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精神科医。 私は孤児生まれだ。家族もなく、親戚も居ない。 もともと医者になる気などさらさらなかった。学校や友達もなんとなくできて、なんとなく卒業してなんとなく縁を切って。 高校一年の時だ。なあなあで生きていると、ふと「私はなんで生きているのか」と思ってしまった。最初はそんな自分に馬鹿馬鹿しいとおもいつつも、 一度考えだすと止まらなく「死んだ方がいいや」と思うようになり、鏡に毎日「お前は誰だ」と言い続けたり、ODや楽に死ねる方法など片っ端から漁っていた。 うつ病、だったらしい。病院にかかってからというもの、その時の担当医（梓川先生）の言葉や接し方に心を揺さぶられ、何かが壊れるように涙と喉に詰まっていた言葉を吐いていたらしい。（あまり覚えていない、覚えていたら恥ずか死すると思う） 　それから二年、うつ病は治りつつあった。しかし私にはやる事が出来た。私も梓川先生みたいな人になりたい、と心からそう思った。 しかしそんな簡単になれるわけもなく、とても苦労した。高校生活をまるっきり家で過ごしていたからまったくと言っていいほど勉強ができなかった。 大学も三浪してなんとか医学部へ。26歳の時私は精神科医になった。最初の一年は慣れてなかったのもあり、患者さんとの接し方を間違えたり言葉を間違えたり 散々だった。そんなこんなで落ち込みながら帰っている最中、私は信号が見えていなく、横からトラックが迫っていたところ【松崎　知晴】という男性に助けてもらった。命の恩人だ。しかし彼はどこか疲弊しきっていた様子で私はつい「なにか話したいことがあるのなら、ここに来るといいよ」といって名刺を渡した。 　次の日彼は来た。どうやら過干渉の家族からの束縛、自宅への押し付けなどからノイローゼ状態でありうつ病の症状がみられた。不安を和らげる薬や抑うつ剤などを処方して毎月カウンセリングをしていた。だんだんと症状が悪化し、カウンセリングの期間を数カ月に一回に伸ばしていた。 　3年がたったころ睡眠障害も発生し睡眠薬なども処方するようになった。もうカウンセリング開始から4年が経過しようとしている。 まだ完治の糸口が見えない。私は無能だ。 自分の気が狂ってしまったと思ったとき鏡に対してお前は誰だ。といい市販の薬を大量に飲むことで自分が正気に戻る。 OD一回につき自身に二点ダメージ。 私は松崎　知晴（ﾏﾂｻﾞｷ　ﾄﾓﾊﾙ）という患者のカウンセリングを4年前から担当している。 彼は5年前に事故になりそうなところを助けてもらった。命の恩人である。 私は彼に恩返しをしなければ。と思っている。 後遺症　神の子を授かる

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