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μηλιά・Kαρδία・Ἑρμῆς(ミーリャ・カルディア・ヘルメース)
ID:4773716
MD:1226f1b462216db23313928991fbfedb
μηλιά・Kαρδία・Ἑρμῆς(ミーリャ・カルディア・ヘルメース)
タグ:
えのえのマウンテン
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生まれ・能力値
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その他増加分
一時的増減
現在値
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CON
POW
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APP
SIZ
INT
EDU
HP
MP
初期
SAN
アイ
デア
幸運
知識
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SAN
現在SAN値
/
(不定領域:
)
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技能
職業P
/
(うち追加分:
)
興味P
/
(うち追加分:
)
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初期値の技能を隠す
複数回成長モード
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通常表示
<戦闘技能>
成長
戦闘技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
回避
キック
組み付き
こぶし(パンチ)
頭突き
投擲
マーシャルアーツ
拳銃
サブマシンガン
ショットガン
マシンガン
ライフル
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<探索技能>
成長
探索技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
応急手当
鍵開け
隠す
隠れる
聞き耳
忍び歩き
写真術
精神分析
追跡
登攀
図書館
目星
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<行動技能>
成長
行動技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
運転(
)
機械修理
重機械操作
乗馬
水泳
製作(
)
操縦(
)
跳躍
電気修理
ナビゲート
変装
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通常表示
<交渉技能>
成長
交渉技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
言いくるめ
信用
説得
値切り
母国語(
)
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<知識技能>
成長
知識技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
医学
オカルト
化学
クトゥルフ神話
芸術(
)
経理
考古学
コンピューター
心理学
人類学
生物学
地質学
電子工学
天文学
博物学
物理学
法律
薬学
歴史
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戦闘・武器・防具
ダメージボーナス:
名前
成功率
ダメージ
射程
攻撃回数
装弾数
耐久力
その他
%
%
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通常表示
所持品・所持金
名称
単価
個
価格
効果・備考など
価格総計
現在の所持金:
、 預金・借金:
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通常表示
パーソナルデータ
キャラクター名
タグ
職業
年齢
性別
身長
体重
出身
髪の色
瞳の色
肌の色
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その他メモ
🚩タムガの紅い旗🚩 HO4-巡礼者 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【名前の由来】 ・μηλιά ギリシア語でりんご。「楽園追放」「知恵/禁断の果実」のイメージより、知識を求め好奇心に身を滅ぼされる(またはとても魅力的で、誰かを唆し、滅ぼす)という意味。 ・Kαρδία カルデア人より。 カルデア人とは、元々はチグリス川とユーフラテス川のデルタ地帯の土地と住民のこと。やがてバビロニア全体とその国民を指すようになった。科学,歴史,言語,天文学を学び,魔術や占星術を行った、知識階級の人々も「カルデア人」と呼ばれた。古代世界においてカルデア人は天文学・占星術を発達させていたことで高名であり、「カルデア人の知恵」とは天文学・占星術のことであった。 ・Ἑρμῆς ヘルメース(古希: Ἑρμῆς、古代ギリシア語ラテン翻字: Hermēs)は、ギリシア神話に登場する伝令神, 雄弁と計略の神である。 オリュンポス十二神の一人。神々の伝令使、とりわけゼウスの使いであり、旅人、商人などの守護神である。 ヘルメースは「商業・盗賊・雄弁・科学の神」、「科学・弁舌などの神」、「神々の使者」などとされており、また彼が司るものは「学術」・「発明」・「体育」・「旅人」・「羊の群れ」・「死者の魂」など。 ヘレニズム時代から複数の神々と同一視され、「至高の者」ヘルメース、すなわちヘルメーストリスメギストスと見なされるようになった。以来、「聖なる救済者の化身」とされ、学芸・通過儀礼・医学をも司るとされた。 ↳与えられた名前はミーリャまでであり、カルディア以降は自身が勝手に名乗っているだけ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ その問いの答えを君は負えるのか? 真冬の旗はくっきりなびく /江戸雪 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【技能・特徴表】 ■技能 ・技能ベース①大学教授(2010) 職業技能:信用、心理学、説得、図書館✅、値切り、ほかの言語(英語など)✅ +次の技能から専門研究分野として2つ:医学✅、化学、考古学✅、人類学、生物学、地質学、電子工学、天文学✅、博物学、物理学、法律、歴史 ※HO4の特性と時代を考慮し、専門研究分野として2つ以上選択してしまっています。 ・技能ベース② 超心理学者 (2010) 職業技能:オカルト✅、人類学、写真術、心理学、精神分析✅、図書館✅、ほかの言語(英語、ラテン語など)、歴史 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【基本情報】 名前:μηλιά・Kαρδία・Ἑρμῆς(ミーリャ・カルディア・ヘルメース) 身長:170cm 血液型:不明(現代の法則に倣えば、AB型) 一人称:オレ/私 二人称:キミ、お前 誕生日:5/11 誕生花:リンゴ…「優先」「選択」「誘惑」 「後悔」 「名誉」 好き:自由、学ぶこと、甘いもの、酒、面白い人 嫌い:不自由、湿気、蛇、しつこい人、つまらない人 砕けた口調とまるで真剣味のない仕草が目立つ、どこか芝居がかった振る舞いの人物。喋ることは得意だが、大抵は自分のペースで自分の興味のある話を展開するため、人格破綻者のように見える(悲しきかな、間違いでは無い)。新しいものや珍しいものが大好きで、知識を得るためなら『なんでも』する。話してて価値のある面白い人間も大好き。 非常に優れた容姿であり、本人もそれを自覚している。目隠しをしている理由は見目のせいで面倒事に巻き込まれることが多かったから(美しいというだけでなく、南ヨーロッパや中東で蒼い目は邪視として忌み嫌われるため)。本人は「オレの美しさに目を焼かれる女の子が可哀想だからだよ😉」と語っている。 「あ〜んッ❤️❤️オレにも見せておくれ〜;;折角の機会だってのに、シケたこというなよお!」 「オレの手足が何故無いかって?あ〜、そりゃ“知識の対価”…って、ヤツかな?(黒笑)」 「あーあ、つまらないよーキミ。ゼロ点。やり直しー。」 ・熱異常/いよわ ・introduction/女王蜂 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【思考・性格】 混沌・中庸。 好奇心のためならほかの何をも犠牲にできる人格破綻者。未知の発見、喜び、恐怖、痛み、何でも興奮する。 異端になることを全く恐れず、一般性や凡庸性を嫌う。何事にも囚われないため、中世では考えられないほど現代的な思考(女性も勉強をすべき、12歳頃までの小さな人間は守られるべき等)。自由であることが何より大好き。 根っからの学者気質で、狂っていると思われることもしばしばあるほど思考がぶっ飛んでいる。孤独な大天才(大変態……?)。 新たな知識を手に入れるためならば、文字通り『なんでも』やる。プライドが無いのではなく、それこそが学者としてのプライドであると考えている。 過去、知識を得るために片手足を犠牲にしているが全く悲観していない。あと2本分あるなと前向きに捉えている。最悪ものを考える頭さえ残っていれば己は死なないとも思っている。 ロマンを理解する気持ちも、追い求める気持ちもあるが根底は超絶リアリスト。他人を信用しすぎず、深く関わりすぎず、広く浅く利用し利用される関係を好む。ドライ。 「巡礼者」という言葉から連想するような敬虔さは無く、むしろ神に対しての思想はかなり冷めている。つまり、信仰心は無い。この辺りについて本人に問うと、4行くらいの哲学的返答を寄越されて辟易するに違いない。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【経歴】 ■序 - 知恵の実 東ローマ帝国西南部、現在のギリシャ地域に生まれる。雨の中とある修道院の前に捨て置かれており、朝の掃除のため外に出た院長が発見して引き取った。 院長はファザー・パウロと呼び慕われる穏やかな老父だ。直ぐに修道士たちを呼び寄せ、懸命に赤子の世話を焼いた。その甲斐あって赤子の頬にはみるみる紅が差し、その様子から修道士たちは彼を「ミーリャ(りんご)」と呼んだ。 が、ミーリャの蒼い両眼を見てファザー・パウロは眉をひそめた。 「いけません。この子の体には、悪魔の血が半分流れております。この眼をご覧なさい。やがてこの子は人を陥れる悪魔になるでしょう。」 院長は修道士らにミーリャを捨てさせようと指示したが、修道士らは首を横に振った。悪魔の血があろうと、半分は人の子。洗礼で清め、我らの元で育てましょうと院長を説得する。院長も、それを聞いては頷く他なかった。 やがてミーリャはこの修道院ですくすくと育つ。立って歩けるようになると修道士たちの後ろを着いて回り、勉強を教わった。皆と揃いの修道服を仕立てて貰うと大喜びで袖を通し、ご機嫌に覚えたての聖歌を口ずさんだりもした。中庭の植物を愛で、勉学に勤しみ、神を信じ…。現在のミーリャからは想像も出来ないが、彼は本当に天使のような子供だったのだ。幸いにも修道院ではものを学ぶ機会に恵まれ、神学のみならず医学の面でも知識を蓄えることが出来た。ミーリャは非常に物覚えがよく好奇心旺盛で、気になることは院長に何でも聞きに行った。回答に納得がいかなければまた調べ物を始め、改めて議論しに行くこともしばしばあった。その度院長はミーリャの賢さに驚いたが、最終的には言いくるめて追い返してしまうのだった。 ---美しく嫋やかで真面目なミーリャに転機が訪れたのは、7歳の春だった。 ある嵐の晩、ミーリャは酷い高熱に魘される。その中で奇妙な夢を見た。 森の中をミーリャはさ迷っている。木々はどれも葉を茂らせていたが、実はひとつして無かった。湿った土の上を歩き続けると大きな湖が見えてくる。歩き疲れ、湖のほとりにしゃがみこんだ時、水面に1匹の大きな白蛇が浮かび上がって言った。 「庭のりんごを齧りなさい。ファザーや兄弟たちが教えてはくれないことを知れるよ。」 ミーリャは戸惑いつつ、蛇に答えた。 「いけません。お庭のりんごは食べてはならないと、ファザーは言いました。」 蛇はミーリャと同じ星雲の瞳を細めた。 「いけないことなどない。ファザーが何だって?彼も所詮は人。人に人が罰せるものか!キミは空の器だ。その器は誰よりも大きく、数多の知識を蓄えることができるというのに…。」 「さあ、さあ。起きて、庭のりんごを食べなさい。紅い実を噛み砕き、飲み込み、胎の内に収めなさい。」 恐ろしくなったミーリャは立ち上がり、蛇と同じ色の瞳を揺らがせた。 「…お前は誰?」 「オレは神だ!旅人に運命を告げに来た!」 -目が覚めたミーリャは、高熱でふらつく視界も気にせず庭に駆け出した。まるで何かに取り憑かれたようだった。 そこには確かにりんごの木があった。丸々と肥えた赤い実をもぎ取り、小さな口で噛み付く。みずみずしい果汁が唇の端から溢れ落ち、地面に鮮やかな染みを作った。 「おいミーリャ!その実は食べてはならないとファザーが…、それより、熱は大丈夫なのか?……ミーリャ?」 駆け寄った修道士は思わず口を噤んだ。それは、ミーリャと呼ばれた子どもの瞳がより一層蒼く、爛々と輝いていたから。太陽の光を浴びて不思議な銀色に反射する髪、そして両眼。修道士はかつてのファザーの言葉を思い出さざるを得なかった。目の前の子どもは、悪魔の子なのだと。 「ミーリャ…うん、うん。非常にいい名前だ。気に入った。これからもそうやって名乗らせてもらおう。ああ、こんなに美味いのに勿体ない。実はまだ沢山成ってるよ。食いたきゃ食うといい。それともオレが食わせてやろうか?」 愉快そうに言う子どもは、昨日までとは全く違う誰かのようだった。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ■中 - Lost in/Enter the Paradise 悪魔祓いも鞭打ちも意味をなさなかった。もはやかつての天使のような子どもはどこにも居ないのだから。ミーリャはどれだけ問い詰められても、「神がそう言っていた」「オレは間違ってない」と答えるのみ。高熱を出して頭が狂ったんじゃないか、やっぱり悪魔の子だったんじゃないか。修道院ではそんなふうに後ろ指を指されるようになり、一日中変な儀式に参加させられたり閉じ込められたりする事もあった。でも、全てが無意味に終わる。どれだけ周りの人間が手を尽くそうと、ミーリャの瞳の蒼い輝きは失われなかった。 ミーリャは時間を見つけて資料庫に入り浸った。懺悔室に閉じ込められているときですら難解な考え事を辞めなかった。時折元の天使に戻ったフリをして、美しい目を潤ませてみたこともある。そうやって修道士を動揺させて困らせるのだ。 とうとうファザー・パウロは為す術を無くし、ミーリャを追い出した。ミーリャがこの修道院の前に捨てられていたのと同じ、冷たい雨の日だった。 「ミーリャ、お前が聞いた声を信ずるのであれば、ここを出て旅をなさい。この楽園はお前には狭かろう。足が疲れて歩けなくなったのならば戻って来るといい。だが、元気なうちは戸を叩くんじゃない。二度とだ。」 傘もささずに、小さな足で歩き始める。山を降りれば街があることをミーリャは知っていた。雨でぬかるんだ地面に何度も足を取られて躓く。それでも居場所を失った悲しみは無く、自由になった悦びが胸を満たしていた。街へ着く頃には空はすっかり晴れ、無数の星々がミーリャを見下ろしていた。煌めく街の灯りに心を踊らせながらも、ミーリャは冷静だった。「旅に出る」というのは元より自身の目標だったが、その前に知識を蓄える必要がある。そして知識を得るためには金が、金を得るためには職が必要だ。早速その晩のうちに酒場を5軒も周り、5軒目の店主にようやく雇ってもらえることになった。修道院を追い出されたという美しい少年が大人びた口調で話し、何でもするから雇ってくれとせがむ様子はなかなか珍しかった事だろう。 かくしてミーリャは宿と職を手にし、旅の資金を集めることとなる。店主の男に伝えた通り、ミーリャはよく働いた。中世の西欧諸国では7歳程度の子どもが勤務していることなど普通だ。店主も16になったばかりの青年だった。酒場に集う人間たちは実に様々な人間模様を抱え、口々に武勇伝を語った。好奇心旺盛なミーリャにとって、小遣い稼ぎにはうってつけの仕事だったと言えるだろう。雑多な街、溢れんばかりの人と新しい知識。学ぶことに飢えたミーリャは、この街も楽園に見えた。 そして幸い、ミーリャの美しい顔立ちを好む客も多かった。訪れた1人の裕福な男はどうやら宝石商のようで、自分のキャラバン隊があると言う。酒場で働き始めて3年が経った10歳の歳、男は「俺の商隊と来ないか?」と誘った。ミーリャもちょうど十分に稼ぎ、店主からやりたいことをやれと言われていた時だった。ミーリャが目指すのはイラン北部。そこにあるマドラサに入学して知識を蓄える算段だ。商隊の行き先はサマルカンド。方向は一致している。 ミーリャは酒場の店主に別れと感謝を告げ、祖国を発った。溢れんばかりの知識欲に目を輝かせながら、悪魔と呼ばれた少年はキャラバンに乗り込む。空には満点の星々が煌めいていた。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ■後 - 旅の脅威を知る者 それから商隊の一員として1年ほど旅をし、イランに辿り着いた。学生としてマドラサに所属していたのは4年。つまりミーリャがどこにも属さない自由な人間になったのは、16歳の頃だ。(余談ですが、マドラサについては原神の…スメール教礼院のようなものを想像しています。) この頃になると見た目もすっかり青年になり、世の中の様々なことを知った。空だった器にはたっぷりと知識が蓄えられ、学者と呼ぶに足る程の人間に成熟したと言える。だが足りなかった。学業の國で4年を費やせど、ミーリャの中に積まれたのは学びにおける基礎段階に過ぎない。 自由になったミーリャは、かねてからの目標であった旅に出ることにした。目的地の無い放浪だ。各地を周り己の目で全ての未知を観て、記したい。早速ミーリャはギルドを介してとあるキャラバン隊に雇ってもらった。過酷な旅路で医術に優れた人材は貴重だ。雇い手には困らなかった。 -だが旅路は常に上手くいく訳では無い。まず乗り込んだキャラバン隊は、道中の山賊に壊滅させられてしまった。ミーリャ自身も捕虜になってボコボコにされたり身ぐるみ剥がされたりと散々な目にあった。(初めての経験だったので興奮した。) 懲りずに都に逃げ帰ってからは別の隊に頼み込み、同行させてもらった。しかしこちらは余所者のミーリャの進言を全く聞かず、感染病で壊滅。旅での衛生管理は本当に大切だと何度も言っているのに!!もちろんミーリャも感染し、三日三晩の間40度の熱と嘔吐、脱水症状に苦しめられた。(初めての経験だったので興奮した。) 容姿のせいで、知識があるせいで、疎まれたこともある。ミーリャの性格は良いとは言えず、隊の雰囲気が最悪になったこともある。 こんなことが続いたせいで、ミーリャは隊を壊滅させる不吉な存在だと話題になった。それでも雇い手が居なくならなかったのは、誰もが1目を置くほどの知識が彼にあったからだ。他のものでは足りない。彼は、すましてさえいれば素晴らしい学者であった。マドラサに所属していた時の学術レポートが知識人たちの目に触れて、賞を獲ったことだってある。 ミーリャはその後も隊を転々としたり、学者たちのチームに混ざって遠征に行ったり、時には戦争に医者として参加して怪我をした軍人たちの手当に勤しんだ。 旅では毎度新たな発見があった。どれだけ旅先で苦痛を強いられても、ミーリャは足を止めない。人並外れた知識欲はミーリャを度々死の瀬戸際に立たせた。巨大なワニの顎筋力を確かめようと実験をする中で腕を喪ったり、未発見のサソリの毒にやられて足を切断せざるを得なかったり……。それでも、何があっても、どんなことをしたとしてもミーリャは学者だ。この世全てを知るには己の全てを捨てても構わなかった。 旅を始めて9年が経った頃、ミーリャはコンスタンティノープルに赴いた。これがまた大きな用事だった。というのも、学生時代に発表したあの、賞を獲得したレポートが皇帝の目に触れ帰還を命じられたのだ。「長い旅を経て多くの人を助けた賢人」だと、皇帝からの手紙には書いてあった。そして是非ともミーリャを学者として宮廷に迎えたいと。だがコンスタンティノープルにやってきたのは、その誘いを受けるためでは無い。お断りするためにはるばる東ローマの地を踏んだ。宮廷に留まっていて一体何が学べるというのだろう?ミーリャはまだまだこの世界を知りたかった。 「やがて全てを観た時、もう一度ここに立ち返る。その時は雇ってくれ。」 そう告げ、多様な人種が往来する街に踵を返していく。HO3に出会ったのはその帰り道だった。 (以下、HO3にも共有している内容) マーケットでは今日も賑やかに声が飛び交い、生鮮食品から奴隷まで様々なものに値が貼られている。コンスタンティノープルは実に雑多な街だ。だが今日はいつにも増して人の往来が激しかった。なんでも、とある隊商がやって来ているのだとか。少し興味を持ちながら歩いていれば、道の先で口論をしている男ふたりが目にとまった。何やらアクセサリーの値段交渉で揉めているようだ。 「はあ?これが金貨3枚だって?信じられないな。そんなにいいものなのかよ。」 「だから、こいつは西で仕入れた上等なものなんだ。こんなに大振りなルビー、金貨3つでも安いんだぞ。」 アクセサリーを売っているほうが話題の隊商の者だろうか。いちゃもんをつけているのは恐らく、別の隊の者だ。興味本位でミーリャが覗き込むと、売られている品は予想以上に良いものだった。特に争いの渦中にある首輪は金貨3枚なんてとんでもない、5枚でようやく足りるかという品だ。思わずミーリャは面白くなり、買い手の方に口を挟んだ。 「おいおいキミ!曲がりなりにも商売をしてるんなら見る目くらい養っておきなよ!エジプトのファラオも愛用したデザイン、良質な金とルビーだぜ。買わないならオレが買うからオークション始めるか?ハイ、オレは金貨5枚〜」 いきなり現れた男に突如矢継ぎ早で言葉を浴びせられ、オークションに巻き込まれた男は慌てて「金貨6枚!」と言った。そしていきなり現れた男が目の前で突如オークションを始めたというのに、隊商の男は意外と落ち着いていた。 「金貨6枚だな。毎度あり。」 とんだ儲けである。泣く泣く金貨を支払い去って行った男の背を見つつ、ミーリャは愉快そうに笑った。隊商の男も愉快そうに笑っていた。並べている物の品質は良く、商売における豪胆さもある。次の旅の同行者としてはなかなか良さそうだ。ミーリャは目隠しを捲り、蒼い双眸で男を捉えた。 「私はミーリャ・カルディア・ヘルメース。この世で最も優れた学者だ!キミの助けになれるってことは今証明したし……どう?私を雇ってみない?」 以降シナリオ開始までの2年間、ぺぺの隊商に同行している。奇想天外な言動は度々彼らを困惑させたが、あくまで雇われているという自覚はあるため迷惑をかけたことは無い。むしろ献身的に働き、良いビジネスパートナーとなったことだろう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ HO4:巡礼者(リフラ) ■公開HO あなたはHO3の隊商に同行する学者である。 (※KP追記※HO4がHO3の隊商に同行する理由としては、ギルドの紹介でHO3に雇われた、知り合いの知り合い、などそれらしい理由を考えるとよいかもしれない) ■以下秘匿情報 能力値について:旅の驚異を見る者 あなたは驚異的な知性と記憶力、更にはそれを伝えるための優れた表現力を持っている。 また、今までの旅で体力も鎩えられた。能力値は下記のルールで決定する。 CON→12+1d6 INT→12+1d6 EDU→12+2d6 ■技能値について:生涯学者 推奨技能:<目星><図書館><医学><精神分析> 準推奨:<乗馬><オカルト><考古学> ・あなたは調べ物が大好きだ。 <図書館>に+30%。 ・あなたは驚異的な学習力を持つ。 本キャンペーンに限り、成長ロールを行う 場合1d10の代わりに4+1d6となる。 ■特記事項:星の旅人 あなたは星の下に宿命づけられた旅人である。 その好奇心はオアシスの泉の如くこんこん と湧き続ける。知らないものを知ることこそ、あなたの至上の喜びだ。未知のものに遭遇したとき、SANチェックを行い成功で1d3回復する。処理は1日1回まで。 あなたはこの地球上の人々や風景、神話を余すところなく書き写し、祖国へ持ち帰らなくてはならない。これはあなたという人物を突き動かす神の声であり、業でもある。
※
歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました
(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
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