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■出自■ 母ケイトはイギリスの伯爵家の出だが、オーヴァードに覚醒すると同時に放逐されてしまった。 そんな時に手を差し伸べた、というよりもケイトに一目惚れしたのが、UGNの任務で日本から来ていた、莉鳥龍一であった(彼は、UGN寄りのイリーガルだった)。 龍一はケイトを日本に招き、戸籍等々一切の手配をUGN経由で整えた。彼に当時のことを訊けば「そりゃあ下心はあったさ」と笑っていた。 なお、莉鳥の姓は、帰化人である龍一の祖父が、Ridleyを捩ってつけたものだ。 ほどなくして２人は結婚し、子供を設けることになる。それが莉沙だ。 莉沙が8歳の時、父はUGN支部内でのジャーム化事件の沈静化という緊急任務に赴き、消息を絶った。一部ではジャーム化した、との情報もあった。 敏い娘に、父親の失踪の事情を隠し通すことは不可能であると判断した母は、莉沙を伴ってUGNの報告を聞いた。 UGNの職員から報告を受け、慰めの言葉をかけられた母は気丈にもこう言い切った。 「私は大丈夫です。彼はジャームになっても私達を愛しているから。 　望みに正直になってしまった彼が、それでも私に会いに来ないのは、私に彼を斬らせないため。 　私が日本に来た時と同じ、彼自身のことより私のことを大切にしてくれる。彼はそういう人なのです。」と。 不幸中の幸い、ノイマンシンドロームを発症していた母はIT関連企業に就職して実力を発揮し、娘を育てるのに困ることはなかった。 ----- ■他人との関わり■ 子供の頃から賢しく、特に因果関係を予測することに長けていたため、友人や大人たちに忠告することも多かったが、それを聞かずに痛い目に遭った者達から「お前が不吉なことを言うからだ！」と言われるようになってしまう。さらには西洋から来た「魔女」扱いされてしまう。 それでも、知人が酷い目に遭うことを座視するのも心苦しく感じた彼女は、その頃から知人を作ることをやめ、これ見よがしに本を、特に推理小説の原典を読み、人を遠ざけるようになる。 中学生の頃からは、彼女と同じく外れモノだった、所謂不良たちとつるむようになる。 力に拠って生きている者の方が、彼女の『預言』に興味を持つらしい。 自分たちの場所を、他のグループの奴らや大人たちから守るためにどうするか。その術を彼女に求め、彼女はそれに応えた。 本来、人嫌いなわけではない彼女が、両親以外に話す相手を見つけたのだ。 順序立てて説明するというスキルが欠けているため、意味を取って貰えないこともしばしばあるが。 高校では、図らずも高校デビューしてしまった右左見右一とつるんでいる。 とはいえ特別何かをするというわけではなく、屋上で一緒に弁当を食べる仲、といったところ。 ----- ■戦闘スタイル■ 母から護身術としてフェンシングとボクシングを習ったが、頭に描いた動きを体で表現できないため「使える」とは言い難い腕前だった。 ……のだが、ノイマンを発症したことでそれが結実することになる。彼女の頭に無数に蓄積された完璧な動きを、強化された神経が自動的に再生する。 反面、その場の状況に大きく左右される防御はやはり熟練した物とは言えず、発症した力頼りになってしまっている。 ----- ■UGN・FHについて■ UGNの意義や目的は頭で理解しているが、父を奪ったもの、という感情の面が強く、巧く折り合いをつけられていない。 FHについては、まあそんなものだろう、とだけ思っている。力を持つものがそれを使って利を得ようとするのは無理からぬこと、と。

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