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三色 逸菫(ミイロ イツキ)
ID:4517820
MD:17691117141c2653a667cbdb4d6aab78
三色 逸菫(ミイロ イツキ)
タグ:
湯水のLOST
HO2
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生まれ・能力値
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その他増加分
一時的増減
現在値
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CON
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APP
SIZ
INT
EDU
HP
MP
初期
SAN
アイ
デア
幸運
知識
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SAN
現在SAN値
/
(不定領域:
)
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技能
職業P
/
(うち追加分:
)
興味P
/
(うち追加分:
)
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初期値の技能を隠す
複数回成長モード
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通常表示
<戦闘技能>
成長
戦闘技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
回避
キック
組み付き
こぶし(パンチ)
頭突き
投擲
マーシャルアーツ
拳銃
サブマシンガン
ショットガン
マシンガン
ライフル
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<探索技能>
成長
探索技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
応急手当
鍵開け
隠す
隠れる
聞き耳
忍び歩き
写真術
精神分析
追跡
登攀
図書館
目星
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<行動技能>
成長
行動技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
運転(
)
機械修理
重機械操作
乗馬
水泳
製作(
)
操縦(
)
跳躍
電気修理
ナビゲート
変装
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通常表示
<交渉技能>
成長
交渉技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
言いくるめ
信用
説得
値切り
母国語(
)
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通常表示
<知識技能>
成長
知識技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
医学
オカルト
化学
クトゥルフ神話
芸術(
)
経理
考古学
コンピューター
心理学
人類学
生物学
地質学
電子工学
天文学
博物学
物理学
法律
薬学
歴史
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戦闘・武器・防具
ダメージボーナス:
名前
成功率
ダメージ
射程
攻撃回数
装弾数
耐久力
その他
%
%
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通常表示
所持品・所持金
名称
単価
個
価格
効果・備考など
価格総計
現在の所持金:
、 預金・借金:
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通常表示
パーソナルデータ
キャラクター名
タグ
職業
年齢
性別
身長
体重
出身
髪の色
瞳の色
肌の色
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その他メモ
【プロフィール】 名前:三色 逸菫(ミイロ イツキ) 誕生日:12月27日 山羊座 血液型:A型 特技:なし 趣味:行きつけの純喫茶に足を運ぶ 一人称:僕 二人称:あなた/(苗字)さん Love:HO1 Like:HO1の好きなもの/可愛い動物/海/微糖のコーヒー/シチュー Dislike:自分/会社/会社の上司/父親 【性格】 よく言われる第一印象が「冴えないリーマン」。臆病で引っ込み思案、人と話す時焦って笑ってしまうタイプのコミュ障。 また、自己肯定感がすこぶる低いため、仲良くしたいためにちょっとアプローチしても直ぐに「僕なんかが」と引っ込んでしまう。 それは相手にされた時もそうである。グイグイ来られると焦りながら理由をつけて逃げてしまう。童貞。 根が非常にいい子。献身的で気遣いに長けており頼まれたことが断れない。かと言って自分のことは語らず、辛い時も苦しいことも1人で抱え込んでしまう。 【家族】 母子家庭の一人っ子。 現在は母が自殺したため天涯孤独である。 ーーーーー 母親 父の通う高校時代の同級生だった。本気で父を愛していたが捨てられ精神を病む。父親似で自分に優しい逸菫のことを好ましく思っていた。 逸菫が社会人になった8年後、病状が悪化すると共に大手企業で働く息子の負担になりたくない、嫌われたくないと精神を自ら追い詰め自殺した。ちなみに身内とは縁を切っている。 ーーーーー 父親 インターネット関連サービスを中心に展開する大手企業会社の代表取締役。表向きはリーダーシップに溢れ、多才で代表に相応しい快活な人物像として成り立っている。しかし、裏では部下をこき扱う上、それを当たり前のように自分の手柄にするという、己の利益が最優先の資本主義人間。変に噂が経つと即座に首を切られるため、悪い噂が水面下で流れ最悪の上司として同期や部下からは嫌われている(皆表向きでは父親の事を慕っているように振る舞う)。 逸菫の母とは愛人関係だったが、本妻との間に息子を授かった以降母と逸菫の元に一切来なくなった。 また、若い頃の顔が今の逸菫と瓜二つである。 ーーーーー きっかけ 同窓会の時に再会し秘密裏ながらも関係を持つようになる。愛人関係だった。 【仕事】 会社:インターネット関連のサービス会社 階級:平社員 部署:総務課 仕事内容:施設管理/契約管理/備品の発注・管理/来客・電話・メールの対応 etc… [職場の雰囲気] 大手会社ということもありオフィスが広くて清潔。扱っているPCなどもいい機材が取り揃えられ福利厚生もしっかりしているホワイト会社。社員も明るく社交的で優しい人が多い上、全員仲が良い。 [職場での逸菫] 社内でいじめられている。 雑用として扱われがち。性格故に飲み会の幹事や終業時間ギリギリの電話、大量の発注書の作成などの仕事をよく押し付けられる。新人教育などもコミュニケーションスキルを上げろと言われ泣く泣くやっているが気弱なので大抵なめられ、挙句ミスなども押し付けられるが本当のことが言えず自分の責任として持ちっぱなしにすることがしばしば。 スキルは高いので何とか仕事を人より早く終わらせる事ができるが認められたことは無い。彼のやったことはだいたい上司や他の同期の手柄になる。 実は父親が会社の偉い人。父は人柄が悪く、周囲からの反感を買っていた。なので父の同期(逸菫から見ると先輩や上司)からは酷い扱いを受けることがよくある。現に、今所属している部署の課長が父の同期。周りの社員と明らかに待遇が違っており、アルハラやパワハラはしょっちゅう。逸菫のミスの尻拭いを言い訳に複数人から犯されたこともある。 好きな人が出来てからようやく抵抗の意思を表すようになったが、断りきれない時ももちろんある。 【その他】 ・料理はそこそこ得意。シチューが1番作るの上手。 ・悪夢のせいで寝不足気味。レットブルを飲んで出勤し、お酒を飲んで寝る日々が続いている。 ・視力が両目とも0.2しかない。そのためメガネがないと視界が悪い。 ・食べ物の好き嫌いがない。 ・同じ種類の眼鏡とネクタイをよく買い替えている。 ・童貞非処女。17歳のとき強姦された。さらに、今の上司にも嫌われレイプ被害を受けている。身体が使い込まれているのがみてとれ、手酷く抱かれた痣や背中と腹、内腿などに根性焼きされた跡もある。そのため身体はあまり綺麗とは言えない。可哀想に。 ・社内でのいじめやレイプ被害にあっていることは大事にしたくないがために言いたがらない。(特に後者は誰にも言っていない) ・性欲がまぁまぁ強い。しかしケツいじらないとイけない。 【癖】 ・なんともないのに笑う癖がある。オタクに見られがちなあれ ・メガネは丁番の辺りを左手の親指と人差し指でつまみあげる ・気まずい時はメガネをあげる(嘘をつく時等) 【経歴】 15歳 高校に入学 17歳 強姦被害にあう 18歳 国公立大学経営学部に入学 22歳 大手企業に就職 26歳 HO1と出会う(満27歳) 30歳 母が自殺により亡くなる 32歳 現在(満33歳) 【サンプルボイス】 「み、三色逸菫です。よろしくお願いします。」 「僕でよかったら、傍に居させてほしいです。」 【過去】 海神と出会った5年間の記録。 [2017年] □初対面(2017/4 当時海神36歳 三色26歳) 5年前の春。場所は海の見える小さな喫茶店。三色が海神の落としたUSBを拾ったのがきっかけ。 最初はコーヒーを嗜みながら話していたが、しばらくして海に向かう。そして海神は三色に優しい言葉をかけた。精神的に限界だった三色は、かけてくれた言葉や抱きとめられたことで泣き出してしまい、そのまま海神の胸を借りた。 人から優しくされた経験がほとんどない三色は海神に対し恋心を抱く。 たとえ相手の左薬指に指輪があったとしても、気持ちが変わることはなかった。 □映画 (2017/5) 初めて2人が出会った日から3週間たった日曜日の13時頃。海神からの誘いで劇映画を見ることになった。上映前のショッピングでは、衣替えに向けた夏服などありふれた買い物をする。 上映時間になればしっとりした劇映画を見るべく、上真ん中辺りの座席に座り鑑賞した。 …映画を見るよりも、横目で海神を見ていた三色。バレてるかもしれないし、バレてないかもしれない。 □1回目のクリスマス (2017/12/23) 12月23日。喫茶店にてケーキを嗜み、プレゼント交換をする。三色は散々迷った挙句チキって定番の美味しいマドレーヌギフトにした。なお、海神からはそこそこ高級な店の洋菓子をいただいてしまい非常に焦る。 短い時間ではあったが、十分幸せだった。 ※追記 マドレーヌを送ると「あなたと仲良くなりたい」「あなたのことを知りたい」という意味になる。 2017年、三色が27歳の誕生日は海神が実家に帰る予定があったため祝えなかった。 この他にも、金曜日の仕事終わりに喫茶店で談笑していた、と思う。 [2018年] □お正月(2018/1/1 当時海神36歳 三色27歳) 年越し後の深夜12時30分頃、海神から三色に連絡が入る。新年明けの挨拶を交わし、少しの間だが話すことが出来た。 電話を切った後、三色は年柄もなくはしゃぎ、言われた通り夜更かしも程々にしてぬくぬく眠った。そして海神と出かける幸せな夢を見たという。 □突然のお泊まり(2018/1 中旬) ある日、突然海神から三色へ連絡が入る。どうやら家に帰れないとの事。お金も持っていないことを耳にした三色は、ちょうど晩飯時なので三色は自宅で夜ご飯を食べないかと誘う。コンビニで待ち合わせホットコーヒーを奢り、そのまま三色の家で共に過ごした。ちょうど多めに買っていたシチューを振る舞い、海神の怪我を寝落ちている間にこっそりと治療。怪我の理由は怖くて聞けなかった。 この時、海神は三色に新たな感情を抱くようになったそうだ。三色はシチューを絶賛されたことで頭がいっぱいだったため全く気付いていない。 次の日になると海神は風邪をひいていた。看病の為仕事を休み徹底的に面倒を見る。自分ができる限りの手を尽くし治療したはいいものの、その次の日、三色も見事に風邪をひいた。 □海神 37歳の誕生日(2018/2/9 当時海神37歳 三色27歳) かなり前々から予定を開けていた三色だが、海神にその日空いてるか訪ねる勇気がなく予定を合わせられなかった。しかし、仕事終わりに会えると海神から言われ、いつもの喫茶店にて合流。 1ヶ月以上悩みに悩んだ結果、有名な百貨店の商品券と手作りのドーナツをプレゼントとして渡す。自分が作ったドーナツを何よりも美味しそうに食べ、喜んでくれた事が印象的だった。 □2回目のクリスマス/三色の誕生日(2018/12/27) 出会って1年。長期の海外出張に行っていた海神を空港に行って迎える。心底驚かれたし三色自身も緊張もしたが、海神も笑って受け入れてくれた。タクシーの中で主張先の話を聞き、いつもの喫茶店でプレゼントを渡す。三色は手作りのカップケーキをプレゼント。 海神からはなんと日本製の高級万年筆を貰ってしまった。初めて三色の誕生日を祝えるということで張り切ってしまったようだ。 初めて人からプレゼントを貰った三色は感動する。それに、長期間会えなくて寂しかった三色にとっては何よりの思い出になった。 ※追記 ドーナツを送ると「あなたが好き」という意味がある。 カップケーキを送ると「あなたは特別な人」という意味がある。 この年は海神が9月に海外出張だったため、クリスマスに帰ることが出来なかった。その最中海神から送られてきた手紙は大事に保管。貰った写真は海神が出張中のときの待受画面になった。なお、変え忘れてバレた。恥ずかしい。 万年筆は今でも使っている。後輩や同僚からたまにからかわれるが、それでもずっと大事に使っている。たまに1人で万年筆を嬉しそうに眺めていた。 [2019年] □海神 38歳の誕生日(2019/2/9 当時海神38歳 三色28歳) この年はどうしても時間が合わず会えなかったため、Amazonのギフト券をインターネット上で送ることにした。出張に行くことも多い彼を思ってプレゼントする。 手作りのお菓子があげられずちょっと悲しくなった。作ったものを心底美味しそうに食べてくれる海神の表情が好きだったから。 □水族館(2019/8) 海神からの誘いで、水族館へ行くことになった。 ジンベエザメの講演会があり、終わったあとにゆっくりできるから来ないかと誘われたのである。もちろん三色は承諾。講演会の時間になると悠々と観客に話し始めた。真面目に話を聞きながら、お仕事をしている海神を堪能。 そうしていると、参加型のクイズコーナーが始まった。お客さんに混じって手を挙げたところ、なんと海神がにこやかに三色を指名した。絶対当てられないと思っていたためめちゃくちゃ焦る。何とか答えられたものの、恥ずかしさで顔が真っ赤になった。 後に海神へお疲れ様の意を込めたお水をあげ、なんで当てたんですか…とぺそぺそ伝えた。海神には笑われた。 その後は館内を共に見て周り、お土産コーナーに行った。お互いにアザラシとジンベエザメのぬいぐるみを買った。また、海神からアザラシのクッキーを貰ったため、三色はジンベエザメの金太郎飴(ラムネ味)を買ってプレゼントした。 □3回目のクリスマス (2019/12) 出会ってから2年目(3回目の)クリスマスイブ。海神からの誘いで2人でディナーを共にすることになった。海神がオシャレで高い店を予約していた模様。ちなみにこの日のため、と三色はテーブルマナーを何度も復習している。とても緊張した。 ディナー後に三色は手づくりのマカロンを相手にクリスマスプレゼントとして渡した。 対して海神はスイス産の白い純正ウールマフラーをプレゼント。めちゃくちゃびっくりした。三色は今でもこの時もらったマフラーを大切にしている。 ※追記 キャンディを送ることは「あなたが好き」という意味がある。 マカロンを送ることは「あなたは特別な人」という意味がある。 去年以降から新年の挨拶は恒例化していると思う。喫茶店での談笑はもちろん、どこか遊びに出かけているかもしれない。 [2020年] □海神 40歳の誕生日(2020/2/9 当時海神40歳 三色30歳) 今から2年前の2月9日。三色からの誘いで宅飲みをすることになった。(なお10回はお誘いの文章を書き直した模様) 誕生日を祝うべく、海神の似顔絵と名前入りのマグカップと苺のショートケーキをプレゼントとして用意。自分が海神から貰ったプレゼントをみて彼のことを思い出すように、仕事の時に使って自分を思って欲しかったのだ。また、三色が初めて形に残るものをあげたプレゼントでもある。 とても喜んでもらえた。大切に使うとも言われた。嬉しかった。 お互いおすすめのお酒を持ち寄り、一緒におつまみや寄せ鍋を作り、ゆっくり食べ飲みして話した。安心したのか海神は寝落ちてしまったが、三色は起こすに起こせずそのままお泊まりになった。なおこの時三色は海神の寝顔をこっそり堪能。とても幸せな1日だった。 □4度目のクリスマスイブ (2020/12/24当時海神40歳 三色30歳) 海外出張中の海神から日付指定便で手書きの手紙と黒革でできたビジネスバックがプレゼントボックスに入って贈られてきた。更にその日の夜、ビデオ通話でお祝いの言葉を貰い楽しく会話。 幸せだった。例え直接会えないとしても大切な時間をくれる海神を、三色は心底好いていた。 ※追記 この年の海外出張は10月から来年の1月まで。 ビジネスバックも大切に使っている。もちろん会社ではからかわれる時があるが、万年筆同様手放さなかった。 [2021年] □海神 41歳の誕生日(2021/2/9 当時海神41歳 三色31歳) 今から1年前の2月9日。三色の自宅でシチューを振る舞う。プレゼントは夏のナイトクルージングコースチケット(2人分)とこれまた手作りのティラミス。 奥さんとの時間に配慮したプレゼントはなんと自分との時間に変わった。三色は思いがけない結末に挙動不審になる。 その後は三色の家でお泊まりになった。 □三色の告白(2021/6当時海神41歳 三色31歳) 今から1年半前の夏上旬、母が自殺したことがきっかけでしばらく寝込んでしまう。長期間突然仕事を休んだことが原因で会社側から責め立てられ酷く憔悴。雨ざらしで帰ろうとした時通りすがった海神が傘をさしてくれた。思わず溢れるように泣き出してしまい、会社で強い当たりを受けている事を話してしまう。ただ、話したは言いものの三色は大事になることを望んでおらず、「誰にも言わないで欲しい」と必死に海神へ申し出た。 そのまましばらく2人でドライブした。その最中に泣き疲れたのか安心からか、深く寝落ちてしまう。 次に目が覚めるともう朝で、三色が飛び起きればキッチンに海神の姿があった。ほぼ何も入ってなかった冷蔵庫には作り置きの料理が置かれ、今日のお弁当まで用意されている。 朝ごはんとしてわかめご飯のおにぎりと甘い卵焼きまで用意されていた。自分のために早起きして作ったのだろう。 そして、初めて出会った日のように彼の腕の中に抱きとめられた。幸福感と共に離れたくない気持ちで胸がいっぱいになった。 □クルージング旅行(2021/7〜8) 三色がプレゼントしたチケットを使い、ディナー後の時間帯に出航し夜景スポットを巡るナイトクルージングコースに2人で赴く。海神と奥さんとの時間を意識し綺麗でオシャレなところにしてしまったため三色はとてもあせった。 2人で人気の少ない、静かな場所で過ごした。夜景を眺める海神を見ていた時間が幸せだった。 □海神の告白(2021/12/25 当時海神41歳 三色31歳) 今から1年前のクリスマス当日、前々から会う予定を立てていた。 当日、いつもの喫茶店で待つものの、約束の時間になっても海神が来ない。連絡もつかないためさすがに不安になり、教えて貰っていた住所までタクシーを走らせる。すると、その行き道に裸足で薄着のまま喫茶店の方向へ歩いていく海神の姿が見えた。 海神の奥さんにバレてしまい阻止されてしまったのだ。ボロボロになった海神と会った三色は最初たじろぐものの、直ぐにタクシーへ乗せて自宅へと保護。 すると奥さんから暴力を受けている事を海神が告白した。作っていたマロングラッセが潰され、出会って3年目に誕生日のプレゼントとしてあげたマグカップも割られてしまったという。三色は家で海神を匿い、暖かいご飯やお風呂に寝床も、全て用意し共に過ごす。もちろん手当もし、聞ける限りの話を聞いては受け止めた。 「結婚すると決めたのは自分だから責任を取らないと。」 そう、海神は三色に語った。 三色は海神に対し、もしまたこういうことがあったら何時でもうちに来て休んで欲しいと伝える。 …このままここに居ればいいのに。そう思ってしまった三色は自分の浅ましさに嫌気がさす。 作ったキャラメルは次の日に渡した。そして見送った後、ひとしきり泣いた。 ※追記 ティラミスを送ることは「元気づけて」「私を引っ張りあげて」という意味がある。 生キャラメルを送ることは「あなたは安心する」「癒される」「大切な存在」という意味がある。 海神が秘密裏に三色の会社へ告発したことで、6月以降三色が会社でいびられる事が少なくなった。 奥さんからDVを受けていることを知ってから、三色は海神へ形に残るものをプレゼントするのはやめた。とても悲しいけれど、自分のせいで彼が傷つくのは嫌だったから。 [2022年] □海神 42歳の誕生日 (2022/2/9〜 当時海神42歳 三色32歳) 今年はいつもの喫茶店でお祝い。店の人に頼み、小さなバースデープレートを用意してもらった。プレゼントは小分けにした手作りのバームクーヘン。 君から貰ったものはなんでも嬉しい、と話す海神。さらに突発で青森旅行2泊3日の予定が立てられた。 奥さんのこともあり短い時間しか取れなかった。それでも、幸せだった。 □青森旅行(2022/3) 海神の誘いで3泊4日の東北旅行へ行った。青森、秋田、岩手、宮城の食事や観光地を堪能。各地の温泉旅館にも止まったが、三色は他の人と温泉に入れない(身体中傷まみれの為見られたくない)ので1人ずつ個室の風呂に入った。本当は一緒に入りたかった。海神が風呂に入っている最中はひたすらに苦しさで下唇を噛み締めていた。 ※追記 バームクーヘンを送ることは、「幸せが長く続きますように」 という意味がある。 有給を使って旅行に行ったので、その後上司からは冷たい態度を取られている。海神の牽制がなければもっと酷い目にあっていたかもしれない。 ─────────────────── □海神のお誘い(2022) ある冬の日、海神から心中に誘われた。 三色はそれを受け入れ、最後までそばに居ることを決める。 心中の前日に会社へ退職届を出し、そのまま去っていった。 □心中(2022/12 海神42歳 三色32(33)歳) 2人で駅のホームに立つ。これから2人で死ぬために。 【補足】 [名前の由来] イメージフラワーのパンジーから。和名が 三色菫(サンシキスミレ) なのでまんま取った。 パンジー全般の花言葉 「もの思い」「私を思って」 [誕生日] 誕生花がパンジーなので。 [イメソン] 真っ白 - yama ─────────────── 真っ白な薔薇の上で 二人寝転んで このままでいられたら 素敵でいいのに 過ぎ去ってく時間の中 育んだ愛は いつか 成熟しますように ─────────────── ハッピーエンド - back number ─────────────── 今すぐに 抱きしめて 私がいれば 何もいらないと そう言って もう離さないで なんてね 嘘だよ ごめんね ─────────────── 【通過済みシナリオ】 冬霞に消ゆ ▯ END-R/a Reincarnation :転生 ーーーーーーーーーーー 探索者ロスト いつかの世界で転生するかもしれない。 その時はアフォーゴモンの呪縛からは逃れられているだろう。 貫肉をしていた場合はその箇所に生まれつき痣がある。 【秘匿HO】 ▮ HO2:好きなのに 貴方は HO1 のことが好きだ。 しかし想いを伝える勇気はない。 ▮ 秘匿HO 貴方は HO1 のことが好きだ。 しかし、彼にその想いを伝えたことはない。 伝える勇気がなかったのだ。(理由は好きに決めてもらって構わない。例.性別、年齢差、立場 など) 拒絶されてしまったら、嫌われたらどうしようと、踏み出せなかった。 最も告げられない理由は、それだけでは無いような気もするが。それは分からない。 貴方は彼が好きだ。 好きで、好きでたまらない。 伝える勇気がなくとも、隣をただの友人や兄弟、同僚として歩けたらそれで良いと思ってい た。 いや、それは嘘だ。 想いを伝えたい、あわよくば彼も同じであってほしいとそう願っている。 ある冬の日、貴方は彼に心中に誘われた。 驚きはしたがどんな形であれ、彼とともにあれるのであれば貴方は幸せなのだ。 また、貴方は最近悪夢を見ている。 血まみれの手を見、足元に転がる見知らぬ人を見て自分がやったのだと自覚し目を覚ます。何度も何度も夢を見る。 絶望を感じつつもどこか幸せな夢を。 ▼作成ルール ・貴方には勇気がない。探索者作成の際、POW を 1d6+6 で決定すること ・毎夜見る悪夢により、シナリオ開始前に SAN 減少 1d6 を行うこと。これによる発狂はない。 【HO1への思い】 ●海神 宗一(わだつみ そういち) ○男/42歳/ 198cm/89kg ○誕生日:2月9日/みずがめ座/A型 職業:海洋生物学者 like 物…海の生き物 場所…待ち合わせ場所の純喫茶,水族館,海 食べ物…クッキー,コーヒー,甘い卵焼き,わかめごはん,HO2が作るシチュー [思い] 素敵な海洋学者さんです。僕のたった1人の友人で、唯一の心の拠り所。 そして…僕が初めて恋慕を抱き、片思いをしているお人です。 こんなどこにでも居そうな、出来損ないでいつまで経っても平社員の冴えないサラリーマンの自分のことを気にかけ心配してくれるあの人に、何より今まで出会った中で1番自分に優しく話しかけてくれた海神さんに、酷く心を惹かれてしまいました。 …自分にこんなにも良くしてくれるのは彼だけだったから。ずっとこの人の傍に居たいと思ってしまいました。 どんなに辛い時でも、彼が居ればなんでもできる気がしたんです。彼に会えるなら。彼に好かれるなら。そう思えば思うほど勇気をだして頑張ることが出来ました。例えどんなに会社で苦しい思いをしたとしても、どんな不条理なことがあったとしても耐えられる気がしました。 僕は海神さんが、好きで、好きでたまりません。 同時に、優しい彼に甘えてしまう自分が嫌いです。こんな自分すら海神さんは受け入れてくれるのではないかと、自惚れた期待をしてしまうんです。 そして、そんなことを思う度に左の薬指の指輪が光って視界に入ります。 彼と奥さんの仲が良くないのは知っています。それでも、例え奥さんと海神さんの仲が悪かろうと、彼が奥さんを愛していないと言っても、その指輪は僕に「この人は手に入らない」と突きつけらているような気がします。 実際、彼の横に自分は相応しくありません。 誰の目も引きつけてしまうほど綺麗で、好きなことに向かって進める知識と熱意、行動力をもっている。何より人柄が良いんです。彼といるとまるで、穏やかな海に浮かんでいるような心地になるほど、海神さんは優しいお人なんです。 こんな僕にも、優しく接してくれるほどにいい人なんです。 人としての魅力を全て持ち合わせた彼に、自分のような人間が釣り合うわけがないと分かっています。 …分かっているんです。 それなのに、その指輪が酷く煩わしいと思ってしまいます。いっそ海神さんからその指輪を奪って、葬りたいとすら考えてしまう自分がいます。彼と別れる刹那いつも胸が痛みます。身体の火照りを分け合って、人肌恋しさをお互いに満たし合いたいとすら思ってしまうこともあります。 彼のことが好きなんです。でも、こんなこと知られてしまったら彼に嫌われてしまう。 自分の告白がきっかけでこの関係が終わりを告げるのだけは、この関係が気まずくなる事は嫌です。それに、自分は男で…何度も同性に犯された奴が、彼で何度情欲を晴らしたか分からないような奴が、こんなにも汚らわしい僕が、彼に受け止められるわけが無い。…気持ちが悪いと思われたくない。知られたくない。 …理由はこれだけではない気がしますが、それは分かりません。 ともかく僕は、この気持ちは自分の中だけで持っていようと思いました。隣をただの友人として歩けたらそれで良いと思っていました。このまま、彼にとっていい人であれば、それでいいと。 でも…そんなものは建前にしか過ぎなかったです。別れ際に痛む心も、煩わしいと思う疚しい気持ちも、変わることはありませんでした。 本当はこの想いを伝えたい。…あわよくば、彼も同じであってほしい。浅はかな望みなのだとわかってるのに、そう願ってしまいます。 あの日優しく自分を抱きとめてくれたこと。 大切な時間を沢山自分にくれたこと。 自分が作ったものを心底好いてくれたこと。 隣で安らかに眠る彼の呼吸と寝顔。 表情、仕草、匂い。 全部、大好きです。 僕は海神さんが、好きで、好きでたまりません。 ─────────────────── 彼から心中に誘われました。ある冬の日でした。 酷く僕は驚きました。同時に、自分はこの人の心の支えにはなれていなかったのだと理解しました。 あの時、何があったのだろうと、聞けばよかったかも知れません。でも僕は、聞く勇気が出ませんでした。彼に苦しいことがあったのかもしれない。聞くことで彼を傷付けてしまうかもしれない。彼に失礼なことをしたくない。彼に不躾な真似をしたくない。 だから僕は何も聞けませんでした。 自分などで良かったらそばにいさせてくれと言って彼の手を取りました。 死ぬことは恐ろしいです。 でも、彼と一緒にいられるのなら、最後まで寄り添い、彼のそばで居続けることが叶うのなら。 彼の拠り所になりたい。 海神さんの傍にずっと居たい。 彼とともにありたい。 僕は 海神宗一 さんと共に、この世を離れることを決めました。 [接し方] ・HO1が楽しそうに仕事の話をしているのを聞くのが好き。 ・話している時は心の底から笑っている。HO1といると楽しそうにしている。 ・目を見て話を聞いてくれるのに、いざ自分が話すとなると恥ずかしいのか目線を落として話す。 ・左の薬指に目が入る度にどこか悲しそうで苦しそうな顔をする。 ・金曜日になるといつも、初めて出会った海の見える純喫茶でHO1を恋しそうに待っている。 ・非常に献身的な様子で接している。奥さんと喧嘩した日などは必ず手当をし、話を聞いては寄り添い暖かい飲み物とご飯を用意してくる。不躾なことを言いたくなくて「別れたらいい」なんて言えずにいるが、寄り添っている時や自室のベットで眠るHO1を見る度に、このまま自分の所へ来てくれないかと淡い期待を持ち胸を痛めている。 ・お泊まりのときに海神が寝ていた布団にくるまり抜いている時が割と多くある。その度にクリーニングに出してるので一応大丈夫だと思うが、三色自身は毎度嫌悪感で泣いている。不純でごめん。 [貰ったもの] ・黒革のビジネスバック ・白のウールマフラー ・万年筆 ※実は万年筆を上司に壊されそうになったことがある。必死に縋った結果何とか阻止したが、もちろん尊厳は踏みにじられた。 [あげたもの] ・マドレーヌ 「あなたのことが知りたい」 ・ドーナツ(手作り) 「あなたが好き」 ・キャンディ(金太郎飴)「あなたが好き」 ・カップケーキ(手作り)「あなたは特別な人」 ・マカロン(手作り) 「あなたは特別な人」 ・似顔絵と名前入りのマグカップ ・クルージングのチケット ・ティラミス(手作り)「元気つけて」 ・生キャラメル(手作り)「一緒にいると安心する」 ・バームクーヘン(手作り)「幸せが長く続きますように」 【バックボーン】 [過去] 母子家庭の一人息子として育つ。父の名前も顔も全く知らないまま幼少期を過ごした。 両親は愛人関係だった。父親は逸菫が産まれたあと、本妻との間に子供ができると母と逸菫の元にはめっきり現れなくなったのである。 母は非常にショックを受け精神を病み、うつ病患者となる。精神科に通い、精神安定剤と睡眠薬を常用する毎日を送る母の面倒を幼い頃から見、自分で何とか身の回りの事をしていた。器用なのはこの経験が生きているのだろう。 逸菫は母に元気を出して欲しかった。自分が頑張ればきっと母は喜んでくれる。何より、記憶の片隅にある母親の笑顔が見たかったのだ。「あの人のようにいい会社に就職してね」という母親の期待に答えたかった。周りの同級生が遊ぶ中、いい学校に行くために、学校に通うための助成金を貰うために逸菫は勉強を怠らなかった。 そのためか人と交流することが下手になってしまった。ヘタレ故に周りの反感を買い虐められることもあった。「陰キャ」「ガリ勉」「キモイ」「ヘラヘラするな」。よく言われる悪口だった。辛かったが反論する勇気も出ず、母に迷惑をかけたくないと誰にも相談しなかった。逸菫はただ1人で耐え続けた。 高校は同級生が誰一人来れないような偏差値の高い学校に必死こいて勉強し、何とか入学した。机にかじりつく勢いでひたすら勉学に励んでいたせいか、この時から既に視力が落ちる。それほど勉強に追いつくのがやっとの逸菫だったが、周りの人達が真面目なこともあり虐められることもなく、ソリの合う人が少なくともいた。そのなかでも、友人と呼びあえる同級生は1人しか出来なかったが。 でも、逸菫は嬉しかった。帰り道に笑えている事が、誰かがそばに居る事の温かさが、時に涙が出そうになるほど嬉しかった。 そんな高校2年生のある日、友人に「そろそろテストだから自宅で勉強会しよう」と誘われた。誰かの家にお邪魔するなんて初めてのことで最初は驚いていたが、直ぐに了承の返事を返した。母に嬉しさのあまり自慢すれば「良かったわね」と優しく笑ってくれた。 生きてきた中で1番幸せだと思えるほど逸菫の心は踊っていた。手土産を試行錯誤しながらも選んだ。勉強するだけだと言うのに身なりを整えて友人の家に足を運ぼうとしたが、友人からバイトが長引きそうだから先に家で待っていてくれ、との連絡が入る。 分かった、と返事を返し、一瞬早すぎるかと迷うも友人の家に向かってしまう。 すると、早め早めの行動を心がけていたからか約束の時間よりだいぶ早く着いてしまった。 さすがに早すぎる。5分前頃になるまではどこかで待っていようと、友人の家の少し離れた場所に移動しようとした。 しかし、その前に自分を呼ぶ声がする。声をかけられた方をみれば、友人の面影がある大人の男性が驚いた表情でこちらを見ていた。 ちゃんと練習してきた挨拶と自分が逸菫だと自己紹介をすれば、その人は友人の父親だ、息子から話は聞いてたと言って家に通してくれた。何か少し違和感のようなものがあった気がしたが、緊張でそれどころではなかったため家にお邪魔し、案内されるまま友人の父親の後ろをついて行った。 部屋の前まで来たところで、手土産を渡そうと思い、すっかり緊張で忘れていたものを差し出そうと声をかける。 その瞬間、腕を引っ張られ、部屋に放り投げられた。 硬い床に強い力で体が打ち付けられ、痛みで動けない逸菫に、友人の父…自分に憎悪の目を向けた男が腹を何度か蹴り上げできた。メガネが衝撃で飛んでしまったせいか、それとも恐怖故なのか視界が悪い。自分を見下ろす男の顔がぼやけて仕方ない。恐怖と痛みで呻き声しか出せず、情けなく腹を抱え埋まる逸菫を心底愉快そうに笑った。 『若い頃のあいつにそっくりだ』『お前の親父がいなけりゃ俺は、俺たちは今頃もっと幸せだったんだ』『俺の事蹴落として辺鄙な会社に飛ばしやがって』 男は怒りに満ちた声をあげながら再び何度も逸菫を蹴りあげたが、男の荒い息が収まることはない。蹴ることだけでは満足行かなかったのか今度は動けない逸菫の服を乱暴にずり下ろした。 弱りきった学生が大の大人相手に抗えるわけもなく、そのまま、相手のなすままに犯された。激しい痛みによる悲鳴を上げ涙を流せば、男は愉快そうにその姿を笑った。 逸菫にとってこの時間は、気を失しなってしまいたいとさえ思うほど地獄だった。身体中が拒絶反応を起こし、必死に抵抗の意を表しても、行為は終わることはない。 そのまま、男は逸菫の中で果てた。どろりと流し込まれる感覚が『犯された』という事実を突きつけてくる。 絶望に飲まれる中、今しか逃げれる時はないと考えた逸菫は、止まらない涙と体の激しい痛みと込み上げる吐き気をすべて我慢し男を押しのけ逃げた。せっかく整えていた身だしなみが酷く乱れているのも構わず必死に足を動かして警察へ駆け込んだ。 逸菫は保護され、友人の父親は逮捕された。 しかし、それが彼の平穏に繋がるわけではない。友人は街をでざるを得なくなり、高校を中退してしまった。 体へ鞭打つ思いで学校に行けば、「お前がいなけりゃ父さんはあんなことにならなかった」「なんでこんな頑張ったのに学校辞めなきゃならないんだよ」と大声で泣いていた。それが友人との最後の会話だった。 ただひたすらショックだった。身に覚えがないはずの罪が首を締め、息をするのも苦しい。 怖かった。本当は誰かに慰めて欲しかった。 でも、自分があの時、誰にも何も言わず、我慢していれば友人の人生が壊れることもなかった。生活がかかってるから、と学校に内緒でバイトし、勉強に打ち込み努力していた友人。 そんな彼の人生を壊したのは自分だと思うようになるまでそう時間はかからなかった。 更に気が弱くなった。あの日以降周囲の同級生が逸菫との距離を空けるようになったのも原因だろう。どこからか逸菫がレイプの被害にあったという話まで流れ、またしてもいじめられるようになった。過激ないじめこそなかったが、悪口を言われたり、プライベートな話を急に振られたり、童貞非処女であることを冗談めかしく大声で叫ばれたりしたこともあった。 母親にもいえなかった。「私がこんな親だから逸菫が言い返せない子供になってしまった」と、母親自身が話していたこともあったからである。だから、今よりもっと気を病んでしまうのではないかという考えが頭から離れなかった。 またしてもいじめてくる人達に反論する勇気はでず、気を紛らわすようにひたすら勉強に打ち込んだ。唯一の肉親である母親の幸せのため、という名目へ縋り付くように。いい会社に入るという母の期待に答えるために。いじめに負けてたまるかというやっつけな思いで。 目標があり、そこへがむしゃらに向かうことだけが逸菫の救いだった。 またしても、同級生が誰もいない公立の大学へと入学する。学校では、周囲とは付かず離れずのような雰囲気で接し続けた。コミュニケーションは乏しく、周りに怯えることはあれど平穏に過ごしたことで落ち着きを取り戻す。自分のことを何も知らない人と関わる方が楽だったのだ。 大学生活は可も不可も、喜びも悲しみもなかった。そんな日々は、完全までとは言わずとも、彼の心を落ち着ける冷却期間のようなものになった。 そして修業が完了する。この先長く続き、安定した収入が得れると思いインターネット関連サービスを中心に展開する大手企業会社の総務部に応募。結果就職することになった。人前で話すのは苦手だったために面接が非常に不安だったが、積み重ねた練習の成果、今まで学んできたスキル、そしてその真面目さが認められ合格。 母に連絡すれば心底喜んでくれた。あの人も疲れているだろうに、一人暮らしを始めれば就職祝いのお酒やご飯等も送ってくれた。 今まで波立たなかった人生が彩られたような気がして、嬉しかった。これで周りの人達からもちょっとは認められるんじゃないか、新しい環境に馴染めるだろうか、そんな事を思っていた。 だが、その希望が現実になることはなかった。 周りの人たちは直ぐに会社に馴染んでいったのに、逸菫は上手く輪に入れないままでいた。 上司の当たりが逸菫にだけ、やけに厳しかったからである。 新人歓迎会では他の子には優しく接していたのに、逸菫にだけは酒を浴びるほど飲ませていた。飲み会の度に無茶振りをふっかけてからかい、吐きそうになるまで飲ませ続け、「お前はなんでそんな仕事が出来ないんだ」「毎度毎度手間がかかる」「誰のおかげだと思ってるんだ」と、日頃のストレスをぶつけるように事ある事に怒鳴りつけた。まだこんなのは可愛い方。職場では必ず逸菫に押し付け、ミスが見つかれば、全員が仕事をしている中大声で逸菫に向けて怒りをぶつけ、嫌がらせを何度も繰り返した。上司の対応はほかの社員にも見られており、そのせいでこいつなら何言っても大丈夫、という雰囲気が部署全体に出来上がってしまう。次第にほかの人にも面倒事を回されてしまうようになった。 人事部に相談しようと思ったが、そんなことをしたらより一層いびりが悪化してしまうのでは無いかと思い、怖くて出来なかった。報復が怖かった。自分が相談した事で彼らの人生を終わらせてしまうかもしれないと思った。 あの時自分のせいで高校を辞めることになった友人のことが忘れられなかったのだ。 だから、ただひたすら黙って耐え続けた。 苦しい日々が続いていたある日、決定的なミスをしてしまった。ミスのないように何度も見直したはずなのに、上にも確認を通してもらったはずなのに。 散々怒られた。どうやら課長には出世の話もあったらしいが、上の確認不足といわれた今回の件で取りやめになったらしい。当時は繁盛期で確認しようにも難しい状態。そもそも作成者がミスの無い書類を提出をしていればこのようなことにはならなかった。どうしてくれるんだ、という問を課長に振られても何も思いつかない。 …辞職するしかないのだろうか、しかし、そんなことになっては母がきっと悲しみ、心をよりいっそう病んでしまうかもしれない。自分だけではない。母の生活も関わっているのだ。こんな無能な自分でも一般のリーマンよりは良い給与を貰える会社はここしかない。 必死に上司に謝り、何をしたら許してもらえるか分からない思考で一生懸命「必ずお力添えする」といった旨を伝え続けた。すると、上司が俺の言うことは何がなんでも必ず聞くという条件を出す。クビを免れることができるなら、とその条件を飲まざるを得なかった。 この人にはどんなことであれど従わなければならない。 今まで数多くの雑務はこなしてきた。辞めさせられるより仕事を押し付けられた方がマシだ。そう思っていた。 その晩、上司は視界と自由を塞いだ逸菫の身体を犯した。 逸菫がどれだけ泣こうと呻こうとも、痛みに悶え苦しもうと構わずに。嫌がる素振りを少しでも見せようものなら、なんでもするって言ったよなと脅迫し無理やり従わせた。 上司は逸菫の父の後輩だった。彼もまた逸菫の父に手足のように使われ踏み台にされ、散々な目にあっており、逸菫の父を酷く恨んでいたのだ。 強姦というのは相手に精神的、肉体的苦痛を与えるにはうってつけであり、なおかつ目に付きづらく男同士の為被害者が申し立て辛い。認識されづらいものだと考えこの手段に至ったのだ。 更に逸菫のしでかしたミスは彼が仕組んだものだ。表向きではミスの尻拭いをしてやるからお礼をしろと建前づけるための工作である。尊厳を徹底的に踏みにじるため、逸菫の身体を痛ぶり辱めるために。 この1回限りではない。逸菫がミスをして上司に迷惑をかける度に、言い訳をつけては同意させ酷く当たり散らした。乳首は腫れ上がるまで弄り回し、時に腹や背中、内腿に煙草を押し付けた。後ろの穴は簡単に陰茎が入るまでグズグズにされ、挙句犯すように激しく腰を動かしてやれば感じるようになるまで虐め抜かれた。 逸菫は上司の仕組みによって出来たということに全く気付いておらず、「自分が無能だから」と決めつけてしまっていた。同じ眼鏡やネクタイを何度買い換えたか分からない。辛いからと言って会社を辞めることも出来ない。もう考えるのをやめたいと訴える彼の脳に上司や周りの人間はストレスを与え続けた。 以降、苦しみから逃れる為なのか、逸菫に一つだけ趣味のようなものができた。 それは、行きつけの海の見える純喫茶であまり人のいない静かな空間の中コーヒーを頼むことだ。夕焼けに反射する海を眺めていると何も考えなくて済んだ。仕事の事も、人間関係からも一旦切り離せるこの空間が好きだった。角砂糖を一つだけコーヒーに入れ、無心でくるくるとかき混ぜる。何気ない一つ一つが、彼に考える事をやめさせてくれた。 あのまま海に溶けてしまえたらどれほど楽なんだろう。ボーッと、ただ海を眺めてはそんなことを思う。それをただ繰り返すだけ。 死にながら生きるような心地で日々を過ごしていた。 そんな月日が5年たったある日。 いつものようにボーッとしていた彼に変化が訪れる。 カタッ、と何かが落ちる音がした。ハッとしてその方向を見ると足元にUSBを落としているのに気付かず会計を続けている男性がいた。周りに自分以外気づいている人もいなかったため、勇気をだして声をかけ落とした事を伝え渡したら、かなり手厚い感謝をされてしまった。 相手は、HO1だ。 お礼をさせて欲しいと会計を中断し、コーヒーを奢ってもらい共に時間を過ごしたのが彼、HO1との出会い。 彼はとても綺麗な人で、なによりも優しかった。何を話せばいいのか分からず焦る自分を前に、HO1は自ら話題を作っては楽しそうに話してくれた。そして、話し下手な自分が会話をすれば、穏やかで柔らかな表情で聞いてくれた。 彼の気さくで優しい性格にみるみる絆されていく。とても話しやすくて、一緒にいて楽しいと思えた。何より優しかった。 よくここに来ることを話せば、彼もそうらしい。控えめに再会を期待していることを伝えると、それが幸をなしたのか喫茶店で何度か話すことができ、友人関係にまで至ることができた。 時に頭を撫でられたり彼に褒められることがあった。彼が与えてくれるもの全てが心地よくて、元気が出るものばかりだった。自分に好意をもって何かをしてくれることが、なにより一緒にいれることが、自分と一緒にいて楽しいと言ってくれたことが、全部嬉しかった。今まで生きて来た中で与えられたことがないものばかりだった。 今まで無意味だと思っていた人生が色付いた。 仕事は相変わらず辛かった。それでも、喫茶店であう彼と話すと癒された。 彼のことが恋愛的に好きだと自覚するのにそう時間はかからなかった。 でもそれは叶わぬものだと同時にわかっていた。 なぜならHO1の薬指には指輪が嵌められていたからだ。 れっきとした片思い。苦しかった。自分にはこの人しか居ないが彼は違う。彼と違ってあまりにも自分は不出来だ。平凡以下の自分が釣り合うわけがない。 好きなのに、全く気持ちを言えずにいた。 言う勇気がなかった。自信がなかった。 それでも、諦められなかった。 優しく自分を抱きとめてくれたこと。 大切な時間を沢山自分にくれたこと。 自分が作ったものを心底好いてくれたこと。 隣で安らかに眠る彼の呼吸と寝顔。 表情、仕草、匂い。 全部、大好きだった。 彼が過ごす幸せのひとつになりたいと思った。 そして自分も、彼の隣に入れるなら幸せなのだと思った。だから、傍にいるため努力した。 話を合わせるために生物学を沢山勉強した。美味しいと言ってくれた料理を頑張るようになった。ディナーに行く時はマナーを学び治した。見た目にも気を使うようになった。出会って3年たってからだが、勇気をだして自分から遊びに誘った。些細なことばかりだった上、センスが目立っていい訳では無かったが、彼なりの努力だった。 母親が自殺をして精神を病んだ時も、会社で辛いことがあった時も、HO1は自分に寄り添い励ましてくれた。 母が死んだ当時は仕事をする意味が見いだせなかった。母の期待に答えるため今まで頑張ってきたから。 でも、今は彼の言葉に答えたい。「応援してるよ」と言ったHO1の声は何よりも優しくて、暖かかった。これから辛いことがあっても、頑張ろうと思った。 HO1が辛い時は自分も寄り添いたい。 この人に塗り替えられたい。 自分には彼しかいない。 HO1だけが唯一の心の拠り所なのだ。 だから、せめて自分も、彼の拠り所になれるように。 自分と同じ気持ちになってくれないかと、淡く浅はかな期待を込めて。 僕でよければ 最後まで寄り添わせて。
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