タグ： 初恋性ストックホルム症候群

ロンドンの大病院の外科医。院長子息であり将来的に跡を継ぐことが決まっている。 厳格で優秀な父親と穏やかで優しい母の元で育てられ、裕福な家庭で何不自由なく育った。 幼い頃から非常に賢く、その才能に早くから気付いた父に物心ついた頃から英才教育を施され、父親の期待の悉くを叶える頭脳と精神力を持っていたためにエスカレートしていく。大人でさえ音を上げる量のあらゆる英才教育をこなし続け、12歳の頃には既に大人も顔負けの頭脳を持っていた。 生来の頭脳と精神力に加えて、好奇心と知識欲も強く、努力をすることが苦ではなかったため、自覚的には自分の置かれた環境に全く不満はなかった。 まだ幼かった頃は母も父に過度な教育をやめるよう進言したが、ショーン自身が全く不満を口にせず淡々とこなし続ける姿を見て、元来気の弱い母は以来何も言わなくなった。母からは時折償いのように小説やバスケットボールや甘い菓子などを与えられ、僅かな自由時間の間にそれらに触れる時間は確かに安らぎだった。 昔たまに好奇心が高じて、良く手近にある機械をばらばらにしては元通りに組み上げる癖があった。今思うとあれは無意識化のストレスに対する自分なりの捌け口だったのかもしれないと回想している。今でもたまに酔うと持ち歩いている懐中時計をばらばらに解体する。たまに細かい部品を失くして買い換えている。現在持っている懐中時計は三つ目。 稀代の天才に育ったが、人格形成期に親からの強い抑圧と重圧を受けて育ったために感情の起伏や発露が乏しく、共感性の極めて低い人格に育ち、人を愛することが難しい。血の繋がった家族に対してさえ愛情や愛着を持つことができない。 父も母も大事だが、愛しているかと言われると首を傾げてしまう己に気が付いてから、感情を取り繕うようになる。 自分の共感力の低さが普通ではないことに気付いているので、普段は普通の人間のように振舞っている。 一度両親の紹介で見合いをした女性と結婚している。自分なりに妻を大事にしようとしたが、やはり愛することはできず協議の末に離婚した。 元妻との間には娘がいるが、現在親権は妻に渡り妻の元で暮らしている。 好きなものは推理小説と甘い菓子。鞄やデスクなどありとあらゆるところにチョコレートを忍ばせている。苦手なものは味の濃い料理と感情で生きている人間。 喫煙者。嗜む程度。両切り煙草を好んで吸う。妻がいる間は一度も吸っていなかった。

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