緒にハロウィンをやったりした) (今現在は、主にユウが秋霞さんに’’先生’’として教えを乞うている関係性である。) ☆獲得呪文 『月のくらげ召喚』 施設の力の残骸であるくらげがあなたについてきてしまった模様。 特に意味がない魔法。目くらましにはなるかも。 SAN 値 1d3、MP1d4 を消費することで触れられない不思議なくらげを大量に召喚する。 初めて見た相手には SAN チェック 0/1

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