タグ： 鰯と柊

「あぁ、こんにちは。今日の相談者さんかな。えぇ、こちらへどうぞ。慌てないで。……よくぞ今まで、耐えてこられましたね。まずは、あなたのお話を聞かせてください」 　B型。25歳。拝掌教の教祖。慈悲深く心優しい性格をしており、物腰穏やかで、人の話を聞くのが上手い男。中性的な見た目と名前をしていることから女性に間違えられるこのもしばしば。「こんなに背の高い女性はそうそういないと思いますが……」。 　HO2のことは自分を慕ってくれる可愛い弟のようだと思っている。が、それとは別に、どこか歪に依存している節も否めない。もし自分が役目を果たせなくて、みんなが周りから去ってしまっても、きっとこの子だけは離れていかない。ずっと一緒にいてくれるはずだと、根拠もなくそう信じている。そう思いたいだけ、なのかもしれないが。 スタンス:困っている人を見過ごせないお人好し。頼られれば応えてしまうし、縋られれば手を差し伸べてしまう。ついつい尽くしすぎてしまうところがあるためたまに苦言を呈されることもある。 思想:人の役に立てない自分に価値はない。 　みんなが私を慕ってくれるのは、神様からいただいたこの力のおかげ。みんなが私の周りに集まるのは、自分の願いを叶えてもらえるから。だから役目を果たせなくなった己は、きっと誰にも顧みられずに、捨て置かれて終わるのだ。 　 家庭環境:あまり良くはない。滅多に家に帰らない父親とヒステリックな母親は、滅多に親らしいことなんてせず、それどころか子供の面倒を一切見ることがなかった。何日も食事は与えられず、風呂にも入れて貰えず、こっそりと水を浴び、脱いだままの服をびしょ濡れのままで着た。そんな生活を繰り返し、ふと周りを見た時、自分以外がとても幸せそうに見えた。 　みんなどうしていい匂いのする服を着て、お父さんとお母さんと、手を繋いで歩いているんだろう。いいな。いいなぁ。どうしてぼくだけ。どうして？ 　さいしょにかみさまに願ったのは、きっとそういう、あたりまえのものだった。 　みんな私を神の子だという。いつか私がこの世に楽園をもたらして、そこでみんなが幸せに暮らすのだと。 　ねぇかみさま、私は本当に正しいのでしょうか。 　人を幸せにするためとはいえ、幾人もの知らない人達を不幸に貶めました。どこに行ったかは分かりませんし、直接手を下したわけでもありません。しかし、いいえ。私が彼らを消したのです。 　かみさま、私はわからなくなってしまいました。疲れ果ててしまいました。あぁ、けれど、けれど、続けないと。まだまだみんな困っている。不幸な人はいなくならないし、助けを必要としている人は大勢いる。かみさま。かみさま。まだお力を貸してくださいますか。お願いします。 　やらないと。やらないと、みんな、居なくなる。 　かみさまのこどもじゃないぼくなんてみんなみてくれない。 「えぇ、もう大丈夫です。さぁ、目を閉じて……あなたが、救われますように」 技能について:ベース職業は狂信者

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