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霞翔(かすみかける) かすみそう→かすみしょう→と来ている。 育ち盛りの14歳！！まだまだ身長は伸びるよ、でも未羽ちゃんと身長差つくのは寂しいな、という訳で最近は夜更かし気味。就寝時間はなんと0時！遅いね、おそいよ。所謂太らない体質で、相当量食べて運動はしなくとも外見に変化はない。ラーメン大盛頼んで驚かれるタイプ。 とんでもなく器用、運動神経も悪くはないはず、なのだが如何せん力と体力がなく宝の持ち腐れ。50mなら速いが、100mだと....そんなわけで結局彼女の方が速い(息を切らすので)。ついでに料理の腕も一流。バレンタインにはお菓子を配って男子に神様扱いされたりしてる。土下座し始めた友人は流石に嗜めた。 幼少期は頭は回るが少々生意気なぼっちゃんで、そのためゲームと読書を友とした。知恵の輪は特にお気に入り。そして鍵開けに天性の才があることに気がつく、開けられるならば閉じることも出来るという訳で、手先の感覚から幾つもの知恵の輪を自作、今は南京錠といった本格的なものにも手を出している。お洒落に飾り付けてネットオークションに出品してみた。また何故か電子ロックにも強い。 未羽ちゃんに惚れたきっかけもバレンタインだったり。何の気なしにチョコを配ったら、ホワイトデーにお返しを貰った。そのお返しの味にいたく感動したそうで。翌年、最早一つの作品と化したチョコを送る、今度は本命。 生徒会役員を務めている。真面目で優しくて教師からの信頼も厚い。成績優秀品行方正、しかし友人は多くはないかな....特定の人物に入れ込まないよう、表面上の付き合いを心がけているからだ。彼の信頼を勝ち取れるのは、彼の胃袋を掴む者のみ 。尤も、殆ど友人のいなかった学童期と比べれば人間関係は相当に改善されているが。 カスミソウと彼女が好き、次点はバニラ。 強い光の裏には、影が出来るものだ。優等生の裏の顔は暴力団組織『霧散同盟』組長の御曹司……ではなく次男。故に両親は翔になるべく闇に触れさせることなく、かつ限りのない、厳格な愛を注いだ。 両親から教わった次の一文は彼の生きる指針となっている。曰く、「足元を、道を確かめろ、道を作り出せず、切り拓けもしないのならば。そして、道を正しく恐れるのだ。」と。 歪んだ教育には歪んだ性格が付き物だ。彼は既に人の使い方を知っている、人の道の踏み越え方を知っている。しかし両親は、彼を道に押し込めた。 彼の異常な依存性については彼自身が最もよく知るところだ。無償の、限りない愛を彼女にも与えたいと思っていた。しかし、逆だった。親の愛を手放したくも、誰からも愛されないことはとても耐えられない。だから欲した。強く、強く強く欲した！彼女のあの明朗で全てを包み込むかのような声、香り、一日だって欠かしてはいけないと思う。そんな自分が心底気持ち悪い。たった一度だけ、彼女が旅行へと出かけた日に、彼女の家のドアを開けた。柔らかい木製のフレームに彩られた家族写真、それを持ち歩くことは束の間の安寧を齎してくれた。そして、束の間ということは徒労だということの何よりの証左だ。古今、人がその欲を満たせたことなどないのだから。二度と使うことはないだろう彼女の家の鍵、結局食べることの出来なかったチョコレート。二つは今では枕の横に並べられている。家族写真はちゃんと返したよ。遺失物としてね。キショ…

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